<日本国憲法>9条改憲の本音言わず「緊急事態条項は完全なペテンだ」山本太郎トークライブ(文字起こし)


2016年1月14日 
山本太郎トークライブ京都



もう時間がないんですけど、最後に一つだけ言わせていただいていいですか。

緊急事態条項っていうものがあります。
これはなんなんだ?っていう話ですけど、多くの方がご存じかもしれないんですけど、一人でも知らなかったらいけないので言わせてください。

「憲法改憲」ということをもう明言しています。
で、「次の選挙ね」って話をしています。
「それを問うよ」と言っています。
で、「本丸は九条なんだ」と言っています。
憲法九条、これを名文改憲したい。九条を変えたい。

でもね、そんなこと言ったらみんなアレルギーがあるでしょ。
「憲法九条を変える」って言ったら。
平和国家としての歩みが70年間あったんだから。

そのルール、ルール自体を変えるっていうことになったらアレルギーがあるだろうから、
まずは最初、ハードルの低いところから、
みんなが必要だと思うところからやっていくね。

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本音は九条なんですけれども、国民の支持を受けやすいというのは緊急事態条項だ。
本音を言わずにスタートしたい。

というふうに自民党の憲法改正推進本部長代理、この古屋さん(古屋 圭司)という方がおっしゃってる。

じゃあ、これってどういうことなのか?ということなんですが、
自民党の幹部の方がインタビューに答えています。
衆院選が災害と重なった場合、国会に議員の空白が生じるため特例で任期延長を認める必要があるよね」

簡単に言うと、衆議院が解散して選挙という間にもし大きな災害があったらどうする?
衆議院空っぽですよ。
参議院しかないんだよ。
これがダブル選挙になったらどうする?
衆議院だけじゃなく、参議院も半分空っぽね。
3年ごとに半分ずつ選挙する参議院議員だから。
その状態でもしも何かがあった時に、特別に何か必要になったとしたら、法律化しなきゃならなくなった時に、半分、こんな状況じゃ何もできませんよね。
っていう話だと思うんですけど。

でも、日本国憲法ってすごいんですね。
今の日本国憲法はすごいんです、完璧なんです
どういうことか?というと、こういうことを入り口に憲法を変えようとする輩を、輩の登場をもう予測しているんです。

憲法54条2項 「内閣は国に緊急の必要がある時は参議院の緊急集会を求めることができる」
臨時のものですよ、これは。
次の国会を開く時に、10日以内に衆議院が同意しない場合これは無効になりますよ。


すごくないですか。
だから2分の1でもOKなんですよ。
衆議院だけが空っぽでも対応できるし、ダブル選挙で参議院が2分の1しか残っていなくても有効なんです。
だからもうクリアしているはずなんですよ。


だけど、さっきの
衆院選が災害と重なった場合、国会に議員の空白が生じるため特例で任期延長を認める必要がある
もっともらしいことを言っているでしょ?

どういうことか?って言ったら、この緊急事態条項っていうのは憲法の中には無いんですよね、日本国憲法の中には。
で、新しく新設しようとしているんですよ。


98条、99条。
これは自民党の改正草案なんですけど、その中に書かれているのはこんなこと。

内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。

で、次の99条は
内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができるよ。
これが発せられた時にはね、何人も国そのほか公、法の機関の指示に従わなければならない。

結局何を言っているか?といったら、
法律を作り放題」なんです、自分たちが、内閣が、総理大臣が。
で、お金も好き放題使える、予算も握れる。
そして、地方自治体に対して命令できる
もう独裁ですよ、これって。

三権分立と言われていたものを一つにすることができる。
怖くないですか?それ。

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安倍政権がそれをやったらどうなるのか?ということ以外にも、
こんな魔法のカードがあったら怖くない?

