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10.29
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原子力規制委員会 定例記者会見(平成27年10月28日)
201510283

文字起こし部分の原子力規制委員会のYoutube→https://youtu.be/UAV07uZH6Ow?t=16m16s







201510282
OurPlanet-TV 白石:
先週福島をまわられて、各自治体の首長さんたちとお話をされてきたと思うんですけれども、
それぞれの自治体の安全、帰還のための安全の基準を示してほしいということもあったんですが、
南相馬で安全基準について「どこが安全か基準を示してほしい」と問われたときに、
委員長が「国際的には生涯1000mSvという基準がある」というふうに言及されたんですけれど、その時にそういうふうに言及された意味というか、あの場でそういうふうにお話されたのはどういう意味だったのかな?ということで、ちょっと確認というか教えていただければと思うんですけれども。


田中俊一原子力規制委員長:
えっとですね、まずその前に「現存被ばく状況」という考え方ですよね。
で、いまその〜、国際的にはこういった、原子力事故などが環境を汚染する事故が起きた時には、そういう、ま、フィールドで生活するということについて、どの程度のレベルで放射線被ばくの影響をリスクを考えるべきかということなんで。
で、それで実際に、その、放射線被ばくによるリスクです。
別に20mSv、年間20mSvだから影響があるかどうか?ということについては、あんまり定量的な実証データは無いとは思いますけれども、まぁ、いろんな国際的ないう、ま、専門家は「20mSv以下であれば」っていうこと、です。
それはどういうーーー根拠に基づいているか?というと、その、ま、
「避難することによって受ける他のリスクもいっぱいありますね」っていうことですよね。
あのーー、だからそういったいろんなことを勘案してその程度で。
ただしこれはあくまでも参考レベルだから、「1から20の範囲内で、その時に置かれている状況を踏まえて住んでいる方たちが主体的にそれを判断して決めるのがいい」ということなんです。

で、生涯1000mSvというのは、前のICRPの勧告で出てるなので、出てるんですけれども、日本はまだ取り入れていません。

ま、そういうことで50年の、ま、生涯線量として年間20ミリっていうのも出てきてるのかなと思いますけれども、あのー、ま、それは事実としてそういうことがあるということです。

それで南相馬で申し上げたのは、参考レベルの範囲内で数年間少し、1mSvを超えるような状況があったとしても、それがずーっと続くんではなくて、できるだけ速やかに線量を下げる努力をしながら、いや、せ、ま、下げる努力をしていけば、生涯線量という考え方からすれば、その一部を、ま、ある意味じゃ、ま、使ってしまうという…少し。
他の、ここの、こういうところにいる方よりは少しそういう点で、あの、何年間かの間に少し余分な被ばくを受けるという、そういうことで申し上げたんです。



OurPlanet-TV 白石:
今の「生涯1000mSv」は20mSvで生涯50年ということになると思うんですけれども、それはICRPの公衆被ばくの、現存被ばくでそういうものがあるという理解で間違っていないですか?

田中俊一原子力規制委員長:
まぁ、あの〜、健康…、えっとぉー、この事故の後に厚労省も外部被曝の線量が、そう決めたんじゃなかったかね。
生涯線量としてね。
違いますか?

企画課長
規制企画課長 佐藤:
規制企画課長の佐藤です。
私のところでは緊急時被ばくの時にやりましたので、ちょっとあの、私の知る限りでお応えさせていただきますと、
あの、ま、厚労省の方もですね、あの当時は250(mSv)というようなことで、え、現存被ばく、ま、あの、「作業員の被ばく限度というのを決めた」というのがあります。

で、あの、先ほどの1000mSvの出処も、ま、ちょっと委員長のお答えと重なりますけど、ま、実際にそのICRPからの勧告もですね、えーー、生涯1000mSvということで、ま、それについては、あの、我が国においてもですね、あのー、
1年間で50mSv(? 何度聞いても「50mSv」と言ってる)
5年間で100mSv
っていう規制がある中で、それをま、5年100というのを10個積み重ねて、ま、50年で1000ミリというようなことでありますから、ま、そういったものがですね、ま、ICRPというすなわち、ま、科学的にそれなりに裏付けをされているものというふうに理解しているところであります。



OurPlanet-TV 白石:
ちょっと、「作業員かな」と思っていたものですから、ちょっと公衆だったので。
後もう一点、今回「地域ごとに、自治体ごとに目標値を決めて」というようなこともおっしゃっていたかと思うんですけど、そうするといわゆる「参考レベル」という数値に関しては、国が7月の段階では5ミリという数字も妥当的なものとして考えられると委員長はおっしゃっていたと思うんですが。
どちらかというと、今回お聞きしていて思ったのはやはり地域ごとの実情じゃなくて、地域が言った設定をした方がいいというような、今は提案というか、そういう方針というふうに考えればいいでしょうか?

