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「臨床医が見たチェルノブイリ、福島の現状」
牛山元美医師(さがみ生協病院)
2014年3月18日

文字起こし部分のYoutube→http://youtu.be/k1Pv7KyuK9c?t=1h7m17s

これは最近の、福島県でとれた食べ物の汚染です。

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これ以外の、ほとんどのもう8割9割のものは、汚染はいわゆる100ベクレル/kg以下にはなっている。
でもたらの芽、タケノコ等は高い。
で、やっぱり私が行っている病院にもファーストトラックファイバー(Fast Track-Fibre )といって、
とっても簡単なセキュリティーゲートみたいな形をした、簡単な内部被ばくを測るという機械があるんですが、
通るだけで、そこに立っているだけでいいんですけれど、
そうすると、そこで最近測ったら、えらく高くなったおじいちゃんがいるんです。
「え?何食べてるの?」って聞いたら、
「山に入ってキノコ採って食べてる」
「もう大丈夫なんだろ?もう良いんだろ?もう安全なんだろ?」
「ダメだよ―、食べんじゃないよ」
本当にすごく美味しい、いろんなキノコがいっぱいあるんですよ。
混ぜご飯にしたら美味しいのが。
そんなのをおじいちゃんが採りに行っちゃうんですよ。

でもすごい、1万ベクレルとかありますよ、キノコは今も。
そんなのが安全だからって、みんな「いいやいいや」になっちゃう。
それではいけない訳です。
それをちゃんとハッキリ言っていかなければいけない。


これは「ほうれんそう新聞」といって出して下さっている方がいらっしゃいます。

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これをみても、りんごとかナシはそれほど汚染されていないけれども、
結構栗とか銀杏は汚染してるよ。
こう言うのをしょっちゅういろんな報告を出して下さっている方がいます。


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これはご存じだと思います。
ほんの少しだけでも、たった10ベクレルずつであっても。
ずっと食べていると3年で身体の中に1400ベクレルまで溜まっちゃう。
毎日少しずつ食べる。
例えば1ベクレルならそれほど上がらない。
でも、10っていう数字はすごく大きいです。

だから1kgあたり100ベクレルで本当にいいのか?
小さなお子さんもそれでいいのか?
考えなければいけない。


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まあ、国は「20ミリシーベルトいいかは健康に影響はない」と言いだしていますね。



http://youtu.be/k1Pv7KyuK9c?t=1h8m57s
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11月(2013年)にこういう会がありました。
これはIAEAと福島医大の会です。
何をやったか?

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リスクコミュニケーションをやりました。
これは「福島の悲劇を奇跡に変えよう!」
「は?」って。
話を聞いてて「なにを言っているんだろう?」と思って聞いていたんですけど。

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まず福島県というのは首都圏に電力を供給してきた電力供給県なんですよ。
そのおかげで地元経済がとても潤ってきたんです。
だから「これからも原発は欲しい」って言っているんです。

だけども、「低線量被ばくが身体に悪いよ」なんていう話がいろいろ出たから、
みんなに不信が生じちゃったしなんか分断しちゃった。

でもね、過酷な原子力事故は確かに起きたけれども、
その準備が国や東電だけじゃなくて住民にも欠如してたんじゃないの。

「あれ?安全だったはずなんですけど」

だからもう、しょうがないでしょ、汚染しちゃったんだから。
汚染地域で出来る限り健康な生活を営むためには建設的な前向きな対話が必要ですね、という事が語られています。


で、Lochardさんというフランス人の方は、

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CEPN(放射線防護評価研究センター理事)、ICRP委員 Lochard氏
一般の人達には放射能のリスクについて理解が出来ない。

政府は国民が怖がりすぎるといい、国民は政府が守ってくれないという。
チェルノブイリでも日本でも、政府はちゃんとやっているが、国民の信頼は失う。

子どもを持つ親は、自分たちが捨てられた、排除されたと感じ、
毎日の生活を自分が管理できなくなったと思う。
強い不安にどう対処すればいいのか分からず、ストレスを感じる。

どうすればこの不信、信頼失墜を治せるか。
人はポジティヴな気持ちを失わずに済むか。
個人が基本的な価値、自由、を維持する事がとても大切。
汚染地であっても、自主的に生きていれば、人は満足できる。



一般の人達には放射能のリスクについて理解が出来ないよ。
と最初に行っています。
政府はちゃんとやっていても国民の信頼は無くなっちゃうものなんだよ、どこでもそうなんだ。
もう、強い不安を持っちゃったってしょうがないよね。
とにかくね、自主的に生きればいいんだよ、自由をあげればいいんだよ。
自分で選ばせれば良いんだよ、汚染地であっても。
それで人は満足できるから、自主性を持足せよう、自分で選ばせよう。

もう自分一人でやりなさい。
国はだから放っておきますよ。
自由にしなさい。

自由にすれば1万ベクレルのキノコを食べちゃうわけですよね、それでいいの?




