<3.核のゴミ>「六甲山という山がありますけれども、 あれは100万年前は海の底だったのです」 小出裕章氏3/13報道するラジオ(文字起こし)参考あり

2015年3月13日【金】 報道するラジオ
東日本大震災4年~福島と原発のいま


21:19〜https://youtu.be/5GXzqghUwIY?t=21m19s

核のゴミ

水野:
小出さん、次は「核のゴミ」について伺いたいんですけれども、
原発再稼働への動きが進められている中で、
科学者の団体である日本学術会議というところが発表したものがあります。
それは「再稼働の条件」として、
「原発から出る核のゴミの対策を明確にしなさい」という提言なんですね。
これは具体的には「50年間の乾式貯蔵」というのを提案していると言うんです。
これはどう評価なさいます?

小出:
日本学術会議というのは、「学者の国会」と呼ばれるように、
学者の中の本当に偉い人たちが会員になって作っている団体なのです。
その団体がようやくにして、これまでの日本がやってきたやり方。
というのは、原子力発電所から出てきたゴミを「
地下深いところに埋め捨てにしてしまえ」というのが日本のこれまでの方針だったのですけれども、
「そんなものはダメだ」と言って、最近になってようやく提言を出してくれるようになったのです。

私は今水野さんが言ってくださったように、
「乾式貯蔵でやるしかない」と、もうずーーーっと昔から言ってきた人間なのです。
「埋め捨て」にするなんていうことをやってはいけない。
「埋め捨て」にしたところで100万年間そこにじっとしていてくれなければいけないというようなことは、
科学が保障できるようなことではないので、


水野:100万年埋めたままの状態が保証できるか?っていうことですね?

小出:そうです。

水野:「地球は変わる」っていうことです。

小出:
はい。
例えば関西には六甲山という山があります。
標高約900mあるはずですけれども、
あれは100万年前は海の底だったのです。

それほど長い時間のことを言っているわけで、
私たちがわずか何十年間で使った放射能のゴミを100万年も、
後々までじっとしておいてくれと望むこと自身が、まずはおかしいと思いますし、
「そのようなやり方をやってはいけない」と私はずーーっと言ってきました。
で、少なくともそういうやり方がダメなのであれば、
私たちの目の黒い場所で保管を続けるしかないし、
そのやり方というのは「乾式貯蔵しかない」と私は言ってきましたので、
学術会議が、ようやくにしてそこまで言ってくれるようになったということで、
ありがたいとは思いますけれども、なんで今まで学術会議が日本の原子力の暴走を認め続けてきたのか?と。
むしろ私は、…ちょっと文句も言いたいな、と思っています。


平野:その気になれば今は、これはもう実現できるんですか?

小出:
使用済み燃料というのは、かなり膨大な発熱体ですので、
原子炉から取り出した直後はプールで保管するしかありません。
でも、4年とか5年とか経ちますと、崩壊熱と言っている放射能が出す熱が随分減ってくれますので、
金属製のキャスクという、鉛と鋼鉄でできた容器の中に入れて、
いわゆる空冷で冷やすことができるという状態になるのです。
実際に世界でやっていますし、日本の原子力発電所も、
例えば東海第二原子力発電所とかいうところでは、
プールではなくて、金属製のキャスクに入れて、空冷で建屋内で保管をするということを既にやっています。

で、青森県のむつ市には東京電力と日本原子力発電が、中間貯蔵施設という貯蔵施設を作って、
金属製のキャスクで空冷式の保管をしようとして、もうすでにその建屋もできているという、
そういう状態になっていますので、やろうとすれば出来ます。

ただし、私自身はその乾式貯蔵の場所というのをこれまでやってきたように
過疎地に押し付けるということではなくて、「都会に作ってくれ」と私は言っています。
東京電力の本社ビルの地下、あるいは関西電力の本社ビルの地下でもいいわけですから、
そういうところにおいて、都会の人達が自分達の生んだゴミというのをきちっと認識すべきだと思っています。


水野:でも、「50年経ったら安全」というわけじゃない…ですよね。

小出:
もちろん違います。
50年たっても結局やり方がわからないということに多分なると思いますし、
それからまた50年間、なにがしかのやり方を考えるということになると思います。

水野:次のやり方を考えながら走らざるを得ない…

小出:はい
もちろん私は死んでいるし、平野さんも水野さんも死んでしまっているわけですけれども、
「そういうゴミというものを原子力というのは生んでいるんだ」ということを、
皆さんも認識して欲しいと思います。

26:33

水野:
小出先生は今月末で京都大学を退官なさるというふうに伺っておりますけれども、
今後もまた色々教えていただきたいと思いますので、
今後ともどうぞよろしくお願いたします。

