FNNLocal 2014年4月3日

東北電力は、原町火力発電所に、バイオマス燃料を使用する新たな設備を建設し、
2015年春から、試運転を開始することになった。
原町火力発電所で行われるこの計画は、間伐材などを利用した木材チップを燃料の一部として活用し、
石炭の燃焼によるCO2(二酸化炭素、2は下つき文字)の排出量を削減するもの。

東北電力によると、木材チップを、石炭に1%混ぜて燃焼させることで、
およそ1万世帯分にあたる、5万トンのCO2を1年間に削減できるという。

またチップは、福島県と宮城県のものを使い、放射性物質の検査をしたうえで、
発電所の周辺に、モニタリングポストを設置することにしている。

設備の建設は、2015年3月に完了し、4月から試運転を開始する計画となっている。
ーー東北電力原町火力発電所の場所ーー

原町火力発電所の位置は、太平洋沿いなので
「煙突から出たものは偏西風で殆どが太平洋に流れていく」という計算?
「福一からの汚染物と混ざって分からなくなります」って感じ?
ーー東北電力ホームページよりーー
原町火力発電所への木質バイオマス燃料導入に向けた設備工事の着工について
~森林資源の有効活用によるCO2削減および地域林業の活性化などに貢献~
東北電力 平成26年 4月 2日
当社は、低炭素社会の実現をはじめとする地球環境問題への取り組みの一環として、
原町火力発電所(発電出力:100万kW×2基、所在地:福島県南相馬市)への
木質バイオマス燃料(木材チップ)導入に向けて、本日、設備工事を着工いたしました。
同発電所への木質バイオマス燃料の導入は、
設備の状況を見極めながら、段階的に混焼率を増加させる計画としておりますが、
これに伴い、石炭の消費量が抑制されることから、同発電所からのCO2排出量は、
最終的に、年間約5万トン(一般家庭約1万世帯の年間排出量に相当)削減されるものと見込んでおります。
また、導入する木質バイオマス燃料については、
福島県内および宮城県内のチップ加工会社が、それぞれ県内の林業関係者から原料を確保し、
チップに加工したものを、当社が調達いたします。
地元の未利用材(建築用材などとして利用されない部分)を原料とした木質バイオマス燃料を
安定的に調達・消費することにより、地域における森林資源の有効活用が促進されるとともに、
林地に残置される未利用材が減少することなどにより、森林環境の保全が図られるものと考えております。
さらに、福島県内および宮城県内から調達することにより、地域林業の活性化にも貢献できるものと考えております。
当社といたしましては、平成27年3月の竣工ならびに同年4月からの試運用開始に向け、
安全を最優先に着実に工事を進めるとともに、引き続き、
低炭素社会の実現に向けてさまざまな取り組みを進めてまいりたいと考えております。
なお、工事の概要は、別紙のとおりです。
以上
別紙:原町火力発電所への木質バイオマス燃料導入に関する概要

