簡単にわかりやすく大変な話をして下さっていましたので、書き出しました。
小出:
まずは、汚染水問題が今始まったかのように皆さん考えていて、
その今始まった汚染水の深刻さがレベル3だというような事を言っている訳ですけれども、
そうではなくて、汚染水問題というのはレベル7の事故が起きた
2011年3月11日からずーっと続いているのであって、
「レベル7の事故が今現在も続いている」と、そのように認識してほしいと思います。
そして、「レベル3だ」と言ったその評価ですけれども、
それは「ひとつのタンクから300トンの汚染水が漏れてしまいました」と。
そして「その中に1リットルあたり8000万ベクレルという放射性物質が入っていた」と言っているのです。
その放射性物質の正体は私はストロンチウム90だと思っているのですが、
その1リットルあたり8000万ベクレルで300トン分を考えると、
24兆ベクレルという総量になります。
それは広島長崎の原爆がまき散らしたストロンチウム90の数分の1ぐらいです。
ですから、たった一つの汚染水タンクから、300トンの水が漏れたがために、
広島原爆と、まぁ、そんなに変わらない位の放射性物質が地下に流れてしまったと言っている訳ですね。
ですから猛烈に深刻なことであるわけですけれども、こんなことは今初めて起きた訳ではないのです。
もうずーーーーっと漏れてきたのです、2年半にも渡って。
そちらの方がもっと深刻だと私は思っています。
湯浅:そうすると、1日300トンで原爆の数分の1だとすると、2年半だとものすごい量・・
小出:そうです。ですからそれだけでも数100発分になってしまうと思います。
湯浅:相手が海なんで、「薄まるだろう」みたいに思うこともあると思うんですけど・・・、
小出:
私たちが今心配している放射性物質は、
先程聞いていただいたストロンチウム90とか、セシウム137という放射性物質を心配しているわけで、
そういう放射性物質は30年経たないと半分になってくれないのです。
つまり一度海へ流してしまえば、
それは一方で薄まりながら、一方では生物がそれを濃縮していくという作用で、
ずーーーっとこれからも汚染を長い間引きずるということになると思います。
湯浅:
そうすると今、海から獲れる物に関して、
「基準値が超えるものが続々と出てくるというような状態になっていない」と言われていますが、
小出:
たとえば私は「2011年3月11日からずーっと汚染水が流れていた」と言っている訳ですが、
流れている汚染水は多分、福島原子力発電所の敷地の、まずは地面に染み込んでいるわけですね。
で、土というのはかなり放射性物質を捕捉しやすい性質を持っていますので、
土に漏れたセシウム137、あるいはストロンチウム90という放射性物質は、
土につかまりながら、少しずつ少しずつ海に向かって流れているのだと思います。
ですから、たとえばタンクから漏れた汚染水に含まれていた放射性物質が、
全量すぐに海へ出たという事ではなくて、
今、福島第一原子力発電所の敷地の中が、放射能の沼のような状態になってしまっている訳ですが、
これから長い時間をかけて少しずつ少しずつ海へ流れていくという事だと思います。
湯浅:結局どれぐらいの間、我々は海から獲れる物を注意し続ければいいんですかね?
