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08.12
Mon
<1>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
↑こちらに動画があります。

2013年7月5日
映画『ひろしま』茨城県東海村上映会
肥田舜太郎先生の公演




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46:12

午前中に小林さんのお父さんが作られた映画をご覧になった方はわかるかと思います。
あの映画は僕らが観ても、当時の広島で原爆が落ちた瞬間を知っている人間は、
今までいろんな映画が出来ているけれど、あの映画が一番真実に近い。
あれぐらい忠実に作った映画は他にないんですね。

でもあれは、爆発と同時に出た放射線の時に撮っている。
何年もたって病人だけがうごめいている時に、その病人を撮っている映画ではない。

という事は、内部被曝の病気で苦しんでいる被爆者の映画ではない。

当時はまだ、内部被ばくなんていう事は誰にもわからなかったから、
そういう患者がいることすらみんなが知らなかった。

だから、ああいう映画が一番当時の模様を忠実に表していると言われるけど、
ぼくもそう思うけど、
それは、爆発した時に出た放射線の影響だけであって、
少なくても2週間以内に町へ入って病気になった人はあの中には映っていない。



そういう点で、これからも起こってくる、
まだ、おそらく53もあるんですから、またどこかで事故が起こるに決まっている。

もうひとつ起こったら、日本の国はもうオダブツですよね。


東北だから、「逃げろ」って言っても逃げないいで住んでいるっていう事が、ま、なんとかできたけれども、
あれが大阪の真ん中で、京都の真ん中で、「みんな逃げろ」って言われた時に
あそこに住んでいる人は出ようがない。

でも、福井県の、あそこにある6つか7つのどれか一つが事故を起こしたら、
京都・大阪は住めません

水も飲めない。
で、京都大阪であそこに住んでいる500万、700万の人間も、
「じゃあどこかに移りなさい」と仮に言ったって、行くとこありませんよ、どこにも。
どっこへも行くところは無いですよ。
10万人だって行くとこが無い。

たとえば東海村に東京都の人間を30万人、急に「ここにきて住まわせろ」って言ったって、
そんなところありゃしません、空いているところは。

日本の国には何処にも逃げる所が無いんだ。
その国に53本作って、もう40何年たってる。
もう耐用年数が過ぎちゃって建て直さなきゃならない時期がみんなきている。
それをそのまんま電気を起こして
ぼんぼぼんぼ放射線を垂らして、知らずにみんな吸っているわけだ


これは、日本の政府の無知、学者の無知、国民の無知のために、
70年近くおっかないものだと知らずに金が儲かるものだという事だけにあこがれて、
みんなつくっちゃった。

つくる時に反対が起きたのはどこもないんだからね。
だから広島原爆を浴びながら、
なんで日本人はあの狭い国に53も原発をつくったんだって今ごろ世界中の人がみんな言っていますよ。


言われたってしょうがない、なんにも知らなかったんだから。
そういう意味でこれからの、子どもはもう私の子どもは今はもう67歳ですから、
ま、ひ孫ですね、5人ひ孫がいます。
一番上が今6歳から。
この子たちがこれから、日本の国に山と積まれている放射線の廃棄物を親から受け継いで、
いよいよ自分らが大人になった時に「これどうしたらいいんですか?」という立場に立つわけだ。

どこも持って行く所が無いんです、あれ。
全部掘りだしてなんかに包んで、太平洋の真ん中に行ってぶちまける。
これ、ダメですよね。

太平洋の魚が一匹でも汚染してどこかへ行って放射線が出ちゃったら、
日本の国になん百兆円という賠償が押し寄せてきます。
太平洋側の国は、もうそういう協議をして
太平洋の国のどこの海岸ででも、一匹でも、それに濃厚な放射線が出て、
それが福島の原発から出た放射線だっていう事が分かったら、
「どれぐらいの賠償を要求しようか」っていう会議
がこの間あったのね。52:00
結論が三百兆円です。
そんなものはくるだけきたって、払うお金は絶対にありませんから、
まぁどうだか知りませんけれども、そういう今状態になっている。