田中俊一原子力規制委員長:
いや、そ、あくまでもそういうぅー、そういう、「そういうものだ」ということなんですね。
んで、えっとー、「強制すべきものではないし、国がなんか頭越しに決めるべきものではない」っていう意味で申し上げています。
ですから、あのー、除染のレベルを1ミリでないと嫌だ っていう人も、所もありますし、飯舘とか、そういう所は5ミリって、当初から決めています。
んで、5ミリでずーっといいということではないんですよね。
ですからあのー、そこは、あのーよく、やっぱり地元の実際のそこのステークホルダー(stakeholder)がきちっと議論をして自分たちが。
だからこれ帰る、そのレベルで帰るか帰らないか、戻るか戻らないかというのは、これは個人の選択ですから。
ただ全体の集団としての市町村単位で今帰還をどうするか、という議論がされているので、そこはそういうことで決めていただきたいということなんです。

ですから南相馬市長が言うのは、「国がいくらっていうことを決めろ」っていうことなんだけど、
それは決められないものなんです」ということを言っただけなんだ。

だから参考レベルなんです。



OurPlanet-TV 白石:
ごめんなさい、参考レベルはいま何ミリというふうに考えればいいですか?

田中俊一原子力規制委員長:1から20の範囲ですね。

OurPlanet-TV 白石:
国が決めている基準は特に設けていないけれど、例えば飯舘村であれば5ミリというのが、ある種の参考レベルであるという感じなんですか?

田中俊一原子力規制委員長:はい。








文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/UAV07uZH6Ow?t=25m37s

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NHK 花田:
今日の定例会の最後でもご発言されていましたけれど、福島で意見交換されていろんな課題が見つけられて、これから各省庁と協議していく趣旨のご発言があったんですけど、今後具体的には、委員長の中でどのように進ていこうとお考えになられているか?
お考えが今の段階であれば聞かせてください。


田中俊一委員長:
えっと、福島のサイト内の問題は私どもの主体的な、ま、任務ですから、それはきちっとやっていかなければいけないんですが、サイト外についていうと、モニタリングの問題は私どもです。

で、除染と色々な環境回復については環境省。
それからいろいろ生活支援的な生活に関わるもっと幅広くっていうところは生活支援チーム復興庁とか。
それから林野の、山林の除染等についての希望がありましたし、そういったことになると農水省とか、林野庁とか、いろんなところが関係してくると思うんです。
ですからあの、少なくてもそういういろんなご要望はきちっとお伝えするということでまず。
そのあとどうなるかは私が明示できる前はしますけれども。
あの、まず大事なことは国を挙げて、やっぱり福島のふっ、1日でも早い復興、復帰に、住民の皆さんの復帰につながるようなことに取り組むことが、国の役割として重要ですから、問題が問題としてはっきりすればちゃんと取り組むべきだろうというのが私の考えですから、そういう努力をしたいと思っています。

NHK 花田:
やり方としてはまた委員会でそういった話をしましょうというよりは、委員長がもう個別に各省庁とかに要望を伝えていくというような形になるんでしょうか?

田中俊一委員長:
これは委員会で議論するようなことで止まることではないから、もう少し幅広くというようなことになると思います。






福島第一原発事故作業員 白血病で初の労災認定

厚労省は、白血病に関する原発労働者の労災認定基準について、1976年に「年5ミリシーベルト以上で、被ばくから発症まで1年超経過していること」と定めた。

厚生労働省は原発労働者を含む放射線業務従事者について、労働安全衛生法に基づく被ばく線量の上限(年50ミリシーベルトかつ5年100ミリシーベルト)とは別に、放射線障害による疾病ごとの労災認定基準を設定。白血病以外のがんでは、悪性リンパ腫で「年25ミリシーベルト以上」食道がんや胃がんは「100ミリシーベルト以上などとしている。原発労働者の労災認定は、福島第1原発事故以外でこれまでに13人(白血病6人、悪性リンパ腫5人、多発性骨髄腫2人)いる。



放射線業務従事者の被曝線量の上限→年50ミリシーベルトかつ5年100ミリシーベルト

放射線障害による疾病ごとの労災認定基準
白血病→年5ミリシーベルト以上で、被ばくから発症まで1年超経過していること
悪性リンパ腫→年25ミリシーベルト以上
食道がんや胃がん→100ミリシーベルト以上(生涯)


とにかく、年5mSv以上被曝して原発事故1年後以降に白血病になったら、原発作業員なら労災が認められるレベルだということです。
そこで生活している人は補償されない。





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