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12.24
Wed
トリチウムに関して小出裕章先生にいろいろ教えていただいているのだけれど、
「被ばく列島」という本を小出裕章先生と西尾正道先生の連名で最近出されたことを知って、
私は駅前の普通の書店で「この本ありますか?」と店員さんにメモを見せた。
被ばく列島ですね、お調べいたします」
わりと混んでいる書店内に男性店員の大きな声が響く。
心の中で「やったー!”被ばく”って声が大勢の人たちに聞こえたぞ」と思いながらほくそ笑んでいたら、、
「被ばく列島ありますよ」と案内していただいて、もちろん購入しました。
その中で、西尾正道先生がトリチウムに関して話してらっしゃる部分があります。
なんの手立てもできないまま、放出されてしまうトリチウム。
どうすることもできないからって、
見てみないふりをして危険を直視しないで出し放題のトリチウムについての部分、書き出しました。



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被ばく列島 小出裕章 西尾正道より、一部書き出し

■原発の立地周辺地域でも、がんが多発しているー北海道泊村のデータ

西尾
ところで、
がんの罹患者数の増加の要因の一つとして明らかに関係しているだろうというのは、放射線だと思います。
放射性物質は、核実験によって世界中にばら撒かれました。

また世界的には原発事故が起こらなくても原発立地周辺の子供の健康被害は報告されています。
実際に北海道の泊原発なんかの周辺地域では、がんの患者数がダントツに多い
道内平均の1.4倍程度です。
岩内町と積丹町は近隣町ですが、これらの原発周辺地域でも年齢補正をしてもがん死亡率が増えています。
(図9)
9

この集計は北海道庁管轄の北海道健康づくり財団(理事長は北海道医師会会長)によるものです。
事故が起こらなくても水の形で存在してβ線を出す
トリチウム(三重水素:3H)が関係している
のだと、私は思います。
この問題は非常に難しく、放射化したものが水の組成になっていますから、
体の中に入ったら分離できないし、測定できないでしょう。

福島事故後に続いている海洋汚染水にも大量のトリチウムが含まれています。

私の友人である獨協医科大学放射線医学講座の名取春彦医師は、
DNA合成期の細胞のDNAにトリチウムが取り込まれていることを画像で証明しています。

彼は腹水中で増殖するマウスのテラトーマ細胞がどの部分から増殖するのかを見るために、
それを培養し、トリチウムで標識したチミジン(トリチウムチミジン)を
培養液1mlあたり1μCi(37000ベクレル。Ciはベクレルの旧単位)の濃度で1時間培養した後、
固定し、切片を作成してオートラジオグラフィーを行ったところ、
トリチウムチミジンのβ線によって感光した銀粒子が黒い斑点として観察できました。
(図10)
10
(『放射線はなぜわかりにくいのか』あっぷる出版社、2014年)。
DNAの中でβ線を出しているのです。

半減期12.3年のトリチウムは水素の同位体の一つで、β線を出す放射性同位体であり、
原子核は陽子1つと中性子2つから構成されています。
実際にカナダの重水を用いる原子炉(CANDU炉)のトリチウム排出と、
その結果の周辺地域に住む子供たちの健康被害(ダウン症、新生児死亡率、小児白血病
の増加が報告されています。


独立法人・原子力安全基盤機構(2014年3月に、原子力規制委員会の事務局の原子力規制庁と統合)の
「原子力施設運転管理年報」平成23年(2011年)版の報告では、
関西電力は美浜、高浜、大飯の3原子力発電所から
2010年度(2010年4月〜2011年3月)の1年間で
13.4兆ベクレルのトリチウムを、液体の形だけで(若狭湾に)放出しています。


生命現象に重要な役割を果たしている全ての化合物の中には水素原子がありますから、
その放射化した水素が影響がないという政府の言い訳は説得力がありません。

原発を稼働させるだけで、事故が起こらなくても、トリチウムは大量に海に放出されますので、
原発稼働そのものが健康被害の原因となりえるのです。









2014年12月13日 
独占「小出先生に教えてもらっちゃおう!」文字起こしブログ

<トリチウム>「決定的なのは水の惑星である星をトリチウムで汚してしまえば、 全部がその影響を受けて引きずっていくことになるだろうなということです」小出裕章氏12/13(文字起こし&音声)

