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<FFTV速報 後半>生活習慣病予防の検査項目は思いっきり、放射線の影響を調べている6/5 第11回福島県「県民健康管理調査」検討委員会を傍聴して(内容書き出し)

FFTV速報

第11回福島県「県民健康管理調査」検討委員会を傍聴して
2013年6月5日

司会:
堀田千栄子/福島老朽原発を考える会(フクロウの会)会員&FoEJapanサポーター
出演者:
満田夏花/FoE Japan
阪上武/福島老朽原発を考える会(フクロウの会)代表

動画 ↓(前半にも動画はあります)
http://www.ustream.tv/recorded/33856029






満田:
実は甲状腺検査だけに気を取られていてはいけないんです。
本当はもっと深刻な問題があって、それを阪上さんが。

2013060539.jpg

27:35
阪上:
今日は、一般の健康検診ですね。

2013060537.jpg

「生活習慣病の予防」
これは目的は変わっていません。
要するに生活習慣病、特に避難区域の方々は、
避難によって生活習慣が変わったと。
それから避難によって、生活習慣病の検査を受ける機会を逸している可能性があるという事で、
結局避難区域の住民ですね。

正確には「避難区域等の住民および基本調査の結果必要と認められた方」になっているんですけど、
後半の「基本調査の結果必要と認められた方」というのは
結局誰も特に、基準もどういう基準で選定するのかも含めて議論されていないので、
結局「避難区域等の住民」ということですね。

今日の報告も結局避難区域の、ま、これは検査項目ですね。

2013060538.jpg

チョトこれは山田先生なんかも指摘されているんですけれども、
生活習慣病の予防と言いながら、検査項目は思いっきり、放射線の影響を調べているのではないかと。
しかも生活習慣病でゼロ歳から検査がいるのか?

だからやっぱり、気にはしているんですよね。

ただやっぱり「避難区域に限られる」というのが問題で、
今日もその報告はあったんですけれども、
基本的に避難区域の人達の健康実施状況が報告されただけなんですよ。
しかも受診率が意外と低くて、
23年度は15歳以下で64%。それから16歳以上で30%。
24年になると、15歳以下で43%、16歳以上で24%ということで、
大体3割ぐらいの方しか受けていないということで、
結局はこれの検診率をあげなければいけないという議論になったんですけれども、

ところが、総勢、合わせても20万人ちょっとなんですよね。
で、福島県民は200万人ですので、その他のところについては
「一般検診を受けてね」
「がん検診を受けてね」とその推奨をするだけで、
一体だれがどこでどういう検査を受けたのか、それはもう分からないという状態は変わらず続いていて、
今日は、座長が、福島県医師会のなんかちょっと調子のいい感じの方なんですけど、
全体的に医師会の影響力が強くなっているかと思うんですけれど、
福島県の医師会の副会長、木田さんが規制庁の検討会でも意見書を出していましたけれども、

検診についてはちゃんとやった上で、地域の医療所でちゃんと受けられるようにした上で、
データの一元管理ですね。
そのデータの一元管理って言うと、いろいろと勘繰るところもあるんですけれど、
ま、そこのところは今日の中では、星さんもそうですし、
後、井坂さんという、双葉郡の医師会をされている

方ですけれども、その方からも「もっとちゃんと一元的なデータの管理」というか、
全体的な健康管理はやらなければいけないと。
甲状腺がんだけでは無い健康管理が必要ではないかという話は出ています。
ただ、具体的にどうするのかという話は出ていないという状況ですね。

満田:
あとね、気になっているのが今日の検討委員会でも
受診率が低いと。
だから受診率をあげるために頑張らなければという事は言っているんですが、
結果が出ていないんですよ。

それが気になっていますね。
いや、何も報告すべきことが無いのならいいんですけれども、
結果は出ています?


