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05.27
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福島第一原発の汚染水対策と伊勢志摩サミット

「大竹まこと ゴールデンラジオ」 2016/5/26 オープニング
 出演:大竹まこと 光浦靖子 太田英明アナウンサー


太田英明:
今日は朝日新聞、これは朝日新聞しか記事になっていなかったものなんですが、
東京電力福島第一原発の汚染水対策として、いま1号機から4号機を氷の壁で囲む凍土壁、これをつくっているんですが、
冷やし始めてから、凍結開始から1ヶ月半以上たっても、土の温度が下がり切らずに計測地点のおよそ1割で凍っていないことが見られたと、こういう記事が載っていますね。

大竹まこと:計測地点というのは、これは多分海側だっけ?

太田英明:いま先に海側を専攻して冷やしている。

大竹まこと:イメージで言うと、海側に大きな壁を縦に、塀が立っていると思っていいんですよね。

太田英明:地下30mに埋め込んで壁をつくっている。

大竹まこと:
埋め込んで塀が建っていると思っていい。
その塀の一部がまだ凍っていない

太田英明:凍っていないと。

大竹まこと:ということは海側の方にそこから水が、汚染水が

太田英明:そうですね、地下水が流れていると、

大竹まこと:流れているということになる。

太田英明:海側に行っちゃっているかもしれないということなんですね。

大竹まこと:でも、この凍土作戦はものすごいお金をかけて

太田英明:はい、いままでにおよそ325億円の国のお金が投じられて、いま冷やしてるところなんですが、

光浦靖子:ひやー!

太田英明:
東京電力は、「特に温度が高い場所は今後も凍らない恐れが高い」ということで、原子力規制委員会に追加工事をする方針を伝えているということなんですが、
東京電力によりますと、「凍結管近くの地中の温度、5月17日時点でおよそ5800カ所の計測地点の88%しか0度以下になっていない」と。
つまり「88%しか凍っていない」ということなんですね。
中には10度ほどと、高いまま推移している地点もあると。
まだ10度下げなきゃいけない凍結管部分もある
と。
で、氷の壁にいまいくつもの穴が空いている状態で、東京電力は「セメントや薬剤を流し込んで塞がりやすくする方針だ」とは言うんですが、ま、うまくいくかどうか、というところですよね。

大竹まこと:
ちょっと待ってくださいよ。
それね、たとえばあの〜、安い防水シートでね、こっちに穴が空いてたからこっちを手で塞いでいたら、今度は足の方に来たんで足で塞いでいたらって、塞いでいる穴があちこち抱えきれなくなってるっていうイメージだね。

太田英明:そうなんですね。

大竹まこと:
ま、一生懸命やろうとしているんだからあまりからかっちゃいけないけれども、ちょっとこれだけじゃないね。
いまサミットで、これ休んでいるんじゃないの?

太田英明:
そうなんです。福島第一原発の工事はサミットに合わせて、原子炉の冷却などを除いて作業がいま休止になっているということなんですね。
これは今日の東京新聞で写真付きで載っているんですけれども、
東京電力は「リスクを減らすために作業を中断」と説明しているんですけれども、「なんのリスクかな?」というのはハッキリ言っていないということなんですね。

大竹まこと:なんのリスクだろうね?

光浦靖子:凍土壁は関係ない?

太田英明:凍土壁は関係ないと。
で、1日述べ、いま福島第一原発では7000人の方が、廃炉作業も含めて働いていらっしゃるんですけれども、時間との戦いになっているはずのタンクの増設現場では重機の多くがアームを畳んで並べられておりますし、
3号機の上では原子炉建屋の上を鉄板などで覆う作業が大幅に遅れているんですが、やはり作業員の姿はなく、作業はピタッと止まっていると、ね。

大竹まこと:
作業員の方の、この間はさ、多い人は世の中はゴールデンウイークで10連休とかあったわけじゃない。
それで、今度はサミットで何日か休んだりする。
なんか、作業員の方の保障とかは何かされていないの?

太田英明:
ないということですね。
日給の人には3日の休みは大きいと話している方もいるということで、

大竹まこと:
日給の方もいらっしゃるわけですよね、たくさんね。
それと、この凍土壁と。
気になるけど、こう、ちょっとこう、

光浦靖子:
ねぇ、うまくいけばいいのに。
「セメントなどの注入を検討」か…

太田英明:いままでこうやって大規模な凍土壁を作ったことがないから、

光浦靖子:ないですよね。

太田英明:
ある種賭けなので、理論的にはうまくいくはずでもいろいろ、実際にやってみると想定外のこともきっと起きているのかもしれないですよね。

大竹まこと:はい、次です。

https://youtu.be/J66x7BdAbQs?t=4m41s〜文字起こしここまで。


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福島第一原発の作業休止 時間との闘いなのに
2016年5月26日  東京新聞 朝刊

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耐久性のないボルト締め型タンクを解体、その跡地に溶接型を増設する現場。重機はアームを畳んで並べられていた=25日午前、福島県大熊町で、本社ヘリ「あさづる」から

 主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせ、東京電力福島第一原発では、25日から原子炉冷却などを除いて作業が原則休止になった。東電は「リスクを減らすため」という。判然としない理由で作業が止まった福島第一の状況を、上空と地上から追った。 (山川剛史、片山夏子)

 「リスクって何? 作業員たちの動向をチェックしきれないとでもいうのか?」。東電の言い分に疑問を感じつつ、午前10時半ごろ、本社ヘリ「あさづる」で上空に。1日延べ7000人が働く福島第一の異変はすぐ分かった。高度を変え、何度旋回してもらっても、作業をしている気配が感じられない。

 時間との闘いとなっているタンクの増設現場では、重機の多くがアームを畳んで並べられていた。3号機では、原子炉建屋の上部を鉄板などで覆う作業が大幅に遅れているが、作業員の姿はなかった。

 東京ヘリポート(東京都江東区)に帰投後、同乗のカメラマンと写真を拡大して探したが、対策本部のある免震重要棟や駐車場で10人に満たない作業員を見つけるのがやっとだった。

 一方、いつもは午前6時ごろから、福島第一や第二に向かう作業員の車で渋滞する国道6号も閑散としていた。タクシー運転手平子一也さん(57)は「気味悪いぐらいすいている」。海岸に近く、片側2車線から1車線に減っていつも大渋滞の場所も難なく通過。割り込む作業車もなかった。少しでも遅くなると、パンもおにぎりもなくなると作業員が嘆くコンビニも、人は少なかった。6号から福島第一に折れる交差点も車はまばらだった。

 ある作業員は、3日間の休止中は別の建設現場で働くため地元へ。「5月は10連休もあり、日給の人には3日の休みは大きい」と話した。別の作業員は「みんな給料が心配。3日間だけ別な所で働くのも難しい」と、子どもの世話などをするという。




福島第一原発 凍土壁「おそらく、全体が凍るなんていうことは私はないと思っています」小出裕章ライトアップジャーナル(文字起こし)



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