1.原発再稼働〜避難計画「どこに向かう 日本の原子力政策」NHK解説スタジアム8/26(文字起こし)

「どこに向かう 日本の原子力政策」
NHK総合
8月26日(金) 午後11時55分~午前0時49分

出演
司会:西川吉郎解説委員長、小林恵子
島田敏男・板垣信幸・関口博之・竹田忠・水野倫之・髙橋祐介 各解説委員


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小林:
生放送でお送りする解説スタジアムです。
今回のテーマは「どこに向かう 日本の原子力政策」です。

西川:
今月愛媛県の伊方原発3号機が再稼動した一方、今日、鹿児島県の三反園訓(みたぞの・さとし)知事が川内原発の一時停止と再点検を要請するなど、再稼動をめぐっては様々な動きが出ています。
一方原子力政策の柱である、核燃料サイクルの軸、高速増殖炉もんじゅは将来が見通せない状態が続いています。
原子力政策の根幹が改めて問われています。
今夜は、日本の原子力政策をどう考えるのか、解説委員が徹底討論します。

小林:
番組ではみなさんからのご意見を受け付けています。各地で相次ぐ原発再稼動の動き、どう考えますか?
解説スタジアムのホームページからお送りください。
頂いたご意見、この番組の中でご紹介したいと思います。

解説スタジアム ご意見ご感想


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西川:
はい、それでは始めていきましょう。
今夜はこちらにいる5人、そしてむこうの一人と、合わせて5人の解説委員で進めてまいります。
最初の大きなテーマとしては、やはり各地で相次ぐ原発再稼動の動きについて考えていきたいと思います。
まずその現状について、水野委員から解説してもらいます。


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水野:
審査に合格した原発の再稼動を進めるという政府の方針のもと再稼動の動きが相次いでいます。
まず規制委員の審査に合格した原発ですけれども26基ありまして、そのうち7基がこれまで審査に合格しました。
そして川内、高浜、伊方合わせて5基が再稼動しています。
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しかし、このうち高浜3、4号機は裁判所が運転停止を命じる仮処分を下したことから運転ができなくなりまして、現状運転中は伊方と川内の合わせて3基にとどまっていまして、ま、必ずしも政府の思惑通り再稼動が進んでいるというわけではありません。
しかも川内原発につきましては、今日、鹿児島県の三反園知事が熊本地震や避難計画への不安があるとして、一時停止するよう九州電力に申し入れをしています。

知事に停止の権限があるわけではありませんけれども、原発の運転には地元の理解、これが不可欠ですので、今後運転に影響が出るという可能性もあります。

そしてもう一点、最近注目すべき出来事がありました。
運転開始から40年以上の老朽原発の合格です。
高浜原発1、2号機が20年の運転延長、これが認められました。

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福島で事故を起こしたのはいずれも古い炉でしたので、事故後に「原発の運転期間を一律40年に制限する」というルールができました。
そして一度だけ延長を認めるという例外も設けられたんですが、当時、政府も規制委員も、この延長というのは相当困難だというふうに説明をしていました。
しかし今回規制委員は電力会社が行うべき試験を先送りするということを容認する形でこの運転を認めました。
早くもその例外を認めたわけなんですが、例外がだんだん当たり前となりつつあるというわけで、この40年ルールは形骸化しているという指摘もあります。



西川:
はい、ありがとうございました。
討論に移っていくんですけれども、一人発言は原則1分で、それを超えますと前のランプが赤く点灯します。

今の解説は、去年の夏以降に実際に再稼動が始まったこと、さらに老朽原発の運転延長が認められたということで、まず再稼働の方から見ていきたいんですけど、「政府の思惑通りには進んでいない」という説明があったんですけど、この辺の展望はどうでしょうか?