阪上:今日は出ていなかったですけれども、でも一部は出ています、ホームページにあがっています。

満田:この、星さん、ですね。
今回新座長になった星さんとか、井坂さんみたいに医師会の人たちの、
検診については一元化して、いつでもだれでも気軽に受けられるようにして、
で、かつ、
井坂さんが言っていたのは、「内容についても議論があるのできちんと見直して」
それはいいことだと思うんです。
反対はできないんです、私たちがまさに言っていた事なので。
そっちの方向に行けばいいなとは思うんですね。

ただ、医師会の方がすごく強調しているような、ナショナルセンターですか、
国が一元管理というのが上手くいくかどうかは、それを監視するチェック体制いかんかなとは思いました。
そしてその結果をね、個人情報というのは守った上で、ちゃんと開示して、
ようは甲状腺がん以外の影響というのを見ていく体制というのは必要なんじゃないかなとは思いました。


阪上:
星さんが共通していたのは、一つはその方が手軽だという事を言っていて、
なんか、全部検査項目を全部統一してやっていったほうが手軽にできる筈だといういい方をしていたりして、

満田:
つまり、いろんな検診があってすごく複雑らしいんですよ。
いろんな機械が絡んでいるらしくて、
いろんな、そういう世界が、医者業界みたいな、検診業界みたいな話があって、
で、この話をするとみんな下向いちゃうみたいな感じで、


堀田:えぇぇ~

満田:
つまり、一元化という事はいろんな人の利害がからんでいるらしくてなかなかできないみたいなんだけど、
医師会としては「健康県を目指すんだ」というような、
福島県は、県民になるとなんか長寿県になるんだというような形で、
放射線の影響があろうとなかろうと、とにかく健康県にするためにも、
いつでもだれでも気軽に検診を受けられて、
そのデータがちゃんと一元化されているべきだっていうような論調でしたね、はい。

堀田:へぇ~~

阪上:
そう。
だから、ちょっと気になるのは、
お手軽にという所で検査項目を逆に単純化してしまうというのは問題だと思うし、
あと、一方でやっぱり、一方的にモルモット的に単なる調査対象として、
なんかデータが欲しいからみたいな感じで、受ける側の権利とかがないがしろにされるようだったら、
それはそれで問題かなと思いますけど。


堀田:
そうですね、
だから必要なものが、今の段階で少なくても
こういうものはという必要なものは全部やってもらわなければ困るし、
それによって見えてきた症状とかに対するケアももちろんしていくという、
そういう一元的なものになってもらわないとですよね。

阪上:
そうですね、あと松田さんも言われた様に
今のうちから、ちゃんとデータを取っておくというのも大切。

堀田:そうそう、取っておかないと

阪上:賠償の問題にもかかわってきますし

堀田:そうね

阪上:
やっぱしそこはちゃんと受けた人が自分の結果を持って、
自己管理がきちんとできるという事が基本だと思うんですよ。

満田:
今日後半の、長い長い記者会見の中で、日野記者なんかが追及していたのは、
一時期福島県がこの検査を行うにあたって、
福島県弁護士会に個人情報みたいな観点から加わって欲しいと言っていたそうなんですが、
で、福島県弁護士会側はそれを断って、

なぜならば今の県民健康管理調査はこんなに沢山問題があって、
秘密会がはびこっていて、全然透明じゃなくて、
それを改革するためにアリバイ作りに我々を加えるのはそれは重任出来ないという事で断ったんですね。

で、「今回は弁護士会には委員になるようには言わなかったんですか?」と聞いたら、
福島県側は笹さんという方なんですが、「言わなかった」と。
だから日野さんとしてはね、
たとえばこの委員の中に環境省の環境保健部所の佐藤さんという方が入っているんですね。
で、こういう方を入れたのは環境省の強い意向があったと、
これは秘密会の議事録に書いてあったらしいんですが、
で、弁護士会。

だから日野さんとしては弁護士会にも加わって、監視させるべきだと多分思っているんでしょうね。
それで追求したんだと思うんですが、私もそういう観点はすごく必要で、やっぱり監視する事ね。
利害から、この医者業界とか、その利害から離れた、
しかも鋭く被害者の立場に立って追及できるような人々が入っているべきだと。

