TVジャーナリストらによる「特定秘密保護法案」反対 臨時会見11/11(動画・すべて文字起こし)

2013年11月11日
TVジャーナリストらによる「特定秘密保護法案」反対 臨時会見
日本プレスセンター10階プレスセンターホール千代田区内幸町


(右から、敬称略)
鳥越俊太郎
金平茂紀
田勢康弘
田原総一朗
岸井成格
川村晃司
大谷昭宏
青木理



各局の大物キャスターたち、錚々たるメンバーです。
このような記者会見が行われたのに、
TBSの夜11時のニュースでさらりと報じられていましたが、
ほとんどニュースで映像が流れていないのが気になります。
なので、文字起こしლ (。◕ˇε ˇ◕。ლ)
私たちはちゃんと知っておくべきです。



2013111111.jpg

鳥越:
今回私たちで一応声明文を出していますので
金平さんからその声明文を読んでいただいて、
皆さんにその紙は渡っていると思いますが、一応説明をしていただいて、
それから金平さんのご意見も一応付けたしていただけると幸いです。
そして、段取りとしてそれから一人ずつご意見を頂くという形、
そして最後に質疑応答という事で3時までのは終わらせるつもりでいます。
それでは最初に金平さんからお願いいたします。





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金平茂紀:
お手元に私たちは特定秘密保護法案に反対しますという声明文が渡っていると思いますが、
ご覧頂いたように黒塗りの部分がいっぱいあります。
この意味は、この法案が通ってしまうと、
「皆さんに配布される資料というのにはこういうものが出てきますよ」という事を、
私たちで想像して書きました。

で、呼びかけ人の中にですね、沢山黒塗りになった名前がありますが、
これは・・・今日この集会にですね、このアピールの呼びかけに来たいという人がいてですね、
「何らかの事情でそれを明らかにできないという人達がこれ位います」よ、という様な趣旨でこう書きました。

この声明文の書き方からみなさん、
いま何が起きているか?という事を想像していただきたいと思うんですが、
とりあえず、この、「特定秘密保護法案に反対します」というアピール文を読み上げます。
着席のママで失礼します。

私たちは日本のテレビ番組で情報を伝える仕事に関わっています。
私たちは今国会に提出されている特定秘密保護法案の法制化に対する強い危惧の念を共有しています。
国民の知る権利に行使し、行政機関や強大な組織が持つ権力の使われ方を、
国民の立場に立って監守することは、私たちジャーナリスムの一端を担うものに課せられた大切な役割です。
この法案が成立すると、取材報道の自由は著しく制限され、
ひいては国民の知る権利が大きく侵害される事になりかねません。

行政機関の情報公開は世界の大きな潮流です。

秘密の多い国は息苦しく、
非民主主義的な国家である事を私たちは過去から学んできたはずです。


この流れに逆行する特定秘密保護法案が法制化されようとしている事を
私たちは目視している訳には行きません。

きょう緊急にここに駆け付けた私たち以外にも、
多くの同調者がいる事を私たちは知っています。

これは始まりにすぎません。
2013年11月11日 有志一同。




鳥越:
えっと、それではこれから一人ずつご意見を頂きたいと思いますが、
あのまぁ、順不同ということで、青木さん方からお願いします。


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青木理:
はい。青木理(あおきおさむ)です。
一番若輩者なんですけれども、順不同って、
これ「あいうえお順」で青木になったと思うんですが、わたくしから発言させていただきます。
えっと、これから先輩方がいろいろとおっしゃると思うので、
僕はちょっと手みじかに、非常に強い懸念を抱いています。
いろんな問題点があると思うんですけれども、
この法案の中で、僕は警察を長く取材してきたんですけれども、
テロ対策という、ま「テロ対策目的であれば秘密にできる」という文言が入っていてですね、
これがおそらく制定されれば、
警察関連のほとんどの情報が特定秘密にされてしまいかねない」という感じを抱いています。

