20分足らずで死…過去最高、屋外設備で放射線
読売新聞 2013年12月6日21時48分

福島第一原発で、放射線量が毎時25シーベルトに上ると推計された配管(写真中央の少し右下で、上から下りてきた細い配管が右へ曲がる部分)=東京電力提供
東京電力は6日、福島第一原子力発電所の屋外にある設備「主排気筒」の下部で、
配管表面の放射線量が毎時約25シーベルトに上ると発表した。
周辺の計測値から推計したもので、屋外の放射線量としては過去最高値。
人が浴びると20分足らずで死に至る強さだ。
事故時に1号機の格納容器から強制排気(ベント)を行った際、
排気中の放射性物質が配管内に残った可能性があるという。
東電は今後、主排気筒や配管の撤去などを検討するが、
「非常に高い線量で、新しい工法が必要になるかもしれない」という。
<資料>
東京電力 2013年12月6日
福島第一原子力発電所1/2号機排気筒の下部線量測定について(訂正版)

今泉(東京電力):
「福島第一原子力発電所1/2号機排気筒の下部線量測定について」
こちらは1ページめに書いてございますが、
1/2号機排気筒については先般も皆さんにご説明した通り、
排気筒の上部の斜材の方で損傷が確認されています。
そのための対策をたてるために、この排気筒の線量測定を行うということも先般申し上げているかと思います。
その調査の一部の結果でございます。
今回は測定個所として1ページにございます通り、
排気筒下部、これは非常用ガス処理系の配管付近の5ポイントを測定しております。
11月21日と22日に実施してございまして、
そのあとこれからご説明する評価を今まで実施しておりました。
測定の概要が2ページに示させていただいています。
ちょうどこの1/2号機排気筒の根元部から、
ま、原子炉建屋の方からずっと水平に配管が通ってまいりまして、
排気筒の近くで90度折れて、根元部に入る。
これが非常用ガス処理系の配管でございます。
一応ここの5ポイントのところの線量測定を行っています。
測定は下の写真の奥の方に軽トラックがございますが、
こちらに12mの測定用ポールを付けまして、その先に測定器を付けて、
なるべく近い位置での雰囲気線量を測って、そこからこの配管の近傍の汚染を推定すると、
そういうようなやり方を考えた訳でございます。
その結果が3ページの表に示させていただいています。

非常用ガス処理系の配管の接合部というところ、これが①番でございますが、
ちょうど2ページの上の写真の測定ポイント①
下の方ですが、こちらの方は
測定位置からこれぐらいの距離を離したところの位置で4ポイント測定をしています。
②,③,④,⑤についてはそれぞれ1ポイントずつ測定をしています。
この結果から、実際に配管の表面近くの線量率を計算で求めた訳でございますが、
実際に、まず直感で考えると、この距離から、
測定された雰囲気線量から、そこまでの距離、計測地までの距離を勘案して、換算をしていくという、
ま、そういう様な方法が考えられるのですが、
この地点でこの配管のいろいろなところからの線量寄与というものが、
この雰囲気線量に影響を与えているという、ま、そういったことになりますので、
以前測った測定を元に、
この配管の中でこの雰囲気線量を上げている線源がどこにあるか?という事を事前に検討しております。
で、その線源の位置というのが4ページに書いてあります右側の図にあります。

線源①,②という、この2ポイントが非常に高い。
以前高い線量を私どもが計測しておりまして、
ここに線源があって、周りの雰囲気線量を上げているというふうに、今推定をしております。
その推定に基づきまして、実際にこの線源①の場所、②の場所、
こちらでどのくらいの放射線量率になるか?という計算を実施しています。
細かい計算のやり方はちょっと省略させていただきますが、
私どもの評価として、線源①、いわゆるSGTS非常ガス処理系の基部あたりの場所については、
これは、配管の表面から10cmのところで約25シーベルト/h。
それと、線源②というのは少したちあがって水平に配管が這っている③番と④番の真ん中ぐらいですが、
こちらの方も配管と10cm離れた場所で約15シーベルト/h。
これだけの線量率が存在する可能性があるという推定をいましてございます。
今後はこの配管というよりも、排気筒の50m位までの高さ、
地上から50m位の高さの線量測定を行いまして、
今後この1/2号機の排気筒をどういうふうに取り扱っていくか?
というところの検討をしてまいりたいというふうに考えています。
この資料は以上でございます。
質問

宮島:
月刊誌ファクタの宮島ですけれども、排気筒のところの話を伺いたいんですけど、
測定用ポールというのは長さがどれ位で、
23年8月にも測っていますよね?
あの時はあれは人が測ったんでしたっけ?どうやって測ったんでしたっけ?
今泉:
まず今回使った測定用ポールは12mです。
23年の8月位に計測をしていますが、おっしゃるように人が、
ちょっとこのポールの長さが何mか?っていうのは私も今データが・・・、
データは確認いたしますが、
長い竿の先に計測器を付けて、人間が近くまで寄っていって測っています。
宮島:じゃあ、今回の12mもこっちの車かなんかに人がいるんですね?
今泉:
やはり、被曝の観点からここの車に人が常駐するという事はありません。
実際にこの車の中にビデオカメラを置きまして、それで計測数値をとって、
それで後で確認するという事で、
実際の作業時は人は離れている状態です。
で、23年に測った時に使ったポールは約3mです。
宮島:
それでさっきのSGTSですね、この根元というのは、
圧力容器なんですか?それとも格納容器のどこと繋がっているんでしたっけ?
この配管の根元で、爆発が起こって、「どこから何が飛んでき」てと想定されるんですか?
