台風で倒壊 原子力関連施設の外壁にアスベスト 茨城 大洗町
2019年11月25日 6時42分
ことし9月、台風で倒壊した茨城県にある原子力関連施設の外壁全面に、アスベストを含む板が使われていたことがわかりました。飛散の可能性について日本原子力研究開発機構は、測定の結果、空気中の濃度は十分に低く、周辺への影響はないとしています。
茨城県大洗町にある原子力機構の大洗研究所では、ことし9月9日の台風15号で、研究用の原子炉を冷却する高さおよそ17メートルの施設が倒壊しました。
51年前に出来たこの施設は廃止が決まっていて、運転を停止していたため、放射性物質の漏れはありませんでしたが、外壁全面にアスベストを含む板が使われていたことがわかりました。板の総面積は、1100平方メートルにのぼり、倒壊で割れていることからアスベストの一部が飛散した可能性があります。
これについて、原子力機構は現場を立ち入り禁止にして、9月下旬に空気中の濃度を測定したところ、1リットル当たり最大0.11本で国の基準のおよそ100分の1だったということです。こうしたことから原子力機構では、周辺に影響はなく職員や住民に健康被害のおそれはないとしています。
ただこの研究所には、ほかにもアスベストが使われた施設が複数あるうえ、今回の倒壊の詳しい原因はまだわかっていないことから、今後、再発の防止が求められます。アスベストは吸い込むと中皮腫などを引き起こすため、建物解体の際などは適切な管理が法律で定められています。
「原子力機構では、周辺に影響はなく職員や住民に健康被害のおそれはないとしています。」
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原子力機構の言うことは全く信用できない><; と、私は思ってしまいます。
2019年9月10日(火) 茨城新聞
大洗JMTRで冷却塔倒壊 台風15号の影響
台風の影響で倒壊したJMTR冷却塔=9日午後6時22分、大洗町成田町、鹿嶋栄寿撮影台風の影響で倒壊したJMTR冷却塔=9日午後6時22分、大洗町成田町、鹿嶋栄寿撮影
日本原子力研究開発機構(原子力機構)は9日、大洗町成田町の大洗研究所にある材料試験炉「JMTR」の冷却塔が倒壊したと明らかにした。台風15号の影響とみられ、けが人はいない。放射線管理区域外の施設で、放射性物質の漏えいなど外部への影響はないという。
原子力機構によると、午前7時40分ごろ、倒壊が確認された。JMTRは廃止措置に向けた準備中で、2006年8月以降、運転を停止している。同6時の点検では異常はなかった。
冷却塔は木造で高さ16・5メートル、幅30メートル、奥行き11・6メートル。外側がスレート材で覆われている。西側に横倒しになった。敷地内の風量計では当時、秒速22・7メートルの強風が吹いていた。
隣接するJMTR排風機の壁面2カ所も破損。冷却塔の外階段がぶつかったとみられ、直径約80センチと約40センチの穴が開いていた。
原子力機構は「同じような建物の対策を検討したい」としている。(三次豪)

令和元年9月9日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
大洗研究所
材料試験炉(JMTR)二次冷却系統の冷却塔倒壊について
発生(確認)日時:
令和元年9月9日(月)7:40頃 発見
発生場所:
材料試験炉(JMTR)二次冷却系統 冷却塔
発生状況:
7:40頃 台風の影響により材料試験炉(JMTR)二次冷却系統の冷却塔(木造)倒壊を発見。
負傷者なし。
原因:
台風15号の強風により倒壊。
環境への影響:
なし。
施設への影響:
冷却塔の倒壊に伴い、隣接するJMTR排風機室の壁面(2か所)の破損を確認。(平成18年8月以降原子炉停止中)
作業員への影響:
なし。
【添付資料】
添付1 大洗研究所施設配置図
添付2 材料試験炉(JMTR)の概要
添付3 冷却系統冷却塔配置図
添付4 JMTR 二次冷却系統冷却塔 倒壊写真
添付5 緊急時環境監視結果
大洗研究所施設配置図

材料試験炉(JMTR)の概要

冷却系統冷却塔配置図

JMTR 二次冷却系統冷却塔 倒壊写真


緊急時環境監視結果

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