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<川内原発工事認可審査>「全部白抜きになっているんです、全て」11/25後藤政志氏(文字起こし)

川内原発工事認可審査について


1 川内原発工事認可審査について
・固有周期と地震動の周期
・減衰常数の意味と恣意的適用
・長周期地震動の影響
・川内原発工事認可審査の白抜きデータ
・耐震設計は、地震動を変更したとき、その前後でデータを比較分析して示せ!

2 APAST企画イベントの紹介



川内原発工事認可審査について

川内原発はすでに一番最初に新規制基準がありまして、
新しい基準を作って、この基準を満たせば立地許可が出るという話だったんですね。
それはすでに通りまして、
パブコメでは膨大なコメントがついたんですけど、
それはかなり無視しながらやってきた経緯がありました。

その上で今度は工事認可。
それと工事認可の内容ですね、審査を今やっている途中なんですけれども、
主として問題になりますのは、そもそもどういう基準で満足するかっていう、その根幹ですね。
これが本来問題なんですね。
ところがそれをすっ飛ばしてしまって、今実際の工事認可と言っているのは、
例えば、地震動がありますね。
その地震がどういう地震だとか、そういう設定をするのが立地段階の話なんですね。
それで、こういう地震動で計算すればいいんだっていうのを決めてたら、
それを具体的にやってみて、耐震設計で持つか持たないか?っていうのが工事認可。
工事認可というのはですね、私ども技術屋のいう、いわゆる設計の計算。
強度計算ですね。
そういうものが含まれていいる。
ですから量的に言いますと、立地段階の初期の計画段階の話と、
後者のまさに今やっている工事認可ですね。
これにさらに保安規定というのが一応入るんですけれども、
工事認可というのは非常に膨大な量があるんですね。
それの審査をしているんですけれども、
どうも審査の過程を見ていますと、非常に、その…ものすごい分量のものを短期間にやるという、
かなり無理をしながらやっている節があります。


それで、今回実は、川内原発の件でですね、わざわざ鹿児島まで参りましたのは、
現地の方で川内原発に対て、Goをかけるという話がありましたので、
それに対して技術的な側面から違うんではないかという見解を表明するために
原子力市民委員会の立場で行きました。
原子力市民委員会の吉岡座長と、
それから規制部会と言いまして、技術的なことをやっている筒井さんと私と、
3人で記者会見という形をとりました。
あと、事務局に菅波さんがいらっしゃるんですけど、その4名で行きました。

中身につきましては、いろいろとポジションの問題ですね。
全体としてどうこうという話を、ま、大枠でしまして。
私の方からは、そもそも原発の安全性についての基本的根幹にあたる問題を指摘した後、
工事認可の内容は耐震が主なんですね。
と言いますのは、今までの従来のところはほとんど変わっていなくて、
地震動を変えたから、そこだけを修正する、こういう形になっているんですね。
あとは過酷事故関係ですね、そういうふうになっています。

私の一番指摘したかったことは大きく見ますと、2点か3点なんですけど、
そもそも入り口でですね、これ、見てびっくりしたんですけれど、
膨大な、全部やると万の単位になるんですが、ページですると。
私が見たのは数千ページですけど、
それでも、その中で、例えば、プラントの中で物の配置、配置設計ってありますね。
どの機械をどこに置くとか、どの装置がどこにあるか。
この配置関係を全部伏せています、白抜きです。
だから、どこに何があるのかわからない状態になっているのが一点ですね。

それから耐震強度の計算をするときに、
高さ方向に何m、何mとやって、材料がどうだとか構造を計算するんですね。
いわゆる耐震計算モデル、解析モデルと私たちは言うんですけど。
それの高さ方向のあれが全部白抜きになっているんですね、全てですね。


それと、もっとすごいのはですね、
強度計算とかの中に入っていった時に、
例えば、ある物に力がかかって、それがどういうふうに力がかかるから、どういう計算をして、
発生する応力っていうんですけど、計算上でてくる力が材料の上限に達しないか?
そういうチェックをするわけですよね。
ところがそこの、いろんな過程の途中のところですね、
計算の途中のところで伏せて、白抜きになっています。
これは大量にそれがなっているんですね。
ひどいところになりますと、一体何の計算書かわからない。
その中でさらに構造の図についても伏せていた、そうこともあります。
これは以前から工事認可というのは伏字をやってたんですけれども、
こんなにひどい伏字は私は初めて見ました。


