川内原発、モニタリングポストに設計ミス=電力不足で停止も-検査報告
時事ドットコム 2015年11月6日
東京電力福島第1原発事故を受けた原子力発電所の安全対策強化でも不備が見つかった。
環境省の放射線監視交付金事業で鹿児島県が九州電力川内原発の30キロ圏内に25台設置したモニタリングポストは、地震などによる電源停止を避け太陽光発電と蓄電池で自立して24時間観測する予定だったが、会計検査院は設計ミスで発電量が消費電力を下回り、稼働できない時間帯が生じていたと指摘した。
検査院が、公表されている日射量データベースの隣接5地点の日々の観測データから発電量を試算したところ、25台全てで稼働に必要な電力を確保できない期間が生じていた。
観測不能時間は合わせて年間3400~3800時間に上り、1カ所では最長で月の3分の1停止していた。(2015/11/06-12:01)
川内原発周辺の放射線測定装置 断続的に測定できず
NHK 2015年11月6日 12時58分
鹿児島県にある川内原子力発電所の事故に備え、県が原発周辺の25か所に設置している太陽光発電を使った放射線測定装置=モニタリングポストが、十分に電力が得られず、断続的に放射線量を測定できない状態になっていたことが、会計検査院の調べで分かりました。
会計検査院によりますと、問題が指摘されたのは鹿児島県が国から6900万円余りの補助金を受けて、平成24年度に川内原発の30キロ圏内の25か所に設置した放射線測定装置=モニタリングポストです。
装置は太陽光発電を使い、24時間、空気中の放射線量を測定する仕組みになっていましたが、天気が悪いときや、木の陰になる場所では、十分に電力が得られず、断続的に測定できない状態になっていたということです。
測定ができなかった時間は、25か所の合計で昨年度1年間に3816時間に上り、中には、1か月の3分の1近くの期間、測定ができていない場所もあったということです。
会計検査院は鹿児島県が装置を業者に発注した際、機器を十分にチェックしなかったことが原因だとしています。指摘を受けて鹿児島県は、ことし8月までに太陽光発電以外の電力も使えるようにし、24時間の測定に支障がないよう対策を取ったとしています。
鹿児島県原子力安全対策課は「指摘を受けたのは県が設置した67か所ある装置のうち、補助的な装置と位置づけていたもので、放射線測定自体に支障はなかったと考えている。ただ、指摘は事実であり、十分に反省し、今後の教訓にしたい」と話しています。
6900万円で25台=モニタリングポスト1台いくら?
なんと!! 1台のお値段276万円
こんな多額な税金を使ってもモニタリングポストの設定すらもできない中、1号機に続き2号機もフル稼働><。
川内原発2号機 フル稼働状態に
NHK 2015年11月1日 12時32分
先月15日に再稼働した鹿児島県にある川内原子力発電所2号機は1日、原子炉の出力が100%に引き上げられフル稼働の状態になりました。2号機は今月中旬に国の最終的な検査を受け、問題がなければ1号機に続いて営業運転に入る計画です。
去年、国内の原発で初めて新しい規制基準の審査に合格した川内原発では、ことし8月に1号機が再稼働したのに続き、2号機も先月15日に再稼働しました。
その後、設備や機器に異常がないかを確認しながら徐々に出力を上げる調整運転が行われ、1日午前11時25分に原子炉の出力が100%に引き上げられ、フル稼働の状態になりました。
このあとは、設備の中の水質や温度や圧力の点検が行われ、問題がなければ今月中旬に国の最終的な検査を受け、営業運転に入る計画です。
2号機が営業運転に入れば、新しい規制基準の基では同じ川内原発の1号機に続いて国内の原発で2基目になります。
2号機は原発事故の半年後に定期検査に入って以来、およそ4年1か月ぶりに再稼働したことから、九州電力は異常がないか確認しながら慎重に作業を進めるとしています。
川内原発2号機 17日にも営業運転へ
NHK 2015年11月2日 21時01分
先月15日に再稼働した鹿児島県にある川内原子力発電所2号機について九州電力は、今月16日から国の最終的な検査を受け、問題がなければ翌17日に営業運転に入る計画を公表しました。
2号機が営業運転に入れば、新しい規制基準の下では、同じ川内原発の1号機に続いて国内の原発で2基目になります。
去年、国内の原発で初めて新しい規制基準の審査に合格した川内原発では、ことし8月に1号機が再稼働したのに続き、2号機も先月15日に再稼働しました。
そして、2号機は、1日、原子炉の出力が100%まで引き上げられて、フル稼働の状態になり、引き続き、設備の点検が行われています。
この2号機について、九州電力は、今月16日から国の最終的な検査を受け、問題がなければ、翌17日に営業運転に入るとする計画を、2日、原子力規制委員会に報告しました。2号機が営業運転に入れば、原発事故のあとにつくられた新しい規制基準のもとでは、同じ川内原発の1号機に続いて国内の原発で2基目になります。
2号機は、原発事故の半年後に定期検査に入って以来、およそ4年1か月ぶりに再稼働したことから、九州電力では、異常がないかを確認しながら、今後の作業を慎重に進めるとしています。
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