3<リニア残土問題>「穴を開けて膨大な量の土が出て、持って行き方が場当たり的で、最終責任も考えられていない」〜静岡県最北部の南アルプス 4/13樫田秀樹氏 岩上安身氏インタビュー(文字起こし)

2015年4月13日(月)19時 
樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビュー


残土

静岡県最北部の南アルプス。
JR東海は建設残土360万立方メートルを、大井川渓流部に6カ所、標高2000メートルの稜線に1カ所置く予定。
静岡県知事も静岡市長も「回避せよ」と意見を出したが、反映されなかった。
トンネル工事を大井川の流量が1秒最大2トン減ると予測されている。
焦ったのは、大井川を利用する下流の7市2町だ。

1

樫田:
見やすくなるように書いたんですけれども、
この大井川のカタカナの、ア、イ、ウ、エ、オ、カ。
これがここの6カ所です。残土を置こうとしているところですね。

2

そして、キが標高2000m
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白根庵嶺ですが、通称「扇沢」
でここの残土はここから持ってくるんですね。
非常口、さっきのトンネルですね、ここに非常口を作ります(緑の三角)。
ここからこのトンネルの残土を出すんです。
で、ここ(緑の三角)からこのルートを使って(黒い線)山まで持ってくる。
ここは標高1500mです。
500m上です。どうやって運ぶか?
ここ(緑の三角の右上の黒い点)にですね、トラックじゃなくて、トンネルを掘るんですよ。


岩上:えっ!!また!?

樫田:
トンネルを掘って、トンネルの中にベルトコンベアーを設置すると。
そのベルトコンベアーで残土をザーっと、500m上の標高2000mの山の上に置くといった計画ですね。


岩上:
その残土を積み上げちゃうことによる、
またこれが環境影響というのはどのように出るのか?というのはどう説明しているんですか?

樫田:
これは地元の、方法書といって準備書ですね。
準備書が出た後に、みんなビックリしたんですね。
7市2町の首長さんと、静岡県知事も、静岡市長も、「これは許されない」と。
許されないから回避してよと。
後、県が設置した環境影響評価審査会という、そういった県独自の審査会があるわけです。
そこに在席した研究者も専門家の方たちも「ここには置くな」と。
「危険だ」と。

何が危険か?というと、
まず「残土そのものが、標高2000mの稜線から崩落する可能性がある」ということと、
残土の重みで山そのものが崩れる可能性がある」と


岩上:あ……

樫田:「だからここは回避せよ」と。

岩上:そんなこと今まで聞いたことがないですよね。

樫田:
ですからその答申を受けて、静岡県知事もJR東海に対して、「
ここに残土を置くのは回避せよ」という意見を出したんです。

岩上:
崖崩れとか山崩れが起きてしまうかもしれないから、残土そのものを。
それから残土どころか、その重みで山自体が崖崩れ、山崩れを起こす。
これは周りがものすごく危険な状態になるわけですよね?

樫田:そうですね。

岩上:こんなことってかつてやったことあるんですか?

樫田:無いんじゃないですかね。

岩上:日本のどこかの公共事業とかで、山の上に積み上げるという、

樫田:聞いたこともないですね。

岩上:
膨大な大きさの山とか。
これ、今までだったら、山を崩すとかは普通はどこか埋め立てに使うとか、そんなのだったですよね。

樫田:そうですね。

岩上:だから埋め立てにも持っていけないほどの量だっていうことなの?

樫田:
でも不思議なのは、残土というのは廃棄物じゃないわけですね。
残土は資源なんですよ。
法律で資源なんです。
ということはですね、置くだけではなくて、いつかは再利用するという前提が残土なんです。
じゃあ、ここに置いてどうするんだ?ということなんです。
そういう計画は全然聞いたことがないですね。


岩上:それは誰のものなんだ?っていう話ですよね。

樫田:
そうですね、そうです。
だからこれ本当に残土もですね、JR東海が自分の名において、最後まで保管しているのか。
それともどこかの業者に売り渡して、「後はあなたたちの責任でどうぞ」ということでやっちゃうのかもわからない。


岩上:わからない。

樫田:それはわからない、まだこれからです。

岩上:
だからその残土の行く末自体では、今言ったように崖崩れが起きるかもしれないというような問題についての最終責任がわからない…。

樫田:わかりません。

岩上:
あ………、ビックリするなぁ。
これは本当に、このリニアの計画のうちの一部ですね。
一部でももう、こういう問題が発覚してきているという、見えてきているという。

樫田:
そうですね、約5800万リューベ(立法メートル)の残土のうち、静岡県はわずか360万立方メートルですから。


岩上:5千800万!

