<東京湾の汚染>国の発表とズレ

福島事故放出セシウム 東京湾河口 残る汚染
東京新聞 2014年10月13日 07時44分

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東京電力福島第一原発事故から3年7カ月が過ぎ、東京湾の放射能汚染はどうなっているのか。
本紙は9月、独協医科大の木村真三准教授(放射線衛生学)の協力を得て、海底の土や水を調べた。
沖合の汚染は低かったが、河口周辺ではかなり高い汚染が広く残っていることが確認された。
木村准教授は、魚介類も含め継続的に監視する必要性を指摘している。 (山川剛史、大野孝志)
 
調査は9月6、7の両日、
東京湾に注ぐ主要河川の河口など九地点で、海底の土と海水の放射性セシウムの濃度を調べた。
高い値が出た地点では後日、8地点で土を採取し直し、汚染はその地点だけなのかどうかを確かめた。
 
その結果、沖合では海底土1kg当たり高くても数十ベクレルと汚染度は低かったが、
花見川(千葉市)河口では、局地的ながら1189ベクレルと非常に高い濃度のセシウムが検出された。
荒川(東京都)では167~398ベクレル
東京と神奈川県境の多摩川では89~135ベクレル
が検出された。
海底付近の水はいずれも不検出だった。
 
花見川は河口や周辺のくぼ地のみ高く、少し上流に入ったり、沖に出たりすると値がぐんと下がった。
荒川と多摩川では、河口一帯にかなり広く汚染が残っている様子がうかがえた。
 
魚介類には食品基準(1kg当たり100ベクレル未満)があるが、海底土の汚染に基準はない。
だが、福島第一周辺でも、原子力規制委員会が公表している75点の調査地点のうち、
100ベクレルを超えるような海底土の汚染は22点に限られている。
河口周辺は川と海がぶつかり、上流から運ばれてきたセシウムが沈殿してたまりやすいと指摘されてきた。
今回の調査で、原発から二百キロ以上離れた東京湾でも、河口周辺は要注意の汚染レベルにあることが判明した。
 
国は東京湾でも18地点を定期的に調べているが、
木更津港などを除けば、いずれも調査地点は沖合に限定されている。
担当する環境省に河口部の調査をしないのかただすと
「事故前から有害物質の測定をしてきた地点を踏襲している。今後、自治体からの要望があれば、必要に応じて測定点を増やす可能性はあるが、測定点をいくらでも増やすわけにいかない」との答えだった。
 
魚介類への影響が心配されるが、水産庁の本年度のデータでは、
河口部で採れたシジミやアサリは一件で3ベクレルを検出したのみ。
海水魚では花見川で捕れたウロハゼの8ベクレル弱が最高で、ほとんどは不検出だった。
食品基準から考えると、心配ない状況と言えそうだ。
 
調査結果について、木村准教授は
「事故で関東平野も汚染され、そこを流れる川の河口付近では、放射性物質がたまる場所があるだろうと予測していた。予測が裏付けられた。河口付近は生態系が豊かで、放射性物質が生物に濃縮される恐れがあり、海底や水の汚染だけでなく、魚介類もしっかり監視していく必要がある」と話している。
 
<海底の調査方法> 
ボートから専用の採土器を海底に下ろして土や海底付近の水を採取。
着底後、ロープを引っ張ると表面数センチの堆積(たいせき)物が回収できる。
東京湾奥の17地点で採取。土は乾燥させた後、
独協医大のゲルマニウム半導体検出器で8時間かけて放射性セシウムの濃度を測定した。
水はろ過した後、12時間測定した。
(東京新聞)



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ひと昔前に比べると水質が改善し、生物も戻ってきたという東京湾。
ただし、海底の土を調べると、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染は、今も色濃く残っていた。

ボートから、土を採取する専用の道具を海中に投じる最中、
近くの葛西臨海公園(江戸川区)で開かれていた催しの音楽が、海の上まで響いてきた。
橋の上を家族連れが自転車で行き交い、波打ち際では幼児が水に手を付けてはしゃぐ。
海上では、多くのヨットが風を受けて走る。
のどかな海辺の景色だ。

国も東京湾の放射性セシウム汚染の調査データを公表している。
それを見ていると、汚染は千葉県の木更津港周辺だけで、湾全体としては低い印象があった。
しかし、未公表の区域を自ら調べてみると、印象は逆転した。
千葉県側というより、むしろ東京側の方が河口域に広く汚染が広がっていた。


救いなのは、高い値は河口付近に限られて沖にいけば汚染度はぐっと下がり、
海水からセシウムが検出されなかった点だ。

土を直接口にする事は基本的にないだろう。
魚介類で汚染らしい汚染は報告されていない。

ただ6年後には東京五輪がある。
荒川の沖はカヌー競技の会場になる可能性がある。
首相が「東京は安全」と強調して招致した以上、
きちんと事実を調べて公表し、その上で各国の選手達を迎えたい。
そうでなければ、世界から不信を招くだけだ。


海上保安庁海洋情報部が2012年の数値を2014年3月に報告しています。

放 射 能 調 査 報 告 書 平成 24 年調査結果
平成 26 年 3 月 海上保安庁海洋情報部
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青潮でアサリ3880トン死滅 東京湾三番瀬
千葉日報 ちばとぴ 2014年10月9日 05:00

県は8日、ことし8月27日から9月3日にかけて東京湾で発生した青潮の影響で、三番瀬のアサリが推計で3880トン死滅したことを明らかにした。

県漁業資源課によると、青潮発生前の県の調査では6110トンのアサリがいたとみられ、全体のおよそ6割が死滅したことになる。

中でも被害が大きかったのは船橋沖。船橋漁協はアサリ漁を停止し、被害がなかったホンビノスガイの収穫に移行した。

三番瀬のアサリ漁業は船橋、南行徳、市川市行徳の3漁協が操業しており、昨年の漁獲量は約250トン。3漁協は被害が比較的少なかった沖合から小型のアサリをさらい、被害の大きい漁場に移植する予定。

三番瀬では2010年9月にも、青潮の影響でアサリ約4700トンが死滅しており、近年ではこれに次ぐ被害規模だという。





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