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「がんの多発」タブー視・議論後退・公平、公正な会議運営ができるか?12/20東京中日新聞

2015年12月20日 東京新聞
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放射線と健康 議論後退 福島事故 県有識者会議中間報告案

(2015年12月22日) 【中日新聞】【朝刊】

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先月末の福島県の県民健康調査検討委員会で示された中間とりまとめ案

福島県の有識者会議、県民健康調査検討委員会は、来年3月の原発事故発生5年に合わせ、中間とりまとめの報告書を出そうとしている。甲状腺がんについては専門部会が先行的に報告書をつくり、放射線の影響に関する結論こそ先送りしたものの、がんが極めて多く見つかる状況については認めていた。ただ、この「異常事態」の認識が上部の検討委員会でも共有されると思いきや、議論後退を印象づける展開を見せている。(榊原崇仁)

「検討委の中間とりまとめ案は、甲状腺がんの多発について触れていない。なぜ書くのを避けたのか」

先月30日の検討委終了後の会見で、国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花(みつたかんな)理事はそう質問した。過去の経緯を考えれば、当然の質問だった。

県は事故当時18歳以下の県民約40万人を対象に甲状腺検査を実施。検討委員会の下部組織「甲状腺検査評価部会」が発症状況などについて検討を重ねてきた。昨年11月の部会では、国立がん研究センターの津金昌一郎(つがねしょういちろう)氏が地域がん登録データなどから「事故前(2010年)にがんがあった県内の18歳以下は2人」という試算結果を示した。

一方、今年3月までに判明した甲状腺検査の一巡目の結果では、がんの診断例は約100人。5月公表の部会の中間報告では「一巡目で見つかったがんは(原発事故前の)推定数の数十倍」と認めた。

ただ、原因については被ばくによる過剰発生と、深刻化していないがんまで細かく見つける「過剰診断」の可能性を提示。「現時点では結論を出せない」としたうえ、チェルノブイリ事故より被ばく線量が少ないなどとして「放射線の影響は考えにくい」とした。

■タブー

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甲状腺がんの多発を訴えてきた岡山大の津田敏秀教授。福島県側は「拒否反応」を示している=ことし10月、東京都千代田区で

ところが、先月末の検討委で示された中間とりまとめ案では、甲状腺がんの多発や原因に関する記述を大幅に省き「放射線の影響は考えにくい」という部分ばかりを強調した。

会見で冒頭の質問を受けた検討委座長の星北斗(ほしほくと)・県医師会副会長は「(部会の報告は)一般的な統計より多いというだけ」と述べ、現状を重く受け止める姿勢を示さなかった。

満田さんは「がんの多発を部会が認めたなら、次の論点を議論すべきだ。本当に放射線の影響がないか検証すべきだし、がんの原因がどうであっても、多発するがんへの対応を進めていくべきだ」と主張した。

しかし、「がんの多発」については県側がタブー視している空気すらある。

検討委の委員で、部会員でもある日本学術会議前副会長の春日文子氏は過去の部会で、甲状腺がんの多発を学術論文などで指摘してきた岡山大の津田敏秀教授(疫学)を招き、見解を聞きたいと求めてきた。この要望は実現していない。

福島県の小林弘幸・県民健康調査課長は「もう津田氏を呼ばないのか」という本紙の質問に対し、「座長の判断というか、委員会としては特に必要ないという判断」と返答。その一方で、福島県立医大は津田氏が論文を投稿する学会誌に対して反論文を送るなど、「多発論者」に強い拒否感を示している。

■教え子

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会見で質問に答える星北斗座長(右)。福島県立医科大の大学院生として安村誠司教授(左)がいる講座に在籍している=福島市で

福島県や県医大は、これまで放射線被害を過小評価しているのではないかと疑われてきた。12年10月には県が非公開の準備会合を開き、検討委の委員らと裏で打ち合わせていた問題が発覚した。

この後、検討委の座長が県医大の山下俊一副学長から星氏に代わり、新たな外部有識者を交えた甲状腺検査評価部会が設けられたため、多少は公正な議論が進むのではと期待された。

しかし、部会はどこか軽んじられている。そして刷新の象徴だったはずの新座長についても、ある事実が判明した。県医大の大学院生でもあったのだ。

先月末の会見で、その点を指摘された星氏は「大学院の博士課程の4年目。公衆衛生学が専門なので、その勉強をしている。たまたま(大学が)近くにあった」と話す一方、自らの研究テーマが県民健康調査ではないなどとして「問題とは思ってない」と述べた。

だが、星氏が在籍する公衆衛生学講座の安村誠司教授は、この調査で放射線とがん発症の因果関係を分析する中心的役割を担う。先の指摘をしたジャーナリストの木野龍逸氏は「院生が指導教官に『あなたのやっていることは間違い』と言い切れるものか。公平、公正な会議運営ができるとは思えない」と疑問視する。

■「教訓」

首をかしげたくなる問題は他にもある。中間とりまとめ案には、非公開の準備会合問題について「今後の委員会運営で教訓とする」と記されている。ところが、先月末の検討委で事前に委員から募った意見が一覧として公表されたのだが、国立研究開発法人・放射線医学総合研究所理事の明石真言氏は「ここは削除すべきだ」と求めていた。