関口
関口(経済・エネルギー担当):
実はね、この原発の再稼働って、政府自身は個別には判断していないんですよね。
それを委ねているのは原子力規制委員会。
だから主力は規制委員ということになるんですけど、

規制委員の審査は慎重に時間をかけて行われています。
当初は1基半年ぐらいで結論を出すんじゃないか、というふうに言われていたんですけれども、結局今の説明にもあったように3年経って、新規性基準になってから3年経って、まだ伊方3号機で5基目ですからね、にとどまっていると。
ただ、第一関門になるのは想定する地震の大きさで決めることなんですけど、それはだんだん8箇所の原発ですでに決まってきましたので徐々にペースが上がっていると。

ただもう一つの主役が出てきているのが、司法がこの原発の再稼動を判断するようになってきたという問題がありますね。
で、結局高浜の3、4号機の差し止めが代表的な例ですけれども、専門家が積み重ねた議論を、例えば裁判の仮処分決定という形で覆るということもできると。
これでいいのか?という議論も一方で起きている。

何れにしても再稼働の先行きが、かならずしも見通せるという状況にはなっていないことですねぇ。


島田
島田(政治・安全保障担当):
今、司法の判断の話が出ましたよね。
これは時代背景の大きな変化の現れです
よ。
30年前でしたら、裁判官が常識的な判断というのはそれは「運転を認める」とイコールなんですね。
しかし福島第一原発、あの事故の後、「常識的な判断」と。
常識的な判断というときにはものすごく幅が広くなった。
これがやはり置かれている環境の大きな変化ですよね。
で、国民もまたそれを支持している面がある。
もちろん電力会社の人たちの中には「一裁判官の判断で右や左に行っていいのか」と強い批判はありますけれども、その後ろに国民の厳しい射目があると、そういう、やっぱり、リスク。コストというものを背負わなければ、原子力発電っていうのはもう、立ちいかないところに来ている。
これは現実の問題として受け止めなければいけないと思うんですね。


西川:
そういう意味では、再稼働そのものが問題になっているということですよね。


板垣
板垣(財政・金融・エネルギー担当):
そうですよね、
先ほどね、関口さんの方から「規制委員会は慎重に審査をしている」というんですが、「審査は慎重であっても基準が甘い」というところが私は問題点だと思うんですね。
例えばアメリカの基準の中には「避難計画」はちゃんと入っています。
で、日本は「避難計画」は自治体に丸投げ。

「こんな甘い基準はない」と私は考えているわけですね。
ですからこういう形での安易な再稼働は、僕は認めたくないと思っています。

それから、再生可能エネルギーだとか、水素エネルギーを使った代替エネルギーがもう最近はだいぶ出てきています。
より安全なエネルギーを目指すというのは先進国の役割だと思うんですよね。
ですから、アメリカなんかを見ると、基準はテロ対策は相当厳しいし、地震の多い西海岸には努めて設置しないようにしている。
それから日本を見れば、地震・津波・火山の原発リスク3原則、三大要点と私はいうんですけれども、それが揃っている日本が、やっぱり原発に多くを依存するには問題だと思うわけですね。



高橋
高橋(国際・アメリカ担当):
アメリカが出ましたけれども、そのアメリカの原子力行政に対する考え方っていうのは、事故のリスクはゼロにはできない。
そうである以上「一度事故が起きた場合にいかに最小限に食い止めることができるか」というリスク管理が基本です。
リスク管理のためには、社会としてどこまでのリスクだったら受け入れることができるのか?という、コンセンサス作りが欠かせません。
日本の場合はこのコンセンサス作りがまだ出来ていない
んだと思いますし、その前提となる国や電力会社による情報公開の徹底というところに我々は課題があるというふうに思います。


竹田
竹田(経済担当):
そこにちょっと関連して言いますと、なぜこの司法の判断が重要になってくるか?またするかということの一つの原因は、私は原子力規制委員会にあるとおもいますよ。
原子力規制委員会の田中委員長、会見の度になんて言っているかというと、
安全性を保証するものではない」明確に何度も言うんですよ。

規制委員会がやっているのは「基準に適合したかどうかを審査しているので、安全性を保証するものではない」と何度も言っているわけですね。
じゃあ、地元住民はどうすればいいんですか?