小出:
セシウム137もストロンチウム90も、半分に減るまで30年です。
それから30年経つとまたその半分、つまり4分の1になってくれるというのですね。
つまり60年経って4分の1になる。
それからまた30年、つまり今から90年後には8分の1に減ってくれます、と言いますけれど、
それでもまだ10分の1にもならないということなんですね。
私のような放射能を取り扱う人間にとっては、
もともとの汚染の1000分の1にとにかくなるまで、なんとか仕事をしようと思うのですけれども、
1000分の1になるには、半減期のちょうど10倍の長さが必要になります。
つまり、セシウム137、ストロンチウム90に関して言うなら、
「300年後」ということになります。
その位の長さの時間に渡って、
汚染というものを調べて、被ばくをしないようにするという作業を続けなければいけないだろうと思います。
湯浅:300年ですか・・・・・
小出:
まずは、汚染水問題が今始まったかのように皆さん考えていて、
その今始まった汚染水の深刻さがレベル3だというような事を言っている訳ですけれども、
そうではなくて、汚染水問題というのはレベル7の事故が起きた
2011年3月11日からずーっと続いているのであって、
「レベル7の事故が今現在も続いている」と、そのように認識してほしいと思います。
そして、「レベル3だ」と言ったその評価ですけれども、
それは「ひとつのタンクから300トンの汚染水が漏れてしまいました」と。
そして「その中に1リットルあたり8000万ベクレルという放射性物質が入っていた」と言っているのです。
その放射性物質の正体は私はストロンチウム90だと思っているのですが、
その1リットルあたり8000万ベクレルで300トン分を考えると、
24兆ベクレルという総量になります。
それは広島長崎の原爆がまき散らしたストロンチウム90の数分の1ぐらいです。
ですから、たった一つの汚染水タンクから、300トンの水が漏れたがために、
広島原爆と、まぁ、そんなに変わらない位の放射性物質が地下に流れてしまったと言っている訳ですね。
ですから猛烈に深刻なことであるわけですけれども、こんなことは今初めて起きた訳ではないのです。
もうずーーーーっと漏れてきたのです、2年半にも渡って。
そちらの方がもっと深刻だと私は思っています。
湯浅:そうすると、1日300トンで原爆の数分の1だとすると、2年半だとものすごい量・・
小出:そうです。ですからそれだけでも数100発分になってしまうと思います。
湯浅:相手が海なんで、「薄まるだろう」みたいに思うこともあると思うんですけど・・・、
小出:
私たちが今心配している放射性物質は、
先程聞いていただいたストロンチウム90とか、セシウム137という放射性物質を心配しているわけで、
そういう放射性物質は30年経たないと半分になってくれないのです。
つまり一度海へ流してしまえば、
それは一方で薄まりながら、一方では生物がそれを濃縮していくという作用で、
ずーーーっとこれからも汚染を長い間引きずるということになると思います。
湯浅:
そうすると今、海から獲れる物に関して、
「基準値が超えるものが続々と出てくるというような状態になっていない」と言われていますが、
小出:
たとえば私は「2011年3月11日からずーっと汚染水が流れていた」と言っている訳ですが、
流れている汚染水は多分、福島原子力発電所の敷地の、まずは地面に染み込んでいるわけですね。
で、土というのはかなり放射性物質を捕捉しやすい性質を持っていますので、
土に漏れたセシウム137、あるいはストロンチウム90という放射性物質は、
土につかまりながら、少しずつ少しずつ海に向かって流れているのだと思います。
ですから、たとえばタンクから漏れた汚染水に含まれていた放射性物質が、
全量すぐに海へ出たという事ではなくて、
今、福島第一原子力発電所の敷地の中が、放射能の沼のような状態になってしまっている訳ですが、
これから長い時間をかけて少しずつ少しずつ海へ流れていくという事だと思います。
湯浅:結局どれぐらいの間、我々は海から獲れる物を注意し続ければいいんですかね?
小出:
セシウム137もストロンチウム90も、半分に減るまで30年です。
それから30年経つとまたその半分、つまり4分の1になってくれるというのですね。
つまり60年経って4分の1になる。
それからまた30年、つまり今から90年後には8分の1に減ってくれます、と言いますけれど、
それでもまだ10分の1にもならないということなんですね。
私のような放射能を取り扱う人間にとっては、
もともとの汚染の1000分の1にとにかくなるまで、なんとか仕事をしようと思うのですけれども、
1000分の1になるには、半減期のちょうど10倍の長さが必要になります。