今泉:
実際にこの非常用ガス処理系は原子炉建屋の換気、それから格納容器の中の換気、
この二つで使っています。
ですので今回の事故で、ベントラインというのがこのSGTS系のラインと繋がっている部分もございますので、
そういった…そこで出た放射性物質が、
ここの配管を通してこの部分まで来ているという事が一つ想定されると思います。
宮島:
要するにほとんど9割以上溶け落ちた奴で、爆発かどうかわかりませんけど、
それが流れ出てきたわけですけどね。
それで今回表面から10cmで25シーベルトですよね。
という事はおそらくその広義のデブリというのが固形物として存在するんだろうとみていいのかどうか?
それとね、いわゆる屋外でこれだけの高いところって、
3号機の方もあったかもしれませんけど、ここが初めてだと私は思うんだけど、
という事は一応デブリ、ま、広義のですよ、デブリの様なものを特定していくうちではね、
「ここで初めて東電さんはデブリらしきものを、しかも建屋の外で初めて一応確定した」という事なのかしらね?
その辺がよく分からないんですが。
今回のこの25シーベルト、15シーベルトのね、その評価というのはどういうことになるんですか?
今泉:
あのー、まず一つはここまで何かデブリみたいなものが飛んできて、
ここへ付着して線量を上げているという事は、私どもとして今考えておりません。
ただ実際に炉心溶融した時にご案内のとおりいろいろな、
ま、今で言いますと、セシウムがガンマ線の、強いガンマ線をだしますけれど、
そういったものが大量に出てきているという事を考えますと、
そういった炉心溶融をした後に出てきたそういった粒子状物質、
あるいは、ま、そうですね、そういったものがここに付着していると考えています。
宮島:
ま、ようするに「デブリではない」というか、
「デブリはおそらく建屋の外には出てない」という想定なんでしょうけど。
それで先程の排気筒の方はまだやってないんですけど、
この先の排気筒の底とかにすごい高い線源があるという事は今のところ想定されていないんですね?じゃあ。
いわゆる排気筒の方はね?
今泉:
実は23年当時にガンマカメラを使って、この辺の線量分布というのを測っています。
その時にホットスポットが確認されているのが、
いわゆるこの線源①、線源②と書いた部分でございまして、
ま、ここの部分というのが非常に高い、大きな線源になっているというふうに考えてございます。
で、この後この排気筒の50mまで、まずは50mまでですけど、
ここの線量分布を測定してまいりますので、
そういったデータも含めてちょっと検討してまいらなければいけないというふうに考えています。
宮島:
建屋の外の点線源で、このレベルのところって他にどこか想定しているところはあるんでしたっけ?
3号機の海側があるっておっしゃった?
もう、ここが一番高い感じなんですか?
外でどうなんですかね、ここが高いっていう話でしたよね?
今泉:
あのー、線量マップは定期的に月に一回ですかね、公表させていただいていますけど、
「これだけ高いところはここ」と思っています。
それ以外にはこれまで高いところはないんじゃないかと思います。
共同通信:
1号機に排気筒の下部線量測定なんですけれども、
今回線源のあたりで非常に高い線量が出ていますけれども、
実際これから50mの高さまで測ってみてなんでしょうけれども、
実際作業をする場合はこのあたりの遮蔽などをしてやることになるんでしょうか?
これだけ高いという事は。
今泉:
当然この、実際に配管自体もこれだけ高いというふうに今私どもは推定している訳ですが、
3ページめに書いてある通りこの近傍でも数10ミリシーベルト/hという雰囲気線量があります。
さらにこの上の状況がどうなっているか?というのはこれからの話になると思いますが、
その線量測定の結果を踏まえて、ま、工事自体をどういうふうにするか?ということのなかに、
当然遮蔽をどうしていくかというところも検討として入れていかなければと考えています。
共同通信:
実際に補修、もしくは補強の作業なんですが、もちろん線量によるところでもあるんですが
どう言ったイメージを持ってらっしゃる?
クレーンを使うとかですね、例えばこういう方法でというのがもしあれば。
今泉:
検討したうえで決めていかなければいけないと思いますが、
そういった意味では選択されるものというのは二つありまして、
一つは排気筒自体を撤去してしまうということ。
それからもうひとつは、たとえば仮に線量率の問題、
あるいは工事の施工性の問題等を検討した結果それが難しいということになれば、
これは補強していくとか、そういうふうな対策ということも考えられると思います。
そういう意味ではいずれにしましても、高所の作業という事が出てくれば、
これはクレーンを使った作業になるとか、
ま、その時に有人でやるのか?どうやるのか?というところも
工事の仕方として検討していかなければいけないと、そういうことだと思っています。
共同通信:
撤去という選択肢もあるようですけど、
たとえばその場合、SGTS配管の線源の当たりとか、こういった部分はどうなるんでしょうか?
今泉:
これは、これだけの評価結果が出てきていますので、
この扱いについてどうしていくかということについて、私も今の時点で申し上げられませんが、
そこも含めて、ここの周りの対応というか、工事の仕方というのを
これから検討していかなければいけないと思っています。
共同通信:
これだけの線源が出ているという事で、将来的に廃炉に向けてはこういった場所も、
何か特別な方法を考えなければならないような場所になるんでしょうか?
今泉:
えっと今のご質問というものが要はここの線量が高いという、
非常に高いというその特徴をということでよろしいですか?
共同通信:
溶融デブリであれば、ま、今こういう方法でというのもありますけれども、
それと同じようになにか特別な方法をとらなければこういったものは撤去できないような、
今状況なんでしょうか?