要するに電力会社は、そこでどんどん再稼動の動きを進める。
規制委員会が、安全性をきちんと審査してそれにお墨付きを与えたと思ったら、規制委員会は「安全性は保証しません」と言う。

そうすると地元住民は、「じゃあ、それは裁判所に判断してもらうしかないじゃないか」と、こうなるわけですよね。

ですから、やはり基本的に規制委員会として、
少なくとも現在の知見ではこれは、規制委員会としてはこのレベルを超えたものは安全だと、そう認定するんだという態度はきちっと出して欲しいと思いんですよね。


水野(原子力担当):
だからね、日本ももうアメリカのように「事故は起こり得るんだ」という立場にはなったんですよ。
じゃあ、何が重要なのか?と言ったら、
どれだけ原発を頑丈に造っても起こり得るんだったら、いざという時の避難ですよね。
それでいいますと、過去の福島の事故もそうですし、この間熊本地震がありましたけれども、ああいった教訓が果たして生かしきれているのかどうか?というところが僕は非常に疑問に思っていまして、

特に先日の熊本地震、あれで問題になったは、避難先の体育館でさえ、耐震性のある建物でさえ、壁とかが壊れるんですね。
で、日本は原発避難の時に、すぐに避難するというのもありますけれども、しばらくは屋内にとどまる「屋内退避」というのも考えられているんですけれども、
じゃあ、ああいう熊本みたいな揺れが起きた場合に、果たして体育館のようなみんなが集まる場所、あれが屋内退避施設として果たして通用するのかどうか?と。
そこらへんのちゃんとした議論が行われないまま、再稼動が進んでいっているという状況は如何なものか
と。


島田:
いや、それに関して言うとね、原子力規制委員会にそもそもその避難の問題を審査する権限を与えていない。
この政治の意思決定、そこが不足しているところですよね。

水野:
全くそうです。
で、規制委員が審査しようというと、「いや、我々の仕事じゃありません。法律の枠組み上そうなっていない」と言うんですね。
だったらその法律を変えればいいんですけど、その枠組みを変えようという動きが政府からもそれから規制からも、どこからも起こらないと。
それは度々我々も含めて言ってるんですけど、なかなかこの動きが起こらない。

島田:そうだよね。

板垣:
たとえばね、規制委員会は「基準に合っているかどうかだけの権限を私たちは持っている」
「完全に安全とは言えない」

ところがこれまで政府は、なかなか自分たちが仕切るとは言わなかったけど、「政府として責任を取る」という言葉を吐いたことがあるんです。
だけれどもですね、責任ってどうやってとるんでしょう?
今の福島の第一原発の惨状を見ていて、お金を渡せば責任を取ったことになるのか?ならないわけですよ。
災害関連死の方もたくさんいるわけですから、そういうことが起きたら「責任が取れないのに、責任を取る」と公言することこそ問題なのであって、むしろそういうことじゃなくて、きちっと現状を説明して、こうなったらこうしますという説明をしないからいけないんだと思いますね。



竹田:
だからね、やっぱり、話を峻別しなければいけないんですよ。
ハードな安全性をきちっと認定するということと、
もし、それでも事故が起きたら、どこまでそのリスクを最小化するのか。
そのための避難計画も含めて、手立てがどれだけ防災計画としてきちっと政治に対しているか、この両方を審査しないといけない。
その原子力規制委員会は今、ハードの部分、のみが審査の対象になっていて、いざ起きた場合の防災の部分の審査というのは、それは権限がないわけですよ。
政府もそれを与えていない。

だからそこをきちっと問題を峻別して、議論すべきだと思います。
それは誰が責任を持つのか。



関口:
やっぱり、規制委員会の仕事はリスクを最小化することにあるのと同時に、継続的に安全を監視していくことっていうことが大事。
その意味でいうと、実は一回、最初の再稼働の審査の厳格かどうかという問題ではなくて、その後に渡ってもずーっとね、
それは避難計画の、常に見直しも含めて、僕も必要だと思いますけど、
それは電力会社と規制委員会が共同してというか、ある意味強調した関係の中で作っていかなければいけないものだから、
という意味で、「規制委員は電力会社に絶えず継続的に安全性を高めていく努力をさせる」という責任も負わなければいけないと思いますね。