これはもう論外ですね。
はっきり申し上げて私はもう読む気がしなくなったんです。
これを見ましてですね、バカらしくて。


その時に特に感じましたのは、
いったい、規制委員会はこれをもってどのように考えているのか?ですね、
つまり、規制委員会の立場は、
たぶん白抜きにしているという意味はですね、
一つはセキュリティと言いますか、対テロ行為とか、
そういうものに対して心配して伏せるというのが一つの意味です。
もう一つは企業秘密ですね。
これはどう見てもセキュリティの問題が関係ないところもありますし、多いですし、大半がそうだと思います。
それと企業秘密と言いますけど、
例えば水素を処理する装置がありますね。
その「装置の性能とかは企業秘密だから出さない」って言うんですね。
ですけど、この装置というのはどういうものかと申しますと、
万一といいますか、炉心が溶融するような事故になりますと、水素が大量に出るわけですね。
それをどうやって処理するか?っていうのは
実は処理できるかどうかも私は怪しいと思っているんですけれども
そういうものの性能を伏せるということは、いったいどういうことを考えているのか?
私には理解できないんですね。

安全を担保するためのキーになる部分を伏せるということは
説明することを放棄しているの等しいんですね。

しかも私は説明されたからといって、
いいのか?っていうのは疑わしいところがいっぱいあるし、
これは福島の事故でもはっきりわかりましたし、
今もそのように思っています。

耐震上の話にいきますと、
実際、耐震というのは地震がきますよね、
だから地震動を決めて、
その地震動というのは、昔はせいぜい200ガルとか、200数十ガルだったんです。
川内原発もそんなもんですね。
それが、そのあと400とか500ぐらいに一旦なりまして、
それはなぜなったか?というと、いろんな大きい地震が起こったので、地震動を見直すと。
活断層を見直したり、いろんなものを見直したらどんどん大きくなったんですね。
で、今度また見直して、それが何割か大きくなって620ガルぐらいになっている。

そういうふうになって、それを強度計算で示すわけですけど、
その時に実際には非常に難しいと言いますのは、
技術的な意味がありますのは、
一つは地震というのは、地震の揺れにはこう、癖があるんですね。
非常にゆっくりした場合と、バババっと早い場合がある。
これは周期と言いますが、早い揺れとゆっくりしている、という波があります。

それに対して構造物、物の方はやっぱり固有周期がありまして、揺れやすい周期があるんですね。
例えば配管があって、配管が細かくサポートされていると細かく揺れるんですね。
広い範囲でサポートされているとゆっくり周期になる。
その代わり、振幅が大きくなるんですね、揺れが大きい。

地震動が来て、その地震動と物の固有周期が一致すると、
共振状態になって非常に大きくなって揺れるということになるんです。

ほとんどの場合、強度計算で大事なのは共振状態。
共振になった時に非常に問題になるんですね。
その共振になった時はどうするか?というと、実は材料の、構造も含めてなんですけど、
減衰常数というのがありまして、振動を弱める特性があるんですね。
その特性をどう位置付けるかによって、振動は大きくもなるし小さくもなります。
そういう関係になります。
そのデータの作り方の問題。

それから非常に長周期の地震が来た時に大丈夫か?ということですね。
これは高層ビルで問題になっているような、
普通の構造物は1秒とかそれ以下の短い周期が細かくくるやつなんですけど、
長周期というのはゆっくり揺れるやつですね、数秒単位で。
高層ビルだと5〜6秒になりますけど、原発でも一部長い周期になるところがある。
そういうところについては長周期波動の関係があります。


さて、この川内原発の工事認可の耐震設計につきまして、私の提案です。

これは(記者会見で)申し上げたんですけれども、
地震動が変更になりましたら、その地震動を変更した前後で、全データを示すべきです。
地震動を変える前は、こういう応力でこうだった。
地震動を変えたらこうなった。
それで基準値は全部並べること。

それで、その計算の内容について、過去とやり方を変えたら、それは全て説明をすること。
その根拠を示すこと。
これは当然ですけれども、全部それを綺麗にわかる形で一覧で示すべきです。


膨大な計算書を読めというのはそれは無理があってですね、
当然、そういう耐震上問題になる議論になる部分については、きちんと抽出して、
その部分だけを見えるような形にして説明する。
最低限それくらいのことはやるべきだと思います。


これからなんか、高浜原発もそうやってパブリックコメントを出すというふうに言っておりますけれども、
今のような、川内原発でやっているようなパブリックコメントですと、
そういう対話のやり方をしているんでしたら、全く意味がないと私は思います。

