「脱原発だけじゃダメだ。脱オタンコナスをやろう」 樋口健二×アーサービナード(文字起こし)




2015年12月20日
樋口健二氏&アーサービナード氏 コラボトーク講演会



文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/YhZIRwFjtec?t=21m23s
アーサービナード:
広島に行ったりきたり、広島にいることが多くて、もちろん広島県だけじゃないんですけど、広島の市民が、なんとかね、福島にいて生活している方々、特に子供達が、比較的線量の低いところで、しかも選りすぐりのためて、夏の間でも、休みの間でも保養して、内部被曝を減らすことができたらいいな、って。
福島のことを、福島以外のこともみんな思っていて、
そういうふうに保養の運動をしている人たちがいっぱいいて、友達も頑張ってるんですよね。
北海道でも野呂美加さんはチェルノブイリの事故の後にベラルーシの子供達を受け入れてそれをずっとやってきてるけども、関東東北の子供達もやってる。

でもね、保養で僕らがチェルノブイリとつなげて考えるときに、一つ忘れちゃいけないことがあって、
これはみんなそれぞれが判断すべきことだと思うんですけど、
もし僕の数字の計算とか、僕が見た地図と汚染の度合いの資料が間違ってなければ、
ベラルーシでは、事故から何年かかけてなんですけど、
今日本政府がいろんな生活者を戻そうとしているところには人は一人も住んでいないんですよね。

で、例えば野呂さんがずーっと受け入れて子供達の内部被曝をなんとかしようとしていた、そのベラルーシの子供達が住んでいる地域っていうと、東京都とか、関東ぐらいの汚染なんですよ。

で、もっと濃い汚染のところには、何年に人が住めなくなった、何年にここはダメだ、っていうふうになったかって、少し年代は違うんですけど、でも基本的には日本にベラルーシから来ていた、あの可愛い素晴らしい子供達が、実は関東の日本の子供達ぐらいの汚染の地域に住んでたんですよね。
住んでいるんですよ。
それが今、日本の市民には見えていない気がする。


どれほど被曝が強いか。
それでどれほど低線量が、警戒しなくちゃいけないかっていう。

で、僕はいつもそう考えるときに、樋口さんがちゃんと労働者の被曝、労働者が30mSvだったらどうなったか?って。
その一人一人の人生、一人一人の体験を踏まえて撮ってるので、
もちろんベラルーシ、ウクライナ、チェルノブイリのデータと29年の体験があるから、そこを踏まえてもいいんですけど、
でも、日本国内でも労働者に目を向けていれば、もうちょっと、今政府に何をつきつけなきゃいけないのか、
保養をやる市民でも、何をしようとしているのか、もうちょっと具体的になるんですよね。


樋口健二:
そうだね。
これちょっといい?
皆さんね、この被曝問題が3.11以前に持ち上がらなかった理由があるんですよ。
これが末端の労働者達だったから。
これが皆さんのようにね、ハイクラスの集まり、中産階級の人たちにもし及んでいたら、これは社会問題になってたんじゃないですか。
違いますか。
これは大きなネックだったね。

それからどうしてそういうふうに抑えてきたかっていうのは、さっきも言いましたね。連合ですよ。
本気になって、ここでこういうことが起きてる。
自分たちの労働者はあれだけど、末端の人たちを皆さん、助けるようなことをしましょう、ってもし言ったらね、
ただこれを言っても仕方がないから、前を向いていくしかないんですよ、今。
というのは、ここにこんなに集まっている。
この人たちが変えてってくれる。

だから僕はそういう意味で、ちょっと時間はかかったけど、
世の中が変わるっていうのは皆さん、容易なことじゃない。
つまりね、今の日本は民主主義で手をあげたらさ、ほとんどが自民党になっちゃう。
だけど、少数真理という言葉があるじゃないですか。
少数の中にとても重要な意見があると。
これで行きたいなと僕は思っています。


