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01.01
Wed
進まない原発問題
報道するラジオスペシャ­ル2013

2013年12月31日

水野:
ここからの特集は進まない原発問題です。
元経済産業省官僚でいらっしゃいます古賀茂明さんにお話を伺います。
古賀さんはこの1年もビシビシと、ね、政権の政策の裏についても教えて下さっていたんですけれども、
今日のテーマはね、「求めていたのに進まないこと」、
あるいは「求めてもいないのに勝手に進んでしまった事」ってあげているんですよ。
古賀さんからご覧になると、これはどんなことにそれぞれなるでしょう?

古賀:
そうですね、まず原発の問題といのは両方の面があると思うんですけど、
やっぱり復興とか事故処理とか進めなくちゃいけないのに進まない。
一方で原発を推進するっていう話は進めて欲しくないのにどんどん進んでいるという、
両方の面がありますよね。

水野:たしかに。

古賀:
それから先ほどちょっと話が出ていた秘密保護法の話も私は進めて欲しくない事なんですけど、
一方で、進めなくちゃいけない情報公開ですとか、そっちの方は進まないという、
なんかそれぞれ両面があるなという感じです。

水野:
たしかに。
古賀さんがおっしゃるようにね、求めてもいいひんのに進んじゃうことがある一方で、
もう本当に原発の事故処理というのは一向に進んでいないどころか、
いまになって汚染水がこんなに溢れているという事をですよ、今ごろ言うか!っていう、
そ、それもありましたよね。

古賀:
そうですね、これはもう何で被災者への補償とかね、
それからいろんな事故の処理が進まないのか?っていうのはみんな不思議に思うと思うんですけど、

水野:なーんでこんなに進まないか?

古賀:
あの、一番の原因はですね、東京電力を最初の事故直後にですね
「破たんさせちゃダメだ」と言うことを決めちゃったのが一番大きいと思うんですよ。

水野:
私はね、3.11直後「東電はもちろん破たんするんだろう」と思っていました。
だってこれほどまでの事を起こしてですよ、破たんしないわけがないと思ったのに、
どうして直後に、実は破たんさせないという事を政府は決めてしまったんで…、
そんな事がなんで続いているんですか?

古賀:
これは二つ理由があると思うんです。
一つはよく言われる癒着の問題ですね。

水野:癒着。

古賀:経済産業省と、あるいは専属族議員ととかですね、

水野:今もですか?

古賀:今もあります。

水野:今もですか!?

古賀:
ええ。
電力会社、それから銀行や保険とか、まァ、お金を出しているところですね。
それから関連のメーカー。
これらすべてとですね、経産省ってものすごく癒着をしていて、
一番端的にわかるのがものすごい数の天下りとかがあるんですね、そういうところにそれぞれ。


水野:あ、電力会社に経産省から天下るんですか?

古賀:
天下っています。
今でも天下っていますし、

水野:今でもですか?

古賀:
あります。
それから銀行とか保険とかですね、
関連のメーカーにも沢山あります。

水野:天下り

古賀:
ええ。
もう銀行なんか本当にいい天下り先なんで、
次官級のですね、本当に一番偉い人たちが行くんですね、顧問として。

水野:あ、一番偉い人は銀行に天下るんだ。

古賀:
そう、銀行とか保険会社ですね。
なんででかと言うとと待遇が非常にいいんですよ。
給料が高いだけじゃなくて、
だいたい顧問という形で行くので仕事が無いんですね。

水野:
あの、顧問って大体どれぐらいの仕事をしますの?
1日何時間とか、週にどのくらいとか、

古賀:
私、先輩に時々ご飯に連れていってもらうんですけど、電話がかかってきてですね。
そうすると
「明日は誰と食べよう、明後日の夜は何処に行ってなにを食べようとか、それが一番大切な仕事なんだよな」
なんて言っている位ですね。
電力会社にいた人なんかは経産省と関係が深いので、
「経産省との間で板挟みになって大変でしょ?」なんていう話をすると、
「いや、そういう大事な話は経産省ともっと仲人達が電力会社には沢山いるので、
 その人たちがやってくれるから僕は本当に申し訳ないけれど仕事が無いんだよね」なんて言っていましたね。

近藤:
あの、古賀さんね、僕が政治なんかに関心を持ち始めた新聞記者でしてね、
そのころ盛んに言われていたことは
「政財官の癒着」このトライアングルの構造を叩きつぶさない限り日本は良くならないんだということを
しょっちゅう言っていましたよね。

水野:それは何十年前ですか?