竹田:それはやっぱり権限を持たせなきゃダメですよね、規制委員会に、そういう。

島田:
まさにそれは国会で議論しなければいけないテーマなのに、なかなか大きな議論のテーマになっていない。
ここに問題があるんですね。


竹田:
そこはやっぱり政府の中で、そこはきちっと判断をすべきだと思いますよ。
ここから先は役所に任せる。
ここから先はここに任せるって、ちゃんと腑分けをね、きちっとそれぞれのところに責任を持たせないといけない。




水野:
今日は鹿児島県の三反園知事が九州電力に原発の一時停止を要請したわけなんですけど、
あれも三反園知事は当初から原発停止といっていたわけではなくて、原発に依存しない社会を目指すんだという程度だったんですが、やはりあの熊本地震を経験して、あれでやっぱり県民の不安が高まっていると。
やっぱり不安があるんであれば、知事として言うべきだということなんですけれども。

で、先週ですか、避難路とか色々と見に行ったら、やっぱりこれはちょっとどうなの?っていうような話になりまして、
鹿児島の場合は、特に病院ですとか、それから福祉施設ですね。
10km圏内はあらかじめ避難所を決めているんですけど、10kmから30kmについては「事故が起きてから避難先を決める」っていうんですよ。

でもそんな、事故が起きて混乱してどうやってやるか?というと、県庁の職員が電話して「そちらの病院で引き受けてくれますか?」なんですが、その電話がつながるかどうかもわからないし、そういうやっぱり避難の問題もあるので、この際ですね、本当に九州電力が要請に応じるかどうかはわかりませんが、そういった避難の問題とかを三反園知事がわかったのであれば、それは徹底的にちょっと検証して、直すべきところはやっぱり直して欲しいですね。


関口:
避難についてはね、これは水野さんがいつも言っているけど、その計画だけじゃなくてやっぱり実施訓練をしてどこに問題点があるかということをやっていかなきゃいけない。
それが当然、電力会社の協力も得て、それから自治体も含めてみんなでやらなければいけないわけですから、
そういう意味でいうと、すべての関係者が加わってやらなければいけないことだと思っています。


竹田:
一応国としてはね、原子力防災会議という仕組みがあって、そこで防災訓練なんかも自治体と一緒にね、みて、訓練も共同でやったり、というようなことはやってはいるんです。
でもそれはあくまでも、念のためそういう訓練をやっておこうねということで、やっぱりその計画、訓練の内容そのものが本当に原発を動かす、その審査の条件に、法的なきちっと条件になっているのかどうかで、全然力の入れようが変わってきますから、それは私はもっともっと、ここはきちっと原発を動かす時の審査基準っていうか、それを要件に法的に入れるということが私は必要になってくると思いますよ。


板垣:
いや、それとね、避難計画を作らないと原発も動かせずに、そうしなきゃ電気も。
つまり電気を取るために大掛かりな避難計画を作るこの煩わしさ。
「もっと別の電源があるんじゃないか」っていう議論が当然あったんですよ。
それを全くスルーして、原発再稼働っていうことにしたので、いろんな歪みが今出ている
わけですよ。

例えばね、なぜ今原発を再稼働するか?というと、それは原発は今再稼働したら非常に安く電気が作れます。
それはなぜか?というとですね、それは裏側にあるコストが入っていないから
償却は終わっているから、動かせば儲かるに決まっているので、ただそのコストを注目しなければいけないと、私なんかは思うわけです。

例えば原発はこの60年間で、国家予算で15兆円つぎ込んでいるんですよ。
でも60年ですから貨幣価値が違いますので、現在価格で言えば45兆円、3倍すれば45兆円ぐらいかかってると。

それから今、事故の対応で9兆円お金を使っている。
こういうことですと、コストが一体安いっていうのは、「いや安くはないんだ」ということにならざるを得ないわけですよ。