だって、大丈夫じゃないですか。
さっき紹介した参議院議員の緊急集会を開けば、法律として緊急に作れるわけだから。
で、それを衆議院が回復した時に選挙が終わって、次の国会が開かれた時に衆議院で審議して「無効だ」って言われたら、それを無いことにできるんだから。


完璧に作られているにもかかわらず、このようなものがどうして必要になるんですか?っていうことです。
詐欺ですよね、完全な。


で、何が問題なのか?ということを歴史的な観点から見てみると、
ナチスドイツですね。
不当な目的でやられることが多いよ。
政府は緊急事態の宣言が正当化されない場合でも、宣言を行いがちだ

期間延長されるよ。
緊急事態だからいつか解除されなきゃいけないんだけど、いつまでも続くじゃないか」っていう話ですね。

人権制限があるよ。
政府は緊急事態に対処するために、一般市民の人権を過度に制限しがち」だと。
どうしてか?
単に国側がいうのは災害が起こった時に、何かがあった時に「自分が自分が」という人たちが多かったら、困るでしょ。
物事が前に進まないでしょ。
「だから申し訳ないんですけれども、一時だけ皆さんの人権、停止させていただきます」
「憲法を停止させていただきます」
っていう話なんですよね。
だから、過度な人権制限が行われる可能性が高いんです。

司法まで抑制されるよと。
要はそれを握っているのが内閣なんだから、司法の判断だって内閣側に寄るだろうと。
あまりにも恐ろしくないか?この魔法のカード。


じゃあ、災害の時に何が必要か?というと、やっぱり準備が必要だよということです。
準備もできていないのに、権力だけあってどうするんだ?っていう話ですよね。
もうすでに準備はできているのか?っていうことですけど。

じゃあ、川内原発の避難計画から見てみようか。
10km〜30kmのやく220施設は全く避難計画がないんだよ。
あれ?
災害があった時に色々するために権力を集中させるくせに、そのために必要な準備は何もされていないじゃないか。

原発の10km圏内には避難計画が施設に、老人の施設であったり、障害者施設であったりっていうことですね。
10kmから30kmに関しては何も整備していません。

自分でコンピューターで避難先を探すことになっているんですって。
これ、たらい回しにされた人はいっぱいいますよ、福島、東電原発事故の時に。
老人施設から寝たきりの人たちが運び出され、散々いろんなところを回った上で、着いた先が体育館だった。
医療の設備も無い、薬も無い。
で、多くの高齢者が亡くなってしまったことがあるんだけれども、
川内原発で再稼動に関して、その避難計画に対して、何も手を打っていないんですよね。
過去を何も生かしていない。
避難訓練でも試されていない。
オンラインで繋ぐっていう話になっていたけれども、事実上は一つ一つ電話していくしかない。
混乱の中、携帯も通じるかどうかもわからない。
むちゃくちゃですよ、やってること。

で、こんな風に見ていただいたらわかると思うんです。
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何もセッティングしていないじゃないか。

原発への弾道ミサイル着弾の影響。
ミサイルが飛んできたらどうする?って。

この間北朝鮮の決議で全員一致で、私は棄権しましたけれども、
「北朝鮮に制裁を強める」っていう話をした。
向こう側の挑発に対して挑発で返すことを決めた。
けれども、もしもミサイルが飛んできたとしても、原発に。
そのあとの影響を想定していないんです、国は。
だったら調子に乗って挑発している場合じゃないと。
まず、挑発するんなら準備が必要だろ、っていう話ですよね。

で、原発事故が起こった際の放射性物質の排出量っていうものも、ざっくりなんですよ。
100分の1から1000分の1。

先程言った川内原発。
特定重大事故対象施設ですよね。
免震重要棟。
これ、再稼動したあとに九州電力が免震重要棟を造らないっていう話になっている。
やっていることがハチャメチャなんですよ。

ね、先程言った避難計画もデタラメだったよと。


言いたかったのはこれ。
「どんな強力な権力をもってしても、想定していない準備していないことは対処しえない」

どんな権力を握ったとしても、その下準備ができていないんだったら、その権力は何の意味も無いよということですね。
こんな恐ろしいカードを与えても大丈夫ですか?っていう話なんですが、わかりますか、皆さん。

