「死の灰というものは水と接触させてはいけない。しかし今はそうではないのです」小出裕章氏10/20(一部文字起こし)

ラジオフォーラム主催
「福島第一原発事故~31ヵ月目の真実~」

2013年10月20日(日) 19:00~ 阿佐ヶ谷ロフトA
小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)、
山本太郎(参議院議員)、
おしどり
今西憲之


(音声)



今西:
小出先生、相変わらずですね、福島第一原発は落ち着きのないところがずーっと続いているんですけれども、
ま、とりわけ汚染水ですね、大きなところなんですけれども、
やっぱりこう、小出先生ごらんになっていてですね、
どうですか?
とてもじゃないですけど収束やブロックされている状況ではないと思うのですが。


小出:そんな事を私が言わなければけないんですか・・

今西:アハハ・・是非言って下さい。

小出:
もちろんブロックなんかされていません。
2011年3月11日に事故が起きてから何も解決できない。
炉心が溶け落ちてしまって、それがどこにあるかすらわからないので、
「ただひたすら水を入れて冷やすしかない」という事を2年半以上やってきてしまっている訳です。
水を入れてしまえばもちろん汚染水になるという事は当たり前のことなのであって、
それが次々と増えてきてしまって、
もう、どうにもならない所に今追い詰められてしまったというのが現状です。

今西:
それでま、そもそもなんですが、
水を入れるとそれだけ汚染水が増えるわけですよね。
そうするといつまでも水ばっかり使うておってええんですか?というですね、
ことになってきている訳なんですけれども、
その辺で先生いろいろアイディアをですね、出されておるという事なんですけれども、
それについてちょっと一言いただければと思うんですが。

小出:
はい。
原子力というものをやってしまうと核分裂生成物という死の灰が大量にできてしまう。
それをいつか何とかしなければいけない。
福島の様な事故が起きようと起きまいと
「なんとかしなければいけない」という課題は、昔からあったわけです。
「どうしようか」としていたかというと、
日本の国の場合にはとにかく深い穴を掘って、地面に埋めてしまおうとしていました。
その時に、「じゃあどこに埋めるか」という時に、
技術的にどういうところを狙うかというところで、
一番重要なファクターは「その場所に水が無い」と、
地下水が侵入してこないというところを選んで埋めようということにしたのです。

つまり、死の灰というものは水と接触させてはいけない。
なんとか水と遮断しようというのがこれまでの原則だったのです。

しかし今はそうではないのです。
そこに死の灰の塊があって、
それをとにかく冷やし続けなければいけないということに、2011年3月11日になったわけです。
物を冷やすのに一番効果的な物質が水だった。
だから水を入れようとしてきたのです。
私自身も事故が起きた当時には「なんとか水を入れてくれ」と頼んできました。
きれいな水を入れて欲しいけれども、それが無いなら海水でもいい。
海水も使えないなら泥水でもいいから入れて、とにかく炉心を冷やしてくれと、私は発言をしてきました。

それほど、炉心を冷やすために水というものは当時は効果的だったと私は思います。
で、かなりの長い間私は水しかないと思い続けてきたし、
増えてくる汚染水を、とにかく汚染水をなんとか処理をして食い止めようという事を考えて、
わたしはいくつかの提案をこれまでもしてきました。
たとえば汚染水をタンクに入れようとしてもそんなものは間に合わないから、
巨大タンカーを連れてきてとにかく一度移そうとか、
汚染水が地下水と混じらないように遮水壁をつくろうとか、様々な提案はしてきたのですけれども、
国や東京電力は一切採用してくれないまま、この事態になってきているのです。

しかし一番根本的な事を言うならば、
初めに聞いていただいたように、「死の灰の塊に水を接触させてはいけない」という事に、
やはり立ち返えらなければいけないと私は思うようになりました。

水が一番本当は冷却にはいいのですけれども、
それでも「水は使ってはいけないのだ」と思うようになりました。
今は「水の替わりに金属を使ってなんとか冷やせないだろうか」という事を考えようと思っています。

ただし今直面している問題は人類が初めて遭遇している、とてつもない事故です。
どうすればうまく収束できるかという事を経験的に知ることはできません。
とにかく知恵を集めてやってみるという事をこれからやらなければいけないのですが、
残念ながら日本の国、あるいは東京電力にはそういう姿勢が全く、
これまでもなかったし、どうも今もなさそうだと、それが一番の問題だろうと思います。



今西:
それでね、小出先生、この間、ま、東京電力の方の人間とちょっと一杯やっている時にですね、
まァまァ現状はどうなっていますか?という話をしました、原子炉の中ですね、という事を言うと、
1号機は大体水が2m位溜まっていると。
2号機はま、60cm位から70cmだと。
これが水が4mになれば、水は放射能を遮断する効果がありますので、
ロボットを使ってなんとか燃料を取り出したり、メルトダウンしたですね、
という様な話をしてたんですよね。
けど、3号機に至ってはね、「3号機はどないでっか?どれ位水がありますか?」
「全くわかりません」というような話だったんですね。

あのー、要するに「ある程度水がたまれば、ロボットを使ってメルトダウンした燃料を取り出す」という、
この案というのは問題ないんでしょうか?


小出:出来ないと思います。

今西:と、いいますと?

小出:
いま、東京電力や国は溶け落ちた炉心というものが
圧力容器と呼んでいる「圧力釜の真下に饅頭のように固まっている」
というのが国や東京電力のイメージなのです。
で、それをとにかくその饅頭ごと取り除けばいいという事を言っている訳ですけれども、
多分違うと思います。
溶け落ちた炉心は私たちがスンリーとかスラッジと呼ぶような状態の物質があるのですけれど、
要するに泥水のようなものですね。に、なって、私は多分落ちたと思っていますので、
もうそこいら中に流れて、あちこちに散らばってしまっている。
壁にへばりついてしまっていたりするという、そういう状態だと私は思います。


そうなると、塊をドサッとどけるという訳ではない訳ですから、
基本的にはもう「どうしようもない」と、
「どうしようもない」ものをたとえば頑張ってやって、50%だけ、たとえば集めたとしても、
結局50%は取れないままそこに残ってしまう訳でまた別の対処をしなければいけない。
50%をかき集めるために多分大量の被ばくを、
ロボットを使うにしても大量の被ばくをしてしまうとおもいますので、
もう初めから諦める。
全部を別の方法で閉じ込める。


私が思っているのは石棺という、
チェルノブイリでつくった石棺をやはりつくるしかないだろうと、思っています。




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