「小児甲状腺がん家族会」発足記者会見
2016年3月12日
311甲状腺がん家族の会
http://311kazoku.jimdo.com/
https://youtu.be/Vsf0FAjJqYk?t=3m54s
311原発事故後、福島県では事故当時18歳以下の子供たちを対象とした甲状腺検査が行われ、私たちの子供たちを含め166の子供達が、小児甲状腺がんやその疑いと診断されています。
さらに北茨城などの関東地方でも小児甲状腺がんやその疑いの子供達が確認されています。
これら小児甲状腺がんの多発やそれぞれの個別の小児甲状腺がんについて、いま多くの専門家が「東京電力福島第一原発事故が原因とは考えにくい」と主張しています。
しかし、私たちはその言葉に戸惑いを感じています。
福島原発事故で大量の放射性物質が放出され私たちと私たち家族は被ばくしました。
「福島原発事故が原因ではない」と否定する根拠は見当たりません。
私たちの子供は唐突に甲状腺がんと宣告され、その瞬間からがんと向き合わざるを得ないという人生を強いられています。
同時に、甲状腺がんと診断された子供を持つ私たち家族は、周りの目を恐れるなど、様々な理由で孤立を余儀なくされてきました。
そのため必要な情報も共有できず、さらに悩みを深めています。
この会は、こうした患者家族同士が交流するために設立しました。
今後患者の治療、及び生活の質を高めることができるように、情報交換を行い、家族間の交流で見えてきた様々な課題の解決策のために取り組んでいきたいと思います。
311甲状腺がん家族の会
河合弘之弁護士

これが設立された団体の概要でございますが、私の代表世話人の一人としての考えを説明したいと思います。
311以降、本当にひどい、規模の大きい深刻な被害が出ているわけですが、ADR(Alternative* Dispute Resolution 裁判外紛争解決手続)で問題にされ、訴訟で問題にされているのは、、全部財物損害と慰謝料だけです。
放射能被ばくの被害、損害の核心は、その放射線から発生した病気であります。
健康被害などという甘い表現は、私はしません。
放射線による病気として、とりわけ小児甲状腺がん、それから、小児にも青年にも大人にも発症する白血病。
これが被害の核心であるというふうに考えます。
そして、日本全国で今、大変なADRの争いと訴訟の争いが発生しています。
訴訟も1万人が起こしています。
でもそれは、全部財物損害と慰謝料だけなんです。

こういうふうに膨大な損害賠償請求がきているわけですね。
それが財物の損害です。
それから精神的な、苦痛とか恐怖に対する慰謝料です。
それだけが問題にされていて、白血病になった人や甲状腺がんになった人の、病気になった、それから身体に障害を被ったという損害がスポッと抜けているんです。
みなさん、メディアの方に感じて欲しいんですけど、変だなと。
一番大事な損害の救済の追求が欠けてるなと。
それはみんな、「なんのせいか?」というと、「原発と因果関係があると考えられない」と「考えにくい」ということで押さえ込まれている。
否定されているから。
「考えにくい」というのは「考えられない」というのと社会的には同義語です。
そして、この財物損害は、要するに放射能の高いところにいると健康被害を被るから、病気になるから、怖いから出るわけですよね。
子供が病気になるのが怖いから出るわけですよ。
だから、財物損害の原因も放射能によって病気になる恐れなんです。
それから慰謝料も、「もしかしたら病気になるんじゃないか」放射能で病気になるんじゃないかと思うから、心に苦痛を感じるわけです。
だから、膨大に発生し、追求されている損害のうちの中核部分がスポッと台風の目のように空白になっているんです。
これがあるかどうかわからないということになると、
「因果関係があるとは考えにくい」ということになると、
全部、財物損害とか慰謝料の根拠がなくなるんです。
「気のせいだよ」とか「大丈夫だよ」っていうことになると、全部根拠がなくなるんです。
全てここから発生するから、財物損害や慰謝料が発生する。
で、ここ(核心)をなくしてしまおうというのが今のやり方であろうと私は考えています。
マルデジグゾーパズルの一番中核の部分がスポッと抜けているわけですが、
そこが抜けているままだとどうなるか?