そういう意味では今回の委員会は刷新されたとはいえ、
何かよくよく見ると、よくよく見ないでもちょっと、「えっ?」って思うような人もいますし、
検査している側の、県民健康管理検査をしている側の人たちもいますし、
監視機能という意味ではもっと強力にした方がいいかなと思いました。

阪上:
そういう意味ではね、今日新しく入って副座長になった清水修二さんという方がいて、
福島大学で人文系の先生なんですけれども、
事故前から基本的に脱原発の立場で、よく講演にも来てもらったりとか、
たとえば双葉地区のね、原発立地地域の経済というのは、必ずしも原発でうまくいっているわけじゃない、
むしろ非常に地域経済が上手くいかなくて、次の原発を求めるみたいな、原発依存状態みたいな、
そういうことをいろいろと研究して調べられている方で、
ま、そういう意味ではこれまでどちらかというと原発反対派の論理派というか、
そういう方として今日入られたと思うんですけれども、

で、今日ですね、最初にお話しされたのは甲状腺のところで
これの中に、
「100ミリシーベルト以下で明らかな健康への影響は確認されていない」
という表現がこの資料の中にあってですね、

ようするに「100ミリシーベルトを下回っていればなんか安全だ」っていうような言い方ではダメだと。
「それでは県民は納得されませんよ」というような発言をされて、

で、「おっ、これは何か期待できるかな」と思ったんですけれども
ただいろいろとその後やりとりがあって、
「100ミリをちょっとでも下回れば安全だ」というのには無理があるけれども、
さらに、もっとさらに下回っていればね、の言い方ならいいのではないかというような、
要するに「どういう言い方をすれば県民になっとくしてもらえるのか」みたいな、
ちょっとそういうね、むしろ立場そういう問題をどうやら出しているのかなというような気がしました。

さらに言うと、
心の検診ですね。
心の健康生活動の調査というのがあって、
そこで一般の放射線の健康影響への認識というアンケート結果が一覧で出ていまして、
その中で、
将来、放射線被ばくで次世代以降の人に健康影響がどの位起こると思いますか?
という設問項目を置いて、
「可能性が高い」って答えた人が大体6割ぐらいで、
ま、これはこれで、そう思う人が当然いても当然だろうと思うんですけれども、
ところが清水さんは「それは非常に由々しき事態だ」と


堀田:え?

阪上:
そういったものがなんかね、えーーっと、「差別の原因になるんだ」みたいな言い方をして、
要するにこれを「そうではないんだ」というふうに一生懸命説明しなければいけないみたいでですね。
ちょっと、そんな発言もされていて…、

満田:
なんかね、だから「次世代への影響はない」という前提に立っているんですね。
彼はなんか、ベラルーシを多分視察をしたんですね。
その時に「次世代には影響はないと聞いた」と。


堀田:誰に聞いた?

満田:
そこが彼の出発点で、清水修二さん。
それなのに誤った認識が蔓延していると、
これはとても不幸なことだ、そういう認識のもとに生きるというのはとても不幸な事なので、
これはきちんと情報を発信してみんなに理解させなければいけないという事をおっしゃっていて、
なんか…、ちょっと、ガッカリしました。

2013060540.jpg

堀田:
無いなら、本当に無いならそれはそうしなきゃいけないけど、
ベラルーシの誰に聞いてそういうふうに確信したんだろうね?
そして、「聞くだけじゃだめだよ、見てこい」っていう気もするけど、
そうか・・・、
でもこれはね、不安に思う人がいるのは私は当然だと思うし、
だからそうならないように、
どうなるか分からない訳じゃないですか。
そのために何ができるのかというのを検討していただきたいと思うけどね。
なって欲しくはないからね、なるかならないかは分からない訳だから、
彼は「ならない」と確信しているみたいだけど、
それはね、残念ながらそうとは言えないこともチェルノブイリではあるわけだから、
それは何が原因かというのは分からないけれども、
放射能が影響している可能性もかなり高いっていうなかで、
私たちはそうさせないためにはどうするかというのを
是非、この人達にも一緒に考えて行動していっていただきたいなとも考えますけれど。