今泉:
実際にこのSGTS配管の撤去をするということになれば、
これはどうしてもこの高い線量率というものに対してどうやってチャレンジしていくか?というところは
十分検討していかなければならない。
そのためには何か新しい工法というものを開発されなければいけないと、
いう様なことも検討の中では出てくるのかもしれません。
ちょっと今の段階では具体的なお話ができませんが、
やはり線量率が高いと、非常に高いという、そういった状況を踏まえた検討という事になるかと思います。
テレビ朝日 松井:
1/2号の排気筒の下部線量についてなんですが、ちょっともうちょっと詳しく教えていただきたいんですが、
このトラック、トラックにしか陰影がちょっと分からないんですが、
トラックを前進後退とかさせて5m、2.8,3mとしたという意味なんですか?
ちょと、何故ここにトラックが出てくるのか、意味がよく分からない。
「測定の時は人がいない」とおっしゃったんですけれども、教えてもらえますか?
今泉:
要するにこの測定ポイントが少し離れていますので、
なんか移動させなきゃいけないんですが、
その移動するための便宜的な措置として、軽トラックを使わせていただいたということです。
人間ではなくて、そのトラックを使ったという事でございます。
松井:測定の時に人間がいないというのは、トラックを遠隔操作させたんですか?
今泉:
いえ。
トラックに乗って測定ポイントまで行った後、
測定をする時にはこのトラックから人が離れて測定をするという事になります。
松井:
トラックに人が乗っていて現場まで行って、
で、測る時には離れて、機械に残った記録を後で見るという事ですか?
今泉:はい、そうです。
なるべく被ばくを少なくするという一つの工夫です。
松井:
この1.5とか2.8とか、3.9
2.8と2.9とわずか10cmしか差がないんですけど、
これはそれぞれトラックを進ませた、そこで距離を測ったという事ですか?
今泉:そうです。
松井:はぁ~~
今泉:
で、えーっと、ま、実際に、少しえっと、この①番について5ポイント測っているというのは、
いわゆるここの①番というのが高いというのが、平成23年度の結果からわかっていまして、
要するにいきなりなにか、高い数値が出て、計測器が振り切れちゃうという様な事になってしまうとまずいので、
それで少しずつ、なんていうんですか距離を、ま、4ポイントぐらい測りながら、
えー、一番、なんていうんですか、測れる近くまでトライをしたという、
そういう事で4ポイント測っています。
で、その際にトラックが、こうなんていうんですか、人間がポールを前後させてやるというよりも、
トラックを前後に移動させることによって、
なるべくその線源①のところに計測器が向かう様な調整をしながら、そこで距離を調整したと、
ちょっと非常に難しいやり方なんですが、そういうようなやり方なんで、
等分にここの距離が確保できたという状況ではなかった、ということです。
松井:距離はいわゆる距離計みたいな何か、レーザーかなにかで測ったんですか?
今泉:そうです、距離はレーザーで測っています。
松井:
それで前回は「10シーベルト以上」というものしか測れなかったんですが、
今回は計算上25という数字が出てきたと。
で、一応これは最高値という事で、「事故後敷地内で測った数値としては最高」
ま、実際に測ったわけではないけど、「最高値」という事で考えてよろしいわけですね?
今泉:はい、結構だと思います。
松井:これは前回は10超だったので、上がったとか下がったとかの評価のし様はないと、
今泉:はい、そう思っています。
松井:
先程宮島さんの質問にもあったんですが、
このSGTS配管の元はあくまでも排気口、ルーバーとかそういうものであって、
「ここになにか“固形物”があるわけではない」としたら、
“液体”かなにかが残って、
気体の塊がここに残って25シーベルトを出しているという計算考えなんでしょうか?
今泉:
いえ、気体状のものがここに残っているとは考えてません。
ですので、「“粒子状”のものが飛んで来て、ここに蓄積しているのではないか」というふうに想定できます。
松井:
爆風でなにか“小さなかけら”が飛んで来たとかそういうことではなくて、
あくまでも“粒子状”
今泉:というふうに認識しています。
松井:“漂う様な粒子状”ですね?
今泉:はい。
松井:「砂粒とかそういう大きなものではなくて」という考えですか?
今泉:はい、
ただちょっとどういうものがここに収まっているか?というのは、
松井さんもご心配されてご質問を受けていますが、
われわれも、まァ、よく分からないんですが、
線源としてはそういう粒子状のものというのがこの線源の元になっているだろうと思っているという事です。
松井:それからもい一度、ポールの長さは何mでしたか?
今泉:12mです。
東京新聞:一つ基本的な事なんですが、この排気筒というのは何mぐらいあるものなんでしょうか?
今泉:
海抜150mの高さかと思います。
ですので、ちょっと正確な数字は私も今思い出せませんが、
海抜ですので、その下…え?高さ120
えっと、高さは12mだそうです。
東京新聞:
120m。
で、今回50mというは、なぜ50mまでか?というのはなにかありますか?
今泉:
これは測定するために用意する機材の限界というふうに考えていただいて結構だと思います。
先程質問にもありましたが、
一つは測定機材を上の方に上げる時の、たとえばクレーンの高さとか、
そういった事で、できる最大限の事をまずやっていきたいというふうに考えているという事です。
東京新聞:
23年の時の調査では、この配管の付近が一番高いのではないかという事なんですけれども、
上に上がるにつれて、今度は配管ではなくどこを測定することになるんですか?
今回は下部のところはこの配管のところの付近をやったという事なんですけど、
排気筒上部にいくとどのような場所?10mごとのまま距離でやっているのかもしれないですけど、
どのような場所を測定する?
今泉:
具体的な測定計画というのは検討していかなければいけないと思いますけど、
測定するところというのは排気筒、真ん中の排気筒の表面になるのか、その付近になるのか、
ま、そういった場所かと思います。
東京新聞:
これは23年の調査の中ではこれが一番最大ではないかという事なんですけど、
上にいってもっと高い線源がある場所が見つかる場合もあり得るという事なんでしょうか?