文字通り底抜けになるんです。
要するに、放射能の被害はよくわからない。
気のせいだよ。
因果関係が考えにくい。
そうなると、じゃあ財物損害も発生しないということになりかねません。
慰謝料というのも、それも気のせいだよ。
家が放射能で住めなくなる。
それも本当にそれで病気が発生するかどうかわからないからハッキリとしないんだよ。ということになると、
「放射能は怖くない」
放射能が怖くなければ「原発は怖くない」
だから原発を再稼働しよう、原発をどんどんやろう。
こういう論理になっていくんです。
だからまさに、中心の部分をきちんと事実を明らかにして、そして因果関係があるんだということをハッキリさせていくことが全ての面に。
だから被害者の救済にも重要だし、原発をなくしていくことにも重要になるんだというのが私の考えです。
ここはまさに天下分け目の戦いという、一番大事な部分の戦いにこれからなっていきます。
いままではこの問題がなぜスポッと抜けていたかというと、患者の皆さんが完全に分断されていたんです。
お互い顔見知りでもありません。
だから団結も生まれていません。
名前もお互い知りません。
完全に分断されているのと、治療の過程において、いまの現代の医療において当然求められるべきインフォームドコンセントとセカンドオピニオンが完全に否定された状態です。
「なんで私こんなことになったんでしょうか?」
その時に、あなたわこういうわけでこうこうなんだよ。って説明して、
だからこういうふうに治療するんだよ、だからこうやって手術するんだよ。
いや、それはちょっと不安で。
それはこうでだいじょうぶだよ。って、
こやってやっていくのが医療じゃないですか、いまの。
それが「はい、あなたがんです」「はい、切りましょう」
で、「あの原発事故が原因でしょうか?」って言ったら「違う!」
そういうふうに言われてしまうわけですよね。
もうそこには問答無用のおんけい的なかふちょう的な治療はあってもインフォームドコンセントはないんです。
そして、不安だからセカンドオピニオンを求めようと思うと、
「そんなことをしてバレようものなら大変なことになる」という恐怖感をもっているから、セカンドオピニオンを求められない。
セカンドオピニオンが本来なら出せる人たちも、いまの体制の中で、福島県立医大だとか、福島県とかに遠慮して、余計なことを言うと後で面倒なことになるから、ということで、
「私福島県から来て、被ばくしてガンなんですけど」「ガンと言われているんですが本当でしょうか?」って聞こうにもですね、お医者さんの方が福島の方だってわかった途端、「福島県立医大に行ってください」ということになって、セカンドオピニオンも求められないんです。
こうやって完全に分断され、完全に押さえ込まれていて、そして僕たちも、さっき申し上げたようにここが原発の放射能被害の中核ですから、なんとかアプローチをしようとしました。
一切アプローチできませんでした。
例えば県立医大の方、福島県の方、そういう方県庁の方にしようと思っても、「とんでもない」「個人情報ですからそんなこと教えられません」
だから分断されていて、個人情報保護ということと、その二つの壁で、私たちは166人の数は分かっても、どこの誰かわからなかったんです。
これがこのまま放置されていたら、本当に憂慮すべき事態だなというふうに僕が考えていたところに、「もう本当にこれは我慢できない」って名乗ってくださった。カミングアウトしてくれる人たちが出てきた。
これはやっぱりもう、抑えきれないんだと思います。
で、そこで、僕に相談があったので、私が最終的に代表世話人になることになったんですが、それまではもちろんお二方が大変尽力されたわけですけど、私の問題意識はそうです。
で、だから全ては何から始まるか?っていうと、
患者さん同士がお互いに住所氏名を知り合い、どういう状態か?ということを情報を交換し合うことから始まる。
そこからスタートだというのが今日の会の趣旨です。

https://youtu.be/Vsf0FAjJqYk?t=30m47s
そして、福島にある原発から大量の放射性物質が放出されて、そしてその範囲に住んでいる人間が甲状腺がんになったら、原則としてその甲状腺ガンや白血病は「その原発の事故のせいだ」というふうに認定すべきだ。
で、逆に「その子供の甲状腺がんは別の理由だ」ということをきちんと立証できたらそれは別ですよ。