樫田:ええ、東京から愛知まで。

岩上:イメージできないですね。それが東京ドームの30杯って言いましたっけ?

樫田:
これ(360万立方メートル)で東京ドーム3杯ちょっとですね。
東京ドーム1杯で100万リューベちょっとですから、5800で、ま、50杯ちょっと位でしょうか。

岩上:
東京名古屋間ですよね。
大阪間まで入れると、

樫田:ちょっとわかりませんが、

岩上:
はるかにもっと多いわけですよね。
それだけ穴を開けて、膨大な量の土が出て、その持って行き方というのも場当たり的ですよね。
場当たり的な処理しか今の所思いついていないし、その後の最終的な責任ということもきちんと考えられていないし、説明されていない。


樫田:そうです。

岩上:あるいは合意が形成されていないわけですね。

樫田:合意は住民合意はもう全然ですね。されていません。

岩上:あれは国民との合意って言ってもいいですよね。全然説明されていない訳ですね。

樫田:国会でも審議されていません。

岩上:これはものすごく重大なことですよね。

樫田:
で、これなんで大井川の河原に置くのか?(ア、イ、ウ、エ、オ、カ)
JR東海の言い分は、ここは開閉された土地であると。
つまり、かつて一度使ったことがあると。
ま、確かにそうなんですね。
何かの宿舎後ですとか、何かの資材置き場だとか、小さな残土捨て場だとか、
確かにこれ(ア、イ、ウ、エ、オ、カ)はそういったところなんですね。
でもこれは後で写真を見せますが、ここの「カ」。
ここに関しては、開閉っていうかね、何かコンクリートを作っていたような施設があったらしいんですが、それは数十年も前の話で、今はもう本当に自然に戻っているんですね。


岩上:なるほど。

樫田:
数十年前に開閉された工場で「ここ(カ)に置くんだ」と言っているんですけれども、
ここ(カ)はとんでもないですね。
これは後で写真で説明いたしましょう。

4

岩上:
はい。残土問題について、
この実験線で排出された残土のうち160万リューベが、山梨県お笛吹市境川町の谷を埋める、
谷を埋めてしまっている!?


樫田:そうですね。

岩上:
用途は未定。
用途は未定!
谷を埋めちゃって、その埋まっちゃった土地をどうするの?っていうことになっている訳ですか?

樫田:
これは、もともとは、境川は笛吹市に合併する前は境川村だったかな、町だったかな、自治体だったんですけど、
そこが、「この谷を残土で平坦にして、住宅開発をやるんだ」と言ったことで盛り上がったんです。

岩上:はぁ。

樫田:
ところが頓挫しました。
っていうのは、JR東海にすればね、元々は「リニアは東京大阪間を21世紀の初頭には走るんだ」ということを言っていた訳ですよ。
それをみんなは信じていたんだけど、実験ばっかりやっててなかなか本線工事が始まらない。
そのうちバブルの崩壊もやってきたといったことで、住宅の開発は頓挫。
で、これは今もそうですよ。
何に使うかは未定です。


岩上:はぁ〜…

樫田:だから言ってみれば、本当に自然破壊が起こっただけ

岩上:
あぁ、なるほどね。
JRの事業としてリニア建設で使うだの、自治体の事業として処分するだの、処分場を造るだの、
三つの方法を説明するが、実際には具体的にどのようなものなのか?説明はされていないと。

樫田:そうですね。

岩上:
ま、「こういうことを考えていますよ」と言っているだけで、
「ここの地区のこれはこうしますよ」と。
で、かくかくしかじかで皆さんにはご迷惑がかからないようにしますよみたいな話でも

樫田:
でもない
それ以前です。
残土が全部で5800万リューベ出てきますけど、
そのうちですね、さっきの静岡も含めて、
「残土をこうやって処分しますよ」と言っているのは、そのうちの2割も無いんです。
8割以上は、「都県を窓口にいたします」と、それで終わっているんですね。