今泉:
ま、その可能性としてはそういったことは否定しませんが、
この構造上ですね、非常用ガス処理系の図面をご覧いただきますと、
実際に水平にいって90度下がってまた水平にいっているというところで、
気流が大分変るところがありますので、
そういった点が線源として高いという、ま、さらにこの配管自身は太い配管ではございません。
この写真をご覧いただきますと、
2ページの上をご覧いただきますと、
「測定ポイント②③」と文字が書いてあるところ、これが排気筒本体でございまして、
そこに出ているSGTS配管というのを比べてみますと、径もだいぶ小さい径です、内径が。
で、そういった意味では、気流のそういった乱れという事はなく上の方にずっと上がっていくと思いますので、
このSGTSの配管の形態から考えれば、
「べらぼうに高いところはないんじゃないかな」というのは一般的な見方としてございます。
ただ、これはやはり測定をしてみて、しっかりその測定データに基づいて、
私どもとして対応していかなければならないというふうに考えてございます。
東京新聞:
それと、推計のし方なんですけれども、
どういうふうにして25シーベルトと出てきた、
測定値からどのようなやり方で推計したのか、もう少し分かりやすくお願いします。
今泉:
分かりやすくご説明できるかちょっと自信がないんですけど、お話いたします。
まず、3ページの図をご覧いただきますと、
①②③④⑤と、こういったところでそれぞれ雰囲気線量率が出ています。
この雰囲気線量率は、実際にたとえば④番の場所というのは、
④番の手前にある配管からの放射線量だけではなくて、
その周りにある他の配管からの線量も上乗せ、プラスされた形で
雰囲気線量というのが出ているというふうに私どもは考えています。
で、特に線源①、線源②という、高い線源がありますので、
ここの寄与は非常に高いのではないかと、いうふうに考えています。
そういう推定がここの配管の線量を、配管付近の線量を求めるという事で、
着目点として平成23年に測定されたホットスポットがちょうど線源①と線源②のところになりますけれど、
こちらの方の寄与がここの雰囲気線量を上げているのが支配的だろうというふうに仮定をしています。
これは間違った仮定ではないと思っています。
そういう事から実際に、この測定ポイントからそれぞれの線源までの距離というものを算数で求めます。
あ、失礼しました、その前に、
この線源①と線源②のところに、どれ位の放射性物質が溜まっているか?ということを、
得られたデータから逆算をしていきます。
で、ある程度ここの放射能量を決定した後で、
それで、それに基づく表面線量率というものを、
これは本当に単純な算数なんですが計算をしていくという事になります。
ですので、繰り返しになりますが、
最初に申し上げるべきだったのは、まず線源がどこにあるか?という事を特定するという事で、
得られたこの雰囲気線量の方から、
過去のデータの方からこの線源がどこにあるか?という事を特定して、
それで実際に、じゃあ、ここにある線源というものの放射能量、
これがどのくらいか?という事を推定をいたします。
で、その放射能量から線量に換算する係数がありますので、
それを放射能量に掛けて、それで10cmのところにどれ位の雰囲気線量になるかというところを
逆算していくという事です。
すみません、後でちょっと前にきて、後で詳しくご説明できると思いますが、
手順としてはそんな手順でやっているという事です。
東京新聞:
距離と測定地から
23年のものから線源がどこにあるのかをまず見て、そこに一番大きな寄与があるのではないかという事で、
その測定ポイントと線量率が出たものに、
いったんはその線源がどの位のものがあるんじゃないかと、
今泉:放射能があるかと、
東京新聞:
放射能があるのかという事から逆算をしてまたもう一回換算するという事ですね。
今泉:そうですねはい。後で詳しくはご説明できるかと思います。
<参考>
平成23年の測定

3メートルの棒の先に線量計を付けて計測する作業員 ← 測定ポイント①にとても近い ↑

ガンマカメラで撮影した映像
2011年
たねまきJ「福一から10シーベルト」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/1
たねまきJ「福一から10シーベルの続き」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/2
毎日新聞 2011年8月1日 20時07分
東京電力は1日、
福島第1原発1、2号機の原子炉建屋の西側にある排気塔下部の配管の表面付近で、
計測器の測定限界に相当する事故後最高値の
毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上もの高い放射線量を計測したと発表した。
10シーベルトを被ばくすると、ほぼ全員が死亡し、
福島第1原発の事故対応に限って引き上げられた被ばく線量の上限値である250ミリシーベルトを
約1分半で超えるほど非常に高い数値だ。
ーーー
20分足らずで死んでしまう様な線量、
2011年度の段階では10シーベルトまでしか測れない機械を使っていたから「10シーベルト以上」だったけれど、
2011年に棒を持ってこの付近の線量を測っていた作業員の方は、
写真を見ると25シーベルト/hある測定ポイント①の線源にものすごく近い。
この短い竿を持って、何分ぐらい計測していたんだろう・・・
いま、お元気でいらっしゃるだろうか?とても心配になりました。
読売新聞 2013年12月6日21時48分

福島第一原発で、放射線量が毎時25シーベルトに上ると推計された配管(写真中央の少し右下で、上から下りてきた細い配管が右へ曲がる部分)=東京電力提供
東京電力は6日、福島第一原子力発電所の屋外にある設備「主排気筒」の下部で、
配管表面の放射線量が毎時約25シーベルトに上ると発表した。
周辺の計測値から推計したもので、屋外の放射線量としては過去最高値。
人が浴びると20分足らずで死に至る強さだ。
事故時に1号機の格納容器から強制排気(ベント)を行った際、
排気中の放射性物質が配管内に残った可能性があるという。
