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3今になって「凍土壁でつくる」とかいう事を言っているのですけれども、 あまりにも遅い。小出裕章氏インタビュー10/3岩上安身さん(内容書き出し)





岩上:
汚染水の流出の問題は、とりあえず今、この鉛あるいはスズを使った冷却というのも、
一つ光明としてね、見えてきているのかもしれませんが、
それ以外にいろんな懸念があると思います。
それが実現するのかどうかというのはもちろんまだ未知数ですし、
それだけではない、それが実現する間にもね、様々なリスクがある。
地下水をどうするんだ?と、
遮水壁はどうするんだ?
それは有効に機能するのか?
それから、タンクの増設は、これはどうするんだ?と。

さっきの先生の話を聞いて、ちょっとがっかりしちゃったんですけど、
パッキンじゃなくて、今度はちゃんと溶接型を持ってくるのかなと思ったんですけど、
「そこで作業できないんだったら溶接型は持ってこれないじゃないか」と思いましたし、

それから、地下水に接触しているのかしていないのか?
「しているだろう」とずっと言ってきましたけれども、
接触してたら、もうちょっと汚染は大変なことになっちゃうんじゃないだろうか?

いくつかのこの、福島第一原発の汚染関係でも、
ま、メインの話は今の話だとしても他にね、気になることがいっぱいあります。

何が問題だと思いますか?
なにがいけないですか?
何をどうしなくちゃいけないと思いますか?


小出:
汚染水の問題というのは、なんか最近になって皆さん「大変だ」と思われたようですけれども、
まずそれが間違えているのですね。
汚染水というのは2011年3月11日から「汚染水」というのがあったし、
その時点から、もう環境にどんどん流れていたのであって、
「何で今更そんな事に騒ぐのかな」と私はむしろ思っています。

これからも、どんどん、どんどん、漏れてくる訳だし、
東京電力がつくったタンクだって、これからもまた漏れてくる。
「もうどうしようもない」という、そういう状態になっているのですね。

で、今岩上さんはちょっと、遮水壁のことも言って下さったけれども、
私は2011年の5月の段階で
「とにかく、汚染している現場と地下水との接触を断たなければいけない」と言って、
その段階で遮水壁の提案をしたのですけれども、
最近、かつての民主党の政権だったころの馬渕さんっていう人が内情を暴露して下さいましたけれども、
東京電力も遮水壁を検討した。
そしたら1000億円かかってしまうという事になって、
6月の株主総会を乗り切ることができなくなるからと言って、
遮水壁をやらないことにしてしまったというのです。

で、今になって「凍土壁でつくる」とかいう事を言っているのですけれども、
あまりにも遅い。
もう2年間放置してきてしまって、どうしようもない状況に追い込まれているんですね。


でもまぁ、「遮水壁をつくる」という事はもちろん私は必要だと思いますので、
やるべきだと思います。

岩上:これは必要ですね?

小出:
やるべきだと思います。
ただし、さっきから何度も聞いていただいているように、
どんな事でもやろうとすると被ばくをしてしまいます。
ですから、本当は私はちゃんとした遮水壁をつくってもらいたいと思うけれども、
それをやろうと

岩上:「ちゃんとした」というのは?

小出:
鋼鉄とコンクリートによる遮水壁を作るべきだと思いますけれども、
それをやろうとするとまた被ばくをしてしまうので、
「それよりは凍土壁の方が被ばくが少ないし、早く出来る」と言うなら、それをやってもいいと思います。
ただし凍土壁は長くもたないと思います。


岩上:あー、どれぐらいなんですか?

小出:
要するに経験もないんですね、それも。
ですから、トンネル工事の時に一日分だけ凍らせながら堀り進むという事で使っていた技術ですけれども、
一時的に凍らせるのは出来るだろうけれども、
今の遮水壁というのは、
何百mあるいは1kmというような壁を何年もこれから維持しなければいけないという事で、
多分出来ないだろうと思います。


岩上:これは凍らせるためには電気を使う訳ですよね。

小出:そうです。電気が切れたら終わりです。

岩上:
電気が切れたら終わりで、フリーザーと同じですよね、冷蔵庫の冷凍庫と。
電気がいる、その電気の消耗も莫大じゃないですか?

小出:多分莫大だと思います。どれだけかは分かりませんけれども、

岩上:未だ試算が出ていない?まだそういう声は

小出:
多分出ているんだと思いますけれども、私が知らないだけです。
でも、いずれにしても莫大だと。

岩上:莫大ですよね。

小出:
そして、なんか停電があったらそれで終わってしまう訳ですから、
やはり賢明な方策ではないと思います。
いずれにしても、ちゃんとした遮水壁をつくるしかない。
で、つくったところで、ま、つくる・・・、凍土壁についても完成まで2年と言っているわけで、
きちっとした遮水壁をつくろうと思ったら何年かかるかわからない。
それまでは汚染水がまたどんどん出てくるわけだし、
それのタンクをこれからも増設しようとしたって、敷地には限りがありますのでいつか破たんする。

「海へ流す」という事になるだろうと思います。

岩上:
ウーン・・・海に流すというのはもう、
「大した量じゃないからいいんじゃない化」というような事を言っている人間もいるわけですよね。
規制委員会によると、我々も取材をし続けていますけれど、
そこでの言い分は
「もう余計なコストをかけてもしょうがないから、もうやるんですよ」と海へ捨てることを前提としていますね。

小出:
結局そうなると思います。
で、いまはまあ、これまではセシウムという放射性物質を捕まえるという事で
ゼオライトという粘土鉱物にくっつけて、
汚染水の中からセシウムだけを除去しているんですね。
でもそれはセシウムを消したんではなくて、ゼオライトという粘土鉱物にくっつけただけなのですから、
その粘土鉱物の山というか、それが敷地の中にダーーーーーッと溜まってきてしまっているわけですね。
それも大変「どうするか?」

それから汚染水の中にはセシウム以外の放射性部室がまだ沢山入っているわけで、
そのうちから、ストロンチウムという放射性物質を除こうとして、
今アルプスという装置をつくろうとしたのですけれども、
それもやってみたけれども、あっちこっちで漏れてしまったり、

岩上:あれはなぜアルプスはあんなに沢山故障するんですか?