島田:
そのコストで言うとね、電力会社の立場で見ますと、すっぱり原子力発電所という巨大な投資をした資産、それを使わないということはつまり、会社の経営を左前にしてしまうという、そこに直結してしまうんですね。
だからコストということで言えばあるものは使わなければいけない。

そこにどうしても発想がいくわけですけれども、今板垣さんが御指摘の点については、その計算の外に置いていると。
それでいいのか!?と。


板垣:
つまり、裏負担を国民は知らないうちにずーっとやってきたし、いま対応で9兆円の枠が出てます。
それを使ったら、それは電気料金で取るんですよ。
つまりこれから原発の問題の料金が上がってくる。原発要因として。

だからいま再生可能エネルギーで料金が上がっているなんていう理屈も一方でありますけど、原発で上がってくる部分も相当多いということをやっぱり知っておく必要があると思いますね。


竹田:
請求は一つですから、やっぱり国民は電気料金という名目でお金を出すのか、税金という名目でお金を出すのか、要するにそれは同じ負担だよという、そういう


板垣:
そういうことですね。
だからコスト面でも原発の問題はよく考えなきゃいけない。
それから稼働基準についてもよく考えなきゃいけない。
竹田さんがおっしゃったように、避難計画はドンとその基準の中に入れなきゃいけないんですよ。
アメリカの規制当局に話を聞いてごらんなさい。
「日本で、えっ!?、避難計画って入ってなかったの?」と疑問を呈する人もいるんですよ。
ですからもともと左様にゆるい基準だと。


ーーつづく


2.老朽原発40年ルール「どこに向かう 日本の原子力政策」NHK解説スタジアム8/26(文字起こし)







川内原発一時停止を要請 鹿児島 三反園知事、九電に 「断層調査、設備点検を」
2016年08月27日 00時08分 西日本新聞

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九州電力の瓜生道明社長に要請書を手渡す鹿児島県の三反園訓知事(左)=26日午後3時6分、同県庁

 鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は26日、県庁で九州電力の瓜生道明社長と面会し、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)を即座に一時停止して、原発周辺の活断層の調査や発電所の設備点検を実施するよう要請した。九電は9月初旬までに回答をまとめる方針。

 知事に原発を停止する法的な権限はない。今回の要請にかかわらず、川内1号機は10月6日から、2号機は12月16日から、運転を停止して約2カ月間の定期検査に入る予定。九電は検査項目を増やして知事の要請に応じることや、日程前倒しなども視野に対応を検討するとみられる。

 要請書では「熊本地震を踏まえ、原発周辺の活断層を調査・検証し、異常がないことを確認すること」などを明記。余震が相次いだことなどを受け、発電所の原子炉圧力容器や配管支持装置などの入念な点検も要望した。さらに自治体の避難計画に対する九電の支援体制強化や事故時の正確な情報発信も求めている。要望が多岐にわたることなどから、九電は難しい対応を迫られることになる。

 要請書を手渡した三反園知事は「県民の不安に答えるためにも、いったん原発を停止して再点検・再検証してほしい」と発言。九電の瓜生社長は「社に帰って検討する」と応じた。

 三反園氏は7月の知事選で、公約に脱原発などを掲げて初当選。今月19日には川内原発周辺を視察し、避難道路の状況などを確認するとともに住民との意見交換をしている。

 川内1号機は昨年8月、東京電力福島第1原発事故後に定められた新規制基準下では、全国で初めて再稼働。2カ月後には2号機も再稼働し、これまで大きなトラブルはない。九電は「熊本地震後、異常がないことを確認している」としている。

=2016/08/27付 西日本新聞朝刊=




ーー追記ーー

【社会】川内原発の即時停止応じず 九電、鹿児島知事の要請拒否 2016年9月5日 東京新聞夕刊


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鹿児島県の三反園訓知事(右)に、川内原発の即時一時停止に応じないとする回答文書を手渡す九州電力の瓜生道明社長=5日、鹿児島県庁で

 鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事から川内(せんだい)原発(同県薩摩川内市)の即時一時停止を要請されていた九州電力の瓜生道明社長は五日、県庁で三反園知事と面会し、即時一時停止には応じない意向を回答した。法定の定期検査の中で、三反園知事が求める設備点検などを実施する方針を伝えた。

