<追記あり>アナンド・グローバー報告に対する日本政府の血も涙もない非常な反論とジュネーブでの外務省当日発言

追記
(追記に伴い表題も訂正しました)
井戸川前町長のおっしゃる通り、
ジュネーブ国連で日本の岡田隆大使が口頭でハッキリと報告していました。
「大人も含めた血液検査などの調査を実施しており,今後も継続的に実施していく」

詳しくは後半をお読みください


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http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3054.html
井戸川前双葉町長:
いま谷岡先生が環境省の云々を言いましたけれど、
「血液検査はちゃんとやっている」って日本政府はジュネーブの国連人権理事会の席上
私の目の前で、全世界に向かって報告してるんですよ。やって無かったんですか?それは。

谷岡議員:いや、子どもの血液検査はやっていません。私たちはずっと要望し続けてきました。

井戸川前双葉町長:
じゃぁなんですか、国連人権理事会の、あれだけの大きい会場で私のいる前で
日本政府はアナンドグローバーさんの報告に対して反論してましたよ。
「間違っている、訂正していただきたい。日本政府はしっかりとやっている」と言っていましたよ。
やってなかったんですか!?なんですか?あれは。

谷岡議員:
私たちは子どもたちの血液検査、尿検査をずーっと要求しております。
テレビの予算委員会でもやっておりますが、

井戸川前双葉町長:いや、やってるって報告してるんですよ。

谷岡議員:それはやってないです。やってないです。

井戸川前双葉町長:原文を見て下さい。日本政府の原文を見て下さい。

谷岡議員:やってないです。ウソです。

井戸川前双葉町長:これは困ったことですね。




その原文の和約が公開されました。

2013061811.jpg


井戸川前町長が訴えてらした部分の和約を抜き出します。


アナンド・グローバー報告に対する日本政府の反論
(ヒューマンライツ・ナウの仮訳)




(b) 健康管理調査は、年間被ばく線量 1mSv 以上の
  全ての地域に居住する人々に対し実施されるべきである。


既に対応済みである。
「追加被ばく線量が、年間 1mSv の地域に暮らす住民に健康管理が必要である」
との主張に対する科学的根拠が不十分である。
そのため、国連特別報告者の勧告は、科学的根拠がないものであり、
勧告内容の変更なしには受け入れることができない

日本における年間の自然放射線量は、2.1 mSv であると推定された。
原発事故に伴い、更に年間 1mSv を追加すると、年間の放射線量は 3.1 mSv となる。
この数値は、アメリカ (3.1 mSv/y)、及びヨーロッパの多くの国々(2 – 7 mSv/y) の自然放射線量と、
ほぼ同等である。

実効線量を用いると、原発事故による追加線量の影響は、自然放射線量のそれと等しくなる。
年間 3mSv までの放射線に晒される住民を、健康管理調査の対象に含めなければならないとすると、
年間 3mSv までの放射線を被ばくする住民が暮らす多くの国々で、
放射線のための健康管理調査を実施すべきであるということになる。
追加積算線量が、年間 1mSv の地域に暮らす住民が、健康管理調査の対象に含まれるべきであるという議論は、
医学的、科学的な根拠が必要である。

原発事故の有無にかかわらず、日本国民の健康管理体制は整っている(例:学校で年 1 回実施)。
更に、何らかの症状のある者は、制限なく医療機関で医者の診断を受けることができる。
原発事故に関わる住民の健康モニタリングの内容は、科学的根拠と、推定被ばく量に基いて決定される。
放射線量がやや高い地域、もしくは長期にわたる避難が予定される地域では、個人の被ばく量が推定され、
血液検査が実施される。
被ばく量が比較的低い地域で、放射線被ばくの健康への影響以外に、健康状態の調査が必要な場合、
住民の追加被ばく線量が 1 mSv であるか否かの如何に関わらず、
住民の健康状況は既存の健康診断や、医療機関のデータにより監視することが可能である。

WHO は、福島原発事故による健康リスクの評価を行い、
原発事故による追加被ばくが要因である疾病発症の増加は、検出可能レベルを下回るであろうと示唆した。
UNSCEAR も現在、原発事故が住民の健康に与える影響の評価を行っている。
日本政府は、適切な支援が本当に必要な人々に提供されるよう、引き続き対策を講じていく。




(e) 子どもの健康管理調査は、甲状腺検査に限定せず、
  血液・尿検査を含む、全ての健康影響に関する調査に拡大すること。


この意見にはいくつかの事実誤認が含まれるものの、勧告は既に実施済みである。
尿、血液検査には科学的根拠が乏しく、この勧告を受け入れることはできない。
子どもの健康調査は、甲状腺の超音波検査に限定されていない。
77 (b)で述べた通り、尿検査と心電図検査が、既存の健康診断で実施されており
血液検査は放射線量が比較的高い地域で実施されている。
このような検査は、検査が科学的に要求されるか、その必要性が指摘されるかにより選択される。
国連特別報告者が推奨する検査の必要性は、科学的根拠を伴わないものである。
健常者への健康調査実施は稀であり、そのため多くの研究者は、研究を行うことに関心を持っている。
しかし、日本政府は不必要な検査を強制することには同意できない。



