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<トリチウムの動向ー動物系>数時間で全身にほぼ一様に拡散分布 /脂肪組織、脳、筋肉に高いトリチウム残留(放射線医学総合研究所資料集書き出し)

放射線医学総合研究所資料集より



昭和48年 トリチウムの植物―動物系における動向
環境衛生研究部(新井清彦、楠田義彦)

原子力施設からの排出トリチウムによる、被ばく線量推定の基礎的資料として、
トリチウムの(発生源→大気→水→植物→動物→人)連鎖中で、
トリチウム水その他のトリチウム化合物の可食植物への同化固定、
ならびにトリチウム標議飼料よりの動物体内での代謝と分布を知る事、
すなわち、トリチウムの食物連鎖を実験室的規模で解明する事を目的として、
ミズワラビを用いたトリチウム水同化実験と、マウスを用いた動物実験とを行った。

(2)動物系
動物実験としては、C57BL系マウスを用い、飲料水や食物よりのトリチウムの挙動を観察した。
マウスに摂取させるトリチウム源としては、
トリチウム水とトリチウム水にて栽培して得られたトリチウム標識化水稲と麦を用いた。
トリチウム投与は2日間行い、以後5,10、20,30日目に頚静脈より採血後臓器試料の採取を行った。
測定はまず、組織の水分を抽出分離し、残りの試料をさらに自動燃焼法にて処理し、
両者のトリチウム濃度分布を調べた。
得られた結果の一部として、尿中のトリチウム濃度変化を示すと、
トリチウム水等よくでは、減衰が非常に早く10日目→20日目の半減期が約5日であるが、
トリチウム標識化米・麦投与区では、減衰が遅く、半減期は約10日と長くなっている。

これは投与されるトリチウム源の化学形の相違により、
マウス体内におけるトリチウムの挙動の異なることを示しており、
トリチウム食物連鎖の研究上重要な問題点を示しているものと考えられる。



49年 トリチウムの植物―動物系における動向
環境衛生研究部(新井清彦、武田洋、楠田義彦)

前年度までの研究により、トリチウム水の植物体内への接種と分布について、
またトリチウム水およびトリチウム標識化餌料の動物体内への移行についての予備実験を行ったが、
これらの結果を基礎としてさらに詳細な研究を進めた。
また植物におけるトリチウムの動向を追求し、同時にトリチウム標識化餌料をうる目的で
「トリチウム用簡易ファイトトロン」を設計した。

トリチウム水飼育のマウスのトリチウム分布
トリチウム水による被爆線量推定の基礎資料をうるために、
C57BL系マウスを用いて、飲料水中にトリチウムを混入し、
2日間吸飲の状態で経口連続投与し、以後経日的に採取し、マウスにおけるトリチウム代謝を追求した。

マウスは16週令、平均体重30gのものを用い、
マウスケージに2~5匹を入れ、固形飼料を与えて飼育し、
給水は2日間0.1mCi/mlのトリチウム水の自由吸飲によった。
平均吸飲量は3.5~4ml/日/匹であった。

以後普通に飼育したが、尿はエーテル麻酔下マイクロピペットにて10μℓを採取し、
定法通り液体シンチレーション法でトリチウム濃度を測定した。
トリチウム水投与後の22日間は排尿水中のトリチウム半減期は2.4±0.2日で、
トリチウム濃度と経過時間との相関は明瞭であった。

22日以降はさらに長い半減期の因子が含まれていることが判明したが、
70日で実験を中断したので、その半減期の正確な値はつかめなかった。

しかし、一般に言われているように12~13日であるとすると、
投与直後の全トリチウム量に対するこの成分の寄与率は1/800であった。

[研究発表]
新井、武田、楠田:「THO飼育マウスのT分布」、日本放射線影響学会(第17回大会)徳島市




50年 トリチウムの植物―動物系における動向
環境衛生研究部(新井清彦、武田洋、楠田義彦)


(2)動物系
<目的>
トリチウムへ低エネルギー、短飛程のβ放射体であるから、生体内での存在部位や化学形態によって
その生物学的影響はかなり異なるものと思われる。
そこで、トリチウム(T)汚染源として、最も可能性のあるトリチウム水(HTO)をラットに投与し、
生体内でのトリチウムの代謝とその体内分布について研究を行った。

<経過>
Wister系ラット(オス)に、体重g当たり0.5μCiのトリチウム水を投与し、
その後30日間経日的に各組織中のトリチウム活性を測定した。
なお、トリチウム活性は、組織中に存在する全トリチウム(組織結合性トリチウム)に分けて測定を行った。