 回答書を受け取った三反園知事は「(即時停止要請に応じてもらえず)極めて遺憾だ。必要なら安心・安全対策をあらためて要請する」と強い口調で述べた。知事に原発を停止する法的権限はないが、三反園氏が再度停止を要請するかどうかが注目される。

 回答書で九電は、熊本地震の川内原発への影響について「熊本地震直後に、速やかに設備の一斉点検を実施し、損傷・漏洩(ろうえい)等の異常がないことを確認」していると表明。三反園知事の要請を踏まえて、定期検査に合わせて「特別点検」を行うと表明した。

 九電は特別点検に向け、約四十人でつくる「総点検チーム」を設置。定期検査項目に加え水中カメラによる原子炉圧力容器内の点検、使用済み核燃料保管場所の機器に問題がないかの確認などを行うとしている。

 三反園知事が求める活断層調査については、九電は「国の審査で『妥当』との判断を受けている」とした上で、川内原発周辺の地震観測点を十九カ所から三十カ所程度に増設し、詳細な調査・分析を行うと回答した。

 避難支援では、原発から五キロ圏内の山間部に住む高齢者の避難支援を行うほか、原発三十キロ圏内では新たに避難用福祉車両十数台を追加配備するとした。また、迅速で丁寧な情報発信も行い、県民の不安解消につなげたい考えを示した。

 回答書を手渡した瓜生社長は「原発の安全性を持続的・継続的に高めていくことが大事だ」と述べ、回答内容への理解を求めた。

◆検査、停止後の対応焦点
 <解説> 九州電力が五日、鹿児島県の三反園訓知事が求めた川内原発1、2号機の一時停止要請に応じないと回答した。予想通りの結果だが、1号機が十月、2号機が十二月に定期検査で停止してから二、三カ月後には検査を終え、再稼働の是非が問われる。それまでに、知事がどう対応するかが焦点となる。

 知事に期待されるのは主に三点。
 まず県が、九電の言いなりでない形で、どう原発の安全性を判断するのか。停止を命じる権限はなくとも、安全協定に基づく立ち入り調査は可能だ。その結果を基に改善を求めることができ、九電には「誠意をもって措置」(安全協定)する責務がある。
 二点目は、避難計画の見直し。前知事は重大事故は起きないことを大前提に「避難計画を実行することはないだろう」と楽観的だった。三反園氏は既に地元を視察し計画見直しの必要性を明言している。三十キロ圏の人口は二十万人を超え、熊本県に避難予定の人もいる。地震でともに被災した場合のことも検討する必要がある。

 三点目は再稼働への地元同意が、県と薩摩川内市だけでいいのか再検討することだ。原発三十キロ圏の九市町のうち、薩摩川内市以外は地元同意の枠組みから外されている。

 福島の原発事故で放射能汚染は広域と判明し、三十キロ圏の自治体に避難計画の策定が義務づけられた。「被害地元」という当事者なのに、再稼働の協議に加われない重大な矛盾が残っている。 (山川剛史)







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この番組の裏で籾井が暗躍しているとみた。奴が局の役職を相当弄ったんですよね。報道部部長やドラマ制作部などの上層部を熊本支局に追っ払ったり、文化部に栄転という格好で配置換えしたりしたんです。そしたら行かされた連中が、自民党の電波族に繋がって居たもんで、今度は自民党議員が、籾井の来年1月の再任阻止を言い出してしまったんですね。この籾井の後ろ盾はJR九州会長や東海の葛西。特に葛西とは昵懇だそうで。処が葛西は8党円で陥落。行き場を失った籾井が反乱を起こした、というのが私の見立てです。まァ、解説委員の皆さんも言いたくても言えなくて来たんですから、フラストレーション溜まってたんでしょう。これ幸いに喚いたという処じゃないでしょうか?
さて、今後通常ニュースの中での解説で、これを維持出来るかに掛かってるとは思うのですが、無理かなァ、、。