小出:はい、ありがとうございました。

水野:京都大学原子炉実験所助教小出裕章さんにうかがいました、ありがとうございました。




ー参考ー


日本学術会議、核ごみ対策提言へ 再稼働条件で明確化要請
長崎新聞 2015年2月17日 18:01


学術会議
日本学術会議が開いた「核のごみ」の最終処分に関する検討委員会で、政策提言案について議論する今田高俊委員長=17日午後、東京都港区
 
日本学術会議は17日、原発から出る「核のごみ」の最終処分に関する検討委員会(委員長・今田高俊東工大名誉教授)を開き、原発再稼働の条件として、核のごみ対策の明確化を政府と電力会社に求める政策提言案について議論した。3月にも正式に公表する。

日本学術会議の提言案は、原発の高レベル放射性廃棄物の処分地が決まらないまま再稼働を進める国の姿勢を「将来世代に対する無責任」と批判。原発推進、脱原発など立場にかかわらず、再稼働で生じる廃棄物の抑制や上限設定など「総量管理」を議論すべきだとしている。



核のごみ:日本学術会議が計12項目の政策提言
毎日新聞 2015年02月17日 21時47分

有識者で作る日本学術会議は17日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分のあり方を議論する検討委員会(委員長=今田高俊・東京工業大名誉教授)を開いた。ごみを地中深くに埋める地層処分を将来的に導入することを前提にしつつも、原則50年間、地上施設で暫定的に保管することなどを含む政策提言をまとめた。

提言は計12項目。核のごみの保管・処分は電力会社の責任と明記。電力会社が配電地域ごとに暫定保管施設を少なくとも1カ所設置するように求めた。同時に、原発再稼働や新増設に当たっては、こうした暫定保管施設の確保を前提条件とすることも盛り込んだ。

国民の合意形成を図るため、市民が参加する「核のごみ問題国民会議」の設置も提唱した。今田委員長は記者会見で「再稼働を進めるなら、政府はごみ処分方針について国民に明確なプランを示す必要がある」と述べた。【中西拓司】





京大:反原発の闘いこれからも…小出裕章助教が定年退職へ
毎日新聞 2015年02月19日 15時15分(最終更新 02月19日 16時17分)

小出先生
小出裕章さん=2014年7月、松井豊撮影

京都大学原子炉実験所=大阪府熊取(くまとり)町=の研究者として、40年以上、原発の危険性を指摘し続けてきた小出裕章(こいで・ひろあき)助教(65)が3月末で定年退職を迎える。市民に分かりやすい語り口で原子力利用に伴うリスクを訴える論客で、東京電力福島第1原発事故以降は週末ごとに全国の市民団体などの求めに応じて講演してきた。今月27日には同僚と始めた自主講座「原子力安全問題ゼミ」で最終講義をする。

 ◇今月27日「最終ゼミ」

小出さんは1974年、実験所に助手として採用された。もともと「原子力開発に命をかけるつもりだった」という原発推進派だったが、原発が都会に建てられず、過疎地に危険性が押しつけられている現実を知り、一転、反対派に。原発に批判的な実験所の同僚5人と研究グループを作り、市民が参加可能な「安全問題ゼミ」を開いた。活発な反原発の動きが注目され、「熊取の6人組」などと呼ばれた。

福島原発事故以後は、日常業務の傍ら週末などに約230回講演に出かけ、ラジオ番組に約150回出演した。27日午後2時から実験所で開く最終講義は「原子力廃絶の道のり」がテーマという。退職後は長野県に移住する計画を立てている。一方で「福島事故で苦難の底にいる人たちを考えれば、簡単には引き下がれない」と話し、7月末まで講演の予定が入っているという。【大島秀利】





京大の小出助教「原子力は危険」 定年退職前に最終講演
福井新聞(2015年2月28日午後4時09分)

小出先生2
公開勉強会で、定年退職を前に最後の講演をする京都大原子炉実験所の小出裕章助教=27日午後、大阪府熊取町

京都大原子炉実験所(大阪府)の小出裕章助教(65)は3月の定年退職を前にした27日、公開勉強会で最後の講演をした。「原子力は徹底的に危険で差別的。事故が起きれば古里を追われる」と話し、あらためて原発の危険性を訴えた。
 
福島第1原発の事故について「起きる前に何とか止めたかった。無力さを感じる」と話した。
 
事故により原発に絶対的な安全はあり得ないと明らかになったのに、国は安全性を確認したとして再稼働を進めようとしていると批判。「巧妙なすり替えだ。福島の事故はまだ終わっていない」と述べた。













報道するラジオ 2015年3月13日
「東日本大震災4年~福島と原発のいま」文字起こしブログ


<1.中間貯蔵施設>
「弱いところ弱いところにしわ寄せをしていっているのです」 
小出裕章氏3/13報道するラジオ(文字起こし)参考あり


<2.廃炉への道>
「今更『ミュー粒子でどこにあるか?』なんて、そんな議論をしている暇すら本当は無いのです」 
小出裕章氏3/13報道するラジオ(文字起こし)参考あり


<3.核のゴミ>
「六甲山という山がありますけれども、 あれは100万年前は海の底だったのです」 
小出裕章氏3/13報道するラジオ(文字起こし)参考あり







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コメント

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小出先生、3月末で京都大学を退官なさったんですね・・・。
知らなかったです。