<福島の小児甲状腺がん137人>津田敏秀教授「最初に4名出た時点でもう”多発”だったわけです」8/31ourplanet(文字起こし)



福島の小児甲状腺がん137人を受け、津田敏秀教授スカイプ中継

2015年8月31日
岡山大学 津田敏秀教授 
白石草氏



白石:津田先生は今どちらにいらしているんでしょうか?

津田:
ブラジルのサンパウロです。
国際環境疫学会という、要するに環境汚染による人体影響の研究を行って議論するような国際学会がありまして、
それが今ブラジルのサンパウロで開かれています。

白石:
昨日また福島県で県民健康調査の検討会が開かれまして、
津田先生もそちらの方のデータをご覧いただいたかと思います。
で、今回のデータは検査した方々のうち、1巡目で新たにお一人の方が甲状腺癌というような診断を受けて、
そして、2巡目の方は悪政、悪性疑いの方が10人増えて25人
というような数字になりました。

今回のこのデータの発表を受けましてどのようなことが言えるというふうにお感じになっていらっしゃいますか?

津田:
みなさん、甲状腺癌というのはご存知のように、特に小児において珍しい癌ですね。
したがって発表が最初に4名出た時点でもう「多発」だったわけです。
それが8名になって、全開で15名になって、今回25名になって、
多発がよりはっきりしてきたという感じです。

で、今で大体18倍か19倍の多発ですね、日本全国で比べて。

残りの人たちが全員、検査が進んでいない分、全員が甲状腺癌ではないという非常に低めの過程をしても、18倍から19倍の多発であるということが言えます。



白石:
23名の方は前回の検診ではA1判定、もしくはA2判定で、「何か大きな問題がある」とされていなかった子たちが、
2年のうちに…。
ま、今回の津田先生の計算では3年を有病期間というふうに当てはめて出されているということですけれども、
今後残りの部分を全部検査して、一人も今後出なかったと考えて18倍から19倍ということですか?


津田:
そうですね。
しかもこの、3年を当てはめていますけれども、これは本来なら2年ぐらいでいいんですけれども、
それは長めに当てはめれば当てはめるほど過小評価されますので、低めで見てもそのくらい。
かなり低めで見てもそのくらいの多発であるということですね。



白石:
多発についてはすでに「過剰診断」ないしは「被曝による過剰発生」というようなことは国立がんセンターの津金昌一郎先生の口からも出ているわけですけれども、
実際のところ、最近のデータでは北茨城で甲状腺癌が出ていたり、
あるいは日光市などでもC判定のお子さんが3名(4名?)出ているというようなことから考えると、
津田先生はこれまでも環境問題含めて、あるいは食品公害とか、そういうものに対応されてきているのですけれども、
何か対策が必要というふうにお考えになりますか?

<甲状腺検査>北茨城市平成26年度の結果 3593人中3人が甲状腺ガン


<甲状腺検査結果>福島県と福島県以外〜2015年3月31日現在〜
栃木県日光市 放射性物質対策事業
更新日:2015年4月21日
平成26年度日光市甲状腺検査結果報告書
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津田:
多発が、私が予測していたよりも、あるいはWHOが予測していたよりも、はるかに早く進んでいますので、
しかも、甲状腺腫瘍の大きくなり方が早い。
早くてしかもリンパ節転移の割合が高いですので、
そういうことを考えると、できるだけ早期診断ですね。
スクリーニングがたとえ無理だとしても、
例えば、甲状腺というのはここ(首)から触れますので、自己診断の方法をいろんな人に言ったりですね、
それから、甲状腺エコーというのは「それなりに技術がいる」という先生がいる一方で、
腹部エコーよりは臓器が表面にあるので、比較的一般のお医者さんでも少しのアドバイスでできるようになると思われます。
したがいまして、福島県内ではもうすでに甲状腺の専門医の先生以外でも(検査を)していただけるような体制がかなり進んできていますので、そういうような形で、やはり隣接する県においても、そういうのに応えられるような体制を少しずつ、できるだけ早く構築されて。
それと同時に、私たち公衆衛生の立場としては、もっと患者把握をきちっと、行政当局は行う。
という体制を強化する必要があると思います。


白石:
ちなみに今回そちらの国際環境疫学会ではシンポジウムとポスター発表されて、福島原発事故での関連でもご発表されたということなんですけど、内容とか反応とか。
すでに終えられたんですよね。


津田:
はい、そうですね。
内容は、一つは前回の検討委員会で発表されたデータを疫学的に分析して、それを発表しました。

白石:甲状腺癌についてですか?

津田:
はい。
これは、あの、こういう研究者の人たちは非常に関心が高いので、非常に関心を持っていただけて、
日本人の研究者の方はそれほど、ちょうど地球の裏側ということであんまり参加されていないんですけど、
来られた方も日本になかったようでその情報を非常に熱心に見ていらっしゃいました。
もう一つのシンポジウムの方は、ま、「100mSv以下でガンは出ない」あるいは「放射線によるガンが出たとしても『わからない』」という言い方が日本でよくされていますけれども、それは明らかに間違いの情報ですので、そのことについて参加者に対して訴えまして、やっぱりきちっと情報は知らせるべきだという意見がかなりの部分占めていました。


白石:
海外の疫学者の皆さんというのは、この甲状腺癌の問題、あるいは100mSv以下は「わからない」とかあるいは識別できないという理油で「大丈夫」という形のコメントが日本では多いんですけれども、そういう形で、ま、あんまりご存知ないかもしれないんですけれども、専門家としてどのようにおっしゃってる方がいらっしゃいましたか?