満田:
全体的に「“福島県”への愛」みたいな
“福島県”をとにかく長寿県、健康県にして、
なんかもう、みんなで、みんな元気みたいな、
そう…、いいんですよ、元気に越したことはないんですが、その、
その、なんでしょうかね、
「エイエイオー!」みたいな世界で、情報をね、正しい情報を知らしめて、
みんなに、ちょっと、そこまでは言わなかったけどね「とにかく住んでもらうんだ」という的な色があって、
そこは心配だなぁと思いました。

2013060541.jpg

堀田:
心配だね、そっか。
ちょっと今日だけではまだ何とも言えないですけれども、
どうしても今日は、

満田:
変わっているのは確かだし、ギアチェンが起こっているのは確かなので、
なんか、それは良い、変化の色が。
たとえばね、学術会議から来ている委員の春日さんっていうかたがいるんですが、
その方も発言自体はね、良くて、
血液検査、その、甲状腺検査の結果で二次検査をする時に血液検査もするんですね。
その血液検査の結果を公表してくれ」と、
なぜならば、癌以外に甲状腺機能も心配があるので、
それはもちろんしかるべき配慮をしたうえで公表してほしいみたいなことも言っていて、
そんなことは全然、前は言っていなかったので、
それは何かみんな「ヤバい」と思っている。

後でね、責任問題になったら困るとも思っているだろうし、
やっぱり、このままではみんなの信頼を得られないと思っているのか
ちょっと動機は分かりませんが、変わろうとする機運はあるのかなと思うので、
ちょっと能天気かもしれませんが、
ちょっと良い兆しはあることはある。と思います。


堀田:
だからこれからもね、市民含めていろんな人たちと、ま、言っていくことは必要ですよね。
こうやって変わって行ったのも、やっぱりみんなの声もありますからね。
福島の人達も含めて声をあげていきながら、
みんなで解決していかなければいけない問題ですからね。


満田:
言い忘れていましたが、アナンド・グローバーさんの勧告と報告
それについて、
ヒューマンライツ・ナウみたいな市民団体が出している要請(※続きを読むに転記)があるんですが、
それについて、今朝委員会が始まる前に佐々木慶子さんが委員に手渡して、受け取ってもらって、
今日の記者会見でもその話も出ていました。
一応渡っていて、一応は知っているという事なんですが、
内容についてどこまで知っているのかは怪しげというそんな状況です。

堀田:
そうか、是非勉強して下さい、そこも、っていう感じですね。
その辺もずっと、アナンド・グローバーさんが出してくれた勧告ももっと広げていって、
あれはあれで、もっと福島県以外の人も含めて、
あれを利用して政府に実行させるというのはまた別にやって行かなきゃという感じですね。
ということで、今日はFFTV速報で、今日行われた
福島県の県民健康管理調査検討会、ちょっとギアチェンしたという事なんですけれども、
これからも監視が必要かと思いますので、引き続きみんなで、
とにかく大事なのは、「健康を守る」というんですか、
「病気にならないためにはどうするか」というのをみんなで知恵を出してやっていくという事ですかね。
頑張っていきたいと思います。



前半はこちら↓
<FFTV速報 前半>
委員会新メンバーと甲状腺検査6/5
第11回福島県「県民健康管理調査」検討委員会を傍聴して(内容書き出し)



アナンド・グローバー 氏来日会見

<会見前半>
「日本政府に要請します…」
国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏会見11/26(内容書き出し)


<質疑応答>
「政府とは『どっちの研究が正しいとか正しくないとか』ということではなく、
常に用心深い方の立場に立つものである」
国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏11/26(内容書き出し)




