福島第1の原子炉調査ロボ停止 回収の見込み立たず
日本経済新聞 2015/4/10 20:04
東京電力は10日、福島第1原子力発電所1号機の原子炉の調査のために同日、原子炉の格納容器内に投入したロボットが、何らかのトラブルにより途中で停止したと発表した。停止前に得られたデータは取得できるが、ロボット本体の回収の見込みは立っていないという。
日立GEニュークリア・エナジーが公開した東京電力福島第1原発の1号機格納容器内部を調査する形状変化型ロボット(茨城県日立市)
ロボットは2011年3月の事故で炉心溶融を起こした1号機の原子炉の状態を調べるため、格納容器の内部に初めて投入された。
東電によると、10日午前9時すぎにロボットによる調査の作業を開始。格納容器内への投入に成功し、内部の踊り場で調査していたところ、午後2時すぎに制御できなくなった。通信用のケーブルが障害物に引っかかったことなどが原因とみられるが、詳細は不明という。
格納容器内の画像や温度、放射線量などの情報について、東電は当初予定の3分の2程度は収集できたと説明している。核燃料があるとみられる地下階につながる入り口などが観察できたという。これらのデータはロボットからの通信によって取得できる見込みで、週明けにも公開する。
東電は13日にも格納容器内の違う場所の調査を計画していた。ロボットはもう1台あるが、予定通り作業を実施するかどうかは改めて検討するとしている。
ー追記ー
2台目も!!
東電、1号機格納容器内に投入した2台目のロボットの回収断念(福島15/04/20)
FNNLocal 2015/04/20 に公開
東京電力は、1号機の格納容器内にたまった汚染水などを撮影した2台目のロボットの回収を断念した。
1号機の格納容器内に投入された2台目のロボットは、すでに回収を断念している1台目のロボットと同様に、内部の放射線量や温度に加え、事故後初めて、地下にたまる汚染水を撮影した。
しかし、極めて強い放射線で、カメラ機能が壊れ、ロボットの形を、配管を通して回収できる状態に変化させられるかどうかを確認できないという。
このため、東京電力は、1台目と同様に、2台目のロボットの回収を断念した。
東京電力は、2台のロボットの回収を断念しても、燃料の取り出し計画に影響はないとしている。
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