たとえば、Aという子供はレントゲン検査の時に誤って甲状腺に大量に被ばくをしてしまったから甲状腺がんになったんですとか、別の理由をきちんと立証できない限り、いま言った三つの条件にかなう場合は原発事故で放出された放射性物質と因果関係があると認定するべきだというふうに思うんです。
そもそもですね、福島県発から発せられた放射性物質が、この子に取り付いて、こういうふうに流れていってそして甲状腺にくっついて、そこから発ガンしたんだなんていうことを立証することは不可能なことなんです。
その不可能な立証が出来ていないということを理由に「考えにくい」という言葉をもって否定するのは、法律的にも間違いです。
法律では因果関係というのは被害を訴える方が立証しなければいけないんですが、本件のような場合とか公害の場合には立証責任は転換されるんだということになっています。
まさにさっきの三つの条件が備わった時には立証責任は転換されている。
否定する方が例外的な事実を立証しなければいけないという考え方。
そういう判断枠組みを変えないと、被害者は全く救済されないんだということを私は強く訴えたいと思います。
もう一つ、ここに(ネックレス)すごく手術の跡が残っている。
そして、それだけでは足りなくてここまで(首の上の方)出来ている女の子がいます。
もし、交通事故でそういうことになったら、女子の要望に著しい醜状を残すということで、後遺障害慰謝料を何百万円と、それも上の方がもらえる数字なんです。
でも、そういう子供たちが何人も発生しているのに、その子供たちは一切そういう請求をしていません。
そんなことができる環境じゃないんです。
で、仮にいまやっても、ADRをやっても、多分東京電力は否定すると思います。
「いや、それは因果関係が考えにくいって専門家が言ってますよ」
そういうことになる。
だけどそんなことで許されていいんでしょうか?
僕は現物は見ていませんけど、テレビや新聞で見ました。
ネックレスの位置と首の上の方に手術跡があるんですよ。
そのことだけでも重要なことです。
そこからさらに悪化することもあるけれども、そのことだけでも救われなきゃいけないのに、それも放置されているというのがいまの状態なんだということを是非皆さんに知っていただきたいということを考えています。
以上です。
2016年3月12日
311甲状腺がん家族の会
http://311kazoku.jimdo.com/
https://youtu.be/Vsf0FAjJqYk?t=3m54s
311原発事故後、福島県では事故当時18歳以下の子供たちを対象とした甲状腺検査が行われ、私たちの子供たちを含め166の子供達が、小児甲状腺がんやその疑いと診断されています。
さらに北茨城などの関東地方でも小児甲状腺がんやその疑いの子供達が確認されています。
これら小児甲状腺がんの多発やそれぞれの個別の小児甲状腺がんについて、いま多くの専門家が「東京電力福島第一原発事故が原因とは考えにくい」と主張しています。
しかし、私たちはその言葉に戸惑いを感じています。
福島原発事故で大量の放射性物質が放出され私たちと私たち家族は被ばくしました。
「福島原発事故が原因ではない」と否定する根拠は見当たりません。
私たちの子供は唐突に甲状腺がんと宣告され、その瞬間からがんと向き合わざるを得ないという人生を強いられています。
同時に、甲状腺がんと診断された子供を持つ私たち家族は、周りの目を恐れるなど、様々な理由で孤立を余儀なくされてきました。
そのため必要な情報も共有できず、さらに悩みを深めています。
この会は、こうした患者家族同士が交流するために設立しました。
今後患者の治療、及び生活の質を高めることができるように、情報交換を行い、家族間の交流で見えてきた様々な課題の解決策のために取り組んでいきたいと思います。
311甲状腺がん家族の会
河合弘之弁護士

これが設立された団体の概要でございますが、私の代表世話人の一人としての考えを説明したいと思います。
311以降、本当にひどい、規模の大きい深刻な被害が出ているわけですが、ADR(Alternative* Dispute Resolution 裁判外紛争解決手続)で問題にされ、訴訟で問題にされているのは、、全部財物損害と慰謝料だけです。
放射能被ばくの被害、損害の核心は、その放射線から発生した病気であります。
健康被害などという甘い表現は、私はしません。
放射線による病気として、とりわけ小児甲状腺がん、それから、小児にも青年にも大人にも発症する白血病。