岩上:
ほほ〜。
全部押し付けちゃうっていう話じゃないですか。

樫田:
そうです。
どこに持っていくか?も、どうやって処分するか?も分からない。


岩上:
全体としてこれは本当に、リニアという壮大な巨大な計画のほんの一部ですよね、入り口の、実験線の。
一部ですけれども、その一部でことごとく無責任な体系みたいな感じになっている。
全体はどうなるんだ?非常に不安になってきますよね。

樫田:
不安です。
これが今のところですね。
これは谷だったところが、2、3年前に撮った写真ですけど、

5

岩上:
なるほど、リニア実験線から排出された建設残土160万リューベを、谷を埋めてしまったと。
そして平坦にしたと。
ここがその谷だったところを埋めちゃった、

樫田:そうです。

岩上:住宅開発が予定されていたけれども頓挫。

樫田:頓挫。

岩上:
もう要するに全然需要も見込めないし、
ここをデベロッパーが買ってくれるという見込みだったんでしょうけど、誰も手をあげないし、
ま、そもそも値がつかないんでしょうね。

樫田:
そうですね。
最初はね、山梨県にリニアの駅ができれば、ま、ここに住む

岩上:人がいっぱい増えると。でもそういうことも無い。

樫田:無いですね、はい。

岩上:
全然話が違う、どんどん変わっていくっていうことですね。
残土問題、まだ続きます。

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リニア実験線の誘致が決まったのが1989年である。
翌年、県の土地開発公社は埋立地での「境川分譲地造成事業」を発足。
39億円を投じたと。
98年までに144人の地権者から21.9ヘクタールを購入。
残土で造成した後は、住宅365区画を分譲するという見込みだった。

こういう話だったんですね。
そして境川村では1000人の人口増を見込んで、幼稚園親切、下水道整備を構想。
だが計画は頓挫。
2012年夏に確認すると、土地は後者の手を離れ県に売却されていた。

あら、いつの間に。
なんですか、それ。

樫田:いまこれですね。

岩上:
はー、なんの開発も始まら無いのに利払いだけで7000万円もの負担が、
年7000万円の負担が、これは県に

樫田:かかっている。

岩上:
ようするに、税金でそのされられてしまっているということですか。
一方土地を買った県も埋立地の用途は未定。
残土は地域活性どころか、豊かな自然を壊しただけだった。
あちゃーっていう話ですけど、これは山梨県もなんでこんなもの受け入れるんですか?
あるいはこれについて、ま、JR東海が秘密主義だっていうのはわかりましたけど、
山梨県はきちんと説明しているんですか?こういうのを。
経過とか、どういう責任でもってね、県民に負担になるわけですから、
それは説明しているんですか?

樫田:していないと思います。
後、山梨県もリニアが始まった場所ということもあるので、
言ってみれば県民の方は、国会議員もようやく去年ぐらいからですね、
国家事業なんですよ。
本当は国家事業なんだけど。
リニアが国土交通省が認可してから動き出した。
田舎の人間は村八分が怖い。
だから反対が出来ないという、
だからこういった状況になってもなかなか「あの埋め立ては間違っているよね」という声は

岩上:国に盾突けないよね、みたいな感じになっちゃうんですか。





【内容情報】
総事業費9兆円。この史上最大の鉄道事業は、その問題点をほとんど報道されることなく着工目前まで来た。東京・名古屋間の286キロのうち86%の246キロがトンネルになることで発生する水枯れの可能性、処分方法の決まらない膨大な建設残土、掘り当てるかもしれないウラン鉱床、1日に1700台ものダンプカーが12年も走る村、10年以上も続く騒音と振動と土ぼこり、喘息、生活と交通阻害、生態系の劣悪化、立ち退き等々。今からでも遅くはない。JR東海は関係者、特に住民を軽視せず、徹底議論を図るべきだ。






2015年4月13日 
樫田秀樹氏 岩上安身インタビューの文字起こしブログ


1<悪夢の超特急リニア中央新幹線> 「書店に並ぶ直前に、3000部全部裁断されてしまった」4/13樫田秀樹氏 岩上安身氏インタビュー(文字起こし)


2<リニア新幹線>
「もしトンネル内で止まったら?」「その場合はお客様同士で助け合っていただきます」
〜河川の水枯れ〜4/13樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビュー(一部文字起こし)