東電は今後、主排気筒や配管の撤去などを検討するが、
「非常に高い線量で、新しい工法が必要になるかもしれない」という。
<資料>
東京電力 2013年12月6日
福島第一原子力発電所1/2号機排気筒の下部線量測定について(訂正版)

今泉(東京電力):
「福島第一原子力発電所1/2号機排気筒の下部線量測定について」
こちらは1ページめに書いてございますが、
1/2号機排気筒については先般も皆さんにご説明した通り、
排気筒の上部の斜材の方で損傷が確認されています。
そのための対策をたてるために、この排気筒の線量測定を行うということも先般申し上げているかと思います。
その調査の一部の結果でございます。
1ページめ
線量測定計画
■目的
1/2号機排気筒は、望遠カメラで撮影した写真の点検結果から、排気筒の斜材の一部に損傷が確認された。
今後、排気筒の解体・補強等の計画にあたり、
排気筒底部の非常用ガス処理系(以下、SGTS)配管接合部付近で高い線量が確認されていること、
排気筒上部の線量分布が未確認であることから、
SGTS配管付近の線量および排気筒の高さ方向の線量分布を調査する。
■測定箇所
・ 排気筒下部:SGTS配管付近の5ポイントを測定 (11/21・22実施)
・ 排気筒上部:地上から約50mの間の約10m毎に測定
(詳細の測定計画と実施時期を調整中)
今回は測定個所として1ページにございます通り、
排気筒下部、これは非常用ガス処理系の配管付近の5ポイントを測定しております。
11月21日と22日に実施してございまして、
そのあとこれからご説明する評価を今まで実施しておりました。
測定の概要が2ページに示させていただいています。
ちょうどこの1/2号機排気筒の根元部から、
ま、原子炉建屋の方からずっと水平に配管が通ってまいりまして、
排気筒の近くで90度折れて、根元部に入る。
これが非常用ガス処理系の配管でございます。
一応ここの5ポイントのところの線量測定を行っています。
測定は下の写真の奥の方に軽トラックがございますが、
こちらに12mの測定用ポールを付けまして、その先に測定器を付けて、
なるべく近い位置での雰囲気線量を測って、そこからこの配管の近傍の汚染を推定すると、
そういうようなやり方を考えた訳でございます。
2ページめ
線量測定概要
■測定実施日 平成25年11月21日,22日
■測定ポイント
(1)SGTS配管と排気筒の接合部 (測定ポイント① GL約0.8m)
(2)SGTS配管の立上り部分 (測定ポイント② GL約4m)
(3)SGTS配管の水平部分3箇所
(測定ポイント③④⑤ GL約7m)
■測定方法
・1/2号機排気筒北側に線量計を先端に付けた
測定用ポール付きトラックを据え付ける。
・線量計を付けた測定ポールを
使用して雰囲気線量を測定する。
その結果が3ページの表に示させていただいています。

非常用ガス処理系の配管の接合部というところ、これが①番でございますが、
ちょうど2ページの上の写真の測定ポイント①
下の方ですが、こちらの方は
測定位置からこれぐらいの距離を離したところの位置で4ポイント測定をしています。
②,③,④,⑤についてはそれぞれ1ポイントずつ測定をしています。
この結果から、実際に配管の表面近くの線量率を計算で求めた訳でございますが、
実際に、まず直感で考えると、この距離から、
測定された雰囲気線量から、そこまでの距離、計測地までの距離を勘案して、換算をしていくという、
ま、そういう様な方法が考えられるのですが、
この地点でこの配管のいろいろなところからの線量寄与というものが、
この雰囲気線量に影響を与えているという、ま、そういったことになりますので、
以前測った測定を元に、
この配管の中でこの雰囲気線量を上げている線源がどこにあるか?という事を事前に検討しております。
で、その線源の位置というのが4ページに書いてあります右側の図にあります。

線源①,②という、この2ポイントが非常に高い。
以前高い線量を私どもが計測しておりまして、
ここに線源があって、周りの雰囲気線量を上げているというふうに、今推定をしております。
その推定に基づきまして、実際にこの線源①の場所、②の場所、
こちらでどのくらいの放射線量率になるか?という計算を実施しています。
細かい計算のやり方はちょっと省略させていただきますが、
私どもの評価として、線源①、いわゆるSGTS非常ガス処理系の基部あたりの場所については、
これは、配管の表面から10cmのところで約25シーベルト/h。
それと、線源②というのは少したちあがって水平に配管が這っている③番と④番の真ん中ぐらいですが、
こちらの方も配管と10cm離れた場所で約15シーベルト/h。
これだけの線量率が存在する可能性があるという推定をいましてございます。
今後はこの配管というよりも、排気筒の50m位までの高さ、
地上から50m位の高さの線量測定を行いまして、
今後この1/2号機の排気筒をどういうふうに取り扱っていくか?
というところの検討をしてまいりたいというふうに考えています。
この資料は以上でございます。
質問

宮島:
月刊誌ファクタの宮島ですけれども、排気筒のところの話を伺いたいんですけど、
測定用ポールというのは長さがどれ位で、
23年8月にも測っていますよね?
あの時はあれは人が測ったんでしたっけ?どうやって測ったんでしたっけ?
今泉:
まず今回使った測定用ポールは12mです。
23年の8月位に計測をしていますが、おっしゃるように人が、
ちょっとこのポールの長さが何mか?っていうのは私も今データが・・・、
データは確認いたしますが、
長い竿の先に計測器を付けて、人間が近くまで寄っていって測っています。
宮島:じゃあ、今回の12mもこっちの車かなんかに人がいるんですね?
今泉:
やはり、被曝の観点からここの車に人が常駐するという事はありません。
実際にこの車の中にビデオカメラを置きまして、それで計測数値をとって、
それで後で確認するという事で、
実際の作業時は人は離れている状態です。
で、23年に測った時に使ったポールは約3mです。
宮島:
それでさっきのSGTSですね、この根元というのは、
圧力容器なんですか?それとも格納容器のどこと繋がっているんでしたっけ?