ーーー


福島県ホームページ
県民健康管理調査検討委員会

第11回「県民健康管理調査」検討委員会(平成25年6月5日開催)の資料は↑ここにあります。


ーーー



続きを読むにヒューマンライツ・ナウの要請書




ヒューマンライツ・ナウ


グローバー勧告を受けての要請書20130604.pdf


内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
復興大臣 根本 匠 殿
環境大臣 石原 伸晃 殿
厚生労働大臣 田村 憲久 殿
原子力規制委員会委員長 田中 俊一 殿
福島県知事 佐藤 雄平 殿

                            2013年6月4日

              要  請  書 

私たちは、国連「健康に対する権利」に関する特別報告者アナンド・グローバー氏の勧告を受け、
原発事故に関わる健康管理調査について、以下のことを要請します。

1 健康管理調査について、「原発事故子ども・被災者支援法」の理念に基づき、国が実施の責任を負い、 
 少なくとも追加被ばく線量1ミリシーベルト以上の地域に住む全住民を対象とすること。

2 前項の国が実施の責任を負う健康管理調査については、
 低線量被曝による健康影響を真剣に評価・モニタリングする体制を確立し、
 低線量被曝の影響を慎重に考慮する専門家を中心に検討機関を構成し、その公開性・透明性を徹底すること。
 また、原発事故の影響を受けた住民と原発作業員の要望が反映され、
 特に子を持つ母、未成年者、高齢者など脆弱な立場に置かれた人々の声が反映されるような
 仕組みを確立すること。

3 福島県健康管理調査の検討に当たっては、グローバー氏の勧告を踏まえ、検査内容や体制を拡充すること。
 また、1で要請した、国が実施する健康管理調査について、
 グローバー氏の下記勧告を反映した検査内容とすること。特に、

1)放射線に起因して発生すると考えられるすべての疾患・症状に対応した、全般的・包括的な検査方法を、
 少なくとも追加被ばく線量1ミリシーベルト以上の地域に住む全住民を対象に実施すること。
 また、および積算被ばく線量の調査と、病状・自覚症状含む体調についての調査を実施し、
 情報を公開すること。
2)追加被ばく線量1ミリシーベルト以上の地域に住む全住民を対象に定期的に内部被ばく検査を実施すること
3)子どもに対する健康調査を甲状腺検査に加え、
 血液・尿検査を含むすべての健康影響に関する調査に拡大すること。
4)甲状腺検査に関して所見が認められたケースには、
 無料による精密検査を、親や子が希望するすべてのケースで実施すること。
 また、少なくとも1年に一度の経過観察を実施すること。
5) 甲状腺の検査所見・画像の開示を希望する親と子には、情報公開法の手続を経ることなく、
 検査直後にすべての検査結果と画像を開示すること。

4 福島県健康管理調査に関しては、新しく設定された目的
 (「県民の健康状態を把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげ、もって、
 将来にわたる県民の健康の維持、増進を図ることを目的として実施」)に沿って、検査内容を一新すること。
 現在の委員会の委員に、住民の代表、低線量被ばくに関して問題提起を続けてきた専門家、
 提言を続けてきた市民団体、弁護士などを加えること。

5 短期雇用、二次下請け、三次下請け等も含むすべての原発作業員を特定し、
 その健康診断を長期的に実施し、疾患に対し、無料の治療を実施すること。

6 追加被ばく線量1ミリシーベルト以上の地域に住む全住民と原発作業員に対し、
 原発事故と被ばくの影響により生じた可能性のある健康影響について、無料で治療を行うこと。


              要 請 の 趣 旨

福島第一原発事故により、今も多くの人々が、高線量の地域で生活を送ることを余儀なくされ、
その健康影響が深刻に懸念されます。
しかし、現在行われている健康管理調査は、福島県内に限られ、
中でも血液検査を含む詳細な調査は避難地域からの避難者に限定されています。
 