これが被害の核心であるというふうに考えます。
そして、日本全国で今、大変なADRの争いと訴訟の争いが発生しています。
訴訟も1万人が起こしています。
でもそれは、全部財物損害と慰謝料だけなんです。

こういうふうに膨大な損害賠償請求がきているわけですね。
それが財物の損害です。
それから精神的な、苦痛とか恐怖に対する慰謝料です。
それだけが問題にされていて、白血病になった人や甲状腺がんになった人の、病気になった、それから身体に障害を被ったという損害がスポッと抜けているんです。
みなさん、メディアの方に感じて欲しいんですけど、変だなと。
一番大事な損害の救済の追求が欠けてるなと。
それはみんな、「なんのせいか?」というと、「原発と因果関係があると考えられない」と「考えにくい」ということで押さえ込まれている。
否定されているから。
「考えにくい」というのは「考えられない」というのと社会的には同義語です。
そして、この財物損害は、要するに放射能の高いところにいると健康被害を被るから、病気になるから、怖いから出るわけですよね。
子供が病気になるのが怖いから出るわけですよ。
だから、財物損害の原因も放射能によって病気になる恐れなんです。
それから慰謝料も、「もしかしたら病気になるんじゃないか」放射能で病気になるんじゃないかと思うから、心に苦痛を感じるわけです。
だから、膨大に発生し、追求されている損害のうちの中核部分がスポッと台風の目のように空白になっているんです。
これがあるかどうかわからないということになると、
「因果関係があるとは考えにくい」ということになると、
全部、財物損害とか慰謝料の根拠がなくなるんです。
「気のせいだよ」とか「大丈夫だよ」っていうことになると、全部根拠がなくなるんです。
全てここから発生するから、財物損害や慰謝料が発生する。
で、ここ(核心)をなくしてしまおうというのが今のやり方であろうと私は考えています。
マルデジグゾーパズルの一番中核の部分がスポッと抜けているわけですが、
そこが抜けているままだとどうなるか?
文字通り底抜けになるんです。
要するに、放射能の被害はよくわからない。
気のせいだよ。
因果関係が考えにくい。
そうなると、じゃあ財物損害も発生しないということになりかねません。
慰謝料というのも、それも気のせいだよ。
家が放射能で住めなくなる。
それも本当にそれで病気が発生するかどうかわからないからハッキリとしないんだよ。ということになると、
「放射能は怖くない」
放射能が怖くなければ「原発は怖くない」
だから原発を再稼働しよう、原発をどんどんやろう。
こういう論理になっていくんです。
だからまさに、中心の部分をきちんと事実を明らかにして、そして因果関係があるんだということをハッキリさせていくことが全ての面に。
だから被害者の救済にも重要だし、原発をなくしていくことにも重要になるんだというのが私の考えです。
ここはまさに天下分け目の戦いという、一番大事な部分の戦いにこれからなっていきます。
いままではこの問題がなぜスポッと抜けていたかというと、患者の皆さんが完全に分断されていたんです。
お互い顔見知りでもありません。
だから団結も生まれていません。
名前もお互い知りません。
完全に分断されているのと、治療の過程において、いまの現代の医療において当然求められるべきインフォームドコンセントとセカンドオピニオンが完全に否定された状態です。
「なんで私こんなことになったんでしょうか?」
その時に、あなたわこういうわけでこうこうなんだよ。って説明して、
だからこういうふうに治療するんだよ、だからこうやって手術するんだよ。
いや、それはちょっと不安で。
それはこうでだいじょうぶだよ。って、
こやってやっていくのが医療じゃないですか、いまの。
それが「はい、あなたがんです」「はい、切りましょう」
で、「あの原発事故が原因でしょうか?」って言ったら「違う!」
そういうふうに言われてしまうわけですよね。
もうそこには問答無用のおんけい的なかふちょう的な治療はあってもインフォームドコンセントはないんです。
そして、不安だからセカンドオピニオンを求めようと思うと、
「そんなことをしてバレようものなら大変なことになる」という恐怖感をもっているから、セカンドオピニオンを求められない。
セカンドオピニオンが本来なら出せる人たちも、いまの体制の中で、福島県立医大だとか、福島県とかに遠慮して、余計なことを言うと後で面倒なことになるから、ということで、