近藤:ん、もうずーーっと言ってきてた。

古賀:ずっと言っていますけれども、やっぱり結局変わっていませんね。

近藤:もっとひどくなってきているんじゃないですか、そしたら。いま。

古賀:
そうですね、なんというか癒着の構造というのは、権限関係とかがないとつくりにくいんですね。
で、いろんな規制改革が進んで、いろんな権限がみんな小さくなっているんです、役所もですね。
そうすると、もう経産省なんて本当に電力ぐらいしかないんですよ。
そういう権限をふるえる所が。
だから安心して天下りを確保する分野っていうのは電力っていうのは圧倒的に大きいんですね。

近藤:
大きいね。
電力族の甘利さんなんていうのはこういう形で出てくるなんて思いもよらなかったですが、

古賀:
そうですね、あの方も本当は政策面でいろいろ非常に高いレベルの物を持っておられるんですけれど、
どっちかというと、もう電力族の顔になってきちゃって、非常にちょっと残念な感じなんですけれどね。

近藤:うん

古賀:
それからさっき「何で東電を破たんさせないんだ」っていうのは一つは癒着だって言ったんですが、
もうひとつ、実はけっこう見逃されている事があってですね、
それはなにか?って言うと、
経産省の役人が「破たん」ということについてどうしたらいいのか?という知識とか能力が無かったんですよね。
ま、今でも無いんですけど。
ですからもう、「破たん」って言うと「大変だー」っていうね。
実は「破たん」というのは「破たん処理をすると東京電力が消滅する」っていう事ではないんですよね。
日本航空の事を思い出していただければわかると思うんですけれど、
日本航空はやっぱり破たん処理をしたんですよ。
だけど、飛行機はちゃんと飛んでたし、
それからもう、あっという間によみがえってね、
今やもう全日空よりも経営状況が良いなんていうふうになっちゃっていますけれども、
そういう事なのに、なにか「東京電力が破たんされると日本は破滅する」みたいな、
そんなふうに思っていたんですね、当時。

水野:
当時、やっぱり東電が破たんしたら、
なんか、電力が無くて真っ暗になっちゃうみたいなね、そんなイメージが言われてましたね。

古賀:
ええ。
僕はよく覚えているんですけれど、当時、事故直後って節電でもうみんな真っ暗だったじゃないですか。

水野:ああ、東京とかはね。

古賀:
で、経産省のエレベーターホールとかも真っ暗だったんです。
そこでたまたま会った電力担当の担当課長に、
「とにかく早く東電を破たん処理して、思い切ってやらないとダメだよ」って言ったら、
もう暗いんですよ、ほとんど顔が見えない位に暗いんですけど、
その人がなんか驚いたようにね、もっと暗いところに、真っ暗なところに私を引っ張っていってですね、
「古賀さん、そんな事を言っちゃダメですよ」って。
「破たんなんて言ったらね、もう、日本は終わりですよ」なんて本気で言うんですね。

だけど本当は東京電力なんていうのは実は破たん処理に一番適していて、
なぜか?というと、競争相手がいないじゃないですか。
JALなんかは破たんするとなんか不安だなとか言って、全日空に流れるんですね。
でも東京電力の場合はどこかに流れようと思っても流れられないから、
もう絶対に電力収入というのは減らないんです、破たんさせても。
だからゆっくり処理できるので、本当は出来るんですけれどそれをしなかった。

それは、電力会社と銀行にものすごく脅されたんです。
「電力が止まるぞ」とかね、
それから「金融不安が起きるぞ」と、これはJALの時も全く同じでした。
JAL飛行機が止まって、海外に日本航空の切符を持って行っている人が何万人もいるんだけど、
「この人達が全部戻れなくなるんです」って言ってたんですよ。
それで民主党も最初怖くてできなかったけれども、結局やってみたら何の問題も無かったということなんで、
そういう事を、やっぱりちょっと脅されてですね、最初の判断を間違えちゃった。

