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07.09
Tue
2013年6月27日 豊橋
講師:木下黄太氏 (ジャーナリスト&放射能防御プロジェクト)




26:50~Youtube ↓
http://youtu.be/MMqmUt8kyg8?t=26m50s

2013072713.jpg

もう、実際にこれだけの事が起きて、
いいですか。
福島の甲状腺の子どもたちの状況というのは凄まじいです。
凄まじいです。

どれ位の状況かという事が分かってらっしゃらない方がいらっしゃるかもしれませんが、
いま、これをバンダジェフスキー博士と、この前政府側が言った数値で、
政府側の方は、政府側も福島県側も
「これは偶然これだけ検診を多く下から見つかっただけだ」と言い張っている

言い張っていますが、バンダジェフスキーが話をしているのは、
「木下君、これは5年後ゴメリ地域、」
ゴメリ地域は最も汚染があった、ベラルーシで。
ベラルーシはウクライナよりも汚染が強いんです。
さらにベラルーシの中でも最も汚染が強いゾーンに入る、
「ゴメリ地域の中で、さらに5年後で、なおかつ女の子で、甲状腺がんが起きている数値とほぼ一緒」
が今の2年目の福島。
わかりますか?

チェルノブイリよりも数値的にもうひどいんです、パーセンテージが。
で、2年、3年、4年、5年とどんどん増えます。
だいたい4年目ぐらいからバーンと増えるんです、グラフを見てると。
もちろんね、チェルノブイリでは日本のような甲状腺のモニターの機械が、
すごく性能がいいのが昔からあったわけじゃないから、
だから、出来ていることに限界があります。
それでも、否応なく分かるまでに4年かかっているだけで、
日本で今見つかっている者の数がもうそれと同じなのであれば、
割合がですよ、割合が同じなのであれば、
それがどんどん増えていく構図になると致命傷になります。

28:27
で、起きていることはこれだけではありません。

ぼくたちのグループの中には医者もいます。
医者もいますが、機能する医者の方が本当に少ない。
何度も思っています。
実は、そのユーリ・バンダジェフスキーを来月招きます。
そうしたら、情報の中で日本の医者に呼び掛けているんですが、
一般の人とじゃ、日本の医者は反応が弱いです。
でもそれでもちゃんとやっている人もごく少数、本当に少数です。
下手すると片手位です。

首都圏でぼくが一番やっていると見ている医者は、
いま、1200人ぐらいお子さんやお母さん、それから一般の女性の甲状腺、それから血液を採っています。
甲状腺は、それが被ばく由来かどうかはわかりませんが、
3割程度、やはり軽い異常を含めてあります。
これはのう胞と、結節もあります。
ですけど、ほとんどがのう胞です。
それから甲状腺の、たとえば病気。
橋本病であるとか、そうした病気、甲状腺の機能低下症、これがあります。

ですけどそれ以上に彼が心配をしているのは、
なぜ「それ以上」というか?というと、
甲状腺の場合、日本で甲状腺の疾病の場合死ぬことはほとんどありません。
何故かというと、日本の手術のレベル、技術水準から考えると、
甲状腺がんで死ぬことはほとんど考えられない。

だけれども、血液の疾患はそういう訳にはいきません。
何が問題か?というと、
これは福島の健康管理調査もずっと隠しているんですが、
血液の数値データを誤魔化しています。
なにを誤魔化しているか?というと、とり方を誤魔化している。
とり方ってどういうことか?っていうと、基準の枠組みを誤魔化す


たとえば、好中球というのがあるんです。
白血球の中の血液像を分画するというんです。
白血球を細かく見ると、好中球とか、好リンパ球とか好塩基球とかそういったものがあります。
そのうち「好中球の数がどの位どうなっているか
という事が一つのメルクマールではないかと私たちは思っています。
実際、好中球は減少症だと言われるのは、一応1500個以下。
実数の個数で1500個以下。
パーセンテージは40%~70%といわれますが、白血球の数にこれは左右されるので、
実数で1500以下だとこれは問題だ」と普通の健康診断でいわれます。

ところが、福島県民健康調査では500以下以上しか問題にしない状態にしていて、
1500以下が多数出ている状況を隠しています。


基準をね、誤魔化しているんですよ。

もちろん、500以下になったら"よりシビア"なんですよ。
だけど、"よりシビア"なものしか言わなくても、血液の疾患はそういう異常が起き始めたら、
それがどうなるか、どう繋がるか分からないわけだから、
それを適正に言わなければいけないのにそれをしていない。

なぜ私がそれを言うか?というと、
この1200人診ている医者のとっている、首都圏、首都圏と言ってもほとんど都内ですが、
都内の抽出したデータで1200人診た場合、
6割ぐらいが好中球が減少傾向にあります。
1500以下ではないです。
しかし、普通通常40%~70%の枠の中に入らない40以下の数値になっている。
1500個以下も当然一定数以上ある。
そうした状況にあります。
だから6割が好中球減少傾向だろうというふうに見ていて、
これは非常に厳しいと僕たちはみています。

