08.10
Sun
2014/7/14 07:10
福島の鼻血「内部被ばくか」 神戸の医師、学会で発表
神戸新聞


郷地秀夫所長
東日本大震災による原発事故の後、福島県では、子どもを中心に鼻血が出る症状が相次いだ。漫画「美味(おい)しんぼ」で登場人物が鼻血を流す場面が「風評被害を招く」などと批判されたが、実際に放射性物質が結合した金属粒子が鼻の粘膜に付着し、内部被ばくを起こした可能性があることを、東神戸診療所(神戸市中央区)の郷地(ごうち)秀夫所長が12日に名古屋市で開かれた日本社会医学会で発表した。(三上喜美男)
郷地所長は神戸大学医学部卒業。兵庫県内で約35年間、被爆者の治療を続け、福島などから避難している被災者の診断や健康相談にも当たっている。
郷地所長によると、福島からの避難者の2人に1人ほどが家族などの鼻血を体験している。突然出血し、普段あまり鼻血を出さなかった子どもが多いのが特徴。避難後はほとんどの症状が治まっているという。
500ミリシーベルト以上の放射線を全身に浴びれば、急性障害で鼻血が出る場合がある。だが福島ではそうした被ばく例はなく、放射線と鼻血の因果関係を疑問視する専門家もいる。
しかし、東日本大震災の被災地では、原発から飛散した放射性セシウムなどが金属粒子と結び付き拡散したことが気象庁気象研究所の観測などで確認された。東日本一円で医療機関のエックス線フィルムが粒子で感光する現象もみられ、当初から健康への影響を疑う声が聞かれていた。
郷地所長は、金属粒子が鼻の粘膜に付着したのが引き金となった可能性を指摘する。金属粒子は直径数ミクロンで、人体のごく小さな範囲に1日100ミリシーベルトを超える放射線を出し、組織を損傷する。
郷地所長は「もともと花粉症やアレルギーなどで粘膜が炎症していた人が出血を起こしても不思議はない」と話す。大量に吸い込んだ人も少なくないとみられ、内部被ばくの問題と捉え、早期に科学的な調査と分析をすべきだったと強調する。
◇ ◇
【内部被ばく】
体の外から放射線を浴びる外部被ばくに対し、体内に入った放射性物質で被ばくすることを指す。呼吸や飲食、皮膚への接触などで起こるが、人体への影響は未解明な点が多い。郷地医師は粘膜への付着を「接触被ばく」と呼ぶ。
福島の鼻血「内部被ばくか」 神戸の医師、学会で発表
神戸新聞


郷地秀夫所長
東日本大震災による原発事故の後、福島県では、子どもを中心に鼻血が出る症状が相次いだ。漫画「美味(おい)しんぼ」で登場人物が鼻血を流す場面が「風評被害を招く」などと批判されたが、実際に放射性物質が結合した金属粒子が鼻の粘膜に付着し、内部被ばくを起こした可能性があることを、東神戸診療所(神戸市中央区)の郷地(ごうち)秀夫所長が12日に名古屋市で開かれた日本社会医学会で発表した。(三上喜美男)
郷地所長は神戸大学医学部卒業。兵庫県内で約35年間、被爆者の治療を続け、福島などから避難している被災者の診断や健康相談にも当たっている。
郷地所長によると、福島からの避難者の2人に1人ほどが家族などの鼻血を体験している。突然出血し、普段あまり鼻血を出さなかった子どもが多いのが特徴。避難後はほとんどの症状が治まっているという。
500ミリシーベルト以上の放射線を全身に浴びれば、急性障害で鼻血が出る場合がある。だが福島ではそうした被ばく例はなく、放射線と鼻血の因果関係を疑問視する専門家もいる。
しかし、東日本大震災の被災地では、原発から飛散した放射性セシウムなどが金属粒子と結び付き拡散したことが気象庁気象研究所の観測などで確認された。東日本一円で医療機関のエックス線フィルムが粒子で感光する現象もみられ、当初から健康への影響を疑う声が聞かれていた。
郷地所長は、金属粒子が鼻の粘膜に付着したのが引き金となった可能性を指摘する。金属粒子は直径数ミクロンで、人体のごく小さな範囲に1日100ミリシーベルトを超える放射線を出し、組織を損傷する。
郷地所長は「もともと花粉症やアレルギーなどで粘膜が炎症していた人が出血を起こしても不思議はない」と話す。大量に吸い込んだ人も少なくないとみられ、内部被ばくの問題と捉え、早期に科学的な調査と分析をすべきだったと強調する。
◇ ◇
【内部被ばく】
体の外から放射線を浴びる外部被ばくに対し、体内に入った放射性物質で被ばくすることを指す。呼吸や飲食、皮膚への接触などで起こるが、人体への影響は未解明な点が多い。郷地医師は粘膜への付着を「接触被ばく」と呼ぶ。
- 関連記事
-
- 汚染された餌を食べたヤマトシジミの研究結果から考える「学校給食に福島産米」10/5 おしどりマコ・ケン横浜(文字起こし)
- <甲状腺>関東のこども検査結果1818人中大きなしこり再検査が7人。正常な子供はたったの36%!
- 第二部「祖父江さんの論理ばかり」環境省が書いた偏った論点整理9/23フクロウ・FoEチャンネル(文字起こし)「事務局としてのまとめがこうして出ているというのは問題です」
- 第一部「第11回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う 住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」のポイント9/22フクロウ・FoEチャンネル満田さんの解説入り(文字起こし)
- <福島県子どもの甲状腺がん>「癌と癌の疑い合計103人に!」手術した57人中2人は肺に転移、45人は10mm以上リンパ節や他の臓器に転移!!それでも「放射線の影響は見られない」
- <甲状腺がん>宮内昭隈病院長「ただしですね、小児の観察データは全くありません。 われわれもそういう経験はありません」8/6第9回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- <線量リスクの評価と健康管理>くどくど話してなかなか先に進めようとしない長瀧重信座長8/6第9回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- 福島の鼻血「内部被ばくか」 神戸の医師、学会で発表 7月10日
- ,<福島で手術した症例>7割以上→1cm以上・リンパ節転移・遠隔転移 3割程度→反回神経に近い・気管に接している等全て高リスクの癌8/6第9回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- 4.「検診の利益と不利益」祖父江友孝(大阪大学教授)6/26第7回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- 3.「やはり、線量が低いと癌出ません!それは厳然たる事実です」丹羽太貫(福島県立医科大学)6/26第7回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- 2.「健康不安に対して健診をする事が本当のベストアンサーなのか?」鈴木元(国際医療福祉大学クリニック)6/26第7回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- 1.「福島県内部外の方達に学齢期以降も含む健診と 補償を柱に提案」石川広己(日本医師会)6/26第7回 健康管理のあり方に関する専門家会議(文字起こし)
- 三春町の小中学生調査 内部被ばくレベル「極めて低い」〜早野龍吾教授とひらた中央病院〜
- 「ほれみなさい、原発事故と関係していると言われかねませんので、 きちっとそこは注意して記載願いたい」西美和(広島赤十字・原爆病院 小児科)6/10甲状腺評価部会(文字起こし)
コメント