「準備会合はなかった」と言わんばかりの同氏に取材を申し込んだところ、「舌足らずだった。検討委は準備会合に関して議論をしていないので、それをここに書くことに違和感があった」と釈明した。

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甲状腺の位置  

しかし、逆に「準備会合に関して議論していない」とはどういうことか。委員の間で、何が問題だったか議論を尽くさなければ、教訓として生かされない。

福島県在住のジャーナリストで地元紙「福島民友」の記者だった藍原寛子氏はこう訴える。「県民健康調査は、県民のために行うもの。拙速な判断の前に『県民のためとは何か』をきちんと議論してもらいたい。検討委の議論を単なる通過儀礼にしてはいけない」

会見では質問制限

議論の後退を思わせる検討委だが、閉会後に毎回開かれる会見も、本来あるべき姿を失いつつある。

星座長や他の委員、県側の関係者が出席するこの会見では、「放射線の影響は考えにくいのか」「がんの多発の有無は」といった重要な論点を多角的に検証すべく、がんの発症数や大きさの意味、年齢別や地域別の発症分布、他国の事故例との比較、被ばく線量データの不足、県医大内部での検討状況など、多岐にわたる質問が投げかけられる。検討委では難解な専門用語を交えた発言も多いため、その確認にも追われる。

ただ、会見には独特のルールが存在する。「限られた時間で、多くの人の質問に答えるため」(県の担当者)、質問は記者一人につき1問で、再質問も一度のみ。星座長が最初に答え、必要に応じて他の出席者に回答を求めている。

中継するインターネットテレビ局「OurPlanet−TV」の白石草(はじめ)代表は「質問制限のために踏み込んだやりとりにならず、座長が長々と持論を述べ、核心部分の回答がぼやかされることも多い。視聴者から『フラストレーションがたまる』という意見をいただいている」と嘆いた。


デスクメモ(東京新聞)
福島県いわき市。「原発賠償御殿!仲良くしない」新築の家の壁にスプレー缶のペンキで書き殴られている。ある人がフェイスブックにあった写真を送ってくれた。そねみ、やっかみ。無言の同調圧力。原発事故はこの社会の深層を可視化させた。絆大合唱の正体でもある。何が「お・も・て・な・し」だ。




第21回 福島県県民健康調査検討委員会関係ブログ

<福島県民健康調査>悪性ないし悪性疑い 152人に!!「放射線の影響とは考えにくい」

「慢性腎臓病の増加が推測される」橋本重厚福島医科大学教授11/30第21回福島県県民健康調査検討委員会

1.放射線の影響か?臨床症状はあったのか?多発?11/30 第21回県民健康管理調査検討委員会 記者会見(文字起こし)

2.内部被曝の重要性呼気で被曝している可能性がある」テレビ朝日報道ステーション11/30第21回県民健康調査記者会見&当日の番組(文字起こし)

3.秘密の会合 東京新聞11/30第21回県民健康管理調査検討委員会 記者会見(文字起こし)

4.血液像の値「変化がない」ではなく「低下傾向が続いている」という状況 11/30おしどりマコ 第21回県民健康管理調査検討委員会 記者会見(文字起こし)

5. 星「確かに調べたらいっぱい出てきましたよ」 11/30第21回県民健康管理調査検討委員会 記者会見(文字起こし)

6.津田論文に福島県立医大から反論・県立医大以外の手術結果は?・座長が県立医大関係者でいいのか?11/30第21回県民健康管理調査検討委員会 記者会見(文字起こし)

7完.「県立医大で手術を受けると切らなくてもいいものまで切られてしまう?」他11/30第21回県民健康管理調査検討委員会 記者会見(文字起こし)



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コメント

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頑張れ、きーこさん

先月の南相馬での講演で、おしどりマコさんが分かりやすく過剰診断とスクリーニング効果について解説してくださいました。それでその難解な医学用語が理解できました。•••しかし、今日この記事など読むと、用語の真の意味が分かりました。それはごまかし用語、言い訳用語です。放射能によって起きたガンを頭のいい専門家が「なんでもない」かのようにごまかす、言い訳するために苦肉の策ででっち上げた、一見難しそうな専門用語もどきです、真相は。要するに福一の放射能を浴びて多数の人がガンになった。そう正直に言えばいいものを?もっと時間がたてばもっと増えて誤魔化しようがなくなるのに、頑張れるだけ頑張る。すごい精神力です。
きーこさん、おしどりマコさん、ごまかし専門家、言い訳専門家のウソをとことん追及してくださることを心から期待し、もちろん今までのご活躍にも心から敬意を表します。ありがとうございます。

No title

お・も・て・な・し→今日も『お・も・て・む・き』巧く隠せた。

これ以前東京新聞がフクシマを書いた記事で、いわきの人と東京電力福島第一原子力発電所現場収束作業者との間での会話として表した記事の中で使った言葉。

No title

東京新聞はすごい

本当に福島県の甲状腺がんの話題はどこも報道しません。本来なら大騒ぎのはずですが・・・。

それだけ報道に関したは「してはいけない」という空気があるのでしょう。その中でよく東京新聞(中日新聞)は報道していると思います。
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