あの、僕は何年か前に公安警察の事を取材して、1冊の本を書いた事がありました。
これは僕は間違いなく今自信を持って言えるんですが、
この法律ができた後であればあの本はもう書けないと思います。


非常に強い懸念を抱いています、以上です。



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大谷昭宏:
大谷昭宏(おおたにあきひろ)でございます。
諸先輩からこの法案の対応策というのは後々出てくると思いますので、
私も青木さんと同じで、長い事事件を担当しています。
21条の方で「報道の自由に配慮する」と、
「国民の知る権利に配慮する」というのは正当な業務であればしないと、
ま、「しない」とは書いていないんですけれども、「正当な業務と認める」と書いてあるんですが、

私が一番怖いのは、この21条に
共謀教唆扇動(きょうぼうきょうさせんどう)これは全て引っ掛かってくるという事になっています。
これは皆様方にお配りしている黒字のところをですね、

これを「黒字で伏せているところをちょっと教えてくれないか」という事を取材先に言えば、
それで「教唆」になるわけです。

で、「これは公共の福祉のために必要なんだから是非とも言ってくれ」という事を言えば、
これは「煽動」になるわけです。

つまり、私たちの取材全てが、この24条でひっかけられるという仕組みになっている。
この24条の教唆を引っ掛けるのは共謀罪の時にあったんですけれど、
いつの間にかこの法律の中にこっそりと潜り込まされて、
「共謀罪を見事にこれは復活させている」という事が言えようかと思うんです。

こういうきわめて狡猾な手口でやられると、
これは刑事訴訟法の281条の証拠の目的外使用の時に散々揉めたんですけれども、
時の権力というのは必ず「悪いようにはしない」というんですが、
みごとNHKがこの間、関西の一戦をクローズアップ現代で、
大阪地検からその資料を流した弁護士が懲戒請求されると、
最初のうちはすぐひっかけてくる事はしないんですが、
281条が出来てこれですでに7年経つと、みごとに引っ掛けてくると。
それが常道であるわけですから、
とてもじゃないけどこの法律は通せない
という思いでございます。
以上です。



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川村晃司:
川村です。
今の大谷さんの言葉に尽きるんですけれども、
この全文をそれぞれ読んでみますと、基本的なこの法律の構造が
「揺らしむべし知らしむべからず」という事をですね、感じる人が多いんではないかと思います。

とりわけメディアにおいて、「萎縮してしまう」という事が大変懸念されます。

「正当な業務による行為」
正当な方法によって取材するという事と、不当、不正な方法というのは、誰が判断するのか?

内容よりも、不当であるとか不正であるといいますと、
皆さん日常的に取材をされている夜討ち朝駆けという中でですね、
夜討ちをした時に「これは不当な行為である」と、「安眠妨害だ」というふうに言われた時点でしてですね、
「正当な取材方法ではない」とも解釈されかねない。
非常にその解釈の幅が広く取られていて、
メディアにおいて漏れるという事は、
メディアが書いて初めてそれが報道され秘密が漏れたという事が判断されるのであれば、
メディア規制を前提とした一つの法案の中身になっているとも言えると思いますし、

たとえば田原さんが公開の番組の場で、
「そういう事では無くてきちっと真実を述べて下さい」と閣僚に言ってですね、
「そういうことじゃダメじゃないか」と、「国民はもっと真実を知りたいんだ」と押し迫った時に、
それがある意味では「教唆」もしくは「煽動」という事にも受け取られるような
この法案になっているという事を考えますと、
これは、このまま法案が通過するという事における一つの意味というものを国民がどう受け止めるか?

今の時点でも、ま、世論調査ですけれども、
この法案については賛成よりも反対の方が多い。
「やはりそこには国民自身も違和感を覚えているのではないか」というふうに思う次第です。



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岸井成格:
あ、岸井です。
皆さんおそらく大きな危惧を持っているその問題点というのは、共通していると思うんですけれどもね。
私にとって今日ここに座っている、また皆さんにこうやってお話をさせていただいている一つの気持ちは、
「後々とにかく後悔をしたくない」という気持ちからですね。

いろんな見方がありますけれども、
なぜ今この時期に急浮上して急いでこれを成立させようとしているのか?