アーサービナード:
樋口さんは政治家ではないので、政治屋でもないし。
だからちょっとね、僕が効くのはお門違いかもしれないんですけど、


樋口健二:いいよ。

アーサービナード:
原発が嫌だって、ちょっとやめてほしいって言っている人は、多分この日本列島の人口の半分以上はいるんですよね。

樋口健二:半分どころじゃないの、70%と思ってください。

アーサービナード:
はい。
でも、さっきおっしゃったように、自民党に入れちゃうんです。
いれちゃう。

樋口健二:これはね、アンポンタンだから。

アーサービナード:そういうことなんですか。

樋口健二:もちろん。
いや、これねほんと、ここにいる人たちは入れないだろうけどね、

アーサービナード:入れてるかわかりませんよ。上流階級、ハイクラスの

樋口健二:
あのね、実は選挙がね。
うちの国分寺っていうところがあるんだけど、民主党が来ても誰もこない。
自民党がきたらね、老人がみんな集まる、駅前に。
これわかる?
みんなそういうふうに通達を出している。
昔から保守的な人たちがいるじゃないですか。
それで生活は非常に逼迫しているのにね、「自分ところになんかしてくれる」って思っている。



アーサービナード:あべこべのことをされてるのに。

樋口健二:
そういうところが勝っちゃうんですよ。
だって、投票率が実は22%
ね、これですよ。日本の保守層っていうのは最後には自民党。
こういうところからこれから変えていくしかないんですよ。
変えてくぞ、これから。


アーサービナード:
僕も、全くそう思う。
駅前のそういう光景も僕は見たことがあって、
そういう光景を見ると、なんか言い方が失礼だけど老害みたいな感じですよね。

ー(笑)


樋口健二:ああ、老害だね。


アーサービナード:
でも、僕は大学生とか高校生といろいろ話す機会があって、そういう意味ではすごく恵まれているんだけど、
大学で教えているわけじゃないけど、呼ばれて。
そうすると、なんかこう、変な存在としてすっと入れるんですよね。
ま、樋口さんがいろんな現場に行って、

樋口健二:俺なんかもっと変ですよ。

アーサービナード:
僕も大学に行って、それで英文学の話をしたりいろんな話をするんだけど、大学生と話す機会がいっぱいあるから、聞くんですよ。
みんなどう考えているか。
で、投票はこれから18歳からやるから、高校生にもちょっとそういう話を振ってみるんですけれども、
以外と、18、19、20に21、22も自民党に入れちゃうの。


樋口健二:そういう教育を永遠とやってきているんです。

アーサービナード:
そうです。で、さっき言ったアンポンタンか。
アンポンタンじゃなくて、彼らはオタンコナスなの。
もっとわかってないんだから。
すごいんですよ。

樋口健二:
とってもいい言葉。
日本人が今のあなたのようなことを言ったら

アーサービナード:
彼らは何にもわかってないですよ。
見事に。

だから可愛くていい子達だなって思うんだけど、でもそれじゃあ餌食にされるだけじゃない。


樋口健二:そういうことです。

アーサービナード:国分寺の駅前に集まる、貧困にあえいでいる老人の方と、あんまり変わらないんですよ。

樋口健二:ほとんど変わりません。

アーサービナード:
だからそこが。
僕も希望を別に失っているわけじゃないし、アンポンタンだって言いながら、自分だって20歳の時アンポンタンの最たるものだったし、

樋口健二:みんなそうなんですよ。

アーサービナード:
ですよね。
だから、自民党は延々とみんなオタンコナスなまんま、いまの与党は愚民政策以外何にもやっていないですよね。
でも、それに対抗する、僕らの、少数派であったとしても、
学んで見抜く流れを作らないといけないです。
これも「10年かけて」とかってやっていると、憲法を潰されて弾圧の時代に入りかねないので、
なんかこう、樋口さんの写真展以外に

樋口健二:
この運動が3.11から持ち上がって、反原発にだいぶこう、持ち上がったよね。
1000万署名、ものすごいと思ったよね。
それで最初はみんな、ここにいるような人たちばっかりだったんだよ。
ところがね、大学生が立ち上がった。
高校生も最近は、少数だけど立ち上がってるんだ。
一番素晴らしいのはインターネット。これがあるから僕は希望を持っていますよ。
優秀な子が世の中にはいますよ、やっぱり。
この連中が一生懸命やってくれている。
で、あなたが言うアンポンタンを変える力を持っていると思う。
で、あなたはね、そのいまの言葉は遠慮なくいろんなところで、大学で言ったらいい。
言ってやって。
「あなたらはアンポンタンよ」って。

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アーサービナード:
だからその言葉もね、山本太郎さんと中国地方でツアーを組んで、ずいぶん前ですね。
彼が芸能界から外されて、俳優の仕事が全然なくて、でも、いまの職業に就く前のとき、
その時に中国地方を回っていて、
「脱原発」というふうに話を聞きに来てくれた人たちが言ってたんだけど、
僕は「脱原発だけじゃダメだ。脱オタンコナスをやろう」って。
だって、原発だけじゃないからね。



