川内原発 噴火しても問題ない

再稼働の川内原発「噴火しても影響ない」
2015年8月15日 12時06分 NHK

今月11日に再稼働し、14日に発電と送電を開始した鹿児島県にある川内原子力発電所1号機は、桜島から50キロ余りの距離にあります。九州電力は、川内原発から半径160キロの範囲にある火山を対象に、過去に起きた噴火などをもとに影響を評価し、桜島など周辺の火山の噴火で15センチの厚さの火山灰が降ったとしても、原子炉などの安全性は保たれるとし、原子力規制委員会も、この評価を妥当としています。
その際の評価で、川内原発のある地域に最も影響があるとされたのは、およそ1万2800年前の「桜島薩摩噴火」で、その際には12.5センチの火山灰が周辺に降ったとされています。
桜島の噴火警報レベルがレベル4に引き上げられたことについて、九州電力は「仮に噴火したとしても、影響はないと考えていて、特別な態勢などは取ってはいない。ただ、注意深くデータ収集などを行っていきたい」と話していて、計画どおり、発電の出力を上げるための作業を進めているということです。また、原子力規制委員会も「噴火しても影響はない」としています。
川内原発の火山対策は
東京電力福島第一原子力発電所の事故を教訓に作られた新しい規制基準では、自然災害の影響の評価に“火山”の項目を新たに加えました。
この中で、噴火に伴う火山灰が原発に降り注いだ場合の設備への影響の評価を求めています。九州電力の評価では、火山灰によって川内原発の外部電源が喪失し、原子炉が停止した場合でも、非常用のディーゼル発電機などは火山灰の影響を受けない対策を施しており、原子炉の冷却への影響はないとしています。
具体的には、機器や設備が火山灰を吸い込んで故障しないよう、建物の内部に火山灰が入り込むのを防ぐフィルターを設置したとしています。また、火山灰が大量に降り注いだ場合でも、災害対応にあたる構内の交通に支障が出ないよう、灰を取り除くための特殊な車両を用意し、試験を行って対応できることを確認したとしています。
こうした九州電力の対策について、原子力規制委員会は、新しい規制基準に適合しているとしています。






桜島 噴火警戒レベル4 厳重な警戒を
2015年8月16日 11時40分 NHK

桜島 噴火警戒レベル4 厳重な警戒を
鹿児島県の桜島では、15日から南岳の直下付近を震源とする火山性地震が増加し、山体の膨張を示す地殻変動が続いています。気象庁は桜島では規模の大きな噴火が発生する可能性が高まっているとして、引き続き噴火警戒レベル4の噴火警報を発表し、昭和火口と南岳山頂火口からおおむね3キロの範囲では避難の準備が必要だとして厳重な警戒を呼びかけています。
気象庁によりますと、桜島では15日の朝から南岳の直下付近を震源とする火山性地震が多発し、15日は1028回に達したほか、島内で震度2や1の揺れを観測する地震も合わせて4回発生しました。また、島内に設置している傾斜計や伸縮計では、山体が膨張していることを示す急激な地殻変動が観測されました。
火山性地震は16日も午前9時までに44回と、14日までに比べて多い状態が続いているほか、山体の膨張を示す地殻変動も引き続き、観測されています。
気象庁は桜島では規模の大きな噴火が発生する可能性が高まっているとして、引き続き噴火警戒レベル4の噴火警報を発表し、昭和火口や南岳山頂火口から3キロ以内の鹿児島市の有村町や古里町では、避難の準備が必要だとしていて、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に厳重に警戒するよう呼びかけています。
避難した住民たちは
桜島に設置された避難所では、避難した住民たちが不安な一夜を明かしました。
このうち、桜島の南部にある「高齢者福祉センター東桜島」では42人が畳の上で横になり、配られた毛布をかぶって一夜を明かしたということです。
16日朝は7時すぎに鹿児島市から、お握りやパンが配られ、避難してきた人たちは話をしたり、新聞を読んだりしていました。
古里町から避難して来た86歳の男性は、「昨夜は慣れなくて眠れなかった。こんな大掛かりな集団避難は初めてで、行政からの情報に頼るしかないので、適切に提供してほしい」と話していました。
同じく古里町から避難した81歳の女性は、「畳で寝たので背中が痛い。早く帰りたいです」と話していました。
鹿児島市の担当者は「避難してきた人には高齢者が多いので、体調の変化が心配だ。保健師も常駐しているので、注意深く見ていきたい」と話していました。
16日午後にも一時帰宅を検討
鹿児島市によりますと、桜島の避難勧告の対象地域から避難している住民を対象に、16日午後にも一時帰宅を行う方向で調整しているということです。
避難している住民からは、置いてきた貴重品や生活必需品、それに薬などを取りに帰りたいなどという声が上がっているということで、鹿児島市は、一時帰宅の対象者や手順を検討しています。
鹿児島市は気象庁や火山研究者の助言を得ながら、16日午後にもバスなどを使って実施したいとしています。





桜島3地区に避難勧告 警戒レベル4 火山性地震1000回超
2015年8月16日 東京新聞朝刊


噴火警戒レベルが4に引き上げられた桜島。中央が南岳山頂火口、右下は昭和火口=15日午後4時58分、鹿児島市で
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 鹿児島市は十五日、桜島の噴火警戒レベルが4(避難準備)に引き上げられたのを受け、島の三地区計五十一世帯七十七人に避難勧告を出した。市によると、全員が避難して無事だった。気象庁によると、同日午前七時以降、千回を超える火山性地震を観測しており、市は、居住地域に噴石や火砕流など重大な被害が起きる可能性が高まったと判断した。
 十一日に再稼働した九州電力川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)は、桜島から約五十キロの位置にあり、九州電力によると異常はない。
 鹿児島市は「現段階では全島避難は想定していない」と説明、山腹の噴火や大火砕流の恐れがある場合は全島避難に切り替える方針。
 気象庁によると、火山性地震は午前七時ごろから南岳の直下付近で増え始め、午前八時までの一時間には五回だったが、午後一時までの一時間は百八十七回と急増した。最大震度2など島内を震源とする有感地震も相次いだ。山体の膨張を示す地殻変動は一段と大きくなっている。
 気象庁は、噴石落下で六人が負傷した一九八六年と同程度の噴火の可能性があるとみている。政府は関係省庁による会議で、安全確保に万全を期すことを確認した。

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 避難勧告の対象は、桜島の有村町の全域、古里町と黒神町の一部。市は島内の温泉センターなど三カ所を避難所として開設し、住民らがバスなどで移動した。親類宅などに身を寄せている人もいる。
 市役所を訪れた京都大防災研究所の井口正人教授は、記者団に「八〇年代以降の南岳の爆発を含め、今までにない火山活動。規模の大きな噴火が今すぐ起きてもおかしくない、差し迫った状況だ」と説明。市はこれらの意見を踏まえ、当初の避難準備情報から避難勧告に切り替えた。
 勧告対象の地区以外でも、高齢者施設の入居者らが自主的に避難した。
 桜島では一部展望所が閉鎖され、島の周遊バスが運行を取りやめた。

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