ーーー


学校の尿検査で放射性物質調べてる?
「勧告はすでに実施済み」と言いながら「この勧告は受け入れられない」と矛盾する。
この部分だけを読んでみても日本政府はとても恐ろしいと思えるのですが、
全文を読むともっともっと日本政府が恐ろしくなります。

井戸川前町長は「血液検査を日本政府が『やっている』と言った」とおっしゃっていますが、
和約が公開されたたのはつい最近のようです。
血液検査に関する項目の対する日本政府の回答も
「勧告は既に実施済みである」という言葉から始まっているので、
そのように理解すると思います。


でも日本政府は年間1ミリシーベルト以上の地域の健康検査も、血液検査も、尿検査も
すべて、
「既に対応済みである」
「勧告は既に実施済みである」と言いながら、結論としては、
「この勧告を受け入れることができない」としています。

最初の答から受ける印象と結論が真逆になっている、
いつもながらの意味のわかりにくい言い訳満載の回答のようです。
このような思考の日本政府に、
年間1ミリシーベルト以上の福島以外に住む子どもの健康検査をさせることは、
かなり難しいと感じました。
日本政府の非情さがよくあらわれている回答だと思います。






ーーここから追記 2013年6月20日ーー

上記「井戸川前町長は・・・・」と、ラインで消した部分について、
なんか変だなと思ってもう一度調べ直してみました。

外務省にジュネーブで当日口頭で報告した文書が、英文と日本語訳で公開されていました。
この日本政府の反論と、外務省が当日発言した内容に相違があるようです。
ジュネーブ当日は確かに「血液検査は実施している」と報告されています。




外務省ホームページ

2013062011.jpg


赤枠の
第23回国連人権理事会:健康の権利特別報告者との対話における岡田大使ステートメント( 和文骨子)
をクリックすると、当日ジュネーブで読み上げられた文書が出てきます。

第23回国連人権理事会
健康の権利特別報告者との対話
ステートメント(和文骨子)
平成25年5月27日


上から4つ目のポチ(・)

2013062012.jpg


・被災者の健康調査については,
福島県等に設置された地元の医師や専門家による有識者会議における議論等を踏まえ,
県が主体となって実施することとしている。
政府としては,福島県の健康管理調査が円滑に行われるよう,財政的・技術的な支援を行っている。
具体的には,今回の事故に伴い,約800億円を投じ,
避難区域等を中心に個人被ばく線量の評価,子どもの甲状腺検査,大人も含めた血液検査,こころの健康調査,
妊産婦の健康調査などの調査を実施しており,今後も継続的に実施していく。


読み上げた英文
As for the health management of the affected population,
based on the discussions of the expert committee comprised of local doctors and medical experts in
Fukushima Prefecture, the prefecture is taking the lead on its implementation.
The central government has been offering financial and technical support to facilitate the smooth implementation of the Fukushima Health Management Survey.
To be more specific, the Government of Japan has made a financial contribution of almost 80 billion JPY for the survey.
It is focused on residents who formerly lived within the evacuation zone and includes measurement of individual doses of radiation exposure, thyroid examinations for children, blood tests including for adults, heart examinations, and a pregnancy and birth survey.
These efforts are expected to continue.

blood tests including for adults 大人を含む血液検査
These efforts are expected to continue. これらの努力は今後も継続していく


2013062013.jpg


日本政府の岡田隆大使による発言(映像)
5.Japan (Concerned Country), Mr. Takashi Okada 0:48:03
より

国連 日本政府の岡田隆大使による発言-上記検査の部分のみ-(音声)



ーーー

日本政府の文書は、グローバー報告に対して政府が提出した公式な見解で、
国連人権理事会会期中に提出されたもの。

そして外務省のページにある国連の日本の岡田隆大使の発言内容は、
政府反論の内容の骨子をまとめて口頭で発表したということです。

という事は、大使の内容のまとめ方に問題があったという事でしょうか?
「血液検査を実施している」ということと、
「血液検査は受け入れられない」ということでは、
「意味が全く違うのに」と思います。


とにかく、ジュネーブで日本政府がウソをついたことは事実のようです。





<会見前半>
「日本政府に要請します…」国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏会見
11/26(内容書き出し)


<質疑応答>
「政府とは『どっちの研究が正しいとか正しくないとか』ということではなく、
常に用心深い方の立場に立つものである」
国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏11/26(内容書き出し)



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