(前半)もうひとつの選択肢=「脱ひばく」集団移住権利法実現の課題と展望6/16 松井英介氏(内容書き出し)

【市民と科学者の内部被曝問題研究会】
2013年6月16日

http://youtu.be/ZfwJb5fYzEY?t=1h52m28s
1:52:28 もうひとつの選択肢=「脱ひばく」集団移住権利法実現の課題と展望 松井英介氏
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「20ミリシーベルト以下に下げる事が出来ればここに住み続けて良い」
というたった一つの選択肢を福島の人達は強いられているという事で、
「もうひとつの選択肢」という、これはひとつの提言なんですけれども、
限られた時間ですけれどもよろしくお願いいたします。

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で、今言った事ですけれども、一つはですね、
「事故はすでに収束して健康障害はなかった」というふうに日本政府、
原因をつくった連中は言っているんですね。
「これが唯一の選択肢なんだ」と。
それに対して、もうひとつの課題というのは、
地域を放射線量によって分断して、3つや2つに分断してですね、
さらに補償額や期間に差を付けて、
そして人々の間に別のもうひとつのくさびを打ち込むと。

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で、チェルノブイリ法は「移住の権利」という、
これはソビエトの時代に始まった住民運動あるいは科学者医者たちも一緒になってやった運動ですけれども、
その結果、91年にソビエトが崩壊した後にですね、「移住の権利を保障する」
特に、1ミリシーベルト/年以上のところからは「移住の権利」があるんだという事で、
きめ細かくいろんな政策をやりました。

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これがその一つで、元になっているのは土のデータです。
1平方m当たり185kベクレル以上というところから出している訳ですね。

日本でもこの土の調査というのを具体的に細かくやらなければならないという事があります。

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ではどうか?という事で福島県内を見てみますと、
私は今年の3月14日に双葉町を訪問する機会を与えられました。
そこで見たんですけれども、一番高いところは
ここにご覧いただけるように年間にすると、920ミリシーベルト/年

ヘルスケアふたば。
ほぼ1シーベルト。

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それから、福島の双葉の方達が避難なさっているところをいくつか尋ねました。
6か所訪問したんですけれども、
そこでもいろいろと交流を深めたんですが、

福島市の仮設。室内の空間線量ですが、1.75ミリシーベルト/年。
白河市でも1.66ミリシーベルト/年。

高いですね。
子どもたちの姿はほとんどありません。

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これは82歳と86歳のご夫婦ですけれども、
彼らが住んでいた仮設のところでも1.7ミリシーベルト/年

もともとこの方達は双葉町、原発から4kmぐらいのところにありますけれども、
先祖代々お百姓をやってきた。
で、稲作2町歩。じゅん農家ですね。

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こういう先祖代々の家がありまして、ここに秋になると渋柿をずーっと潰すんですけれども
1年10個、千年並ぶと1万個の柿がここに並ぶという、
そういう、まあ、近所にもそういう家が沢山あったそうです。
すべてこれらを奪われたという事になります。

ここのところでも年間771ミリシーベルトという
これは今年の3月のデータです。


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マンクーゾという人が、いわゆるハンフォードの労働者の調査をやりました。
1943年からずーーっと29年間追跡してですね、
そして労働者、二万数千人の労働者を調べた結果、
癌で亡くなる人が非常に多かったという事をもってですね、
1ミリシーベルト以上/年間のところで働かせてはいけないという事を彼は発表したわけ。
発表した途端に研究費はカットされるし、
アメリカ疫学の第一人者だったんですけれども、その職を追われる様な事になったんですが、
これが有名なマンクーゾ報告

トーマス・マンクーゾ (英語: Thomas F Mancuso、1912年2月19日 - 2004年7月4日)
アメリカ合衆国の医師、医学者。
1964年、アメリカ原子力委員会の依頼により、ワシントン州にある原子力施設ハンフォード・サイトの労働者について、被曝が誘発する病気の調査を開始。放射線と健康被害とくにがんの発生率に関係するデータを集めて検証し、1977年末、原子力産業に従事する人は他の人々よりもがん発生率が高いとの報告(「マンクーゾ報告」)を発表した。



子どもの基準値として、年間20ミリシーベルトとはどういう事だ。


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という事で
「子ども・被災者支援法」というものが去年の6月に衆議院全会一致で可決された訳ですけれども、
その後、市民会議というのが発足しまして、
弁護士、国会議員連盟、関係省庁等の間で連携を取りながら運動を展開してきたのですが、

これは非常に重要な運動だったと思います。


ところがですね、
間もなく1年になりますけど、復興庁をはじめとして、日本政府からは何ら具体的な施策を提示してない。
で、この間の水野参事官の言葉の中で私が非常に印象に残ったのは、
「線量は政府が決めます」
何回も繰り返して言っている。

そしてもうひとつ大きい問題としては、

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がれきとかですね、
がれきの処理を大分県外でやらせてきたわけですけれども、
福島県については福島県でこれを進める。
「これに何兆という単位の税金をつぎ込むんだ」ということですね。

