「避難訓練は故郷を捨てる練習なんです」樋口健二×アーサービナード(文字起こし)



2015年12月20日
樋口健二氏&アーサービナード氏 コラボトーク講演会



文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/YhZIRwFjtec?t=14m16s

アーサービナード:
避難計画もね、この資料で「事故が起きた時にどういう風に避難するか」地図も載っているんですけど、
僕は、広瀬さんもおっしゃってたんですけど、「避難訓練をやってはならない」と。
一切。


樋口健二:僕は意味がないと思っています。

アーサービナード:
意味は無いし、僕は心理的に精神的にやっちゃいけないことだと思うんですよ。
どうしてか?っていうと、今おっしゃったように、ま、本当に運が良くて、ものすごく珍しい原発事故のケースで、先に、放射線物質が降ってくる前に情報がきたとするでしょ。

樋口健二:(笑)

アーサービナード:
これも例え話だけど、でも、本当に避難できたとするでしょ、原子力だよりかごしまに書いてあるみたいな感じで。
それで、あんまり初期被曝もせずに、自分の住んでいる地域にセシウム、ストロンチウム、放射性ヨウ素、プルトニウム含めて降ってきた時に、自分が先に離れたとするでしょ。
でも、そんなことができたとしても、ふるさとはもう無い。


樋口健二:無い。
そのことが非常に重要でね。原子力だよりかごしまにはそんなこと一言も書いて無いよね。

アーサービナード:
無いです。
二度と戻れないし、戻れたとしても、それは被曝を覚悟して、劣化した環境で残酷な被曝を強いられるような生活になる。
つまり、避難計画が作られて、それで避難訓練とかをやって、地域でみんなで頑張って、
それで、確率はもうね、1%以下だと思うんだけど、奇跡的に本当に避難できたとしても、自分たちで、自分たちからすすんで故郷を捨てて、先祖の山、先祖の川、この美しい列島のあるところを全部潰したということになる。

だから避難訓練は故郷を捨てる練習なんです。

精神的にそんなことをやっちゃいけないんですよ。
もう日本人じゃなくなる。


僕が言うとおかしいんですけどね、

樋口健二:
いえいえ、あなたの指摘はね、外国の人の指摘はとってもいいものを持っているんですよ。
でね、ひとつだけここでちょっかい入れさせて。
実は皆さんね、JCOの臨界事故が1999年9月30日にあったでしょ、
あの前にね、避難訓練をやってたんですよ。
やってたけどなんの役にも立たなかったね。

僕はそれで被曝して今、再生不良性貧血になっているわけだけど、
本当に皆さん、放射線をあの当日、最初はね、350mって言ったんだよ。

アーサービナード:350mってね。もう敷地の中ですよね。

樋口健二:
それで周りに知らない人たちがみんな居ちゃったんだよ。
だからあんなこと(避難訓練)をやってもなんの意味もありません。

それからね、事故のわーって知らせがあったらね、車で逃げるはずでしょ。
今度は渋滞でアウトですよ。
だからなんの意味もありません。

まず原発をやめればこういうことは起きないっていうことだよ。
そうだよね。
何にも意味なんて、彼が言う通りですよ。
意味無いんですよ。

それでこれをあんまりやっているとね、一般の国民は「ああ、ああやって逃げればいいんだ」
要するにマスコミにいいように乗せられたっていうことですよ。
マスコミを批判すればいいんですよ。
なんであんなことを報道するんだって。
その先のことはどうなってるんだって。
今彼が言う、故郷なくなってそれ以降どうするんだっていう話。
そこが欠けてるんだよね。
いいこと言いますね。


アーサービナード:
本当に。だから「故郷を捨てる訓練」って意味があると思うんですよ、彼らにとっては。
原発をやりたい人たちは、みんなに、半ば強制的に避難訓練をやらせることで、予行練習をさせてる。
僕はアメリカ国籍なんですけど、今年(2015年)の年末は危なすぎてやらないと思うんだけど、
時々年末になると米政府が予算が通らないとデフォルトして、それで債務不履行に、要するにアメリカが借金を踏み倒すの、やってたでしょ。
あれはいつかやるつもりだから練習してる。


樋口健二:練習ね。

アーサービナード:
練習。
ニュースとか、権力がやるようなことって、よく見ていると結構練習が多いんですよね。
みんなにまず。こう慣らして、「ちょっと過激に聞こえることを言ってみて、どのくらいみんなが抵抗するか」って。
だからこの避難訓練も、もしかしたら「故郷を捨てることに慣れる」
「故郷を捨てる」という選択肢があるようにみんなが考え始める。
みんながそういう人間に成り下がっていくための心理作戦だ
っていうことも、僕は考えていいと思うんですね。

樋口健二:安心感を植え付けるね。

アーサービナード:
そう、安心感と諦め。
つまり「もうそうなったらしょうがないね」
自分の故郷がいつかそうなるかもしれない。
「だったら逃げればいい」って。
そういうふうに、思考回路を作っていく。
でも本当はそういう思考回路の中に僕らは入っちゃいけないんですよ。

だって、故郷捨てるって最低じゃないですか。
だから僕デトロイトにいないんですけど(笑)

でも、捨ててはいない。





樋口健二:
故郷っていうのはね、何十年たっても。
僕は信州の山の中だけど、年取ってきたら故郷に帰りたい。


アーサービナード:信州のどこですか?

樋口健二:
信州の諏訪郡富士見町で標高1000mだよ。
だから僕は逃げ出したのよ、食えないから。

アーサービナード:そうか。

樋口健二:でも故郷はやっぱり、歳とれば取るほど懐かしい。捨てられませんよ。

アーサービナード:でも放射能汚染が。

樋口健二:放射能汚染がないからね。

アーサービナード:放射能汚染が自分の故郷に降ったら、

樋口健二:
放射能汚染が起きる前に、やっぱり止めさせる運動をしなければね。
福島があの通りだから。
もっとはるか遠くのチェルノブイリは30km圏内はみんな住めなくなってるよ。

122008

つづくーー








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コメント

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避難無用の状態にしたらいいでしょう。

私がマスコミを見て避難民の「早く帰りたい。そのために必要な除染を早く済ませてほしい。」などと言うのを聞いて、訳が分かりません。
放射能が何かの作用で無くなるとか減るなら別ですが、そんなこと全然できないでしょう。
なら除染とはA地点の放射能をB地点に移動するだけでしょう。移動過程で多くの放射能を周辺に撒き散らすのでしょう。だから、除染なんて意味ありません。そっと大量のコンクリートを撒き散らし石棺で覆うのが放射能から身を守るベストな方法と思います。
それから、避難訓練とか避難計画なんて意味ありません。
だって火山列島、地震列島、それも津波いらっしゃいの海岸に54基もあって、つまり、いつなんどき放射能まみれになるか分からない地域だらけでしょう、日本列島は。
1基が爆発して、ちょっと風が吹けば、列島中放射能だらけでしょう。
なら避難訓練とか避難計画とか無駄でしょう。
どの原発が爆発しても避難の必要ない安全地帯、外国とか?に移住しておけばいいでしょう。
それか先に石棺で54基全部を覆いつくしておくかですね。
54基が安全な列島を無茶苦茶にしました。
推進者御一同が元の安全平和な列島に戻してください。よろしくお願いします。