セシウムを吸着したものがどこかに置いてあるわけですけれども、 その物体そのものはもう何百度という温度になっている。小出裕章氏12/13(文字起こし&音声)

<六ヶ所村>薄める水がない上に原子力発電所の何百倍何千倍それ以上の量を出すわけですから、 どうなるか?というと、再処理工場に関しては濃度規制を撤廃してしまった。小出裕章氏12/13(文字起こし&音声)

「燃料棒からプルトニウム・ウラン・その他の核種に分ける方法&再処理に使う硝酸の行方」小出裕章氏12/13・21(文字起こし&音声)


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comment 5
コメント
「被爆!!」、意外に気にしていると思いますよ。何しろ癌で死ぬのが
少し前が三分の一とかだったのが現在は二分の一だそうですから。
兄弟親戚最近少なくなりましたが、ほとんどが腫瘍とかはっきり癌
という傾向です、腹立たしい限りです。X線先進国だということも
ありますが、何しろ日本は幸か不幸か50発の原発大国です。関係
が無いわけがありません。

食品店でも露骨に福島の近くのは買わんというアピールをしていた
ら、効いたのか?そればかりでは無いでしょうが最近はずーとっ遠国
産のが並ぶようになったし、その際は仕入れ担当者を褒めるように
しています。へたれ世代でもこの程度はやれるはずだから意志を強
くして欲しい、コミニケーションの練習にもなりますから。

それから既にご存知でしょうが、付ける薬の無い例の長瀧が御用を
やりったそうです。公開原則もなにもあったものじゃない違反行為。
公開の中には当然聴取者サイドからの質問反応が予定されている
、それを封じるのは形式だけで民主主義・公開やりましただけの
主催側の違反行為です。小官僚達にはこの原則が教育されてない
のですよ。

第14回健康管理のあり方に関する専門家会議(環境省「長瀧会議」)が、いっさいの傍聴人を排除して開催され、答申案を決定した。

http://chikyuza.net/archives/49469
simpleズ | 2014.12.24 21:44 | 編集
いつも記事を拝見しています。
この度の記事はツイッターで読んだことがありますが、専門家が本として出版されているのならば、責任の所在が明らかなので、是非大手メディアが報道して欲しいものです。

いつも、こういった重要な事実は、テレビ新聞で一切報道されていません。
平井憲夫さんのお話に出てくる北海道泊村の中学生、元敦賀市長の「かたわが何人うまれようとも」の発言、こういったことを積み重ねて知らせることが大事なのではと思います。

これ以上、日本を汚したくありません。
炊き込みごはん | 2014.12.25 18:21 | 編集
きーこさんのツイートは体制側からマークされた内容だらけで温和で優しい口調とは裏腹に曲がった事は嫌いという性格がチラホラと見受けられます(笑)

愛知の多治見市で核融合科学研究所の住民説明会でも住民側にDNAの事に注目して同じような発言をしていた人がいたと思います
難しい科学的な証明がなくても有機化学の基礎知識があればトリチウムが生態系に混入すると何が起きるのかぐらいは簡単に想像できますね
大多数のトリチウムは水と結合しているのですが光合成で食物が取り込みそれを草食系の昆虫や動物が食べてそれらを肉食系の生物が取り込んで悪循環をします
Heに突然原子が変異するのはイレギュラーな事なのでどんな化学変化が起きるのかは予測不可能
2年前ぐらいに福一でトリチウムは除去できないのでそのまま垂れ流す予定の大本営発表があった時にネット工作でトリチウム=水だから気にしなくても大丈夫とやっていましたね
避難地域の解除でもいつの間にか被曝の基準痴は出鱈目な空間線量に摩り替えられて内部被曝実行係数詐欺やセシウムスピン詐欺といい支配者層と勘違いしている連中が国民に思考をさせないようにしようと躍起になっている愚行を見ていると日本の劣化がハッキリと分かりますね

ところで今の経済の無茶苦茶な円安誘導をしている理由に日本で暮らしている人の海外脱出を阻止するのもありそうな気がします、きーこさんはどう思われますか?
| 2014.12.27 00:07 | 編集
2015年は、自民党と電力会社が崩壊の年だな・・・

なんと、米政府のデータをわかりやすく表示するとトンデモナイ被爆レベルであることが判明!=>東京でも甲状腺ガン頻発の可能性!!