だから「破たんさせない」
「破たんさせない」というのはなにか?というと、
「破たん」というのは要するにお金を、払うべき物が払えなくなるという状態ですね。
それを避けるっていうことにすると、
ま、入ってくるものは同じじゃないですか、電力料金なんていうのは、だいたい毎年同じですから。
そうすると、出ていく物を減らすしかないので、
だから「損害賠償はなるべく小さくしましょう」
それから汚染水の対策「あ、先延ばししましょう」
山とか林「そんな所やったらお金がかかるからやめましょう」
全部そういうふうに、対策を小さくしたり先送りするということに、全部なっちゃったんですよ。

だから汚染水も、今とんでもない問題になっちゃっていますけれども、
これは、本当は2年半前にあそこに遮水壁をつくろうっていう設計まで始めていたのに、
結局「それすると破たんになっちゃうからやめてくれ」って東電に言われて、
民主党政権は当時止めちゃったんですね。


水野:
しっかりした遮水壁をつくるのにお金が沢山いると。
それをつくったら東電が破たんするからってやめたら、
そうしたらもうずーっと大量の汚染水が溢れかえっている状態に今なっている訳ですね。

古賀:
なっているんですよね。
で、結局「電力が止まる」とか「金融不安」とか、
金融不安なんていうのは2兆3兆銀行の、
ま、破たんさせた場合の最大の違いというのは、破たんするしないの、なにか?というのは、
破たんしてもさせなくてもかかるお金は同じじゃないですか、事故処理に。


水野:そうですね。

古賀:
で、たとえば「20兆30兆かかります」っていう時に、
破たんさせた場合はですね、銀行の債権とかをカット出来るんですよね、ほとんど。

水野:棒引きっていうやつですか?

古賀:
棒引きっていうので、借金棒引きです。
ところが破たんさせないと、今我々の税金とかで電力料金をどんどん投入するという方向にいっていますけど、
これはある意味しょうがない部分もあるんですよ、絶対に足りないから。
で、「被災者のためだったら我々もお金を払ってもしょうがないな」ってみんな思っている訳ですけど、
実は払っているお金がそういうところだけじゃなくて銀行の借金を返す所にどんどん使うことになるんですよ。


水野:
えーっ!ちょっと待って下さいよ。
私たちは被災者の方の所に届くと思うから、「ちょっとしょうないか」と思っているわけで、
銀行を助けるなんて、もうもう、ずっと前に金融不安の時に死ぬほどそれもやりましたやん。

古賀:そうです、だから

水野:まだやらされているんですか?

古賀:いや、それを今やっているんですね、一生懸命。

水野:はーーっ!

古賀:
ですから銀行の債権をたとえば3兆円位ですね、
本当はカットできるのにカットしないということになると、
「その3兆円は国民が払います」という事なんですよ。

水野:まわりまわって、「私たちが助けているのは銀行だ」っていうことになるわけですね。

古賀:
そうです。
東京電力を助けてるっていうよりは、どっちかというと銀行を助けているっていう性格の方が強いんですね。


水野:はぁ~~。

古賀:
だからそれを、それをもしカットするとですね、
法律的には一緒に賠償損害債権とかもカットされちゃうんですよ、
被災者がお金を払ってくれっていうのもカットされちゃうんですね。
だからそれをまた自民党とかは「そんな事していいのか」とかって言ってるんですけど、
それはでも国民はみんな「それは払ってもいいよ」と思っている訳ですよね。

水野:被災者にはね。

古賀:
だから、破たんの手続きの中ではカットされるけれど、それは別に一本法律をつくってですね、
そこはもう「国がちゃんと税金と電力料金で面倒見ますよ」という法律を一本作って予算措置を取ればですね、
そしたらもう多分数日で通る法律ですよ。
誰も反対しないじゃないですか。

だけどそれを何かあたかも「破たん処理すると被災者が困るんです」みたいな変な宣伝をしてですね、
ま、破たんを避けてるという事で、
結局安倍さんがよく言う「国が前面に出ます」というセリフを言って
「なんかかっこいいな」、「ああ、やっと国がやってくれるんだ」みたいなー


水野:そんなふうに聞こえましたね、「国が前面に出ます」は。

古賀:
そうなんですけど、それはなにか?っていうと、
「前面に出て銀行に全部借金を返してあげますから、銀行は安心して下さいね」っていうことなんですよ。

水野:そうか…、銀行を助けるんだ。

古賀:そうなんです。

近藤:しかし東電は、前面に出たってどうにもならないことがいっぱいあるじゃないですか。

古賀:
そうなんですよ、だってもともとね、東電の支配株主はもう国ですよね。支出しちゃって。
だから今までも政府が「こうしろ」といえば東電は言う事を聞くしかなかったので、
要するに今まで東電がちゃんとやっていなかったということは、国がちゃんとやってなったという事ですね。
それなのにあたかも、東電は悪くて国は良いもので、
今までちょっと後ろに控えていたけどついに前に出てきましたという、
それを言われると私からみるとですね、
いや、今まで何やってたんですか?」っていうふうにすごく言いたくなるんですね。


水野:その上ね、東電って、黒字になったんでしょ?
(※なぜ黒字?なぜ東電に1000億円超の経常利益がでるの?

