「福島事故前より事故後に鼻血が増えているという比較データは承知していない」安斎育郎氏

「美味しんぼ」福島の真実変に寄せられたご批判とご意見
週刊BIG COMIC スピリッツ 2014年5月19日 


安斎育郎氏 立命館大学名誉教授(放射線防護学)

鼻血や倦怠感については、福島の方でそうした症状を心配している方がいるという話は伝わってきています。
そして、それが放射線によるものかの議論がある。
ただ、原発事故前の鼻血や倦怠感に関する統計データと今とを比べなければ、
増えているのかどうかはなんとも言えません。
具体的な、そういう比較データは承知していない。

こうした症状は『後付けバイアス』によって出ることが知られています。
これは心理学用語で、鼻血が出た、疲れたという症状が出た場合、
福島で放射線を浴びたからではないかと考える。
今、こんなに疲れているのは、きっと福島に行ったせいだろう、などと考えることは良くある事です。
そういうふうに思う方が多く現れることはあり得ると思います。
が、これは原発事故によるものだと断じるようなものではないでしょう。

放射線の影響が人々にどういう影響を与えるのか。
それは、4つのカテゴリーに分けて考えるべきでしょう。
1.身体的影響
2.遺伝的影響
3.心理的影響
4.社会的影響
です。

このうち、社会的影響というのは、福島に対する差別や偏見、風評に害もそうですし、
避難していた人が、これまでかかっていたお医者さんに通えなくなったり、
衛生面の変化や集団生活など県境の変化によって起こる
ストレスや不眠、食欲不振に陥ったりして死期を早めたりするのもそう。
最近では、福島県では原発関連死が震災による直接の死者を超えていますが、
これもこの社会的影響によるものです。

心理的影響については、多くの方々は放射線は浴びないに越した事がないという事を知っているので、
なにかあると福島のせいではないかと考えてしまう。
放射線量が通常より高いと知った際に、そういう感じ方をする。
さきほど触れた、後付けバイアスもそうです。
鼻血が出ると放射線のせいではないかと考える。
何かが起きたら、放射線と関連付ける。
それがさらに進むと、福島県で採れた食材は、汚染の実態と関係なく「食べない方がいい」と感じる

が、今回の『美味しんぼ』の件を検証する場合には、
1.2.に該当するか否かという問題になります。
これは放射背に額とか放射線影響額といった化学のジャンルによるものです。

結論的に言えば、もちろん個人差もありますが、
1シーベルトを超えなければ倦怠感は現れないと考えていいでしょう。
毎時ではなく、一度に1シーベルトを浴びた場合です。

目安としての1シーベルトです。
1シーベルトは1000ミリシーベルトであり、100万マイクロシーベルトです。
この線量を浴びた人が倦怠感を漢字が場合は、放射線との因果関係を疑って構いません。
もちろん、倦怠感は従事した労働の強度にも依存しますし、人によって放射線の感受性は違います。
もっと低いレベルで倦怠感や吐き気が出る人もいれば、もっと高くないと症状が現れない人もいる。
数100ミリシーベルトから1シーベルトの範囲で起こると考えればいいでしょう。










たねまきJ「福一から10シーベルト」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/1より
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小出:7シーベルトから10シーベルトの被ばくをしてしまうと人間は死んでしまいます。
水野:死ぬとおっしゃいますのは、どのくらいの時間を持って死亡に至るという・・
小出:通常は2週間で死にます
水野:2週間・・・
小出:以内で。



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