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長崎大学 山下俊一

福島の原発事故というのは変革のトリガーになった。

コミュニケーションの解釈者にならなければならない。
知識を一般の人達に出そうとしても、マスコミがそれを間違って伝えてしまうのであれば、
一般の人の認識や意識に過ちが起きてしまう。

複雑な2011311の災害、これが
既存の臨床の元である、人の命の大切さ、であるとか、
大衆のリスクに対する認識、社会における物の見方を変える
経験になるのではないか、

原発事故の後で、そういう機会が提供された。
医学教育の変革をもたらした。



こういう方もいます。
この方の言う事はよく分からないです、実は私は。
「変革のトリガーになった」とか、
「コミュニケーションの解釈者にならなければならない」とか
なんか、「知識をマスコミが間違えて伝えてしまう」んだそうです。
そして「複雑な災害」だそうです。
私はただ単純に「被ばくを減らせばいいだけじゃない」と思っているんですけど、

なんかすごく複雑で、しかもその事によって、今までの臨床医学の元である
人の命の大切さであるとか、
その人の命の大切さであるとかって…、人の命の大切さが変わる?
なんかそういったものの見方を変える経験になるよ。
「はぁ?何を言っているの??」
なんか、医学教育の変革をもたらした
とか言ってて、

で、その挙句に出てきたのが、皆さんのお手元にはあるんですけど、
フェニックスプロジェクトといって、医学部の学生さん達をアメリカとかいろんなところに留学させてあげて、
いろんな勉強をさせてあげる。
なんか、「福島医大に来るとみんないい勉強が出来ます」
「福島医大に来なさい」
「福島医大に来ると放射能医学のパイオニアになれますよ」といって呼び込む訳です。

「はぁ・・・・・」っていう感じで耳にしていました。

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本当はリスクコミュニケーションの問題というのではなくて、
おおもとは原発事故が悪いわけだし、
地震によって電源を喪失したからメルトダウンになったわけだし、
で、また地震は何度も起きます。
この間みたいに何度も起きます。

だからまた壊れる可能性があるわけです。

しかも、ちゃんとしたデータを知らせなかったからこそ、しなくていい被ばくをしてしまった人もいる。
しかももうずーっとですよね。
住民がパニックを起こすからといって、正しい情報は出てこなかったです。

これはもう間違っていると私は思う訳です。

だからどうすればいいか?

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もとの状態。
元々年間1ミリシーベルトまでは、「しょうがないよね、我慢してよね」という状態の話だったので、
それぐらいにまでは下げた方がいい。
そのためには、1ミリシーベルトよりも超えているところは、
ちゃんと疎開させたりとか強制避難をさせたり、検診をちゃんとするべきじゃないかと思います。


アナンドグローバーさんという国連人権理事会の方も。
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でも、この方の勧告に対しても日本政府は
「根拠のない、言われのない1ミリシーベルトで、私たちはこだわっていません」みたいな反論をしていて、
「ハァ~日本政府って!誰が日本政府なの?」って。


<会見前半>
「日本政府に要請します…」国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏会見(内容書き出し)


アナンド・グローバー報告に対する日本政府の血も涙もない非常な反論とジュネーブでの外務省当日発言




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この辺はプリントにあるので読んで下さい。
元々原発でみんな金儲けになるよ。
誰も困らないよお金がいっぱい儲かって。
ま、子どもはね、将来片輪になるかもしれないけれど、いいよそれは。
「今が良ければいいでしょ」っていう話を30年前にこういう方が講演しています。


驚愕の真実。原発と金。
1983年1月26日石川県羽咋郡志賀町で開かれた「原発講演会」(地元の広域商工会主催)での
高木孝一敦賀市長の講演内容













放射線被ばくを学習する会「臨床医が見たチェルノブイリ、福島の現状」
2014年3月18日 牛山元美医師 文字起こしブログ

1.「やっぱりこれは大気中核実験どころじゃない被ばくを私たちはしているんじゃないか」

2.「医療被曝も本当は身体に悪いんだよ」

3.「当初鼻血を出した子が甲状腺癌や白血病になったの?」

4.「事故当時0歳~4歳位の子ども達が、ずーっといつの年代でも一番甲状腺癌を発症している」

5.「気にしちゃいけないんでしょ?」って。 「いや、これは気にした方がいいです」

6.IAEAと福島医大「福島の悲劇を奇跡に変えよう!」 「は?」

7.~相模原・町田など65名の甲状腺エコーと白血球検査結果~

8.質疑応答「ベラルーシでの癌のタイプ・他」

9.質疑応答「井戸川元双葉町長&報道ステーション現場」





2014年2月14日
三田茂医師講演会文字起こしブログ

1.<甲状腺基礎知識> 「甲状腺がん・甲状腺腫瘍は 内分泌内科ではなく、耳鼻科や頭頸部外科」

2.<甲状腺疾患>「今後は今までの常識とは違う」

3.<血液検査>「ホットスポットに住む4歳男子」

4.<白血球・好中球・リンパ球> 「小児で全体的に大きく減少」

5.<白血球異常> 「前は2回測ってもいなかった地域の子から異常が出始めるようになった」


6.<質疑応答1> 「僕が東京を出て岡山に行く理由」

7.<質疑応答2> 「だけど、医師会は動かなかった」

8.<質疑応答3> 「"観察した結果好中球が減った"というのが僕の結論です」





2014年3月11日 報道ステーション 内容書き出しブログ
1.子どもが甲状腺がんに・・・ 母が苦悩の告白
2.「甲状腺がん増加は4~5年後」チェルノブイリの“知見”検証
3.「不安あおる」と県に止められた甲状腺初期被ばく調査



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comment 2
コメント
きーこ様
貴重な情報をありがとうございます。
牛山先生、もの凄く早口ですね。書き起こししてくださっているので、分かりやすいです。
聞くだけでは、理解が追い付かない・・・。
長崎大の山下先生も登場。
長崎先生は、ドイツの風刺番組にも登場していました。
http://www.youtube.com/watch?v=tQ0_J3jSWDU
笑えました。
日本では、当事者すぎて、こんな笑いは作れないのかな?
なう | 2014.03.30 20:13 | 編集
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| 2014.03.30 21:56 | 編集
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