「チップは、福島県と宮城県のものを使い、放射性物質の検査をしたうえ」とは、どの位の数値まで燃やすのか?
チップに含まれていてもいいとされる放射性物質の基準はいくつなのか?
東北電力のホームページにはなんにも書いていない。
ーーバイオマス発電について福島民報の記事ーー
【木質バイオマス発電】森林除染どうなる
県、新たに4施設構想 住民理解が鍵 県北・県中1 相双・いわき3
福島民報 2013年3月25日
平成25年度から始まる森林間伐による除染で、県は24日までに、
伐採木を焼却する木質バイオマス発電施設を新たに県北・県中地区に1カ所、相双・いわき地区に3カ所の
計4カ所に建設する構想をまとめた。
塙町に設置予定の1施設、既存2施設と合わせた7施設を稼働させる考えだ。
県は「林業再生には不可欠な施設」としている。
ただ、塙町で一部住民から建設反対の声が上がっており、いかに住民に安全性を訴えていくかが実現の鍵を握る。
■5万200キロワット
県の木質バイオマス発電施設の配置構想は【図】の通り。
27年度にも「県北・県中」「県南」「相双・いわき」「会津」の地域ごとに焼却態勢を整える。
施設の出力は合わせて5万200キロワットで、
1000キロワット級の太陽光発電施設・メガソーラー50カ所分に相当する。
新たに建設する「県北・県中」の発電施設は、
出力1万2000キロワットで、年間11万2000トンを燃焼する。
塙町の施設と並び、県内最大規模となる見通しだ。
県は県中地区への整備が有効とみて、企業誘致による建設を視野に地元自治体や事業者と調整に入った。
早ければ25年度中に着工する。総事業費は70億円超を見込み、現在、国と財源について協議している。
「相双・いわき」はバイオマス発電施設の計画がある川内村など3カ所に
計9000キロワットの施設を設け、年間13万8000トンを燃やす計画だ。
他の地区と比べて放射線量が高い森林が多く、国や市町村を中心に設置・運営の手法や施設規模の検討を進める。
施設は市町村による公設を想定している。
「県南」は塙町に25年度から整備が予定されている発電施設と、白河市の民間施設を活用する。
他の地区と比べて放射線量が低く、事業者と合意している。
「会津」は県が間伐による除染対象とする年間1ミリシーベルト以上の森林が極めて少ないとみられ、
既存の1施設で対応できるとみている。
■懸念拭えず
「放射性物質を含んだ木材を燃やすのは不安だ」。
塙町が先月、開いた木質バイオマス発電施設の説明会で、出席した住民から意見が出された。
塙町では、県外の企業を誘致し、平成25年度から木質バイオマス発電施設を設置する計画だ。
だが、一部の住民が建設に反対している。
町は再生可能エネルギーの有効利用や施設の安全確保対策を訴え、住民側に理解を求めている。
町内の40代の自営業男性は「安全性が確認できれば、雇用や町発展の面から施設建設と運営に賛成する。
ただ、行政から町民への納得できる説明が大前提だ」と指摘する。
■整備は不可欠
県は「発電施設で使う燃料は、伐採から木質チップ化、搬入まで複数回にわたる検査を重ね、
人や環境に影響がないものに限定する」としている。
放射線量を測定して安全な木材のみをチップ加工し、
線量が高い木材を一時保管する機能を持つストックヤード(一時保管所)を
発電施設から離れた複数箇所に設ける考えだ。現在、場所の選定を急いでいる。
県農林水産部は「森林の環境を再生するには発電施設の整備が欠かせない」として、
発電施設の設置先となる市町村や国と連携し、伐採事業や施設の安全性について住民に理解を求めていく考えだ。
背景
県は東京電力福島第一原発事故からの森林の環境回復に向け、
平成25年度から
年間被ばく線量が1ミリシーベルト以上の民有林約18万3000ヘクタールを対象に、間伐による除染を始める。
県土の1割を超える面積で、実施期間は20年程度を想定している。
間伐事業に伴い年間最大90万トン程度の木材が出ると推計しており、
利活用の手段として木質バイオマス発電施設の設置を進める。
建築資材などに使う分を除いた約53万8000トンを木材チップ化し、施設で燃やす態勢を整える方針だ。
(2013/03/25 10:19カテゴリー:3.11大震災・断面)
「年間被曝線量が1ミリシーベルト以上の民有林の間伐による除染」ということなので、
やっぱり線量の高い地域の除染した木材を使う事らしい。
この計画にはお金も絡んでいるのだろうか?
ーー復興庁と農林水産省の計画ーー
平成24年行政事業レビューシート (復興庁、農林水産省)
事業名 木材加工流通施設等復旧対策(復興関連事業) 平成23年度~平成27年度
担当課室 復興庁統括官付参事官(予算会計担当)農林水産省林野庁林政部木材産業課
作成責任者
復興庁参事官 尾関 良夫
木材産業課長 渕上 和之
農林水産省 資金の流れ