なぜならこれは呼吸器による慢性被ばくを裏付けているんではないか、
初期被ばくのみならず、慢性的に放射性物質が大量にある環境、東京はそうですからね。
そうした環境の中の身体影響ではないかというふうに我々はみていて、
これが、血液の疾患が極大してくる可能性というのは当然時間経過と共にあるだろうとみています。

なぜさらにそういうか?というと、
そういう診断をした後に、例えば九州とか岡山に避難をする人がいます。
避難をすると数カ月後に「改善をした」という報告がくるケースが結構あるんです。


たとえば好中球が全くなかったお子さん、ゼロ%と、一時言われたお子さんが、
30%近くまで回復したケースもあります。

そういうケースをぼくたちは知っているので、
しかもそれは、避難・移住以外に特にやったことはなかったりするわけです。
そうしたことも含めて、非常に懸念をしながら見ている。
つまり、ある意味いま東京は何も起きていない顔をしてますが、嵐の前の静けさではないか。

なぜそう言うか?というと、
チェルノブイリの時に、これだけ多くの人口が被ばく環境下におかれたことは無いんです。
東京都首都圏の人口は3000万人。
南東北や甲信越を入れていくと、5000万人近くの人口が、実は被ばくをしています。

多分、どんなに多く見積もっても、
チェルノブイリでそこまでの被ばく状況に居た人達はでないんです。
ですから、この被ばく状況の人達の中で健康被害がパーセンテージが少なくても、
たとえばチェルノブイリよりも少なくても、
ぼくはそんなことは無いと思いますが、
チェルノブイリ並みの数値が出たりすると、途端に数が、数百人、数千人の単位じゃ済まないです。
数十万人単位なんですよ。
多くなれば多分数百万人単位になってきます。

そういう状況の事が起こり得る可能性が否定できないから、
私はずっと「これは危険だ」と言っていて、
こうしたことをなぜ、ずーっと日本の政府と日本のマスコミは無視しているのか?
これは無視しても、無視してもダメなんです。
だって、放射性物質は現実にありますから。



33:40
福島はこうなんですよ。
昨日、チェルノブイリのかけ橋の野呂美香さんとちょっと電話で話をしたら、
言ってたのが、
「ベラルーシの人とこの前話して、福島の数値言った瞬間に沈黙するんだよね」
沈黙が、黙祷の間隔なんだよね。

わかりますか。
ベラルーシや普通の汚染地の感覚じゃないんです。福島の汚染のひどいところの感覚は。
飯舘村にしても、伊達市とか
福島や郡山や中核の中通りの伊達市あたりの一番ひどいあたりとか、
浜通りのひどい数値や、
「信じられない」んです、そこに人が居るのが。
ベラルーシの人間からみたら。


そういう状況にあるんです。
で、その事から考えた時にこの話がどうなってくるのか?
福島はそうであっても、じゃあ、東京とかはどうか?と言ったら、
「まあ、東京がチェルノブイリだよね」って野呂さんとはいつも言います。

チェルノブイリで普通の汚染地の感覚が東京なんです。

ようやくだからヨーロッパぐらいの、西ヨーロッパの、
「まァ、このぐらいだったらしのげるんじゃない、気を付ければ」という感覚になるのが、
静岡の西側になるんです。

わかります?
だから、ここはそういう事が逆にわかる場所なんですよ。

もう時間が過ぎているのでこの位でとめますけど、
そうしたわかる場所に居る逆のメリット、っていうか、そういうのを考えながらみなさんは。

おわり

35:06











木下黄太氏6/27豊橋文字起こし

全編の動画はここ↓にあります。
1土壌汚染の実態~チェルノブイリでどの地域の数値か~木下黄太氏6/27豊橋(内容書き出し)

2広域拡散~がれき・食品~木下黄太氏6/27豊橋(内容書き出し)

3甲状腺の状況~血液の数値データを誤魔化しています~木下黄太氏6/27豊橋(内容書き出し)



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コメント
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| 2013.07.09 10:36 | 編集
先日の武田鉄矢「今朝の三枚おろし」のラジオを聞きまして、
これは黙っていられないと思いました。

AMのラジオ福島で朝8:40~(関東圏は7:45~文化放送、熊本では8:30~熊本放送)の武田鉄矢「今朝の三枚おろし」は、本日(7月8日(月)からの一週間も先週に引き続き「放射能問題」について話しているようです。
各地域の放送時間は→ http://p.tl/VcBx
先週分はhttp://www.joqr.co.jp/takeda_pod/index.xmlで聞くことができます(来週月曜日10時から今週分に切り替わりますのでお早めに)。

