5福島県以外の自治体の甲状腺検査「単純に比較はできない」 11/10おしどりマコさん講演・南相馬(文字起こし)




FFTV<おしどりマコさん講演>
深刻化する福島の子どもたちの甲状腺がん
(南相馬20ミリ撤回訴訟支援連続セミナー)
2015年11月10日

文字起こし部分のYoutube →https://youtu.be/-j-gbbxZuKY?t=1h3m20s
2015111011


つまり甲状腺に関する問題は、事故直後の線量評価が、実測値がほとんどないこと。
で、その上、今の段階で数十倍に増えているということに関して、疫学者であったり現場の先生方が、
「やはり南方向で少し気になる」と。
福島県を超えてもきになる傾向があるという。
全然違うアプローチから同じ答えを出しているということ。

南方向というのは、さっきの事故直後の1080人の被災者生活支援チームの調査でもあるんですけど、SPEEDIとか諸々の実測値で、「南方向への放射性ヨウ素の濃度の高いプルームが流れている」ということはもうわかっているので、やはり南方向がとても気になるということですね。

1080人の調査でもいわき市の4歳児が最高のマックスの値を出しているということ。
で、これは津田先生がおっしゃっていたんですけど、
南方向への濃いプルームが通った時は、いわき市や福島県内では比較的朝の早い時間だったんですね。
茨城県や東京に流れてくるにつれて、だんだん昼過ぎになっていくわけで、そして人口密度も高くなってきますし。

なので、「発生率は低くても人口密度が高く、そして比較的外に出ている時間帯にプルームが流れてきた方が、患者数としては、ひょっとしたら出てくる罹患者数としては多いかもしれない」ということを津田先生はおっしゃっていましたね。

今すごく取材しているのが、福島県以外の自治体で、どこが甲状腺調査をしていて、どういう結果を出しているのか?というのをずっと今いろいろ調べているんですね。

やっぱり茨城県が一番自治体で検査をしているところが多いです。
これは、北茨城市の今年の市議会を取材してきたんですけど、北茨城市の検査が一番福島県に近い枠組みで、ま、それぞれやり方が違うんですけれども。

茨城県で無料検査をしているのは、北茨城市と東海村と高萩市と、大子町町ですね。
甲状腺検査の助成をしているのは、無料検査じゃないんですけど、「甲状腺検査をするんであれば3000円、もしくは5000円助成をしますよ」という形にしているのが5つありまして、かすみがうら市とつくば市と牛久市と常総市、そして龍ケ崎市。

千葉県では、松戸市と柏市が助成をしていて、
栃木県は日光市と那須町。
宮城県の丸森町では無料検査をしていました。

今年、最近情報公開、結果を出してきたところ、北茨城市や松戸市や柏市に取材をしたんですけれども、結果から言いますと、北茨城市は本当に一番大きな検査をしていて、2011年3月11日に北茨城市にいた18歳以下全ての北茨城市市民に無料検査をしているんですね。

その上、福島県と同じように「甲状腺検査を無料にするから受けるように」という通知も全員に出しています。
そういう大掛かりな検査をしているのは、北茨城市のみです。


で、市議会も行ったんですけれども、1巡目の検査を終わってとりあえずとりまとめを出したんですけれども、2年後にもう一度2巡目の検査をするということを市長は明言をしています。

2巡目の時も市長は任期中ですので、議会の方もそれに異論はないということで、北茨城市はその全員に対する無料の検査を2巡目もするということまで決まっています。

そういう自治体は私が調べた限り、北茨城市だけだと思います。

その他助成をしているところもあるんですけれども、松戸市や柏市もこの間結果を出してきて。
で、しゅざいをしていて「いちばん問題だな」と思ったんですけど、
甲状腺検査の判定のところにA1 A2 B C 。

2015111051

福島県の検査でA1 A2 B C 判定という枠組み。
これは2011年に初めてできたものなんですね。
甲状腺の検査をするにあたってどういうふうな枠組みを作っていくか。
どういうふうな診断基準を作るかを2011年に議論があって決めたんです。
これは私は2011年の検討委員会で当時取材をしていて、この診断基準を作る別の非公開の委員会が行われていました。
なので、それを知らない人が各自治体の担当の中に多いんですね。
このA1 A2 B C というのは、甲状腺外科学会とか、日本の診療ガイドラインに元々あったものではなく、2011年の原発事故の後、福島県の子供38万人に検査をしていくためにどういうふうに分けていくか?という議論の時に作られた枠組みなんです。
福島の38万人の子供達のために作られたものなんです。

なのでこのA1 A2 B C を他の地域の地方自治体が使っているというのは。
そしてこのB判定 C判定が福島県のA1 A2 B C 判定と異なる自治体がいくつかあるんですね。

なので他の自治体がA1 A2 B C という測定結果を出してきたとしても、単純に比較は全然できない状況になっているんです。


で、福島県の検査の枠組みが、細かい枠組みがですね、
このA2 と B判定の間のラインをどうするか?だったんですね。
結節5ミリ以下のう胞20ミリ以下。
結節5.1ミリ以上、のう胞20.1ミリ以上。
ここのラインで区切っていいかどうか?というのが甲状腺の専門医たちの 議論でした。


で、4ミリ3ミリのいわゆる微小がんと言われるのは A2判定になってしまいますので、それでも問題のあるものは、怪しいものはBにするというのもあるんですけど、この結節5ミリというラインが微小がんだった場合どうするの?という議論があったんです。