樋口健二:そう、いろんなものがみんな絡んでいるものね。

アーサービナード:
そう、さっきの利権の話がすごく重要で、
原発が何も偶然に続いているわけじゃなくて、
なにも止められない必然性もなくて、
でもこれだけの企業、メディア、経済力と政治力を持った組織が全部これにがんじがらめになって、
それで、抜ける方法すら失っている。
この状況の中では簡単には止められない。

樋口健二:そうそう。

アーサービナード:だからそこなんだよね。

樋口健二:
でもね、そこだからこそ。
相手が大きければ大きいほど我々は頑張らなきゃいけないっていうことなんですよ。
しょぼくれちゃ絶対にいけないの。

アーサービナード:
でも樋口さんは色々と、どんなに素晴らしい写真を撮っても載せてもらえなかったり、
どんなに声をあげても無視されたり、
落ち込むことはない?

樋口健二:
ない!
いい質問をしてくれました。
実はね、僕の写真は大体、陽の目を見るのに最低10年かかるんだよね。
一番僕が辛いのはね、患者たちが「早く発表してくれないのか、我々は死んでいくんだ」
僕もね、説得力が非常にうまいですよ。
百姓だ。
相手もみんな百姓だ。
あるいは漁民だから、俺は信州弁丸出しでやるわけ。
安心するのよね。
朝日新聞の記者たちと違うのよ。
こうやって上からものを見ない。
そこに行って座るの。だから真正面。
で、百姓言葉を使うからね、これがぴったり来ちゃってね。
ま、そういうことで、希望を絶対に失っちゃいけない。

もう一度言うよ。
40年間無視されてきたんだよ。
でも必ず誰かが共鳴してくれる。
共感してくれる。
俺の写真に感動してくれる。
おきがあるかもよ、そしたらあったじゃないの。
でもね、ありがたいことで3.11以後は6冊の本が出たね。
とにかく僕がやってきたことをみんな本にしてくれました。自費出版は一冊もありません。

だから、いまバーっと6冊じゃなくて、その前にプチプチプチプチと出るでしょ。
そうするとこれがね、全国ネットで僕の本を買ってくれる人が2000人ぐらい多いんだぜ。
2000人もいるんだぜ。

そんなわけで、とにかく支援をしてくれた人たち、これを裏切れなかったということでしょうね、僕も。
頑張りたいと思っています、よろしく。


つづくーー








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ベラルーシ並み汚染地帯の関東、東京

この記事の前半部分に、北海道の野呂美加さんという方がベラルーシの汚染地帯の子どもたちの保養のための受け入れ活動をしておられるという話が出てました。
アホで無知の私は初めて知りました。立派なことと敬服しました。
そのベラルーシの汚染が関東、東京並みですって。我々は恐ろしい現実の中で生きているのですね。
福一事故直後、横浜辺りで高い値が出ているガイガーカウンターを映し出している映像をネットで見ましたが、それが甦ってきました。
ベラルーシと東日本では人口密度が違うから、10年ぐらいして、放射能の病気で死ぬ人の数はすごいだろうなって思います。
余談ですが、昨年8月6日、確か朝8時からだったと思いましたが、原爆追悼行事をテレビで見ました。
子どもの頃から、こんなことは加害者である、原爆を投下した国の人がやるべきことと思ってきました。
去年、テントの中の椅子に座っている投下国の大使が映し出されてましたが、式典の最後まで一参加者でした。
10万人という大量殺戮(長崎と合わせた人数は不勉強ゆえ知りません)をした国の代表者が黙って聞いてただけ。
お国柄の違いでしょうか?呆れ果てました。

No title

私は最近つくづく自分の事を保守だと思う。
真性保守。命や文化、国土や生活を大事にしたい。
自民党のは保守と言っても権益保守、利権保守、人の命よりも自分たちの金を保守したくみえる。
同じ保守と言う言葉を使っても、保守したいものが違う気がする。

保守と言われる
若い人も年寄りも、ほとんどはただ平和で穏やかな生活を続けたいだけなんじゃないかな?
私がそうだから。
あんぽんたんにあんぽんたんを止めろと言ったって、失礼な!!!怒!!!となるだけだと思う。
脱原発・戦争法反対を言っている方が「文化保守」「真性保守」「生活保守」「命保守」「国土保守」だ。みんなの大切にしているものは何だ?それを大事にしようとしているのはどっちだ。そんな風に問いかけてみるのはいかがでしょう?