つまり人間はどうやっても始末が出来ないと分かっている放射線を
毎日廃棄物として出しながら電気を起こしている。


なんにその電気を使っているか?
夜の夜中までどこかへ行って踊ってね、朝まで踊って昼間になったらグーグー寝ると。
そういう電気のためにあれは起こしている。

だから…ま、…日本人が全部放射線の被害で死ねば、
日本人全体がもう「無知だった」と諦めるよりしょうがない。
どこへも文句の言いようがない。


ま、そういう時期にみなさんは、
大体30歳ぐらいから、70歳ぐらいの年齢で、ここにみなさんいらっしゃる
そうすると後残り、ま、90歳まで生きるとして、
まだ20年から50年は生きなきゃならん。
60年、70年も生きなきゃならない方もいるわけだ。

その人たちがこれからそれだけの年月の間に、
自分の子どもや孫を含めて、放射線から絶対に安全に生きていく。
そういうつもりになっている人というのはおそらくいないと思うよ。

自然に生きているんだもの、しょうがない。
それ以上やりようがないから。

だから、後は僕ら被ばく者が長生きするためにいろいろ勉強してやってきたそれぞれの努力をまねてね、
自分の命に毎日自分が責任を持った行き方をすると、
「誰が考えてもそれはよくないよ」という事はピタッとよす。

タバコが悪い、これは決まっているんだけど、

たばこ会社が調べて、家族の一人がタバコを吸っているために、
残りの家族が癌になる確率は何%になるっていうのがちゃんと出てるんです。
それが分かっていても、吸っている本人も周りの人も「しょうがない」と思っている。
諦めている。

たかがタバコですよ。
一度止めたら死んじゃうっていうものじゃないんです。
それで周りの人にそれだけの大きな被害を与えながら、
「あれがやめられない」
つまり自分が生きていればいいっていう人なんです。
周りでなにが起ころうが「そんなこと俺は知ってるか!」
そういう人間の集まりになっちゃっている。

タバコで癌になると言うのは、
これくらいハッキリしたことは無いんで、
統計の上からも実情の上からもいっぱい学問ででているのに、
誰もそれを信用しない。

それは、政府が税金を取って売ってるから、
本当に悪ければ売らないだろう。
売っている以上は大丈夫なんだろう。

そうやって具合が悪くなって医者へきて、いろいろ検査して下さい。

「それ位心配だったら一番最初にタバコ止めて来い」と私は言います。

だから、
「目に見えない事は無い事とする」と、
目に見えないそんな話はやめる。
人間というのはそういう情けない代物だ。


だから、私は、今日ぼくの話を聞いてお帰りになったら、明日からやってほしい事がある。

それは、みなさんの、もう子どもは遅い、子どもはもう学校へ行っちゃっているわけだから。
毎日吸っている訳だ、福島からくるものをね。
で、これはもう諦める。
ひ孫とその次の夜叉孫、これはこれから生まれてくる。

この子たちのために、日本中の原発の火を、自分が死ぬまでには消す。
自分の大切なひ孫、その次の孫が生まれる頃には、
日本中には物騒な放射線を出す原発はひとつも動いてない
という状態にして俺は死ぬんだという責任はみんなにあるんだ。

みなさんの世の中であれをつくったんだから。
先祖代々からあったわけじゃない。
みんなの世の中で戦後にあれは出来た


しかもも広島長崎で原爆というのがあって、放射線の被害をうんと、世界で初めて受けた国の国民のくせに、
一つもあれに反対しなかった。

そういう任は「俺は知らないよ」っていくら言ったって駄目なんだ。

これから生まれてくるひ孫とその次の子どものためには、皆さんは責任を負ってくる。
だからそのつもりで「なんと言われようとあれは火を消す」と。

同時にもうひとつしなきゃいけないのは、
アメリカさんに帰ってもらう。



ーーつづく




映画「ひろしま」予告編






<1>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
だから殺す側の東電にしてみると、永久に完全犯罪だ。

<2>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
日本人ぐらい自分の命に対して無責任な国民はいない。

<3>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
今国がやらなければいけないのは義務教育の子どもを全部疎開させる事。

<4>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
みなさんの世の中であれをつくったんだから。 先祖代々からあったわけじゃない。

<5>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
だからまずアメリカさんに帰ってもらう。いわゆる資本主義経済の末期です。

<6完>肥田舜太郎氏7/5東海村(文字起こし)
問題は、放射線をどうしたらいいか?止めようがないからね。 事故はなくても毎日毎日世界中で漏れてます。





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