騙されていませんか?「100ミリシーベルト以下は健康被害があるとは証明されていない」年間100mSvと累積100mSvのトリック


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騙されていませんか?


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河北新報 2014年12月8日
被曝と健康被害
「1年に100ミリシーベルトは誤解」井戸健一弁護士


政府は、福島第一原発事故で放出された放射性物質による年間積算線量が20ミリシーベルトを下回った地域の避難指示を解除し、住民の期間を求める政策を着々と進めている。
他方、福島県では小児甲状腺がん患者(疑いを含む)が103人も発見され、福島県や周辺地域で居住している人たちの間では長期低線量被曝に対する不安も根強い。
今わが国では、長期低線量被ばくによる健康被害の危険性をどう見るかが大きな社会問題となっている。

本校は、危険性の有無を述べるのが目的ではない。
その前提たる知識を多くの人が誤解していることを指摘し、前向きな議論を進めるために、その誤解を解くことを目的とするものである。



長期低線量被曝の危険性を軽視する人たちは「100ミリシーベルト以下の被曝では健康被害があるという証明がなされていない」と主張する。
正しくは健康被害があるかどうか「証明されていない」であるのに、健康被害が「ない」かのような言説が広まっている
ことはひとまず置く。
ここで言いたいのは、健康被害が証明されていないとされる被曝量は「年間100ミリシーベルト」ではなく「100ミリシーベルト」、すなわち累積線量(生涯において受ける線量)であるということである。

平成23年11月、内閣官房に「低線量被曝のリスク管理に関するワーキンググループ」が組織された。
同年12月22日付で公表された同グループの報告書では、「国際的な合意に基づく科学的知見によれば、放射線による発がんリスクの増加は、100ミリシーベルト以下の低線量被曝では、他の要因による発がんの影響によって隠れてしまうほど小さく、放射線による発がんリスクの明らかな増加を証明することは難しい」と書かれている。

ところが、健康被害が証明されていないとされる線量について、一部の専門家と呼ばれる人たちが意図的に「年100ミリシーベルト」と述べたため、誤解している人が多い。
新聞記事でも目立つし、裁判官や弁護士、原発反対の運動をしている市民の中にも誤解している人が多いのである。



健康被害が証明されていないとされる被曝量が「年100ミリシーベルト」以下であれば、政府が住民を帰還させようとしている「年20ミリシーベルト」以下の土地で生活しても健康被害のリスクはないという帰結になる。
しかし「累積100ミリシーベルト」であれば、年20ミリシーベルトを下回った土地で5年余りの期間生活すれば、累積100ミリシーベルトに達するのだから、安全性を説明しなければならない。
政府は、その場合の健康被害について、線量率効果(同じ100ミリシーベルトの被曝でも長期間にわたって被曝した場合は短期間で被曝した場合よりも健康影響が小さい)を指摘するが、明確な数値を示しているわけではない。
多くの市民が「年100ミリシーベルト」と誤解していることは政府にとって好都合なのである。

長期低線量被曝は福島だけではなく、日本列島に住む全ての人の問題である。
正しい知識を前提に、この問題を考えていきたい。
(投稿)





「100ミリシーベルト以下」という言葉について、
それは年間なのか?一生涯の累積なのか?
果たして「年間20ミリシーベルト」で帰還してもいいのか?
私たちはしっかりと考えなければいけないと思います。




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