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2巡目で初のがん確定診断 福島の子ども甲状腺検査
中日新聞 2015年2月12日 04時41分
2巡目で初のがん確定診断
福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故の放射線の影響を調べる県の甲状腺検査で、事故直後から3年目までの1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども1人が、昨年4月から始まった2巡目検査で甲状腺がんと診断が確定したことが11日、関係者への取材で分かった。また、がんの疑いは7人になった。
2巡目でがんの確定診断が出たのは初めて。12日に福島市で開かれる県の検討委員会に報告され、放射線の影響かどうか慎重に見極める。
チェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した。
(共同)
子どもの甲状腺検査 2巡目で初めて「がん」と診断のケースも
FNNローカル (福島15/02/12)

12日現在、2巡目が進んでいる子どもの甲状腺検査で、およそ7万5,000人の結果が出た。
1巡目で異常なしとされたものの、2巡目で「がん」と診断されたケースが初めて判明している。
医療関係者や学識経験者などが、福島第1原発事故の健康への影響について議論する検討委員会。


12日は、2014年4月から始まった2巡目の甲状腺検査で、1人が「がん」と診断され、7人が「がんの疑い」があると報告された。

甲状腺の検査は、東日本大震災当時18歳以下だった、県内のおよそ37万人を対象に行われている。
チェルノブイリでは、事故から時間がたって、甲状腺がんが増えたため、今は2巡目の検査が進められていて、これまでに、7万5,311人の検査結果が確定している。

2巡目で「がん」が見つかったのは初めてで、「がん」または「がんの疑い」とされた8人は、いずれも1巡目の検査では「異常なし」とされていた。

また8人は、震災当時、大熊町、浪江町、伊達市、福島市、田村市で生活していた。
県民健康調査検討委員会・星 北斗座長は

「どういうふうに考えていくのかっていうのをちゃんと整理をしないと、
多いとか少ないとかというコメントはできないんですね。
もう少しきちっとしたデータがそろい、そして時系列的な変化や地域ごとの変化や、
あるいは当時の年齢、現在の年齢、そういったことを正確に議論、
議論というか評価していくというのがプロセスとしては不可欠だと思いますので、
今の時点で多いとか少ないとかという話ではないと言っていいと思います。
内部被ばくとの関係性などについても検索していく必要があると思っています」



検討委員会では、放射線の影響とは考えにくいというこれまでの評価は変えないとしながらも、因果関係など慎重に検証したいとしている。
甲状腺検査の流れを整理する。

2011年度から2012年度にかけて、37万人を対象に、1巡目の調査が行われた。
その結果、「がん」と診断されたのは、86人で、「がんの疑い」があるとされたのは23人だった。
そして、2014年4月から検査は、2巡目に入っている。

12日報告された8人は、いずれも1巡目は「異常なし」とされていたが、2巡目の検査では、1人が「がん」と診断され、7人が「がんの疑い」があるとされた。
1巡目で異常が見つからず、2巡目で「がん」と診断されるのは、初のケースとなる。
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