でも、福島県の検査だと20歳以下は次の検査は2年後、20歳を過ぎたら5年後なので、A1 A2 判定になったとしても、経過観察は続くんですよ。
A1 A2 判定になったとしても2年後、もしくは5年後にずーっとエコー検査をしていくということなので、2年ごとにみるという前提のもとで5ミリ以下、20ミリ以下というラインが決まったんです。

なので、この福島県の枠組みを他の地方自治体がたまたま1回だけ検査をする時につかうと、福島県ではここは経過観察に当たるんですけど、経過観察がひょっとしたら必要になる人がいるかもしれないのに、一回こっきりの検査で「経過観察なし」になってしまうかもしれない、「異常なし」になってしまうという。

福島県の検査A1 A2 B C というのを他の自治体が使っているというので、そういう問題が出てきます。

実際いくつかの自治体の保健所であったり健康増進課の担当の方と話したんですけれども、このA1 A2 B C の枠組みが2011年に福島県で作ったということをご存知ですか?って。
今日も聞いたんですけど、「知りませんでした」と言われました。

「お医者さまがたに任せていて知りませんでした」
「子供の甲状腺のガイドラインだと思っていました」
というふうに答えていました。

なので、各自治体の検査はとてもありがたいですし、どんどんやっていっていただきたいんですけど、でも当地でやっているということで、検査をしても比較するデータに全然なってきていないという現状もあるんですね。

で、各自治体で検査をしている場合、大抵市立病院の小児科の内分泌科の先生がみることになったんですけど、とても嫌がっていて、「そんな検査とても責任を持ってみられない、子供の超音波エコーなんて」というふうに言って断られても「これは匿名で」と、どこの市かは言いませんけど。

なので、「サイズを見ることぐらいだったらできるから、とりあえず結節5ミリ以下のう胞20ミリ以下、このラインを振り分けるということ、一次スクリーニングだけで、怪しいものは全部専門医にまわす」という形の自治体もあるんですね。

なので怪しいものは専門医に回すというのがC判定になっていて、なので、福島県の検査より柏市であったり他の自治体。
柏市であったりというのは人数に対してC判定の割合が多めに出がち
なんです。

千葉県柏市甲状腺検査「173人中、B判定6人とC判定11人で1割になる異常な数字」11/6原子力規制庁前抗議(文字起こし)



福島県はちなみに今、それもちょっと問題あるなと思うんですけど、137人の悪性ないし悪性疑いですけど、いまのところC判定は一人しか出ていないんです。
なのに他の自治体ではC判定が6人とか、結構たくさん出ている自治体もいるので。

なぜそういうことになっているのか?というと、枠組みをそのまま使っていない、考え方が違うから。
とりあえず、自分はあんまり詳しくないから専門医に診てもらって、お願いというのが全部C判定に入っているっていうのが問題点の一つでもあります。



Q:福島県は検査の基準を「こういうことでやる」って全国に知らせたんですか?
A:それもないです。例えば東京でもそうですけど、東京で普通に子供の甲状腺をみてもらって、こういう枠組みの診断はされません。本当に福島の検査のみの枠組みなので、教科書であったり、2011年以降も診療ガイドラインにも別に盛り込まれていません。これは本当に福島県の38万人の子供の検査をするときに作られたもので、その他に流用するというのを考えてなかったんです。
Q:でも流用されている。
A:流用されているんです。
それで流用しているところが、2011年に作られたものだということを理解ぜずに使っている場合もあるんです。



つづく



<甲状腺検査>北茨城市平成26年度の結果 3593人中3人が甲状腺ガン〜「放射線の影響は考えにくい」

<甲状腺検査結果>福島県と福島県以外〜2015年3月31日現在〜A1,A2,B,C

千葉県松戸市の甲状腺検査〜2015年7月末までの結果

千葉県柏市甲状腺検査「173人中、B判定6人とC判定11人で1割になる異常な数字」11/6原子力規制庁前抗議(文字起こし)



FFTV<おしどりマコさん講演>深刻化する福島の子どもたちの甲状腺がん
(南相馬20ミリ撤回訴訟支援連続セミナー)2015年11月10日 文字起こしブログ


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コメント

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No title

>自分はあんまり詳しくないから専門医に診てもらって、お願いというのが全部C判定に入っているっていうのが問題点
 医者が余り関わりたくない。役人もなるべく関わりたくない。
だけど市民からは不安の声が上がって来るから「やらなくちゃならねヴぇ~」という適当な対応、、。
 木下氏はブログ「閉鎖します」って言ったけど、ブログの投稿部分だけ、を閉鎖しただけだった。間際らしいんだよ!
そんでそこにこの件を書いている。役所が良く理解していないのに、行った結果だとしていた。
どうも役人だけでなく関わった医者もテキトーに『判定出した』事がこれで分かったんだな(怒)
適当と云うよりもそれまで判定基準が無かったので、福島のをそのまま流用したんだな。それもそういうモノが以前から有って、それを福島が使った、と思い込んでいた可能性もあるといことだ。
そうかぁ!木下氏はこれを抗議した人達を怒ったのかなぁ?しかし役人や医者も良く分かっていない事を一般人が抗議した事を、若し批判したとしたら、そりゃあお門違い(笑)
チャンと説明しなかった方が間違ってるんだよ。そしてその底辺には「どうせ下々何てナに言っても分からない」というエリート意識が有るからこういう事になる事を木下氏は理解していないのかなァ、、?
その辺ハッピーさんの方が詳しんだけど、最後まで読まないと分からないのは、チョット辛い(笑)
まぁハッピーさんは書き起こしなんでしょうがないんですけどね、、。
この辺が日本語の曖昧を作り出してしまう、構造的欠陥なだ、いうことが良く分かった、、。