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現代ビジネス フライデー経済の死角
2011年05月14日(土) フライデー

16分で年間被曝限度突破!福島第一原発「超高濃度汚染の作業現場」
東電が公表しなかった毎時900ミリシーベルトの 驚愕事実!作業員は死ね、と言うつもりか

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廃墟同然となった3号機周辺の瓦礫を撤去する作業員。
900ミリシーベルトという高濃度の放射線が計測されたのは、この付近だ(東京電力提供)


 これまで東京電力(以下、東電)が隠してきた、汚染し尽くされた福島第一原発内の実態の一つが明らかになった。

東電が福島第一原発の「汚染地図(サーベイマップ)」を発表したのは、4月23日のこと。
作成したのは4月20日だが、東電は3日も遅れて公表したのだ。
しかも、このマップは敷地内の約230ヵ所で測った放射線量を示したもので、
「免震棟」(鉛のシートで放射線を遮断した原発内の特別な建物)などに定期的に貼り出されるのだが、
3号機近くに散乱した瓦礫から毎時900ミリシーベルトを測定したことが明記されていたのである。

今回の原発事故で、国は作業員の年間被曝量の限度を250ミリシーベルトと定めた。
900ミリシーベルトとは3号機近くに16分ほどいただけで、1年間の限界を突破する超高濃度の放射線なのだ
4月21日には3号機原子炉建屋前で瓦礫の撤去作業が行われたが、作業員にとっては命に関わる問題だ。

福島第一原発で10年近く働いている東電の協力会社の作業員・牧田正氏(30代、仮名)が、この数値を知って憤る。

「東電がこんな恐ろしいデータを隠していたとは、
俺たち作業員に『死ね』と言っているのと同じじゃないですか! 冗談じゃない。
納得できないので、元請け(親会社)の所長に『どうして隠していたんですか』と聞きました。
すると『Jヴィレッジ(福島・楢葉町にある事故対策の拠点)の入り口にあったじゃないか』と答えたんです。

確かにJヴィレッジの入り口には、サーベイマップが貼ってあります(2ページ写真)。
でも同じボードには、防護服の着方や各社の作業員の動向などさまざまな情報が掲示されていて目立たない。
命に関わる、重大なデータでしょう。
東電が俺たちに本気で伝えようと思ったら、もっと確実な伝達方法がいくらでもあるはずです」

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Jヴィレッジに掲示された、福島第一原発のサーベイマップ(左端)。他にも様々な情報が貼られ、目立たない

牧田氏は「事故後の東電は、何事も隠蔽しようとしている」と続ける。

「普段は『「APD」(警報付き放射線測量計)を携帯しろ』とか、
『作業後に測った放射線量は「原発手帳」(放射線管理手帳の通称)に必ず打ち込め』などと口うるさく注意するのに、
事故が起きてから作業員は野放し状態です。
作業を終えると免震棟で待機するのですが、
そこで被曝量を測る保護官は『大丈夫ですよ』『少し高いかな』と言うばかり

俺たちは、自分たちが浴びた放射線量さえ教えてもらえないんです。そりゃそうでしょうね。
サーベイマップ通りに『被曝量は900ミリシーベルト』などと通達したら、
作業員は全員1F(福島第一原発の通称)から退去しなければなりません

『6~9ヵ月のうちに原子炉を安定的な停止状態にする』という東電の作業工程の実現は、
夢のまた夢になってしまうのですから。

だったら『遠隔操作できる無人ロボットに仕事させればいいじゃないか』と思うかもしれません。
でも、どの工程でも必ず人間の手でやらなければならない作業があるんです。
東電なら、俺たちを過酷な現場へ送り込むため、不都合なデータを隠すことぐらい平気でするでしょう」

作業員たちは、現在の福島第一原発がどれほど危険なのか、ほとんど知らされないまま働かされているのである。
しかも敷地内は瓦礫に覆われ、余震のたびに作業が中断するので、業務は長引かざるを得ない。

普段なら2~3時間で終わる仕事も、日によっては強烈な放射線を浴びながら9時間以上も屋外で働かされるのだ。
内閣府原子力委員会専門委員で、中部大学教授の武田邦彦氏が呆れる。

「900ミリシーベルトというのは、4時間浴び続ければ半分の人が数週間以内に死ぬレベルですよ。
1時間浴びただけでも、4人に1人が皮膚を再生できなくなり、内皮が露出したままになるほどの数値です。
250ミリシーベルト以下の被曝量ならがんや白血病を発症しない人もいますが、
それを超えると間違いなく何らかの障害が出ます。
白血球が大幅に減り、免疫力が落ちてしまうからです。
そんな場所での作業はせいぜい15分が限界で、長時間働かせるなんて信じられません。
即死してもおかしくありません」

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Jヴィレッジの掲示物をチェックする作業員(中央)。福島第一原発には、1000人に及ぶ作業員がいるという

まさに〝地獄の現場〟である。
NPO法人「原子力資料情報室」の澤井正子氏も、作業員を見殺しにするような東電の態度に、語気を強めて語る。

「東電は、福島第一原発内の放射線量を以前から当然測っていたはずです。
しかし事故を起こしてから測定した〝とんでもない数値〟は、握り潰そうと考えたのでしょう。
放射線量さえ分からなければ、後で作業員の身体にどんな障害が起きても、因果関係が分からないですからね」

東電の「作業員の命を軽視する体質」は、データの隠蔽にとどまらない。
〝被曝検査の差別〟まで行われているのだ。
福島第一原発で15年以上働く、大石和義氏(40代、仮名)が明かす。

「4月下旬になって、ようやく『ホールボディカウンター』(体内の内部被曝量を計測する機器)が復旧しました。
でも私たち作業員は、なかなか受けられない。
東電や元請けの社員が優先され、順番が回ってこないんです。
作業員たちは『内部被曝していることが明らかになるので、
東電がわざと受けさせないようにしているんじゃないか』と噂しています。
私たちは、現場任せでいつも他人行儀な東電の社員を『お客さん』と呼んでいます。
東電が、自分たちの考えた工程通りに事故を収束させることより、私たちの安全を優先するとはとても思えないのです」

不利なデータを隠すことに汲々とする東電。
4月23日のサーベイマップでは100ミリシーベルトを超える地点はなくなったとはいえ、
汚染現場で必死に働いている作業員たちの不安は払拭されない。






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