まだ十分な裏付けが取れてはいませんけれども、やっぱり何らかの集団的自衛権の問題、
日本版NSCの、こういうものがセットになっていて、
おそらく最初はアメリカとの軍事情報に限られていた話だったんじゃないかなと思うんですね。

そこへいろいろなものが入ってきて、
どんどん一気に悪乗りしてこういう事をつくってしまったという感じが非常にするんですね。

皆さん同じだと思うんですけれども、まず一つ、特定秘密というのは何だ?というのが、
秘密の定義が全くありません。
そして定義が無いだけに範囲も曖昧です。

ですから、非常に、何でも秘密にしようと思えば秘密指定ができるような、そういう構造になっていますよね。
しかも秘密情報、それが何が秘密か?っていう事を書いていないうえに、
「その他の情報」っていうのがあるんです。
必ずそれがくっついているんですよね。

その情報についてまたさらに、
その情報を収集、整理する、そのことも秘密
そしてその能力も秘密。って、これなんの事かよく分かりませんよ。
そういう情報にまつわるもの全てが秘密になってしまうという、そういう恐れもありますよね。

ですから、最大の我々の立場で言えば、
危惧はみなさんがおっしゃるようにやっぱり21条なんでしょうね。
やっぱり全体に「取材報道の自由には配慮をする」という事で、
条文的にもいろんな事が書いてあります。
書いてありますけれども、これはあくまでも配慮条項ですね。
担保したものではないですね、法律的にね。


とにかく取材も「正当な取材、方法」と。
「正当な取材ってなんですか?」
誰がそれを判断するんですか?正当でないか正当か正当でないかですね。
しかも公益に奉仕する、資する。
そういうものである正当な取材であれば、
「これは正当な取材として認める」という、こういう言い方なんですね。

御存じのとおり、
その時の政府が考える公益と、メディアが考える公益と言うのは、しばしば違う時がありますからね。

だからそういうような判断も全てどこかに委ねられてしまうという事が一番大きいんじゃないかなと思います。
あとはいろいろと議論が出ると思いますけれども、
「検証の手段が全くない」という事なんですね。

それともうひとつ申し上げたいのは、
なんとなく「まだ、国民の関心が高まっていないな」と。
これは危機感を一つ持ちます。

それからもうひとつは国会及び国会議員達の意識の低さと言いますか、危機感が足りないんじゃないかなぁ。
これは間違いなく国政調査権も相当制限されますからね。
秘密会というところでやるとしても、
あくまでも全体を被せている定義は、「国家安全保障に支障がある情報」ですからね。

だからそういうものであれば秘密会にも出さないという事になります。
そうすると国勢調査もどこまでできるのか?と。
だから取材だけの問題ではないと。
国会にも相当な制限がいろいろかかるんですよ、
という事を国会議員のみなさんにも考えていただきたいなと思います。

http://youtu.be/Er2xv9ICpBc?t=16m6s


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田原総一朗:
田原総一朗です。
大きく分けて二つあるんですが、
一つは大谷さんがおっしゃった主題の問題です。
私なんかが国会に、特に総理大臣とかね、大臣を取材する時に、いろんなものを調べまして、
彼らのいままで言ったことに矛盾がある、その矛盾をつくと必ず弁解をいたします。
「弁解なんか聞きたかないんだ」と、
ね、この矛盾、
「あなたは本当はどうなんだ?」という事を聞いて、私は何人か総理大臣を失脚させたんですが、
これは多分「教唆煽動」になると思います。