「リニア新幹線狂気の計画」 文字起こしブログ
動画はこちらにあります↓
<リニア新幹線狂気の計画ー1ー>
「間違いなくこれは浜岡と抱き合わせの計画だ。
これはもう間違いなくね、このままいくと我々はもう殺されますよ」広瀬隆氏(文字起こし)



<リニア新幹線狂気の計画ー2ー>
「97%反対止めます。っていうのが普通でしょ?どんどん決定していくんですよ」
広瀬隆氏(文字起こし)


<リニア新幹線狂気の計画ー3ー>
「一部の利権者が動き出して、これは遊びなんです。最後に失敗するんですから」
広瀬隆氏(文字起こし)


<リニア新幹線狂気の計画ー4ー> リニアの電磁波問題
「これはきちんと理解したらみんな乗りませんよ、怖くって」
広瀬隆氏(文字起こし)


<リニア新幹線狂気の計画ー5ー> 電磁波を浴びる利用者の利便性
「日本人の誰も、高い金を払って時速500キロで景色も見えない鉄道が宙に浮いたまま、
目が回るような高速度で目的地に到着したいとは思っていない」 広瀬隆氏(文字起こし)


<リニア新幹線狂気の計画ー6完ー> 「運転手がいないんですって」
リニアは乗客の命を考えない、とてつもなく危険な鉄道である 広瀬隆氏(文字起こし)


広瀬隆さん長野県富士見町2011年9月20日講演(内容書き出し)




<狂気>リニア中央新幹線試乗会
「ただすぐにトンネルに入ってしまいました」9/22 TOKYO MX(文字起こし)




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きーこ様
貴重な情報をありがとうございます。
ご紹介いただいた「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」買いました。
本の帯を読んだだけでは、ふ~~~ん位でしたが、本文をほんの数ページ読み始めただけで、恐怖に震えます。
原爆より深刻に国土を破壊してしまうのではないか!?!
その場逃れのごまかししかJR東海は言っていない。
楽観的見積りで9兆円と言う金額を、現在ある新幹線の利用者だけで負担できるはずがない。
国家的プロジェクトがいつの間にか国家プロジェクトになり、国土を荒らされた上に経済的負担も負わされるのか!?!
まだ読み始めたばかりなのに・・・・。

きーこちゃん、良い本を教えてくれて、ありがとう。図書館にリクエストもしようと、思いました。

「閣議決定は違憲立法である」

「自転車運転講習は14歳未満は対象外、13歳未満の児童、幼児又は70歳以上の高齢者の場合、自転車が通行可能な歩道の標識が無い歩道でも通行することができるようです。」
さゆふらっとまうんどのブログsayuflatmound.com/?p=11910
>すいすい 2015年5月18日 8:34 PM に投稿
>こういった記事を書くのであれば、きちんと調べてから(ネットで検索したソースを使うのではなく、警察などに問い合わせをして正式な回答をもらって)書くべきだと思います。

この投稿をした「すいすい」とやらが、まさしくフリーメーソンスパイ田布施政府の工作員エージェントですね。

「警察などに問い合わせをして」という見え透いた誤誘導がその証拠です。施行された法律の内容を警察などに問い合わせる必要などまったくありません。「警察など」にではなく国会に問い合わせなければならないのです。

実は憲法によりすべての法律は行政府内の官僚が立法して施行することを禁じています。立法は唯一の立法機関である国会のみがこれを行い、内容を審議のうえ国会で承認された法律のみが施行されます。

すなわち戦後政府がたびたび行ってきて現在の安倍政府にいたってさかんに乱発している官僚立法と閣議決定にのみ基づく新法の施行はすべて違憲立法そのものです。最高裁判所の違憲立法審査権発動は全く必要ありません。

そもそも唯一の立法機関である国会で立法審議されていないのだから、これら閣議決定での法律施行はすべて最初から審査する必要のない憲法手続き違反の明々白々な違憲立法です。これはまさに行政府公務員による憲法違反行政であり、国会審議抜きで施行して行政執行すれば直ちに憲法99条違反刑法内乱罪現行犯有罪となります。

No title

リニア中央新幹線に、乗っている時に地震に会ったら怖いなぁとは、思っていました。
新幹線での焼身自殺のニュースを知って、もっと怖くなりました。
リニア中央新幹線で、焼身自殺を図ったら、大深度の地下だし、みんな窒息死してしまうのでは?
JR東海の人に、大丈夫か、聞いてみたいです。