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矢ヶ崎克馬琉球大名誉教授 参考人意見(文字起こしあり)科学技術特別委員会5/20

5月20日に衆議院で
科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件(放射線の健康影響について)があり

(参考人)
原子力安全委員会委員久住静代君
琉球大学名誉教授矢ヶ崎克馬君
高木学校元放射線医学総合研究所主任研究官
医学博士崎山比早子君
中部大学教授武田邦彦君

以上の方がたの参考人意見と質疑応答が行われました

矢ケ崎克馬先生の参考人意見です。
内部被曝の重要性の説明です

20110520 科学技術特別委員会
矢ヶ崎克馬琉球大名誉教授 参考人意見




続きを読むに議事録が作成されていましたのでその部分の内容書転記します。

○矢ヶ崎参考人 

委員の先生の皆さん、おはようございます。矢ヶ崎克馬でございますが、
私は、本日は、放射線の人体に影響を及ぼすということに関しまして、その基礎になる物理的な考察をさせていただきます。

私の大学での専門というのは物性物理学といいまして、
磁石や超電導や半導体、そういったことを基礎科学的に扱ってまいりましたが、
本日は、一般科学の立場でこの現象についてお話ししたいと思います。

一般科学というのは、現象と本質を論じる、科学の倫理を論じる、測定と背後の実態等を論じる、
そういう分野の科学でございますけれども、すべての科学の基礎に一般科学が位置しております。

自己紹介はこれで終わりますが、
私の発言はレジュメに趣旨が書かれておりますが、
きょうはプレゼンテーションで、絵を見ていただきながら御説明したいと思っております。

まず、今、私どもが放射線、放射能、そういったことを盛んに議論しておりますが、
これを、どんなところからの言葉の意味があるかということをまず確認させていただきたいと思っております。

矢ケ崎1


一番左側には原子の姿がありまして、
原子というのは一番ど真ん中に原子核がありまして、その周りを電子が回っております。
この電子の数は、真ん中に含まれているプラスの電気量と同じものがありますけれども、
今、放射能というのは、この原子核にかかわることでございます。

ある種の原子核で、すべての原子核ではありませんが、
核分裂で出てくる原子はすべてこれから説明する性質を持っておりますけれども、
ここの原子核がエネルギーが高いものですから、余分なエネルギーを外に捨てようといたします。

そのときに三種類の放射線と呼ばれるものを放出します。
原子核から捨てられるもの、これが、例えばベータ線というのは電子が速いスピードで出てまいりますけれども、
そういう非常にエネルギーを持った状態のもので、これが放射線と呼ばれるものです。

放射能というのは、原子核から放射線を出す能力というような意味で放射能、そういう言葉が使われております。
このアルファ、ベータ、ガンマというのはかなり性質の違うものでございますが、
まずは、放射線が作用するのは、今度は、こちらを、作用される方の、体を構成しているような原子で例えますと、
この一番外側の電子が影響を受けます。でも、私どもの体は、原子が孤立しているということはありません。
すべて分子になっております。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎2

これは、一番単純な水素原子が水素の分子になる、そこの絵をかいておりますが、
水素の原子は、プラス一価の原子核に電子が一個回っている、そういう状態でございます。

ところが、日常は水素分子として燃料に使われておりますが、この分子、重い原子同士がつながるのは、
電子がペアをつくる、これが決定的なポイントでございます。

それなものですから、放射線がこの分子を構成しているペアの電子にどう作用するか。
これが後、生物的にどんな影響が出てくるかというようなことの一番基本になります。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎3


放射線は、この分子に衝突をいたします。
衝突するとき、一番外回りの電子というのは、もうすべてと言い切っていいんですが、
ペアの電子のつがいになって、原子と原子をつなげている役割を持っております。
これが、放射線がぶつかると、ここにある電子が原子の外に飛び出してしまう、吹き飛ばされてしまうわけです。

このときに、この電子がここにいたのが、原子から離されてしまうという意味で、電離という言葉を使います。

それで、私ども生物が受けても、鉄やその他の無生物が受けても、
すべて放射線の基本作用は分子がちょん切られる、
これがまず押さえておくべき基本的なプロセスでございます。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎4


これは、私どもの体を構成する分子はたくさんの種類があります。
いっぱいありますが、一番典型的に健康に害を与えるものは、DNAの分子を切断する、
これがどういう結果をもたらすか、ここを考察することがポイントになります。

まず、ここにかいてある、DNAというのは、二本のたくさんつながった分子が全く同じものが二つ用意されております。

これが細胞分裂などできちっと同じ遺伝子を伝えていくために、
一本では同じものがコピーできない、二本用意されているというのがDNAの姿ですが、

まず、この絵は、DNAの一本だけ分子切断が行われてしまう、二本目は大丈夫である、
そういう絵をかいてありますけれども、
この場合、分子が切断されても生物学的な修復作用で、もとに戻りたいという再結合が起こります。
再結合が、周囲に健全なものがずっと並んでいますと、比較的高い確率できちっともとどおりになります。