あるいは、そそのかし、教唆煽動だよね、なると思いますし。

たとえばしょっちゅうみなさんもやると思いますけど、
オフレコで限定で自民党の幹部が一応官僚の幹部に会うと。
それでいろんな話を聞いて、
「名前は出さないよ、そのかわり財務省がこういう事を言っている、外務省がこういう事を言っている」
これは多分「共謀」になると思うんですね。

だから事実上これをやらないと取材ができない。

もうひとつ大きいのは、
実は自民党の国会議員がこの秘密保護法の事をよく分かっていない。
この間自民党の幹事長に、
「たとえばアメリカだとね、国立公文書書簡の局長が
「この問題はありだ」とか「これはおかしい」という事をちゃんとチェックできる。
あるいはアメリカには二重三重にチェックできる機関がある。

「日本には全く無いじゃないか!」と、
で、国会は国権の最高機関だけど、「国会にもチェックできないじゃないか」と。

「え?そうですか」

だからあなたは自民党の幹事長として、やっぱり政府に向かって、
「国会に少なくてもチェックする機関をつくるように提言すべきだ」と言ったら、

「そうですね」と。

でね、もっとひどいのは野党。
野党は初めからね、もう慣れ合い。
ね、岸井さん。


岸井:ん、まだそこまでは

田原:だって、反対なんだもの。

岸井:修正論ですね

田原:
もういきなり修正なんですよね。
で、ま、一つはマスコミが取材をしにくくなる、いやできなくなる。
もうひとつは、国会に、日本にはどこにもこれをチェックする機関がない。
この両方。
しかももっと大きいのは、これ、どこの国でも20年30年で全部公開するんです。
ところが内閣がこれを承認した場合には、永遠に公開しないと。
こういうばかばかしい法律はあってはいけないと思います。
以上。



http://youtu.be/Er2xv9ICpBc?t=19m2s

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田勢康弘:
田勢康弘です。
歴史的に見ても、権力というのはどの国でもどの時代でも必ず拡大解釈するものですね。
必ず物を隠すんですね。
で、最後には必ずウソをつくと。
権力というものはそういうものだという事をまず前提として考えなければいけないと思いますね。

私はこれほどの法案が出てきているにもかかわらず、世の中があまり悄然となっていないのは、
所詮「メディアが取材に困るだけの話だろう」と、
メディア不信のようなところに今の政権が便乗しているようなところがあると思うんですよね。
それは我々が本当に反省しなきゃあかんと思っておりますし、
34か所ですか?
そのいわゆる対象となるものの、非常にあいまいな表現が、
「例外」という言葉で入っているんですよね。
「例外規定」のようなものが。
ですから、ま、この政権の体質を見ていても、間違いなく拡大解釈してくると思うし、
これ正当な、先程岸井さんも言いましたけれど、
「正当な取材かどうか」なんて言うのは全くそれはもう誰も判断できないような話なので、

これほど、もう初めから危ない法案は無いと。
なんとしてもこれは潰さなければあかんと思います。



http://youtu.be/Er2xv9ICpBc?t=20m19s

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金平茂紀:
えっといま、田勢さんがおっしゃったみたいに、長い事こういう取材を続けてくるとですね、
政府はこれまでウソをついてきたし、おそらくこれからも嘘をつくであろうと思いますね。

で、この法案の論議の中で、私が腹にすえかねているのは、
「西山事件は処罰対象になります」という事を、その担当大臣が言っているんですね

西山事件と言われているものは外務省の機密漏えい事件ですけれども、
あの事件の本質というのは、
「沖縄の返還に絡んで政府が密約を結んでいた」ということ。
で、その「密約はない」というふうに国民に嘘を付き続けていたという事が本質です。

それをですね、この法案の論議の中で「西山事件は処罰対象になります」という様な事を
軽々しく言うような人たちがこの法案を作っている
という事に対して、
“ヒドイ”僕は心の底からの憤りを感じていました。