この配管の根元で、爆発が起こって、「どこから何が飛んでき」てと想定されるんですか?
今泉:
実際にこの非常用ガス処理系は原子炉建屋の換気、それから格納容器の中の換気、
この二つで使っています。
ですので今回の事故で、ベントラインというのがこのSGTS系のラインと繋がっている部分もございますので、
そういった…そこで出た放射性物質が、
ここの配管を通してこの部分まで来ているという事が一つ想定されると思います。
宮島:
要するにほとんど9割以上溶け落ちた奴で、爆発かどうかわかりませんけど、
それが流れ出てきたわけですけどね。
それで今回表面から10cmで25シーベルトですよね。
という事はおそらくその広義のデブリというのが固形物として存在するんだろうとみていいのかどうか?
それとね、いわゆる屋外でこれだけの高いところって、
3号機の方もあったかもしれませんけど、ここが初めてだと私は思うんだけど、
という事は一応デブリ、ま、広義のですよ、デブリの様なものを特定していくうちではね、
「ここで初めて東電さんはデブリらしきものを、しかも建屋の外で初めて一応確定した」という事なのかしらね?
その辺がよく分からないんですが。
今回のこの25シーベルト、15シーベルトのね、その評価というのはどういうことになるんですか?
今泉:
あのー、まず一つはここまで何かデブリみたいなものが飛んできて、
ここへ付着して線量を上げているという事は、私どもとして今考えておりません。
ただ実際に炉心溶融した時にご案内のとおりいろいろな、
ま、今で言いますと、セシウムがガンマ線の、強いガンマ線をだしますけれど、
そういったものが大量に出てきているという事を考えますと、
そういった炉心溶融をした後に出てきたそういった粒子状物質、
あるいは、ま、そうですね、そういったものがここに付着していると考えています。
宮島:
ま、ようするに「デブリではない」というか、
「デブリはおそらく建屋の外には出てない」という想定なんでしょうけど。
それで先程の排気筒の方はまだやってないんですけど、
この先の排気筒の底とかにすごい高い線源があるという事は今のところ想定されていないんですね?じゃあ。
いわゆる排気筒の方はね?
今泉:
実は23年当時にガンマカメラを使って、この辺の線量分布というのを測っています。
その時にホットスポットが確認されているのが、
いわゆるこの線源①、線源②と書いた部分でございまして、
ま、ここの部分というのが非常に高い、大きな線源になっているというふうに考えてございます。
で、この後この排気筒の50mまで、まずは50mまでですけど、
ここの線量分布を測定してまいりますので、
そういったデータも含めてちょっと検討してまいらなければいけないというふうに考えています。
宮島:
建屋の外の点線源で、このレベルのところって他にどこか想定しているところはあるんでしたっけ?
3号機の海側があるっておっしゃった?
もう、ここが一番高い感じなんですか?
外でどうなんですかね、ここが高いっていう話でしたよね?
今泉:
あのー、線量マップは定期的に月に一回ですかね、公表させていただいていますけど、
「これだけ高いところはここ」と思っています。
それ以外にはこれまで高いところはないんじゃないかと思います。
共同通信:
1号機に排気筒の下部線量測定なんですけれども、
今回線源のあたりで非常に高い線量が出ていますけれども、
実際これから50mの高さまで測ってみてなんでしょうけれども、
実際作業をする場合はこのあたりの遮蔽などをしてやることになるんでしょうか?
これだけ高いという事は。
今泉:
当然この、実際に配管自体もこれだけ高いというふうに今私どもは推定している訳ですが、
3ページめに書いてある通りこの近傍でも数10ミリシーベルト/hという雰囲気線量があります。
さらにこの上の状況がどうなっているか?というのはこれからの話になると思いますが、
その線量測定の結果を踏まえて、ま、工事自体をどういうふうにするか?ということのなかに、
当然遮蔽をどうしていくかというところも検討として入れていかなければと考えています。
共同通信:
実際に補修、もしくは補強の作業なんですが、もちろん線量によるところでもあるんですが
どう言ったイメージを持ってらっしゃる?
クレーンを使うとかですね、例えばこういう方法でというのがもしあれば。
今泉:
検討したうえで決めていかなければいけないと思いますが、
そういった意味では選択されるものというのは二つありまして、
一つは排気筒自体を撤去してしまうということ。
それからもうひとつは、たとえば仮に線量率の問題、
あるいは工事の施工性の問題等を検討した結果それが難しいということになれば、
これは補強していくとか、そういうふうな対策ということも考えられると思います。
そういう意味ではいずれにしましても、高所の作業という事が出てくれば、
これはクレーンを使った作業になるとか、
ま、その時に有人でやるのか?どうやるのか?というところも
工事の仕方として検討していかなければいけないと、そういうことだと思っています。
共同通信:
撤去という選択肢もあるようですけど、
たとえばその場合、SGTS配管の線源の当たりとか、こういった部分はどうなるんでしょうか?
今泉:
これは、これだけの評価結果が出てきていますので、
この扱いについてどうしていくかということについて、私も今の時点で申し上げられませんが、
そこも含めて、ここの周りの対応というか、工事の仕方というのを
これから検討していかなければいけないと思っています。
共同通信:
これだけの線源が出ているという事で、将来的に廃炉に向けてはこういった場所も、
何か特別な方法を考えなければならないような場所になるんでしょうか?
今泉:
えっと今のご質問というものが要はここの線量が高いという、
非常に高いというその特徴をということでよろしいですか?