ナチスドイツの時には、この大統領の緊急令だったり、いろんなものを通していって、結局、全権委任法に繋がっていったと。
国会議事堂が放火されたという事件があって、それは共産党員がやったという話にされたけれども、
結局そこから令状無しで5000人が逮捕された。
それだけじゃなく、それ以外の人たちもいろいろ拉致されて、暴力行為をいろんなところで受けたと。
もちろん帰ってこなかった人もいるでしょう。
そこを入り口に地方まで飛び火していった。
この緊急事態宣言というものを使いながら、ナチに対してちょっと反対意見を持っているような、連邦制でしょ、州の首長がいるところに入っていってそこで騒ぎを起こして、緊急事態宣言。
そこでどんどんどんどん制圧していって、ナチス一色にしていったというのが、過去あるよね。

日本の憲法に緊急事態条項が入っていないのは、そういう人たちが出てきたら困るから、っていう話なんです。

だからこそ、緊急事態条項がなかったとしても、クリアできるような細かい部分まで、精緻に作られているというのが日本国憲法なんです。

この憲法改正で緊急事態条項っていうことは、完全なペテンだと思っていただいて結構だと思います。

これをなんとかしなきゃならない。

もうなんでもありです。
安保も決まった。
特定秘密保護法もある。
とにかく欲しいものはもう全部揃った。
最後にこれが揃えば最高!みたいな話なんです。

どう考えるかはそれぞれの自由なんですけれども、
少なくても自民党の憲法改正案の98条99条には目を通していただきたい。
それ以外のところも見ていただきたい。

権力を縛るためのものが人々に従うように仕向けられているような内容になっている。
非常に怖いところですね。
綱渡りですね。

でも、絶望しか語っていないように思いますけれども、希望はあると思います。
先程言いました。
皆さんです。
この状況を変えられるのも皆さんです。
一人でも多くの方に、今の政治のあり方というものを、その人のストライクゾーンに向かって投げていただきたいんです。
原発、YPP、いろんなものがありますけど、イメージしないと難しいものは結構ハードルが高いと思うんですよね。
みんなが納税者で、みんなが労働者で、という部分があるわけだから、
税金の話、労働の話、奨学金の話、だったら耳を傾ける人がいると思うんです。
その人の扉を少し開いて、まずはその人が一番距離がなさそうな聞いてくれそうなところをチョイスして、次につなげて頂くっていうことを夏までに大きく広げていくことがいいんじゃないかな、って思います。




憲法改正草案 第98条 (緊急事態の宣言)

(緊急事態の宣言)
自民党改憲案第九十八条
内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。


緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければならない。


内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。
また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。


第二項及び前項後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「三十日以内」とあるのは、「五日以内」と読み替えるものとする。


憲法改正草案 第99条 (緊急事態の宣言)
(緊急事態の宣言の効果)
自民党改憲案第九十九条
緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる。


前項の政令の制定及び処分については、法律の定めるところにより、事後に国会の承認を得なければならない。


緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。
この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。


緊急事態の宣言が発せられた場合においては、法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議員の任期及びその選挙期日の特例を設けることができる。





9条からではなく緊急事態条項から。
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古屋・自民党本部長代理
「9条改憲の本音 言わず着手」

自民党の古屋圭司憲法改正推進本部長代理は30日、東京都内での会合で改憲に関し、大災害や他国からの武力攻撃の際、首相の権限を強化する緊急事態条項親切から着手したいとの意向を示した。

「本音は9条(改憲)だが、リスクも考えないといけない。緊急性が高く、国民の支持も得やすいのは緊急事態条項だ。本音を言わずにスタートしたい」と述べた。

各党賛同しやすい 緊急事態条項から

各党が賛同しやすい項目から改憲を目指す自民党方針をめぐり、野党などから「お試し改憲」だとする批判が出ていることについて「お試し改憲でいけないのか。問題ない。世界各国は時代の変遷に応じて改憲している」と反論した。