小出:
それは先程から聞いていただいているように、現場が悪すぎるのです。
何をやるにしても被ばくをしてしまう。
ですから、ゆっくりと、しっかりした装置をつくるという、その事がもう許されないんです。

岩上:外部でつくって搬入ではダメですか?

小出:
それを組み立てたりするわけだから、
パイプで結ぶとかそんな事もやらなければならない。
でもそれを一つ一つ溶接出来なければ、バンドで止めたりしているわけですよね。

岩上:あーーーー、

小出:それで、ちゃんとした鋼板、鋼管で結べないところは、フレキシブルなホースで結んだりしているわけだし、

岩上:ちゃちなホースばっかりですからねぇ~、現場に行っても本当に見ますけれども、

小出:はい。
しかもあちこちで漏れてしまって、あるいは鋼板の管理が悪いんですかね、
その・・・腐食してしまって穴が開くとかですねというような事で上手くいかない。

この間は、なんか工事をした時のゴムを中に置き忘れたという事でパイプが詰まってしまう。

岩上:
これはずっとね、彼らがケチだからだろう、見通しが甘いからだと、
その様な批判が多かったんです。
でもそうではなくて、本格的な鋼管を持ってくるとか、
あまりにも本当に脆弱な貧弱なパイプですよ。
そうではなくて鋼管を敷いて溶接をして完全にしっかりとした設備を、
彼等としても実はしたい。
で、お金をケチっているばかりじゃない、ケチっている部分もあるだろうけど、
でもその最後は、「できない」。


小出:
そうです。
それをやろうとすると、被ばくがどんどんどんどん累積してしまうという、
そういう現場なのです。


岩上:じゃあ、アルプスもトーシロ(素人)とか、それだけが問題なのではない

小出:
そうです。
で仮に、アルプスというものが完璧に上手く出来たとしても、
いま汚染水の中に入っているストロンチウムを
日本の法令で海へ流してもいいという濃度まで綺麗にできるか?と問われると、
多分それも私は「出来ない」と思います。


たとえば一時期タンクから漏れた廃液の中に、
1リットル当たり8000万ベクレルのベータ線放出核種があると東京電力が発表したんですけれど、
多分、その主成分は私はストロンチウム90だと思っています。
そして日本の法令に従って海へ流せる濃度というのは1リットル当たり30ベクレルなんです。

岩上:ウーん・・・

小出:
片方が30で、片方が80000000(8000万)なわけですから、
300万倍も汚染が高いという、そういう猛烈な汚染水なのです。
それを、今ある汚染水を環境に流せるまできれいにしようと思えば、
逆に300万分の1の汚染にしなければいけないというんですけど、多分出来ないと思います。

こういう、私が今いる京都大学原子炉実験所でも放射線の廃液が出てくるけど、
ゆっくり出来ますよ、被ばくだってそんなのを気にしないで
ゆっくり慎重にいろんな事をやりながらできるけれども、
さっきから聞いていただいているように、福島のところでゆっくり作業をしようとすれば、
被ばくが次々とまた積み重なってしまいますので、
本当に応急でつくった装置で、そして被ばくに悩まされながら作業をしなければいけないということで、
たぶん300万分の1以下にするという事は出来ないと思います。

仮に出来たとして、
仮に出来たとしても、トリチウムという放射性物質に関しては、一切無力です


岩上:無力・・・・・・・

小出:
はい。
なんの手も打てません。
結局トリチウムに関しては「薄めて流せ」というと思います。

ーーつづく



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コメント

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そもそも凍土壁とはどんなもの

いつも丁寧な書き起こしありがとうございます。

凍土壁についてどのようなものか気になっていたので自分なりに調べてみました。
鹿島よりは株式会社精研のホームページが詳しく記載されてわかりやすかったです。
http://www.seikenn.co.jp/pages/section002/001.html

停電に関しては、そもそも凍結・解凍に日数がかかる工法なので数日停電する程度であれば問題なさそうです。

防水性についてもそれだけの保冷性のある氷なので仮にひびが入ってもすぐ塞がれるので壁自体の防水性は高いと思われます。

ただし、氷ゆえの心配があります。

以前配管の凍結で問題になったように地下の施設が凍結して不具合が起きたりしないのでしょうか。

事故当初ガレキ処理に自衛隊の戦車を送り込んだけど重いので地面の下の施設に損傷を与える恐れがあるとして引き返したことがありました。

地面の下に施設がつながっているのはずですが何か凍っては困る施設は無いのでしょうか。

また、凍土壁の性質上地上まで凍結することは難しいように思えますが、そのばあい凍結していない地表部分から水が漏れるようなことは無いのでしょうか。

ところで気になる記事を見つけました。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130930-OYT1T01194.htm
 茂木経済産業相は30日、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策として設置する「凍土壁」について、「効果が十分でなかったときは、追加的な対策を取る」と述べ、必要であれば国が追加対策を取る方針を明らかにした。
(2013年9月30日23時20分 読売新聞)

「追加対策」も視野に入れているのであれば最初から「追加対策」の方を先にやった方が良いと思うのは私だけでしょうか。

粘土壁やコンクリート壁の方がリスクが少なく安く早くできるという意見もあるようです。

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