「人間は毎日4000ベクレルも(カリウム40で)内部被曝しちゃってるんだぜ。何をそんなに怖がっているんだ。」と言いたいようでした。


先週分では老人の避難によるストレス死(600人)と今後10年から20年後に癌になる人(200人)を比べ、「避難は命を守ったかどうかはかなり疑わしいとなってくる。あくまでも哲学の話です。」(10:00)と、放射線感受性の高い子どもの被ばく問題を無視していました。

また、「ご飯でおにぎり3個分、375gを3年間食べると、0.24ミリシーベルト内部被ばくするんですって。」(22:20)と自然放射能のカリウム40の被ばくを持ちだして、だからセシウムなどの人工放射能もそんなに危険ではないんだというような話に持っていっていました。

本日(8日)分でも驚きというか、これが本当ならどんなに幸せな事かと思うようなことを話しています。
本日の鉄矢氏は「どうやら巷では自然放射能と人工放射能は違うとおっしゃる方がいるそうですが、そんなことはまったくないそうです。そう言う方はセシウム137などの人工放射能は体内に入ると何万年も出てこないみたいに言いますが、セシウム137は自然界にもあるそうです。ですから自然も人工もまったく危険性は同じということです。」
と、まるで早野龍五氏や中川恵一氏が言いそうな話しぶりで、
本日最後のセリフは「この話はトコトンやってやりますよ。」と闘志満々でした。

自然放射能の原子数は1個ずつバラバラで、人工放射能の原子数は数億から数兆個という塊で存在しているため、細胞レベルのミクロ単位の狭い範囲の細胞が受ける放射線の数は何桁も違うということ(矢ヶ崎克馬名誉教授の発言)や、自然放射能は蓄積されないのに、人工放射能は特定の臓器へ蓄積される(ヨウ素は甲状腺、セシウムは心臓などの筋肉、ストロンチウムは骨)という違いも認識していないようでした。

推進側の科学者は今までも議論を避けてきましたから、
武田鉄矢氏を間に入れてトコトン議論することで、
明らかにすることが一つでも二つでも増えると思います。
全国の正義感のある医師や科学者さん、また一般市民も、
武田鉄矢の今朝の三枚おろしに質問状や意見書を送りませんか?

送り先は、
〒105-8002 東京都港区浜松町1-31
株式会社文化放送
武田鉄矢「今朝の三枚おろし」
武田鉄矢様、水谷加奈様
です。

彼のようにラジオなどで「放射能安心論」を安易に語る人がいるから、福島などの給食で地産地消が推し進められ、避難の権利も保養の必要性もないがしろにされてしまうのです。
そして武田鉄矢氏のような人は、「原発はそんなに危険ではない」ということにしたい国側の意向に沿って、被ばく地の子どもの命が利用され続けていることに気付いていないのです。
科学者は国に睨まれたら出世も研究費の補助金もカットされますから、発言は制限されているということすらも知らないのです。

小野俊一医師、武田邦彦教授、菅谷昭医師(松本市長)、西尾正道医師、また早野龍吾氏に公開質問状を送っている木村知医師、田口茂氏、竹野内真理氏、松井英介医師、矢ケ崎克馬名誉教授、肥田舜太郎医師などの正義の人以外にも、もっともっと多くの正義の人が日本中に溢れているはずです。

もっと多くの医師や科学者、または一般市民が追い風になってくれなければ、被ばく地のお母さんたちは立ち上がることができません。
避難の権利、給食の安全性、保養の充実、風の強い日の運動禁止、再浮遊放射能から守るマスクの励行などを求めるお母さんたちの力になってください。

武田鉄矢氏は「頂いたお便りはすべて必ず読んでおります。」と公言していますので、読まずに捨てられることはありません。
芸能界でも信用されている部類に入る武田鉄矢氏からの発言は世間を惑わせます。
「違う」という意見ではなくても、「もう一方にはこういう考え方も存在する」ということを教えてあげるだけで「安心論」の流布が収まると思います。

「危険論」で放射能の被害に遭うことはありませんが、「安心論」は殺人にも匹敵する行為になり得るということを訴えたいです。
ストレスで被害があると言うなら、人生などあらゆるストレスの連続のはずです。放射能を怖がるストレスだけが特別なストレスという訳ではありません。
老人が避難のストレスで死亡した人が増えたと言ってますが、もしそうだとしても、それは行動を押し付けられているストレスでしょう。
「危険論」も「安心論」もあらゆる情報を与え、すべて被ばく者自身に行動の権利(補償も含め)を与えることがストレス回避のためには必要です。
避難の権利も、給食食材の選別も、保養の必要性も、屋外での運動も、マスクの着用も、すべて当事者達に権利を与えていないことが問題なのです。

「反原発」よりも、まずは喫緊の課題である「放射能から子どもを守る」ことに、一人ひとり声を上げて欲しいです。

福島県在住 | 2013.07.09 10:42 | 編集
福島での好中球、公開されたグラフをよく見るとたしかに1500個以下が相当多いですね。普通じゃなさそうです。
ICET | 2013.10.15 16:56 | 編集
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