古賀:
ええ、だから黒字にしないとですね、
銀行はこれからまた追加融資もするんですけど、
それは全部もう国が全面的に面倒見ますよという事で全く危なくないということになるんですが、
その証として「ちゃんと黒字になりますよ」というのを見せないといけない訳ですよ。
だから、赤字赤字が続いているところに、もし銀行が融資するということになると、
これ普通は出来ないですよね、無担保融資なんて特に。

水野:そんな事ね、銀行はそんな、潰れるかもしれないところには貸せませんよね。

古賀:
もしね、融資するってなったら、これは普通は、特別背任罪にさえなりかねない。
あとで代表訴訟をやられるかもしれない、
非常に危険な融資なんですけど、
それを国が「絶対大丈夫ですよ、見て下さい。東電は黒字ですよ」というふうに言うことによってですね、
それを続けさせる。
で、銀行からみると、国が「絶対安全ですよ」と言ってくれれば、これはもう、こんなにおいしい融資はないです。
「絶対に潰れない融資」って普通はないですから。


ーーつづく ↓

<小泉さんの脱原発って?>
「夢のある再生エネルギーの成長戦略、それが結局は経済成長の大きな戦略になる」
12/31報道するラジオ・古賀茂明氏(文字起こし)










2013年12月31報道するラジオ年末スペシャル
文字起こしブログ

東京オリンピックの裏で~切り捨てられる弱者と原発事故の収束復興~
12/31報道するラジオ(文字起こし)


<東電を破たんさせないのは?>
「国が前面に出て銀行に全部借金を返してあげます」12/31報道するラジオ・古賀茂明氏(文字起こし)


<小泉さんの脱原発って?>
「夢のある再生エネルギーの成長戦略、それが結局は経済成長の大きな戦略になる」
12/31報道するラジオ・古賀茂明氏(文字起こし)


<なんで茨城県?>
将来が全く見えない県外避難者問題12/31報道するラジオ(文字起こし)


<避難先自治体の格差と子どもたちの格差>
保養に行ける家族と行けない家族がある12/31報道するラジオ(文字起こし)


<東京オリンピックと避難解除>
早く帰ってくれば保証金を上乗せして出します12/31報道するラジオ(文字起こし)


<秘密保護法>
福島県選出なのに・・・森まさこ大臣12/31報道するラジオ(文字起こし)


福島県民に「申し訳なかった」って謝るべきなんじゃじゃないの?12/31報道するラジオ(文字起こし





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comment 2
コメント
ご苦労様(^_^;)田舎のじっチャンばぁっチャンは被災者を助けるために
国も東電も頑張ってるようだなぁ・・と考えているのだと思います。
都会のへたれのぼっチャンおじょうチャンもおんなじなんでしょう。

天気予報を聴いていて「嘘こくな(言うな)」と僕!!、周りがえっ?と愕きます。

SPEEDI(?)で嘘こいた(ついた気象庁)のがなんで普段ホントのことを
言うわけがないという意見ですが、誰も判ってくれないのです。
普段多少はホントのことを流しておいて。またその肝心な時に
被害甚大な嘘を流して被害者に信じ込ませる準備をしています。

世の中甘くはないんだということを判っていないといけません。
商いで稼いでいる普通の生活行動では儲けようとみんな必死で
嘘をついて生きていますが・・お互いだからそれはある意味許せる。

でも、税金で食べているのが嘘こいたら絶対に一生かけて許され
ないんだよ。そういう風に考えれば平和で幸せな日本に近づく
わけですね。誰だろう、未だ天気予報を信じ続けているのは(^_^;)
simpleズ | 2014.01.02 06:19 | 編集
なんかとても残念な筆者さんですかね。現実と想像のお話をすりかえないでいただきたいです)。
通りすがり | 2015.11.18 23:18 | 編集
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