このタイプの切断をするのはガンマ線といいまして、
相互作用が非常に弱いものですから、ところどころ分子切断をして、
エネルギーを余らせて我々の体を突き抜けて外に出てしまう。

それで、外部被曝が主にこういうタイプの分子切断をすると判断しております。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎5


ところが、アルファ線、ベータ線というのは非常に相互作用が強いものでありまして、
アルファ線というのは、体の中ではたった四十マイクロメートルという距離しか進みません。
四十マイクロメートルというのは、この紙の厚さぐらいが四十マイクロメートルというものでありますが、

でも、この四十マイクロメートルの間で全部エネルギーを使い切るということで、
ちょっとしか飛ばないという結果になっております。

それで、四十マイクロメートルのところに何と十万個も分子切断を行っていきます。
そうすると、DNAの二本の分子は両方とも切られてしまう。
それで、この場合には、生物学的に、もとに戻ろうとしても、間違ってつながってしまう。
間違ってつながってしまったものが生き延びると、遺伝子の変性ということにつながりまして、
これから生物学的に非常に大きな影響が出てくるところでございます。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎6


今、福島の原発での放射能というのは、原子炉から放射性のほこりが舞い散って出ているものでございます。

この絵にかいてある一粒一粒が放射能のほこりと考えていただきますと
、ほこりですから、体の中に吸い込んだり飲み込んだりしてしまう。
これが内部被曝ということの原因なんですが、

この放射性のほこり、例えば一マイクロメートル、
一マイクロメートルというのは一ミリメートルの千分の一の大きさでございますけれども、
これが目には見えない。
目には見えないけれども、原子の数でいくと一兆個の原子が詰まっております。

そうすると、その放射性原子がそれだけあるものですから、
飲み込んだほこりが体の中に入って、体の中で放射線がばんばん出てくる、それが内部被曝でございます。

実は、内部被曝は、アルファ線もベータ線も、短くしか飛ばないものも全部、体にきいてくるものですから、
外部被曝よりもはるかに高い被曝量を与えます。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎7


これは放射性のほこりが体の外にあるときですが、
例えば、ベータ線はたかだか一メートルしか飛ばない、
一メートル以上離れたところにほこりが存在すると、体に当たるのはガンマ線だけだ。

ですから、外部被曝というパターンをここに示しておりますけれども、外部被曝はガンマ線だけにやられる、
そういう理解が近似的に成り立ちます。

ガンマ線もあらゆる方向に飛んでいくんですが、
体の方向に向かったものだけが被曝に当たります。

ところが、このほこりが体の中に入ってしまいますと、あらゆる方向に出た放射線、
それから、短いものも長いものも全部、先ほどの分子切断にきいてきてしまいます。

そういう意味で、内部被曝というのは、外部被曝というものよりも非常に大きな被曝を考慮しなきゃいけない。

これが、実は日本では、内部被曝ということが決定的に無視されているというのが学会の姿でございまして、
大変困った状態であると私は思っております。

 次をお願いいたします。
矢ケ崎8


これが、チェルノブイリ事故の後の子供の甲状腺疾患それから甲状腺腫、
そういったものがどんなふうに年々あらわれているかということですけれども、
特徴的なものは、一九八六年にチェルノブイリの爆発がありましたが、
この五年後あるいは六年後に子供の疾患が急激にふえております。

それで、千人当たりの数で示しておりますが、
何と、九五年以後は、十人に一人、千人に百人の割合で子供の疾患があらわれております。

これは現場の病院などでしっかり確認できることなんですけれども、
これをどんなふうに放射線と結びつけるかということに関しては、
いろいろ見解が分かれるというような情けない状況でございます。

 次をお願いします。
矢ケ崎9


これは実は、被爆者の方々が現在どういう健康不良状態を持っているかというようなことで、
ちょっと読みにくいところがありますが、

上は腰痛、二番目が高血圧、視覚障害、神経痛など、ずっと二十項目にわたって、
一九八五年から一九九〇年、千二百三十二人の被爆者の方の健康状態を調べたものでございます。

一般国民という白い枠、これは厚労省のデータでありますけれども、何と、そのいずれの項目も数倍しております。

これで、やはり、私がまず物理的にお話し申し上げました、こういうプロセスがある以上、
福島県を中心にして、子供たちにも大人にも、今お見せしたようなそういう症状、疾患が必ず出てまいります。

それに対して、私どもの社会がどういうふうに保障していくか、どういうふうに健康管理をしていくか、
これが一番大事なことで、
かつ、今きちっと被曝を防止することが将来の莫大な医療費、そういうものを軽減しつつ、
健康を保持するという意味で大変重要な課題となっております。

準備した絵は、皆さんに全部お話しすることができませんでしたが、基本的なことは、私がお話ししたいことはそれでございますので、どうぞよろしくお願いします。(拍手)

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