《必見》 マスコミ報じず!アメリカ政府が公表した放射性ヨウ素の汚染地図が凄まじい件!なんと!【【東京の千代田区(注:福島でない!)】で【5154ベクレル!】】(2014/12/28 真実を探すブログ)
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/516.html
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-4966.html
http://www.whitefood.co.jp/news/foodmap/1922/
・・・アメリカ政府の公開している難解なデータを分かり易い地図にしてくれました。これは福島原発事故直後の放射性ヨウ素に関するデータを参考にした物で、地図を見てみると、北は岩手から南や千葉県や神奈川県まで汚染されているのが分かります。日本の大手マスコミも大々的に取り上げたことが無い地図で、汚染の酷さをひと目で認識することが出来ると言えるでしょう。放射性ヨウ素は甲状腺に蓄積され、甲状腺異常や甲状腺がんを誘発します。福島では疑いを含めて100人を超える数の小児甲状腺がんが発見されており、その数は今も増加中です。チェルノブイリ事故の場合、事故から5年目に癌患者が急増し、8年目頃にピークとなりました。★これを日本に置き換えてみると、2015年3月以降にがん患者数が急増するということになります。2015年は直ぐそこで、チェルノブイリ事故は他人事では無いです。
(1)首都圏の主な放射性ヨウ素の検出値(汚染度の高い順):(東京都)・港区 7,637Bq/kg(2011年3月30日)、・千代田区 5,154Bq/kg(2011年3月30日)、・西多摩郡 1,109Bq/kg(2011年3月30日):(神奈川県)・横浜市 2,789Bq/kg(2011年3月28日)(千葉県)・香取市 370Bq/kg(2011年4月7日)、その他、多数
(2)放射性ヨウ素と甲状腺がんの関係性:放射性ヨウ素で被ばくをすれば、誰でも甲状腺がんを発症する可能性が高まります。自然発生率が100万人に1人か2人かといわれる小児甲状腺がんが、チェルノブイリ事故では急激にふえました。
(3)チェルノブイリの甲状腺がんは、5000人:WHOの調べによると、1986年のチェルノブイリ事故後に、5,000人近くの方が甲状腺がんになりました。★特に14才未満の小児甲状腺がんは事故5年目から急激に増えています。★福島原発事故は2011年3月ですので、2015年目から注意が必要です。
(4)福島県での小児甲状腺がん:甲状腺がん、疑い含め104人福島の子供30万人調査(2014年8月)

真実のみが価値がある | 2014.12.28 09:24 | 編集
カナダのダウン症多発で、カナダの調査チームは、水として生体に取り込んだトリチウムが、水素として様々な高分子を形成し、崩壊によって化学的に不活性なヘリウムになった場合、高分子を維持できなくなる恐れを、指摘しているようです。

これ結構、盲点だったと思っています。

放射性物質の恐ろしさは、通常、生体の分子結合を切る放射線に在り、その強さと、飛距離、飛んだ先に生体の分子結合が存在する必要があり、それは確率の問題です。

でも、既に高分子を形成している水素原子が、壊変で突然化学的に不活性なヘリウムになると、化学結合を維持できなくなるのは放射線には無関係。


トリチウムは、放射線の強さだけで無く、懐変そのものによっても、分子の破壊をひき起こす事になります。

今まで、トリチウムは水を作るから代謝され蓄積されない、放射線も弱いとされてきたようですが、高分子を形成すると代謝はずっと遅くなるし、DNAにも取り込まれることが判ってきました。

トリチウムに対する基準は、見直すべきだと思います。
でじたるコミック | 2015.02.07 23:15 | 編集
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