健康影響が深刻に懸念されている子どもについては、甲状腺検査が2年に一度の頻度で実施されるだけであり、
懸念されるすべての健康被害を丁寧にモニタリングし、疾病を防ぐ体制はできていません。
その情報公開のあり方、セカンド・オピニオンを阻害する対応などが強く批判されてきました。
避難地域外の大人に至っては、基本的には事故後の行動を詳細に回答せよとする
「基本調査」が送付されただけです。
さらに、原発作業員に対しては、第一線で被曝労働に従事した下請け労働者に対し、
健康診断とモニタリングが十分になされていないのが現状です。
 
福島県健康管理委員会では、「100mSv以下の低線量被ばくは直ちに健康に影響はない」との発言が頻繁にされ、
低線量被ばくを過小評価し、住民の要望を十分に反映しないまま、健康管理調査が実施されてきました。
この調査に信用性が乏しいことは、基本調査に対する回答率の低さからも明らかです。

福島県健康管理調査は、上記のような批判を受け、いままでの「不安解消」という目的から、
「県民の健康状態を把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげ、
もって、将来にわたる県民の健康の維持、増進を図ることを目的として実施」としたことは評価します。
しかしこの目的に沿って、内容を一新しなければ、形だけの改革となってしまいます。
現在の委員会の委員に、低線量被ばくに関して問題提起を続けてきた専門家や、
提言を続けてきた市民団体や弁護士などを加えるべきです。

こうしたなか、国連「健康に対する権利」に関する特別報告者アナンド・グローバー氏が2012年11月に来日し、
原発事故後の健康に対する権利の保障状況について詳細な調査を行い、勧告を出しました
(健康調査に関する勧告は別紙に抜粋)。
この勧告は、チェルノブイリ事故等の経験を参照したうえで、
影響を受けた一人ひとりの住民の人権保障の観点から具体的な勧告を行ったもので、
まさに健康被害に関する住民の懸念に応えるものです。

私たちはこの機会に、日本政府、福島県が、人々、
とりわけ子どもたちを低線量被ばくによる健康被害から適切に守ることを
国・県の政策の一番の優先事項として位置づけて、
グローバー氏の勧告に基づく抜本的な政策の転換を図ることを要請します。

                                以 上


・要請団体
特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ
110-0005 東京都台東区上野5-3-4クリエイティブOne秋葉原ビル7F
電話 03-3835-2110 FAX 03-3834-1025 Eメール info@hrn.or.jp

・賛同団体
市民放射能測定所-CRMS
960-8034 福島県福島市置賜町8-8パセナカMisse 1F
電話 024-573-5697 FAX 024-573-5698 Eメールinfo@crms-jpn.org






国連「健康に対する権利」に関する特別報告者アナンド・グローバー氏
日本への調査 ( 2012年11月15日から26日) に関する調査報告(A/HRC/23/41/Add.3)・抜粋
(暫定版仮訳)

77 (a) Continue monitoring the impact of radiation on the health of affected persons through holistic and comprehensive screening for a considerable length of time and make appropriate treatment available to those in need;
全般的・包括的な検査方法を長期間実施するとともに、
必要な場合は適切な処置・治療を行うことを通じて、放射能の健康影響を継続的にモニタリングすること

(b) The health management survey should be provided to persons residing in all affected areas with radiation exposure higher than 1 mSv/year;
1mSv以上の地域に居住する人々に対し、健康管理調査を実施すること

(c) Ensure greater participation and higher response rates in all health surveys;
すべての健康管理調査を多くの人が受け、調査の回答率を高めるようにすること

(d) Ensure that the basic health management survey includes information on the specific health condition of individuals and other factors that may exacerbate the effect of radiation exposure on their health;
「基本調査」には、個人の健康状態に関する情報と、
被ばくの健康影響を悪化させる要素を含めて調査がされるようにすること

(e) Avoid limiting the health check-up for children to thyroid checks and extend check-ups for all possible health effects, including urine and blood tests;
子どもの健康調査は甲状腺検査に限らず実施し、
血液・尿検査を含むすべての健康影響に関する調査に拡大すること