このアピールに加わった理由はいくつかあるんですが、
2002年の4月に、鳥越さんも、それから田原さんも、その時に加わったと思うんですが、
いわゆるメディア規制三法というものが出てきた時に、同じようにこういうふうにアピールをして、
同じように、こう、反対の声をあげたという事があったんですが、
その当時と比べると今は非常に、もっともっと息苦しい世の中になっています。
こういう事をやるのにも非常に神経を使わなければならなくなっている、ということが、

筑紫さんもおそらく生きていたらですね、必ずこの場にもちろん加わっていたという事を考えて、
そういう事に後押しされて私も出てきたんですが、
その、あの時に筑紫さんが言っていた言葉は、「多事総論」というのをもじってですね、
「多事風論」と言っていましたね。

多くの事を、多くの物事を自由に論じ合う空気を封じるような事に対しては、
私たちは身体を張って止めて行かなければいけないという事を感じて、
この場に加わりました。


修正とかそういう論議ではなくて、
この法案は僕は廃案にするべきだというふうに思います。



http://youtu.be/Er2xv9ICpBc?t=22m42s


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鳥越俊太郎:
最後にわたくし鳥越が意見を述べさせていただきます。

みなさんは特定秘密保護法の問題点について具体的に述べておられ、私は全く賛成ですが、
ちょっと、もう少し大きく考えてみたいと思っているんですが、
安倍政権は政権が出来て以来「レジームチェンジ」という事を言っております。
(※レジームチェンジ
武力を行使したり、非軍事的手段によって、他国の指導者や政権を交代させること。体制転換。政権交代)
それからもうひとつは「積極的平和主義」という事を言っています。
この二つを合わせるとですね、
実は、安倍政権が今求めているのは単に特定秘密保護法だけではない

それはもちろん、日本版NSC、国家安全保障会議という様な、今国会を通過しましたけれども、
これを司令塔に特定秘密保護法を手に持ち、
そして最終的には集団的自衛権行使に踏み切る。


これはどういう事か?というと、
「積極的平和主義」というのは、
「積極的」という言葉も「平和主義」という言葉も、一見とても良い事のように聞こえますけれども、
「積極的平和主義」という事を続けて言うとですね、
これは実は「戦争をするよ」と言う事だと僕は解釈しています。



つまり、NSC、特定秘密保護法、そして集団的自衛権行使を認めるという、これは三点セットで、
先程岸井さんもちょっとおしゃいましたけれども、
「日本が戦争を出来る国にレジームを変える」
「体制を変える」という事が今回の法案の背景には横たわっているんだ。
その事を僕たちはちゃんと見抜いて、
もっと国民全体でこの法案については反対をしなければならない。

しかし残念ながらみなさんがおっしゃったように、
世論調査なんかを見ているとですね、この特定秘密保護法の反対の方が多いんですよね。
だけど、世論という形でなんとなく、「反対!」という感じはあまり漂っていなくて、
なんとなく、もう国会でスーッと通っていきそうな感じがありまして、
私たちはそのことに危機感を持って、こうやって今日集まっております。


私は基本的にはみなさんと同じですが、
「なにを?」
要するに秘密って「誰が?」「どうやって?」決めるのか。
「なにが秘密なのか?」という事は、まず全く分からない。
そして、それをどうやって取材するか?という取材の方法が、
「正当な」とか「不当でなければ」という言葉で表されていますけれども、
どれもですね・・・あの・・・
「秘密」というのは分からない訳ですから、
国民の目から、メディアの目から、私たちの目からですね、
なにが秘密になっているのかわかりませんから、
「これはちょっと、秘密なんじゃないかな?」というふうに、勝手に自己規制をしてしまう。
つまりもっとちゃんとして言葉で言うと、「萎縮をしてしまう」
委縮効果を生んでしまう。
これは公務員側でですね、そういう事が起き、
それから当然、「不当である」とか「不当でない」とかそういう取材の方法も一応条文に書かれていますから、
これは「誰がそれを判断するのか?」ということも、
これは権力側が判断をするわけですから、
先程例に出されました「西山事件」もですね、
最終的には、警察検察裁判所その「西山記者が行った取材活動は不当である」
つまり、「正当ではない」という判断をして、有罪にしてしまったわけですけれども、
ま、そういう事は今後もさらに、弱まる事は無くて強まって、
「んーー、これはちょっとやるとヤバいんじゃないの?」
というふうな自己規制が今度はメディア側に当然、
これから皆さん方の同僚や後輩達の間にですね、自然自然のうちにそういう、
「地雷を踏むんじゃないか」という自己規制ですね。
こういう気持ちがだんだん芽生えてきて、
長い時間のうちに、それは結果的には国民の知る権利に答えるような報道が出来なくなってくる。
その事を私たちは非常に恐れるわけです。
だから私は、この特定秘密保護法案はですね、「今国会で廃案にするべきだ」というふうに思います。
「廃案」を要求したいと思います。