<成果>
経口投与後、数時間でトリチウムは全身にほぼ一様に拡散分布し、
各組織でのトリチウム濃度の僅かの差は、その組織の含水量に比例していることが分かった。

またその排泄パターンは、どの組織も2つの指数関数の和として表され、
第1成分は約2.5日、第2成分は約7.5日の半減期であった。

一方、組織結合性トリチウムは、相対的にその排泄が遅く
各組織において、かなり異なる取り込み及び排泄パターンがみられた。
これは各組織でその組織成分の代謝回転速度に差があるためであろうと考えられる。
この組織結合性トリチウムの量は、全投与量からすれば僅かなものであるが、
一旦組織に結合したトリチウムは一定の部位で長期間の連続的な被ばく線源となるので、
その影響は注目すべきであろう。

今後は、この組織結合性トリチウムが
いかなる有機物へとのようなメカニズムにより取り込まれるかについて研究を進めたい。

<研究発表>
武田、新井、楠田:日本薬学会(96年会)、名古屋市(1976.4)



51年 トリチウムの植物―動物系における動向
環境衛生研究部(楠田義彦、新井清彦、武田洋、稲葉次郎)

(2)動物系
<目的>
トリチウムのラット生体内挙動についての一連の研究において、
これまでに水の形(トリチウム水HTO)で摂取したトリチウムは
大半が約3.5日の生物学的半減期ですみやかに排泄されるが、
その一部は結合性トリチウムの形で相対的に長く生体内にとどまることを明らかにした。


今回はこの結合トリチウムについて各組織間での比較検討を行い、
さらに組織中トリチウムに対する結合性トリチウムの量的関係並びに線量寄与率について研究を行った。
また、トリチウム水の体内挙動における年齢依存性についても調べた。

<経過>
Wistar系ラット(雄。2.5~3.0ヶ月令)に体重gあたり6.0μCiのトリチウム水を経口投与し、
その後経日的に10コの組織を取り出し、組織中全トリチウム濃度と組織結合性トリチウム濃度を測定した。
また年齢依存性の実験には生後1日、10日、25日、60日、120日および300日令のラットを使用し
経日的に尿中トリチウム濃度、5コの組織の組織水分中濃度と組織結合性トリチウム濃度を測定した。


<成果>
組織結合トリチウムは、各組織でかなり異なる取り込み及び排泄様式がみられた。
その濃度は、初期に肝臓や小腸で高く、筋肉や脂肪組織で低い値を示したが、
これは20日前後において逆転し、最終的に高いトリチウム残留がみられたのは
脂肪組織、脳、筋肉であった。


全体的には、取り込みが高い組織ほど排泄は早く、
取り込みが低い組織ほど排泄は遅いという傾向がみられた。

次に、この結合性トリチウムの中で占める割合を経時的に調べると、
1日目には1~5%程度であるが、40日後には60~80%となり、
トリチウム水投与後後期の体内トリチウムは大半が結合性として存在していることが判明した。

また、結合性トリチウムからの全被爆線量に対する寄与率を求めると、
脂肪組織を除けばすべて10%以内であり、線量的にはそれほど大きな値は示さなかった・

トリチウム体内挙動の年齢依存性に関しては、次のような結果を得た。
尿中排泄から推定したトリチウムの生物学的半減期
幼若な動物ほど短く、年齢の増加とともに長くなる。
ただし、哺乳児では例外的に離乳児よりも若干長い生物学的半減期を示した。

また各臓器ともに組織水分中トリチウム濃度に比べて組織結合性トリチウムの相対的濃度が
幼若ラットほどすみやかに高くなることが分かった。
なお、組織中水分含有量は幼若なものほど大きい傾向にあるが、
睾丸では成熟ラットのそれが幼若ラットのそれより遥かに低い値を示した。

[研究発表]
武田、新井、楠田:日本薬学会大96年会、名古屋(1976.4)
武田、新井、楠田:日本放射線影響学会第19回大会 広島(1976.10)
稲葉、西村、武田、楠田、市川:日本放射線影響学会第19回大会 広島(1976.10)
稲葉、西村、武田、楠田、市川:日本保険物理学会第12回大会 東京(1977.2)
新井、武田、楠田:日本放射線影響学会19回大会 広島(1976.10)




52年 トリチウムの植物―動物系における動向


(2)動物系
<目的>
トリチウム水として摂取したトリチウムは、
生体内でその一部が各種の組織構成成分へ同化固定され、結合性トリチウムとなることが知られている。

われわれは、これまでの一連の研究の結果から、組織成分へのトリチウムの取り込み及び排泄が、
その組織の代謝活性度及び代謝回転速度に依存することを示唆した。

特に肝臓のように代謝的に活性な組織では、
初期におけるトリチウムの取り込みは他の組織より相対的に高く、一方、排泄は早いという結果を得た。

今回はトリチウム水から組織成分へのトリチウムの取り込みおよび排泄の機序を解明する目的で、
この肝組織を生化学的に分画し、画分画へのトリチウム分布とその経時変化について調べた。
また、肝組織の特定成分として、
かなりの量を占めるグリコーゲンへのトリチウムの取り込みについても調べた。