それからもうひとつは、こういう事によって自然環境汚染も広がるんですけれど、
内部被曝のリスクが破壊していく。

で、ここでちょっと考えてみたいのは
「健康を害されない権利」ということなんですが、
これは京都に福島から避難された若いお母さんのことばです。

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私たちは自分たちをあるいは自分を支援してほしいのではありません。
弱者として支援・被支援の関係は私たちは求めていない。
わたしたちは、子どもたちの当然の権利である基本的な人権。
人間の尊厳というのをやっぱりきちんと保障すると、権利を保障することが大事だと思っています。
と言っている訳ですね。

ところが今、最初にも申しましたように日本政府・東電、あるいは国際的なIAEAもそうですけれども、
「除染して汚染地域に住み続けさせるんだ」と、
「福島では何も起こっていない」
「甲状腺がんが出たと言ってもそれは今度の事故とは関係ない」という事をずっと言い続けてですね、
20ミリシーベルト/年を押し付けるというのが彼らのいまの状態です。

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では除染はなんだというのはこれはちょっと繰り返しになりますけれども、
井戸川双葉町前町長がおっしゃってた、
「福島県全域の土を仮に10cm剥いだとした時、どれだけの容積になるのか。
その資産すら国はやっていないのです!」

で、この処理方法というのは全く決まってない訳ですね。

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これはもう昨日も出ていたと思いますけれども、
すでに汚染物質は土の深い所にまで入っていって
だからそこから出てくるガンマ線を測ってみれば、
当然それが表層にとどまっていた時期に比べれば低くなっている訳ですけれども、
それをもって事故が収束したと言いながら、
この、どんどん、どんどん深いところへ放射性物質が入って行っているという事を
ま、無視している
という。
除染もやっぱりこの様子。
という事になっていると思います。

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そして問題はこれ、
ひとつ大きい問題は福島県内の焼却物の実験施設を鮫川村という所で始めようとしていると。
しかもそこに配備される焼却炉というのはですね、
199kg/時という、非常に小さなものを何十個も並べてですね、
これは要するに排出法の網にかからない奴。

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鮫川村というのはこういう位置にあります。
いわきのすぐ隣。
あるいは、茨城県のすぐ北側にある。
で、汚染がどういうふうに広がって行くかという事について、
非常に細かい、山とか谷にどういうふうに広がるであろうかという事を示した、
こういう地図も作られております。これは運動の側が作ったみたいです。


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それからもう一つ重大な問題は塙町発電計画
塙町はこの場所にあります。
これは非常に今の鮫川にも近いですし、いわき、ここがいわきですが、あるいは茨城県にも近い。
この場所でですよ、バイオマス発電をやる。
ここにある汚染された木材をですね、そういうものを使って発電をやるんだという事を進めている訳ですね。
これも非常に重要な問題だと思います。

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で、どれぐらいの汚染が出るのか?というのはここに試算の数字がございます。


鮫川と塙町
「除染・鮫川村・バイオマス発電」武藤類子さん4/21郡山(内容書き出し)

<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)






それでですね、もうひとつの大きい問題は
福島県の双葉町を始め大熊町、富岡町、あるいは浪江町というようなところにですね、
中間処理施設を押し付けてくると。

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除染の結果出た汚染土というのは、いまのところいろんなところに野積みにされているんですけれども、
すでに袋が破れてきている。あるいはこれは郡山の北の方ですけれども、
ここのところはいわゆる中通りの部分の下水の汚泥ですね、これを集めて積み上げているすぐ横に、
双葉町の方々が住んでいらっしゃる仮設住宅がある。
ここの汚染もすごく高い。
3.8マイクロシーベルト/時だった。
高い訳ですが、こういうものが数年持たない、この袋がですね。
という事でもって、双葉町のサッカー場ですね、中間処理施設を押し付けてくる。

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それに対して、これまで井戸川前町長も、
町には古くから先人が築いてきた歴史や資産がある。
そこは故郷だ。
それを分かっていない人に中間貯蔵施設をつくれとは言われたくない。
それは人間の尊厳という事を深く考えさせる言葉だ。
で、若い人に、
これからそこで生きていく、あるいは生きていけないかもしれない若い人たちに決めてもらいたいんだ。

という事を言っているんですね。

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で、汚染地の分断はさっきもちょっと言いましたけれども、
二つないし三つに分けて、
あたかもですね、ここに戻ってこれるがごとき事をいま言い始める。
で、ひとりひと月約10万円というお金が
この双葉郡の人達のところにはきているのですけれども、
それをですね、5年間前倒しして、600万円というのを一時金として渡して、
どうもそれで「チョン」にしようというようなニュアンスがあって、
5年後の事は何にも知らないというのがいまの現状です。


つづくーー






全編動画はここにあります↓
今現在、福島第一原発各号機放出量と関東に降っている放射性下降物の量
6/16川根眞也氏(内容書き出し)



「乳頭がんが放射性物質誘発癌だ」ベラルーシと福島の甲状腺がん・小学校に降ったヨウ素の量
6/16川根眞也氏(内容書き出し)






原発安全神話は何故作られたか。 内橋克人氏(内容書き出しました)
「原発への警鐘」の中でマンクーゾ報告を書きましたが
当時アメリカのピッツバーグ大学の教授トーマスFマンクーゾ博士
1977年末の事です・・・・





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