ということで一応こちら側が意見を申し述べましたので、
これからは一応皆さん方の、
あ、補足がありますか?
どうぞ。


2013111122.jpg
田原:
ちょっとね、今の鳥越さんの話で「西山事件は有罪だ」と。
でもね、とんでもない話、要するにここにいるほとんど全員がね、
たとえば国会議員やあるいは官僚の幹部に取材するときに、
秘書と仲良くするのは当たり前じゃない、ね、誰だって。
秘書と仲良くして、秘書から相当情報を取って、
それで本人に「これはどうだ」と聞くというのは、これは常識なんですよね。
だから、西山事件が、西山さんが有罪になるという事は、
ここにいるほとんど全員が有罪になるという事なんです。


あのね、もう亡くなったけれどあの時の検事がくだらない表現をした。
「情を通じて」なんて。
だからね、情を通じるのは当たり前なんだよね。
国会議員や幹部の人達と仲良くして、そこからある程度の情報を得て、
そしてボーンとぶつける!
常識ですよね、はい。


2013111123.jpg
岸井:
もう一つ付け加えますとね、
取材源の尊厳を傷つけたことが有罪という不当なあれになったという根拠にされたんですよね。
だからそこが非常に微妙な人間関係が、それは裁判になってからいろいろな事があったのは事実ですけれど、
ものすごく重要な事は、裁判を通じて
「あの密約はそういう秘密にするべき物ではなかった」という事を裁判は認定しているんですよ。
それでもいまだに外務省はあの密約の存在を認めていない。
しかも、資料まで全部破棄して無いんですよ。
こういう事が大問題なんですよ。

田原:政府は嘘を付き続けている

岸井:そう。嘘を付き続けているという事ですからね。

2013111124.jpg
大谷:
いいですか、ちょっと一言。
この西山事件で言えば、御承知のように横路さんが国会で質問したわけですね。
その時にその現物を掲げたものだから、そこがカメラに映って、それで西山さんに波及していく訳ですが、
この法律が通ると西山さんだけじゃなくて横路さんも逮捕される訳ですね。
国会議員が秘密を漏らした場合には懲役5年と
最長10年の半分が国会議員になったわけですね。
で、国会議員は秘密会にだけ出られるというふうに書いてあるわけですね。
ですから秘密会に出た国会議員が今日の議事はこうだったという事を秘書にしゃべったという段階で、
国会議員が懲役5年という事になるんですね。

当然、西山事件の横路さんはその文の国会議員の懲役5年に引っ掛かってくる。

国権の最高機関で、我々が選挙で選んだ人たちが、
官僚が作った秘密を知った場合には懲役5年と。

こんな立法権を犯した法律がどこにあるんだと、

しかもそれを与党も野党もまともに論議しないで、
自分たちが懲役を食らう法律を通すバカ
バカっていっちゃいかんが、世の中のどこにいるんだ?というのが私の率直な感じなんですね。

「もっと足元を見てくれ」と。
我々報道機関がこうやって声をあげているものですから、
何か国会議員は自分たちの権限が大幅に官僚にそがれているという事に気付いているのか?
それとも気付かないふりをしてこんなことを通すのか?