「私福島県から来て、被ばくしてガンなんですけど」「ガンと言われているんですが本当でしょうか?」って聞こうにもですね、お医者さんの方が福島の方だってわかった途端、「福島県立医大に行ってください」ということになって、セカンドオピニオンも求められないんです。
こうやって完全に分断され、完全に押さえ込まれていて、そして僕たちも、さっき申し上げたようにここが原発の放射能被害の中核ですから、なんとかアプローチをしようとしました。
一切アプローチできませんでした。
例えば県立医大の方、福島県の方、そういう方県庁の方にしようと思っても、「とんでもない」「個人情報ですからそんなこと教えられません」
だから分断されていて、個人情報保護ということと、その二つの壁で、私たちは166人の数は分かっても、どこの誰かわからなかったんです。
これがこのまま放置されていたら、本当に憂慮すべき事態だなというふうに僕が考えていたところに、「もう本当にこれは我慢できない」って名乗ってくださった。カミングアウトしてくれる人たちが出てきた。
これはやっぱりもう、抑えきれないんだと思います。
で、そこで、僕に相談があったので、私が最終的に代表世話人になることになったんですが、それまではもちろんお二方が大変尽力されたわけですけど、私の問題意識はそうです。
で、だから全ては何から始まるか?っていうと、
患者さん同士がお互いに住所氏名を知り合い、どういう状態か?ということを情報を交換し合うことから始まる。
そこからスタートだというのが今日の会の趣旨です。

https://youtu.be/Vsf0FAjJqYk?t=30m47s
そして、福島にある原発から大量の放射性物質が放出されて、そしてその範囲に住んでいる人間が甲状腺がんになったら、原則としてその甲状腺ガンや白血病は「その原発の事故のせいだ」というふうに認定すべきだ。
で、逆に「その子供の甲状腺がんは別の理由だ」ということをきちんと立証できたらそれは別ですよ。
たとえば、Aという子供はレントゲン検査の時に誤って甲状腺に大量に被ばくをしてしまったから甲状腺がんになったんですとか、別の理由をきちんと立証できない限り、いま言った三つの条件にかなう場合は原発事故で放出された放射性物質と因果関係があると認定するべきだというふうに思うんです。
そもそもですね、福島県発から発せられた放射性物質が、この子に取り付いて、こういうふうに流れていってそして甲状腺にくっついて、そこから発ガンしたんだなんていうことを立証することは不可能なことなんです。
その不可能な立証が出来ていないということを理由に「考えにくい」という言葉をもって否定するのは、法律的にも間違いです。
法律では因果関係というのは被害を訴える方が立証しなければいけないんですが、本件のような場合とか公害の場合には立証責任は転換されるんだということになっています。
まさにさっきの三つの条件が備わった時には立証責任は転換されている。
否定する方が例外的な事実を立証しなければいけないという考え方。
そういう判断枠組みを変えないと、被害者は全く救済されないんだということを私は強く訴えたいと思います。
もう一つ、ここに(ネックレス)すごく手術の跡が残っている。
そして、それだけでは足りなくてここまで(首の上の方)出来ている女の子がいます。
もし、交通事故でそういうことになったら、女子の要望に著しい醜状を残すということで、後遺障害慰謝料を何百万円と、それも上の方がもらえる数字なんです。
でも、そういう子供たちが何人も発生しているのに、その子供たちは一切そういう請求をしていません。
そんなことができる環境じゃないんです。
で、仮にいまやっても、ADRをやっても、多分東京電力は否定すると思います。
「いや、それは因果関係が考えにくいって専門家が言ってますよ」
そういうことになる。
だけどそんなことで許されていいんでしょうか?
僕は現物は見ていませんけど、テレビや新聞で見ました。
ネックレスの位置と首の上の方に手術跡があるんですよ。
そのことだけでも重要なことです。
そこからさらに悪化することもあるけれども、そのことだけでも救われなきゃいけないのに、それも放置されているというのがいまの状態なんだということを是非皆さんに知っていただきたいということを考えています。
以上です。
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