(f) Make follow-up and secondary examination for children's thyroid check-up available to all requesting children and parents;
甲状腺検査のフォローアップと二次検査を、親や子が希望するすべてのケースで実施すること

(g) Simplify children's and their parents' access to information regarding their test results, while ensuring the protection of private information;
個人情報を保護しつつも、検査結果に関わる情報への子どもと親のアクセスを容易なものにすること

(h) Refrain from restricting examination for internal exposure to whole-body counters and provide it to all affected population including residents, evacuees, and to persons outside Fukushima prefecture;
ホールボディカウンターによる内部被ばく検査対象を限定することなく、
住民、避難者、福島県外の住民等影響を受けるすべての人口に対して実施すること

(i) Ensure mental health facilities, goods and services are available to all evacuees and residents, especially vulnerable groups such as older persons, children and pregnant women;
避難している住民、特に高齢者、子ども、女性に対して、
心理的ケアを受けることのできる施設、避難先でのサービスや必要品の提供を確保すること

(j) Monitor the health effects of radiation on nuclear plant workers and provide necessary treatment.
原発労働者に対し、健康影響調査を実施し、必要な治療を行うこと

81. (c) Provide free health check-ups and treatment that may be required for health effects from the nuclear accident and radiation exposure;
原発事故と被ばくの影響により生じた可能性のある健康影響について、無料の健康診断と治療を提供すること

82. The Special Rapporteur urges the Government to ensure effective community participation, especially participation of vulnerable groups, in all aspects of the decision-making processes related to nuclear energy policy and the nuclear regulatory framework, including decisions regarding nuclear power plant operations, evacuation zones, radiation limits, health monitoring and compensation amounts.
特別報告者は、原発の稼働、避難地域の指定、放射線量限界、健康調査、補償を含む
原子力エネルギー政策と原子力規制の枠組みら関するすべての側面の意思決定プロセスに、
住民参加、特に脆弱な立場のグループが参加するよう、日本政府に求める。

48. The Government assured the Special Rapporteur that it was safe to inhabit areas with radiation dose of up to 20mSv/year, as there was no excessive risk of cancer below 100mSv. However, even the ICRP acknowledges the scientific possibility that the incidence of cancer or hereditary disorders will increase in direct proportion to an increase in radiation dose below about 100mSv. Furthermore, epidemiological studies monitoring the health effects of long-term exposure to low-ionizing radiation conclude that there is no low-threshold limit for excess radiation risk to non-solid cancers such as leukaemia. The additive radiation risk for solid cancers continues to increase throughout life with a linear dose-response relationship.
政府は、特別報告者に対して、100mSv以下では発がんに関して過度の危険がないため、
年間被ばく線量20mSv以下の居住不可能地域は安全であると保証した。
しかしながら、ICRPもまた、
発がん又は遺伝的疾患の発生が約100mSV以下の被ばく線量の増加に正比例するという科学的可能性を認めている。
さらに、低線量放射線による長期被ばくの健康影響を調査する疫学研究は、
白血病のような液状癌(non-solid cancer)に関する過度の被ばくリスクについて下限はないと結論付けている。
固形癌に関する付加的な被ばくリスクは、直線的な用量反応関係で一生を通して増加し続ける

49. Health policies put in place by the State should be grounded in scientific evidence. Policies should be formulated so as to minimize the interference with the enjoyment of the right to health. In setting radiation dose limits, the right to health dictates limits that have the least impact upon the right to health of people, taking into account the greater vulnerability of such groups as pregnant women and children. (以下、略)
政府によって導入される健康政策は、科学的証拠に基づいているべきである。
政策は、健康に対する権利の享受への干渉を最小化するように策定されるべきである。
被ばく線量限度を設定するにあたって、健康に対する権利は、
特に影響を受けやすい妊婦及び子どもについて考慮し、
人々の健康に対する権利に対する影響を最小にするよう要求する。(以下、略)




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