共同通信:
溶融デブリであれば、ま、今こういう方法でというのもありますけれども、
それと同じようになにか特別な方法をとらなければこういったものは撤去できないような、
今状況なんでしょうか?
今泉:
実際にこのSGTS配管の撤去をするということになれば、
これはどうしてもこの高い線量率というものに対してどうやってチャレンジしていくか?というところは
十分検討していかなければならない。
そのためには何か新しい工法というものを開発されなければいけないと、
いう様なことも検討の中では出てくるのかもしれません。
ちょっと今の段階では具体的なお話ができませんが、
やはり線量率が高いと、非常に高いという、そういった状況を踏まえた検討という事になるかと思います。
テレビ朝日 松井:
1/2号の排気筒の下部線量についてなんですが、ちょっともうちょっと詳しく教えていただきたいんですが、
このトラック、トラックにしか陰影がちょっと分からないんですが、
トラックを前進後退とかさせて5m、2.8,3mとしたという意味なんですか?
ちょと、何故ここにトラックが出てくるのか、意味がよく分からない。
「測定の時は人がいない」とおっしゃったんですけれども、教えてもらえますか?
今泉:
要するにこの測定ポイントが少し離れていますので、
なんか移動させなきゃいけないんですが、
その移動するための便宜的な措置として、軽トラックを使わせていただいたということです。
人間ではなくて、そのトラックを使ったという事でございます。
松井:測定の時に人間がいないというのは、トラックを遠隔操作させたんですか?
今泉:
いえ。
トラックに乗って測定ポイントまで行った後、
測定をする時にはこのトラックから人が離れて測定をするという事になります。
松井:
トラックに人が乗っていて現場まで行って、
で、測る時には離れて、機械に残った記録を後で見るという事ですか?
今泉:はい、そうです。
なるべく被ばくを少なくするという一つの工夫です。
松井:
この1.5とか2.8とか、3.9
2.8と2.9とわずか10cmしか差がないんですけど、
これはそれぞれトラックを進ませた、そこで距離を測ったという事ですか?
今泉:そうです。
松井:はぁ~~
今泉:
で、えーっと、ま、実際に、少しえっと、この①番について5ポイント測っているというのは、
いわゆるここの①番というのが高いというのが、平成23年度の結果からわかっていまして、
要するにいきなりなにか、高い数値が出て、計測器が振り切れちゃうという様な事になってしまうとまずいので、
それで少しずつ、なんていうんですか距離を、ま、4ポイントぐらい測りながら、
えー、一番、なんていうんですか、測れる近くまでトライをしたという、
そういう事で4ポイント測っています。
で、その際にトラックが、こうなんていうんですか、人間がポールを前後させてやるというよりも、
トラックを前後に移動させることによって、
なるべくその線源①のところに計測器が向かう様な調整をしながら、そこで距離を調整したと、
ちょっと非常に難しいやり方なんですが、そういうようなやり方なんで、
等分にここの距離が確保できたという状況ではなかった、ということです。
松井:距離はいわゆる距離計みたいな何か、レーザーかなにかで測ったんですか?
今泉:そうです、距離はレーザーで測っています。
松井:
それで前回は「10シーベルト以上」というものしか測れなかったんですが、
今回は計算上25という数字が出てきたと。
で、一応これは最高値という事で、「事故後敷地内で測った数値としては最高」
ま、実際に測ったわけではないけど、「最高値」という事で考えてよろしいわけですね?
今泉:はい、結構だと思います。
松井:これは前回は10超だったので、上がったとか下がったとかの評価のし様はないと、
今泉:はい、そう思っています。
松井:
先程宮島さんの質問にもあったんですが、
このSGTS配管の元はあくまでも排気口、ルーバーとかそういうものであって、
「ここになにか“固形物”があるわけではない」としたら、
“液体”かなにかが残って、
気体の塊がここに残って25シーベルトを出しているという計算考えなんでしょうか?
今泉:
いえ、気体状のものがここに残っているとは考えてません。
ですので、「“粒子状”のものが飛んで来て、ここに蓄積しているのではないか」というふうに想定できます。
松井:
爆風でなにか“小さなかけら”が飛んで来たとかそういうことではなくて、
あくまでも“粒子状”
今泉:というふうに認識しています。
松井:“漂う様な粒子状”ですね?
今泉:はい。
松井:「砂粒とかそういう大きなものではなくて」という考えですか?
今泉:はい、
ただちょっとどういうものがここに収まっているか?というのは、
松井さんもご心配されてご質問を受けていますが、
われわれも、まァ、よく分からないんですが、
線源としてはそういう粒子状のものというのがこの線源の元になっているだろうと思っているという事です。
松井:それからもい一度、ポールの長さは何mでしたか?
今泉:12mです。
東京新聞:一つ基本的な事なんですが、この排気筒というのは何mぐらいあるものなんでしょうか?
今泉:
海抜150mの高さかと思います。
ですので、ちょっと正確な数字は私も今思い出せませんが、
海抜ですので、その下…え?高さ120
えっと、高さは12mだそうです。
東京新聞:
120m。
で、今回50mというは、なぜ50mまでか?というのはなにかありますか?
今泉:
これは測定するために用意する機材の限界というふうに考えていただいて結構だと思います。
先程質問にもありましたが、
一つは測定機材を上の方に上げる時の、たとえばクレーンの高さとか、
そういった事で、できる最大限の事をまずやっていきたいというふうに考えているという事です。
東京新聞:
23年の時の調査では、この配管の付近が一番高いのではないかという事なんですけれども、
上に上がるにつれて、今度は配管ではなくどこを測定することになるんですか?
今回は下部のところはこの配管のところの付近をやったという事なんですけど、
排気筒上部にいくとどのような場所?10mごとのまま距離でやっているのかもしれないですけど、
どのような場所を測定する?