私は本当に疑問でならないんです。

岸井:
今日ね、急がなければならないもう一つの理由は、
これだけずさんな天下の悪法、もし我々の危惧が本物であればですよ。
そういうものであるだけに、私なんか常識的にね、
「この法律が、そんな、通る筈がない」と、
「当然この国会で廃案だろうな」と思っていたら、
なんと「与野党修正協議のうえ、この国会で成立するかもしれない」という情報を聞いた
もんだから、
「それはウソでしょ!?いくらなんでも」ということが一番大きなきっかけですね。

「まさか」ですよね。

鳥越:
あの、それから一つ付け加えますと、僕もこの間ビックリしたんですが、
自民党の小池百合子さんがですね、
首相の・・・、ま、新聞によって全部表現が違いますが、
毎日新聞は、首相動静日日ナントカ、だったんですね。
首相の行動がですね、一応全部載っている訳ですね、
新聞の2面の終わりぐらいのところに各新聞大体載っています。
で、「これも秘密に当たる」みたいなことを小池さんがですね、国会のある場でおっしゃっているのを聞いて、
本当に「アホじゃないか」と思いましたですね。


つまりもう、過去形ですよね。
翌日の新聞ですから。


つまり、テロリストの、これは万が一ですけれども、そんなことはありませんが、
テロリストのターゲットになり得ると。
それは、予定が書いてあったらですね、それは、ま、一つの可能性としてあり得るんですけれど、
過去の事をですね、書くのはね、どうして秘密に当たるのか?

もう本当に笑止千万としか言いようがないんですが、
そういう意識で自民党の今の議員がですね、この問題を取り扱っている事について、
本当に・・これはもう・・どうしようもないなと、こんなものでは。

これについて野党からもあまり異論も出ないという話に、
危機感を感じざるを得ないという事が正直なところであります。

ほかにありますか?みなさん。
無ければ一応質疑応答という事で。



ーー質疑応答に続くーー

<後半・質疑応答>
TVジャーナリストらによる「特定秘密保護法案」反対 臨時会見11/11(文字起こし)




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コメント

非公開コメント

法案が通れば・・・メディアより、市民は猿轡を噛まされた生活が待っている?

本当は大勢が反対していても、事情があって出て来られない現実、今でも知る権利は無視されてる!
これ以上されて?アウシュビッツ?旧東ドイツ?北朝鮮以下の恐ろしい状態。
市民は、いつでもどこでも捕まえられる。都合の悪い人間は、免罪ではない、犯罪者として処罰、
正当性はない罪は秘密?!弁護士に内容は言えない?!終身刑、死刑も自由自在?!
可なり、のんびりの反対ですね。少し迫力が弱そう・・・ですが最後まで頑張って欲しいです。。。
この方を見習って欲しい記者のS・コルベア 命がけです・・・
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/200604
動画は、検索⇒町山智浩 

ごめんなさい。訂正です。

S・コルベアさんの訂正。
コメディアンの方です。記者クラブの晩餐会で動画は削除されていますが、ニコ動で有るかも?

記者の方も太郎君を見習って!命がけですよ。海外では印象良いですね。
「山本太郎のような政治家、わが国にどれほどいるか」 米ネット、「直訴」に好意的な声
http://www.j-cast.com/2013/11/11188627.html

法案はナチス?