むしろ、人に対して説明してわかってもらおうという姿勢が全く見えないので、
大変失礼なパブコメだと思います。
もう少し、本当にですね、一からそこのところを大切にして丁寧にやらないと、
信頼関係は全く失われてしまいます。

そうでなくても福島の事故で電力会社と原子力保安院は、その信頼は地に落ちたわけです。
それでそれではまずいというので、今新しく規制委員会を作ってやっているわけですから、
規制委員会がきちんと、市民の、それぞれ地元の人も含めて、
私たちみんなの了解というんですか、
納得のいくような説明をしていくことは最低限必要なことだと、私はそのように思っております。

是非、繰り返しますけれども、耐震設計における結果の表明ですね、わかりやすくすること。
これは是非やっていただきたいと、そういうふうに思います。

それでもって、説明して、納得いくようにするのが最低限のルールだと思います。

なお、技術的な問題につきましてはこれ以降です。
こういうものが示された後で、初めて議論の対象になる。
そのように私は思っています。

12:55

13:03
一つ忘れましたけれど、
データで、先ほどの話の中で、地震動の話で、
物の固有周期と地震動の話を簡単な表に示しておりますので、
ここで、非常に周期の短い0.01秒、つまり100分の1秒ですね。
グァーッて揺れるのから、5秒10秒という長い周期の、
いろんな地震動の説明があります。
これと構造物を対比したものがありますので、ご参考に見ていただけましたらと思います。

スライド2

この中で非常に長周期の中に、
超高層ビルとか、大きな橋とか、石油タンクの様な様な水の、液体の揺れですね、スロッシングといいます。
スロッシング問題、そういうものがあります。




13:54〜APAST企画イベントの紹介

1

APASTというのはNPOのもう一つの科学技術の未来という意味で作ったNPOなんですけど、
現在はかなり原発を中心にやっています。
それで「福島第一原発の「もっとも危険な瞬間」」というタイトルで
12月7日日曜日の13時半から17時半まで立教大学の池袋キャンパス5号館の5225室でやります。
これは無料ですので、ぜひご興味のある方はお誘いの上ご参加いただけましたら幸いです。
駅から7〜8分だろうと思います。

第一部が問題提起という形で、私と小倉志郎さん、それから佐藤暁さん。


2
小倉志郎さんというのは、最近こういう本を出された、
「元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ」という形で出しまして、
この方は、私の東芝の先輩でもあるんですけれども、
原子力について、本当に隅から隅まで、彼の、小倉さんとしての技術屋の生涯と言いますか、
それは原発と共にあった、それも含めて非常に、
原発に対する自分の自責の念も含めていろんなことをおっしゃっているんですね。
非常にこれは読み応えのある本で、ぜひお読みいただけたらと思いますが、
ま、彼が原発について思いを語るということで、ひとつです。


それと、もうひと方の佐藤暁 (さとし)さんという方は元GEの技術者で、
柏崎とか、日本の原発に深く関わっていた人です。
現在も原子力のコンサルタントとして活躍されている方で、
この方も非常に原子力について、きちんとした見方をされている方です。

ですから、私と3名でこの問題提起をさせていただきまして、
第二部でパネルディスカッションで議論を進めていくということになります。
ちなみにこのパネルディスカッションにはかなりいろんな分野の方。
安全対策の関係者の方もお招きしていますし、いろんな方がいらっしゃるので楽しみにしています。
ここでもう一度福島第一原発について議論をしようと、そのように思います。

よろしくおねがいいたします。


ーーー


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原発問題と米軍基地問題

原発問題はいくら原発反対の運動をしてもそれだけでは全く効果がないことは今までの経過を見てもあきらかです。日本はなぜ、「米軍基地」と「原発」を止められないのか知りたいと思いませんか。



この疑問に答えてくれる本が2014年10月24日に出版されました。売れに売れているらしく、先日調べたら、発刊したばかりなのに、もう売り切れていました。でも、幸いなことに全文ダウンロードが可能です。



『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(矢部宏治・著)品切

3刷決定。集英社インターナショナル 出版部



集英社インターナショナル

日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか 矢部宏治・著 ⇒ 【立ち読み】

http://www.shueisha-int.co.jp/pdfdata/0236/nihonhanaze.pdf (全文ダウンロード)



著者の矢部宏治氏インタビュー

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/181723(12/24まで非会員にも公開)

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/201949(12/24まで非会員にも公開)


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