今泉:
具体的な測定計画というのは検討していかなければいけないと思いますけど、
測定するところというのは排気筒、真ん中の排気筒の表面になるのか、その付近になるのか、
ま、そういった場所かと思います。
東京新聞:
これは23年の調査の中ではこれが一番最大ではないかという事なんですけど、
上にいってもっと高い線源がある場所が見つかる場合もあり得るという事なんでしょうか?
今泉:
ま、その可能性としてはそういったことは否定しませんが、
この構造上ですね、非常用ガス処理系の図面をご覧いただきますと、
実際に水平にいって90度下がってまた水平にいっているというところで、
気流が大分変るところがありますので、
そういった点が線源として高いという、ま、さらにこの配管自身は太い配管ではございません。
この写真をご覧いただきますと、
2ページの上をご覧いただきますと、
「測定ポイント②③」と文字が書いてあるところ、これが排気筒本体でございまして、
そこに出ているSGTS配管というのを比べてみますと、径もだいぶ小さい径です、内径が。
で、そういった意味では、気流のそういった乱れという事はなく上の方にずっと上がっていくと思いますので、
このSGTSの配管の形態から考えれば、
「べらぼうに高いところはないんじゃないかな」というのは一般的な見方としてございます。
ただ、これはやはり測定をしてみて、しっかりその測定データに基づいて、
私どもとして対応していかなければならないというふうに考えてございます。
東京新聞:
それと、推計のし方なんですけれども、
どういうふうにして25シーベルトと出てきた、
測定値からどのようなやり方で推計したのか、もう少し分かりやすくお願いします。
今泉:
分かりやすくご説明できるかちょっと自信がないんですけど、お話いたします。
まず、3ページの図をご覧いただきますと、
①②③④⑤と、こういったところでそれぞれ雰囲気線量率が出ています。
この雰囲気線量率は、実際にたとえば④番の場所というのは、
④番の手前にある配管からの放射線量だけではなくて、
その周りにある他の配管からの線量も上乗せ、プラスされた形で
雰囲気線量というのが出ているというふうに私どもは考えています。
で、特に線源①、線源②という、高い線源がありますので、
ここの寄与は非常に高いのではないかと、いうふうに考えています。
そういう推定がここの配管の線量を、配管付近の線量を求めるという事で、
着目点として平成23年に測定されたホットスポットがちょうど線源①と線源②のところになりますけれど、
こちらの方の寄与がここの雰囲気線量を上げているのが支配的だろうというふうに仮定をしています。
これは間違った仮定ではないと思っています。
そういう事から実際に、この測定ポイントからそれぞれの線源までの距離というものを算数で求めます。
あ、失礼しました、その前に、
この線源①と線源②のところに、どれ位の放射性物質が溜まっているか?ということを、
得られたデータから逆算をしていきます。
で、ある程度ここの放射能量を決定した後で、
それで、それに基づく表面線量率というものを、
これは本当に単純な算数なんですが計算をしていくという事になります。
ですので、繰り返しになりますが、
最初に申し上げるべきだったのは、まず線源がどこにあるか?という事を特定するという事で、
得られたこの雰囲気線量の方から、
過去のデータの方からこの線源がどこにあるか?という事を特定して、
それで実際に、じゃあ、ここにある線源というものの放射能量、
これがどのくらいか?という事を推定をいたします。
で、その放射能量から線量に換算する係数がありますので、
それを放射能量に掛けて、それで10cmのところにどれ位の雰囲気線量になるかというところを
逆算していくという事です。
すみません、後でちょっと前にきて、後で詳しくご説明できると思いますが、
手順としてはそんな手順でやっているという事です。
東京新聞:
距離と測定地から
23年のものから線源がどこにあるのかをまず見て、そこに一番大きな寄与があるのではないかという事で、
その測定ポイントと線量率が出たものに、
いったんはその線源がどの位のものがあるんじゃないかと、
今泉:放射能があるかと、
東京新聞:
放射能があるのかという事から逆算をしてまたもう一回換算するという事ですね。
今泉:そうですねはい。後で詳しくはご説明できるかと思います。
<参考>
平成23年の測定


3メートルの棒の先に線量計を付けて計測する作業員 ← 測定ポイント①にとても近い ↑


ガンマカメラで撮影した映像
2011年
たねまきJ「福一から10シーベルト」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/1
たねまきJ「福一から10シーベルの続き」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/2
毎日新聞 2011年8月1日 20時07分
東京電力は1日、
福島第1原発1、2号機の原子炉建屋の西側にある排気塔下部の配管の表面付近で、
計測器の測定限界に相当する事故後最高値の
毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上もの高い放射線量を計測したと発表した。
10シーベルトを被ばくすると、ほぼ全員が死亡し、
福島第1原発の事故対応に限って引き上げられた被ばく線量の上限値である250ミリシーベルトを
約1分半で超えるほど非常に高い数値だ。
ーーー
20分足らずで死んでしまう様な線量、
2011年度の段階では10シーベルトまでしか測れない機械を使っていたから「10シーベルト以上」だったけれど、
2011年に棒を持ってこの付近の線量を測っていた作業員の方は、
写真を見ると25シーベルト/hある測定ポイント①の線源にものすごく近い。
この短い竿を持って、何分ぐらい計測していたんだろう・・・
いま、お元気でいらっしゃるだろうか?とても心配になりました。
たねまきJ「福一から10シーベルト」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/1より
小出:7シーベルトから10シーベルトの被ばくをしてしまうと人間は死んでしまいます。
水野:死ぬとおっしゃいますのは、どのくらいの時間を持って死亡に至るという・・
小出:通常は2週間で死にます
水野:2週間・・・
小出:以内で。
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