「国家の安全に優先せず」  「法案批判は放送法違反」 2013年11月10日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/list/CK2013111002000111.html

秘密保護法案Q&A

内容が分かりやすいのでリンク致しました。(最近、市民の味方的記事が多いです。党は関係ありません)

国民の目・耳・口ふさぐ これが秘密保護法案
http://www.jcp.or.jp/akahata/web_daily/2013-himitu.html
1.「秘密」範囲 歯止めなし
2.ワイン購入まで闇の中
3.国民・メディアも厳罰
4.公務員を萎縮させる
5.国会議員まで処罰
6.身辺調査で国民監視
7.「戦争する国」への入り口
8.軍事司令塔づくり
9.戦争は「秘密」から始まる

政府が提出した法案
http://www.jcp.or.jp/akahata/web_daily/html/201310_himitu.html


No title

http://blogs.yahoo.co.jp/amenbo2004/64408160.html … … … … ビデオ作った 充分責任はたしたのでは まだか ここがふんばりどきか

No title

きーこさん、書き起こしありがとう。

う~~~~ん。
要するに、この特定秘密保全法?だかは、
日本を北朝鮮と同じにするってことですよね。

嫌だよ~~~!!。

No title

スクープ報道が一切無くなっちゃうよね。

国際ガイドライン「ツワネ原則」

IWJの記事より

【国家の秘密保護には、国際的に定められたガイドラインが存在する。10月25日、安倍政権が閣議決定した特定秘密保護法案は、この国際ガイドラインに多くの点で違反している。しかし、ほとんどの国会議員は、そうしたガイドラインが存在することすら知らない。

 今年6月に公表された「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」(通称ツワネ原則)は、安全保障と情報へのアクセス権とを調和させた国際的ガイドラインである。比較してみると、特定秘密保護法案が国際原則にいかに反したものであるかが分かる。


 ツワネ原則では、秘密の対象の制限、秘密保持期間、秘密解除請求手続き、内部告発者の保護、処罰などについてガイドラインを定めているが、特定秘密保護法案は上記のいずれの点でも違反している。

 例えば、ツワネ原則では何を秘密にしてはならないかを明確にしており、秘密指定は無期限であってはならないとしている。

 それに対して特定秘密保護法案には秘密にしてはならないものの規定がなく、最高期間の定めもない。さらには内部告発者の保護もされず、秘密を漏洩した者は誰であっても処罰の対象となる。

 日弁連秘密保護法制対策本部副本部長の海渡雄一弁護士は、「ツワネ原則は、国際的な人権団体、国際的な安全保障の専門家、法律家たちが議論して作成した国際的叡智である」と述べ、「法案をツワネ原則に照らしてみ直さなければならない」と主張した。

 社民党・福島みずほ議員は、法案が「 国際基準に反した法案であることを伝えていかなければならない」と訴えた。http://iwj.co.jp/wj/open/archives/110207

自ら汚染を計ったら・・・対象になる!?原発関連は重要秘密

スピーディー浪江町・・・ 300μSV/h問題  秘密・・・パニックが起こるから?!?
秘密・・法を考える 梓澤和幸弁護士に聞く原発関連は重要秘密
http://www.youtube.com/watch?v=EuO8zfp0eDw
大竹まことが語る 米で公開されている西山事件!も日本は未だに 秘密・・・法のここが・・・!
http://www.youtube.com/watch?v=s_A_bFOVUks
少し内容がズレますが法案の圧力はここからも有り?ティーパーティの背後にいる強硬な・・・財団?
http://www.youtube.com/watch?v=4sYffSTCIZA

報道されない深い関係、・・・法案、裏から支えている謎解き1970年代から

民意を無視した政策が続けられる?
ttp://saigaijyouhou.com/blog-entry-1202.html
かなり驚いています。僕の中ではいろんな可能性も頭には浮かんでいます。
福岡講演の中心的なメンバーの女性が、急逝されました。ご冥福をお祈り申し上げます。
ttp://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/24ccb1f5720e9c31154b38cdce6e5873

7月報道講演「チェルノブイリよりペースが非常に早く、深刻な事態だ」との認識を示した。
ttp://bator.blog14.fc2.com/blog-entry-1835.html
2013年7月19日(金)日本外国特派員協会主催「・・・記者会見」が開かれた。
ttp://iwj.co.jp/wj/open/archives/92004