津田:
「検診だけではダメだ」という感じですね。
検診自体はずっと続けていてもどんどん参加者は少なくなるし、コストもかかるし、
そういうような観点から検診だけに頼るんではなしに、もっと積極的に疫学調査なり、あるいはガン登録システムなんかをきちんとやって、症例をきちんと把握して、大体どういう規模で何が起こっているのかをよく把握するべきだというのが、
私たちの専門では非常に意見が大勢を占めるわけですけれども、そういう意見とか、
やっぱりリスクコミュニケーションは住民の協力を得るために、できるだけちゃんと話しなさい、

パターナリズム(paternalism 強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益になるようにと、本人の意志に反して行動に介入・干渉すること)という言葉をご存知ですか?
ま、言えば、上から目線から住民を指導するみたいな態度でリスクコミュニケーションをやるんではなしに、
全部ディスクローズ(disclose 明らかにすること。発表すること)して住民の自律的な判断というのを促すというような、生命倫理学の原則の一つなんですけど、
それから社会正義という意味でも、情報はちゃんと透明性を持って開示するべきである。
という意見というのが一般なので、若干驚かれたみたいですね。

まぁ、中国もそういう傾向があるわけですけれども、それにやっぱり
「日本はアジアだからそういうのがあるのかな」という感じでもありましたね。


白石:
なるほど。
ちなみに甲状腺癌の、前回の数ですので3月末の数字、126という数だったと思うんですけれども、
それについては、そのぐらいの数が出ているということについては、皆さんご存知というか反応というのはどうですか?関心というか。


津田:
非常に詳しい人は、今回の140人近く、総計が140人近くになるんですけれども、
非常に詳し人はそういうのをちょっとご存知ですけれども、
ほとんどの方はご存知なくて、ま、「多発がこれからも続くのかな」という感じで思われていたと思います。


白石:わかりました、ありがとうございました。またよろしくお願いします。





2013年
<甲状腺がん>原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)




甲状腺がん疑い含め137人へ、2巡目は25人〜福島健康調査より一部転載
投稿者: ourplanet 投稿日時: 月, 08/31/2015 - 23:27

福島県は31日、東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて実施している福島県民健康調査の専門家会議を開催し、新たな甲状腺がんデータなどを公表。甲状腺がんと疑われる子どもは検査対象の38万人のうち、137人となった。すでに手術を終えたのは105人。病理診断により1人は良性結節、残りの104人が甲状腺がんと確定した。
 
今回、公表されたのは今年6月30日までのデータ。2011年から2013年までの「先行検査」では、2次検査の穿刺細胞診断で悪性または悪性疑いと診断されたのは1人増え、113人に増加。そのうち99人が手術を実施し、一人が良性結節と確定診断されたほかは、95人が乳頭がん、3人が低分化がんと診断された。今回、新たに増えた1例はいわき市
 
また2014年〜2015年にかけて行われている2巡目の「本格調査」で、悪性・悪性疑いと診断されたのは前回より10人増え、25人となった。新たに診断された10人の市町村は、浪江町1人、 南相馬市1人、伊達市3人、福島市2人、本宮市1人、郡山市1人、桑折町1人。そのうち、1人が新たに手術を終え、これまでに6人が乳頭がんと確定診断された。今回がんと診断されや25人の子どものうち10人が、1巡目ではA1、13人がA2と診断されており、計23人が「問題なし」とされていた。

過剰診断か?〜県立医大が手術症例を公表
「過剰診断なのではないか?」
こうした疑問に答えるため、福島県立医大は県の要請に対応し、「手術症例」を公表した。福島県立医科大学の甲状腺内分泌外科部長・鈴木眞一教授の公表データによると、今年3月31日までに外科手術した104例のうち、福島県立医大が手術を実施したのは97例。術式は甲状腺すべてを摘出する全摘が6例(6%)。片葉切除90例(94%)だった。
 
全症例96例のうち、病後病理診断で甲状腺外浸潤(pEX1)のあったのは38例(39%)リンパ節転移は72例(74%)。肺への遠隔転移は3例10ミリ以下の腫瘍で、リンパ節転移も、甲状腺外浸潤、遠隔転移のないもの(pTlapN0M0)は8例(8%)だった。いずれも、術後出血、永続的反回神経麻痺、副甲状腺機能低下症、片葉切除後の甲状腺低下などの術後合併症はないという。







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コメント

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No title

>リンパ節転移は72例(74%)。肺への遠隔転移は3例。
湿潤も大問題だけど、このリンパ節転移と肺への遠隔は、相当ヤバイ!
必ず他所への転移を気お付けていなければならないんだ。
特に35歳位まではそうとう危険だ。転移するスピードが速いので、分かった時は遅かったという事になりかねない、、、。
まったく福島県と東電や国(政治屋と官僚)は罪作りな連中だなぁ、、。
まぁ、過信や政治家の甘事を信じて避難しなかった親にも責任は有るよね。
但し、したくても出来なかった金銭的や親の介護などの事情を抱えていた人などにはないからね。