<経過>
Wistar系ラット(雄2.5~3.0ヶ月令)に体重ℓ当たり6.0μCiのトリチウム水を経口投与し、
その後経時的に䗪殺し、取り出した肝組織を液体窒素で凍結乾燥後、
Schneider法(変法)にて、冷PCA溶性画分、エタノール、エータル溶性画分、
熱PCA溶性画分、アルカリ溶性画分へ分離し、
各画分中のトリチウム放射活性を、直接あるいは燃焼法で処理した後、
乳化シンチレ―タを加え、液体シンチレーション計測法により測定した。
また、
肝組織から三塩化酢酸抽出法によって抽出精製したグリコーゲン中のトリチウム放射活性も同時に測定した。


<成果>
各画分中における結合性トリチウムの占める割合を求めると、
低分子化合物画分である冷PCA溶性画分は、1日目に65%と、かなり高い値を示した。
しかし50日目には23%へ減少した。
一方その他の画分(高分子化合物画分)では、経時的に増加する傾向がみられ、
特に核酸画分である熱PCA溶性画分は、1日目に3.1%であったものが
50日目には15%へ増加した。
図1には低分子化合物画分と高分子化合物中のトリチウム量の経時変化を示した。
2013100118.jpg

これらの結果から次の3つの可能性が示唆された。
1)トリチウム水から組織結合性トリチウムへの移行が、
  まず低分子化合物で起こり、このトリチウム結合物質が高分子化する。
2)低分子化合物に比べ高分子化合物の方が、相対的にその代謝回転速度が遅い。
3)トリチウムと織成組分との結合が、低分子化合物に比べ高分子化合物の方がより安定である。

また、グリコーゲン結合性トリチウムの比放射能(DPM/mg glycogen)は、
全乾燥試料中トリチウムの比放射能(DPM/mg drytissue)に比べ幾分低く、
蛋白質画分であるアルカリ溶性画分中トリチウムの比放射能(DPM/mgdry protein )とも、
ほとんど差が認められず、
かならずしもグリコーゲンが肝組織のトリチウム残留に寄与しているのではないという結果を得た。

[研究発表]
武田、新井、楠田、清水:日本放射線影響学会第20回大会 仙台(1977.10)




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コメント

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「皆さん自家用車のガソリンを常に満タンにしておきましょう 」

アメリカとそのスパイ日本政府が行き詰まっているのは明らかです。こうなると奴らの常套手段はバカの一つ覚えしかありません。ショックドクトリンです。
RK氏も10月テロを警鐘しています。福一4号機の倒壊も秒読み段階の様相です。
ユダ金はおそらく311と同じ放射能テロを目論んでいるのでしょう。311を教訓にして命てんでんこで自衛することが最も大切なことです。ショックドクトリンが行われたときには自家用車で戒厳令区域を突破して安全な関西方面へ一斉に自力脱出してください。くれぐれも常在戦場で怠りなく備えられますよう。
参考:検事ひからびんの日記さま「てっぱんの上でつながる人たちとそのまわりにある無縁社会」へのコメント
http://blog.goo.ne.jp/hikarabin/e/36f6df9045e8722140619cbc79ba1c7d
全国から集まった10代を中心としたハンガーストライキさま「3月21日(月)のつぶやき」へのコメント
http://blog.goo.ne.jp/newgenerations/e/c3220d3f3b79c708e3c9b10f23e62252#comment-list

ある日プッツン

飲料水の放射能汚染の記事についてコメントをさせていただいたところ、懇切なお返事をいただきありがとうございます。その上本日は、さっそくトリチウムの代謝についての素晴らしい資料をご提供くださり、読者に対する誠実で真面目な対応に感動しています。
トリチウムは、「水」として体内に入ったあと、大方は速やかに排泄されるものの、一部は体を構成する組織そのものの材料となり、しまいにはDNAのような高分子の一部にもなる事が良くわかりました。とすれば、DNAの二重螺旋構造のらせん同士を橋渡しする水素結合をになう「水素」としてDNAの中にちゃっかり入り込み、ある日突然プッツンとベータ崩壊してDNAを壊してしまうこともおおいにありそうです。いろんなカタチで毎日2リットル程度口にはいる「水」
に、どのくらいトリチウムが含まれているかを知ること、そして人それぞれの考え方に応じて対策を取ることはとても大切だとおもいます。水道水中の放射性物質を「計測する方法が変わっ」て、煮詰めて、集めることになったそうですが、私のようなへそ曲がりには、トリチウムの計測を免れる巧妙な口実に思えるのです。
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