つまり、セシウム137、ストロンチウム90に関して言うなら、
「300年後」ということになります。
その位の長さの時間に渡って、
汚染というものを調べて、被ばくをしないようにするという作業を続けなければいけないだろうと思います。
湯浅:300年ですか・・・・・
- 関連記事
-
- <1.中間貯蔵施設>「弱いところ弱いところにしわ寄せをしていっているのです」 小出裕章氏3/13報道するラジオ(文字起こし)参考あり
- <高浜のプルサーマル・40年期間延長・高温ガス炉・福島第一原発>小出裕章氏12/31報道するラジオ年末特番(文字起こし)
- 「95度以下、つまり普通私たちが生活している温度の状態では もう高浜原子力発電所の原子炉はガラスなのです」小出裕章ジャーナル
- 「なんにも解決しないまま3年が経った」「さっさと頭を切り替えるべき時だ」小出裕章氏3/13東京FMタイムライン(文字起こし)
- <原発事故3年>放射能は今も出てる?どれ位の量?どの地域に?黒い物質って?アルプスは?汚染水は?炉心は?小出裕章氏3/7報道するラジオ(文字起こし)
- <東海村再処理工場の危険>「使用済み燃料を液体にしてしまった。液体が沸騰してしまうという事は簡単に起きてしまいます」小出裕章氏(文字起こし)
- 3「もともと泉田さんご自身がずっと言われていることですけれども『福島第一原子力発電所の事故の原因が分からないうちは安全対策の取りようが無い』」小出裕章・泉田裕彦・古賀茂明」10/25報道するラジオ(文字起こし)
- <セシウム&ストロンチウム>「今後300年に渡って、 汚染というものを調べて、被ばくをしないようにするという作業を続けなければいけないだろう」小出裕章氏
- 「残念ながら私が期待したようには活性炭は有効ではありませんでした」9/7小出裕章ジャーナル(文字起こし)
- 「水で冷やすというやり方はそろそろ諦めるしかない」と私は思うようになりました。小出裕章氏8/23報道するラジオ「福島第一原発事故 汚染水の問題は」(文字起こし)
- <日米原子力協定>「日本が属国である限りは再処理工場認めておいてやろう」という枠組みの中にあるのです~小出裕章ジャーナル8/10ラジオフォーラム(文字起こし)
- <除染はできない>「これまで原発を造って儲けてきたゼネコンが事故を起こしたらまた除染ビジネスで儲けるという、そういう事をやっているのです」~小出裕章ジャーナル8/3ラジオフォーラム(文字起こし)
- <総括原価方式>「あり得ない事をきちっと制度として作ってしまったがゆえに、 どこまででも金儲けができるという事になったのです」~小出裕章ジャーナル7/27ラジオフォーラム(文字起こし)
- 【ペイフォワード環境情報教室】「太郎さんからサポートの依頼のようなものがあれば、 私はもちろん全力でそれを果たしたいと思います」小出裕章先生7/22(文字起こし)
- <メルトダウンした燃料>「回収できません。絵に描いた餅です」「そりゃ重いですよ、ウランですからね」「ウランの塊は100トンあります」~小出裕章ジャーナル・広瀬隆氏7/13ラジオフォーラム(文字起こし)
コメント
キーコちゃん、いつもありがとう!
1ヶ所、誤字訂正
「補足」→「捕捉」
300年って大変な時間だね。
小出先生の弟子を→孫弟子を→ひ孫弟子を→やしゃ孫弟子を・・・・
少なくとも10代以上にわたって獲得しなきゃ
日本も世界も
どうしようもなくなるってことだね。
小出先生が二年半前におっしゃってた
「私は今、戦争状態なのです」
って言葉の重味がやっとわかった気がする
小出先生のおっしゃってた「戦争」って
「300年戦争」なんだ!!!
それなのに
安倍晋三は
全世界を前にして
「汚染水問題は0.5km圏内において完全に収束できている」
なんて大嘘をついて
オリンピックを誘致した超A級犯罪人だ
こんな男は一刻も早く牢屋に送って
全ての原発を廃炉にするまで
一緒に闘おうね!!!
1ヶ所、誤字訂正
「補足」→「捕捉」
300年って大変な時間だね。
小出先生の弟子を→孫弟子を→ひ孫弟子を→やしゃ孫弟子を・・・・
少なくとも10代以上にわたって獲得しなきゃ
日本も世界も
どうしようもなくなるってことだね。
小出先生が二年半前におっしゃってた
「私は今、戦争状態なのです」
って言葉の重味がやっとわかった気がする
小出先生のおっしゃってた「戦争」って
「300年戦争」なんだ!!!
それなのに
安倍晋三は
全世界を前にして
「汚染水問題は0.5km圏内において完全に収束できている」
なんて大嘘をついて
オリンピックを誘致した超A級犯罪人だ
こんな男は一刻も早く牢屋に送って
全ての原発を廃炉にするまで
一緒に闘おうね!!!
himadarake | 2013.10.26 00:31 | 編集