fc2ブログ
05.24
Tue
福島第一と同型、弱点知る元技術者


http://www.tbs.co.jp/news23x/feature/movie/bn201105230000.html
↑ここで見られます(youtube見られなくなっていました)

NEWS23Xのシリーズ、「原発クライシス」。
福島第一原発では格納容器の損傷が事態の収拾を極めて難しくさせていますが、
実はかつて福島第一と同じ型の格納容器は「非常事態に弱い」と指摘する声がありました。

その「弱点」を詳しく知るアメリカ人技術者を取材すると、背景に潜む「ある問題」が見えてきました。
ビデオでご覧下さい。(23日23:25)


これはアメリカのゼネラルエレクトリック。GEが1953年に制作した原子力発電のPRビデオ

「原子力発電は実用できる事が証明されている」
「都市で使う電気を丸ごと生み出すことも不可能でない」

GEはこの頃原発産業に本格参入(1955年)
最初に世界に売り出したのがMARK1という沸騰水型の原子炉だった
構造がシンプルで建設費も安い原発として福島第一を始め世界で30基以上も建設されたMARK1だった

しかし、ある弱点を指摘する声が出てきた

GEの元技術者、デール・ブラインデンボー氏がMARK1に潜む深刻な危険を発見したのは
1975年の事だった

「格納容器はアクシデントの連続発生に耐えられず、破損してしまうと同時に圧力抑制室の水を失う事がわかったのです」
(デール・ブラインデンボー氏)

MARK1では原子炉に異常が起き格納容器内の気圧が高まった場合
蒸気を圧力抑制室に放出し冷やすことで圧力が下がる仕組みになっている
しかし、検証の結果
圧力抑制室内の構造や配管の強度に問題があり
蒸気が入りこんだ際に損傷することがわかったのだ
さらに、MARK1の格納容器は容積が小さく
中の圧力が短時間で上昇する危険も明らかとなった

しかし・・・

「GEも電力会社も そしてNRC(原子力規制委員会)も私が懸念した問題をすぐに解決しようとはしなかったのです」
(デール・ブラインデンボー氏)

全米でMARK1を運転していた電力会社はいずれも「危険性は低い」として
運転継続を主張
「停止させるとコストがかかる」
「住民の不安をあおる」との判断だったという

そして、GEも監督官庁である原子力規制委員会も運転継続を容認

ブライデンボー氏は異議を唱えGEを退社し、問題を暴露することとなった
「この問題を直接知る誰かが公にすることが重要だと思ったからです」
(デール・ブラインデンボー氏)

これを機にMARK1では圧力容器の構造の変更や配管の強化などさまざまな改良が施され
格納容器の圧力を外に逃がすベントと呼ばれる装置も新たに設置された

しかし、格納容器自体が小さく
非常時に影響を受けやすい基本的な構造はそのままだったとブライデンボー氏は指摘する

Q:懸念した事態が福島で起きた?
「懸念した事態がそのまま起きたわけではないが間違いなく関連していると言えます」
「想定外の事態が起きた場合、発生する厳しい現象に耐えられない構造なのです」
(デール・ブラインデンボー氏)

もう一人福島第一の弱さを知る男性がいる
GEの元技術者
日系三世のケイ・スガオカ氏だ

「圧力抑制室にも入りましたよ」(ケイ・スガオカ氏)

「マンホールを下っていくとぐるりと回れる通路があるんですよ」
(ケイ・スガオカ氏)

1977年からおよそ20年にわたり
福島第一原発の保守点検を担当したケイ・スガオカ氏

実は、あるスキャンダルで注目された人物だ

「広く社会の皆様に心からお詫び申し上げる次第でございます」

2002年に発覚した東電のトラブル隠し
原発の点検作業で見つかった亀裂や不具合を隠ぺいしていたこの問題を
内部告発で明らかにしたのがケイ・スガオカ氏だった

「あれ程多くの隠ぺいがあるとは思いませんでした」(ケイ・スガオカ氏)

スガオカ氏が強く感じたのは
「問題を隠す事は当たり」という原発業界の体質だった

さらに原発を管轄する
当時の通産省と東京電力の関係の近さにも違和感を抱いたという

東京電力と、(監督官庁の)通産省は
まるでグローブと手のような関係でした。
同じ組織の様なものです

東京電力が通産省を騙す事は簡単でした

スガオカ氏がに内部告発した際も旧通産省は
問題を2年公表しなかっただけでなく
東電側にスガオカ氏の名前を漏らすなど
両者のもたれ合いが問題とされた

今回福島第一の変わり果てた姿を見たスガオカ氏
「東京電力と監督官庁の関係が何ら変わってない」と感じているという
「正直言って日本は変わっていませんよ」
(告発後)きっと変わる。変わらざるおえないとおっ持いましたが
私は間違っていました

今回取材に応じた二人の技術者はいずれも原子力発電を否定してはいない
しかし、原発を運転する以上透明性を確保することが重要だと口をそろえる


ケイ・スガオカ氏の内部告発に関する内容は簡単に体質は変わらないー内部告発ー
                    に書いてあります







関連記事

comment 1 trackback 0
トラックバックURL
http://kiikochan.blog136.fc2.com/tb.php/374-9979cc59
トラックバック
コメント
おはようございます。

このブライデンボーさんて、かなり前から有名で

コメントが飛び交ってましたよね。

「フクシマのマーク1は欠陥品だっ!!」って。

人の命より金が重い国になってるんですよね。

日本って・・・。

金で原発は作れるけど、人は作れないのに・・・・。
masa10 | 2011.05.25 07:58 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top