安全保障関連法の成立後、安倍晋三首相が記者会見で経済優先の姿勢を示したことに関し「改憲を放棄したとの見方は全く間違いだ。戦略的にどうしたらいいか考えている。首相とも話をしている」と説明した。

同時に「安倍内閣の時が最大のチャンスだ。絶対に失敗しない取り組みをしないといけない」と強調した。



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コメント

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頑張ってください、山本太郎さん。

福一事故が起きた時、真っ先に原発反対運動の先頭に立ち上がった山本太郎さんに驚きました。まだ若いのに芸能界から追放されて無一文になっても正しい道を選んだその勇気。本当に恐れ入りました。
しかし、当時は反原発、子どもを守ろうという、いわば素朴なことしかできない人と思ってました。もちろん、非常に重要なことですけれども。
しかし、その後、参議院議員に見事当選され、有権者の賛同も取り付けました。有権者の確かな目にも感心しました。
それからは原発以外にもいろんな重要政治社会問題に取り組み、ますます活動領域を広げておられます。
国会質疑でも実に丁寧な物言いをされ、挙げ足を取られることのないよう万全のディフェンスです。
有名大学卒の多い政治家、官僚に伍して何ら遜色ない知識、知恵、本当に敬服します。
芸能人をされてたせいか、多くの聴衆を前にして、弁舌爽やかに難しい理論を堂々と展開される、その説得力、カリスマ性も大変貴重です。
今後一層研鑽を積んで、日本の政治を牽引される存在になってください。

憲法第98条と沖縄独立戦争

緊急事態条項に関する情報,御教示ありがとうございます。みな様の考えが大変参考になります。

ところで日本国憲法の第98条だったと思いますが,「この憲法に反する一切の法令,詔勅,・・・を廃除する」とあると中学校時代に習った記憶があります。したがって現憲法の平和主義とか,基本的人権の尊重などを制限する条約(TPPのISDS条項)や法律(緊急事態条項)は「無効」であると考えます。

それでも多数をもつ公明党・自民党政権は,憲法無視の条約や法律を国会に上程し,議会制民主主義(憲法を無視し,この制度を尊重する両党の矛盾は明らか)ですから,可決することは可能です。
内閣法制局や衆参法制局は「違憲」判断をくださず看過する腹づもりですので,官僚の「不作為」として糾弾されるべきでしょう。

もう一つは,沖縄独立との関連です。アメリカがイギリスと独立戦争を起こしたように,フランス国民がルイ16王朝に対して革命を起こしたように,沖縄も独立戦争を戦う時期が早晩,来ると思います。
その時が近いので,公自政権は焦っているのだと,私は考えます。

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No title

緊急事態条項って、昔風にいうと「戒厳令」って事みたいですね。
なんか、怖い感じがします。

動画のご紹介です。

初めまして、こんにちは。SOBAと申します。
動画のご紹介ですが、内容がとても重要と思いますので、きーこさんにもぜひ見て頂きたくご紹介します。2本ありますが同じものです。音質と画面の色合いだけが若干違ってます(たぶんどちらかが設定ミス)。

以下、その1。
若干音が聞き辛いですが概要中紹介している毎日の記事がいいです。

柄谷行人 「憲法9条の今日的意義」 市民連合 基調講演 2016.1.23
PlaceUniversity
https://youtu.be/nkjMyYaTwNE

今、平和を語る
戦後70年への伝言 哲学者・柄谷行人さん(毎日)
http://mainichi.jp/articles/20151026/ddf/012/070/005000c


以下、その2。
↓こちらの方は音質が↑のよりは良くて若干聞きやすいです。全く同じものですが、アップ者が表題で日付間違えてます。正しくは2016.01.23です。また画面の色が違って見えますがDVDカメラの設定ミスと思います(色温度による被写体の色変化を補正するホワイトバランス調整ミス)。全く同じものです

2016.01.26 市民連合シンポジウム 基調講演 柄谷行人さん(哲学者)
市民メディア放送局
https://youtu.be/Co9d4Q0usSk