支出先上位10者リスト

金額は100万単位なので、
宮城県の株式会社Oは254百万ということなので、254,000,000=2億5400万円
岩手県19件の補助=5634百万=56億3400万円・・・@2億9652万円(単純計算で1件あたり)
宮城県25件の補助=4969百万=49億6900万円・・・@1億9876万円
福島県15件の補助=309百万=3億900万円・・・・・@2600万円
額が多すぎて良く分からないけど
事業実施主体(森林組合、素材生産業者、木材加工業者、林業等の組織する団体等からなる協議会等の構成員)
10,959百万円=109億5900万円
市町村は12百万円=1200万円
「放射性物質被害防止対策費用」が「きのこ等の生産力増強対策費用」より一桁少ないことに違和感!

ではどのような方法と基準で木材の放射性物質を検査しているのでしょう?
ーー福島県の木材放射線量測定ーー
福島県木材協同組合連合会
安全・安心な木材を届けるために
放射能安全性の自主基準
<福島県の製材品は放射線量の自主検査を行っています>
福島県の木材業界では、製材品を安心して使っていただくために、
各工場において出荷の際に放射線量を測定しています。
1自主管理基準値
各工場が出荷する製材品の放射線量を測定し、管理基準の値を下回っていることを確認します。
なお、出荷を判断する目安として、1000cpm※の自主管理基準値を設定します。
*cpm(カウント・パー・ミニッツ)とは放射線測定器に1分間に入ってきた放射線の数
※法律で規定されている放射線管理区域からの持出制限値1000cpmとなっている。
(1000cpm≒0.033μSv/h)
2測定方法
製材品の表面線量を測定しています。
① 測定機器 GM管式サーベイメータ
② 測定回数(日数) 製材品出荷数量の多少により工場毎に定めます。
例)毎日あるいは製材品の出荷時ごとに など
③ 測定検体数 1検査時に検体(製材品)10本(枚)を抽出し、測定を行います。
3測定記録書の作成・保管
測定結果は「放射線量測定記録書」(別紙)に記録し、保管しておりますのでいつでも請求することができます。
この自主検査基準は、今後必要に応じ見直しを行うこととしています。
〔連絡先〕
福島県木材協同組合連合会
〒 960-8043 福島市中町 5 番 18 号
TEL024-523-3307・FAX024-521-1308
測定方法はこれ↓
1000cpmというまたまたよく分からない単位が出てきた(◕Д◕✫)!!
1000cpm≒0.033μSv/hという事だけど、燃やすのに、中身じゃなくて表面だけ測っていていいのか?
ーー宮城県の木材放射線量測定ーー
福島県と同じように宮城県木材協同組合も見てみました。
が、放射性部室に関下は記載されていませんでした。
なので、宮城県森林組合連合会もチェック!
放射性物質の測定をして調べているのかどうか?何も書かれていませんでした><;
ーー過去記事の一部ーー
2012年2月
木材の放射性物質の数値もきちんと調べて欲しい「樹木にセシウム浸透 数千ベクレル」
その結果、同市原町区大原で採取した
スギ1本から、外樹皮で4万2260ベクレル、
平成23年に成長した部分からも5430ベクレルを検出した。
木の中心部に近い平成16年分からは930ベクレルだった。
2013年4月
「除染・鮫川村・バイオマス発電」武藤類子さん4/21郡山(内容書き出し)
で、この木質バイオマスの木質なんですけれども、
これは除染のために伐採した木を燃やすという、そんなことも言われているんですね。
それはもちろん汚染された木質な訳ですね。
<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”/12(文字起こし)
これは、塙町(はなわまち)でバイオマス発電をやるということです。
このバイオマス発電というのはちょっと書いてあるんですが、
「森林の除染体制が整う」と。
福島県の山の中から、汚染された木々、伐採木とかそういうものを持ってきて、それで発電するという、
とんでもないものです。
燃す量というのは年間11万2000トン。
発電量が1万2000kw。
こういうものをつくるというふうに言っています。
こちらの問題は、まだ2月7日に出たばかりなのですが、
これも新たな、形を変えた汚染物の処分という事です
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