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・玄海原発やらせメールについて
・福島第一原発3号機窒素注入配管確認失敗について
・学生の原子力離れについて


7月7日木曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]

【福島原発】7/7/木★福島第一原発3号機窒素注入の作業難航



<参考>
やらせメールの指示をしてまでも九電は原発を動かしたいの?国民の命は???
玄海原発にかんして、国会のやり取り~九電社長記者会見ニュース その他、これまでの玄海原発関係


東電、3号機の配管接続部「カメラで見えず」 窒素封入作業遅れも
日本経済新聞2011/7/7 11:39

東京電力(9501)は7日午前、福島第1原子力発電所の3号機に窒素を封入するため、
6日に実施した配管接続部のカメラ確認がうまくできなかったと発表した。
高所作業車に乗せたロボットに付けたガンマカメラで封入口を確認する予定だったが、
操作しても作業台が邪魔になり、十分な高さまで届かなかった。

記者会見した松本純一原子力・立地本部長代理は
「(工程表の)ステップ1で(3号機への窒素封入を)実現したい。予定の変更まで考えていない」と強調した。
ただ8日に予定していた配管工事は「着手はないと思う」とも語り、作業が遅れる可能性が出てきた。

台車周辺の放射線量は毎時50ミリシーベルトで、
「作業員が(内部に入って状況を)見るにしても遮蔽が必要」だという。
窒素封入の接続口の確認について、作業員が入るかロボットを使うか検討する。

東電は6日に実施した3号機の原子炉建屋内の線量測定結果も公表した。
高さ約2.5メートルの位置で最大毎時41.5ミリシーベルトだった。
2日時点での測定結果(同135ミリシーベルト)からは低減した。〔日経QUICKニュース〕




続きを読むに内容書き出しました



玄海原発の再稼働問題で説明番組に対して
原発再稼働賛成のメールを送るように九電が関係会社に指示したというやらせメール問題についてどう思いますか
相変わらずだなと思いました

あいかわらずですか~?
昔からよくあったことですから


よくあったことですか
昔からあったんですか
私は内部からずっと話を聞いてきましたので
原子力を推進する人達がそういう事をやってきたという事は昔から知っています

じゃ、慣習といってもよろしいのでしょうか
そうですね
慣習だったし、ごくごくありふれた出来事だったと私は思っていましたし
何故それが今問題になるのかなと
むしろそんな事が不思議でした

でも、今は福島第一原発が事故を起こしている状況でこんなやらせを要請するというのは
ちょっと、感覚が分からないんですけど
いや、今だからこそむしろやらなければいけなかったと思います彼らは。

笑)あ、そうですか
はい

そういう感覚なんですか
いや、聞いてみてください彼らに

これに関してもう一つニュースが入ってて
鹿児島県議会で先週4日にこの問題について追及されたんですが
その時は九州電力は事実を否定したということで
それが一転して今回事実を認めるという事になりまして
ま、いわばウソついてたという事になるんですが
このことに関して小出さんはどう感じますか?
それは、国会で追求されて否定することが出来なくなった
だから認めたという事だと思います

じゃ、そうじゃなかったらこのままウソを突き通していこうと・・
もちろんです
これまでもずっとウソを通してきたんですから

はぁ~~
それと全く同じ形で踏襲して今回の問題に対処していたという事ですか
はい

はぁ~~~
これを受けて地元の玄海町は原発再開を認めた判断を撤回したんですけども
法的には定期検査からの原発の再稼働に地元の自治体や議会の了解手続きの定めというのは無いというふうに
ありません
もちろん法的には無いわけですけれども
実質的には地元がお金が欲しいからと言って誘致したわけですし
その地元がやっぱり了解できないとなれば なかなかそこを突破する事はできないだろうと思います
何としても地元に「うん」と言わせることが最低必要条件だったと思いますし
そのために地元を困窮させてお金でのませるという事をやってきたのですから
それでもできなくなってるというのが今の状態だと思います

今回立地自治体の周辺の市町村が再稼働に関してかなり反対というか否定的なところが多いですけど
そうですね
当然、ようするに、地元はものすごい交付金等をもらって潤う訳ですけれども
その周辺の自治体はあまり潤わないまま来てしまったわけですし
今回のように事故が起きてしまうと
なんの補助金ももらえなかった交付金ももらえなかった所が
全村 離村しなければいけないというのを目の当たりに見てしまったわけですから
反対をせざるおえなくなっていると思います

やっぱり これからの対応としては法的にもしっかりと地元自治体の了解はしなければいけないとか
そういったような事をきちんとしていく必要があるわけですよね
ま、そうですね、でも
これまでの状態で言えば地元自治体はとにかく金を掴まされて了解をしてきたという歴史があるわけですから
地元の了解を法的に義務付けたとしてももちろんできてきた訳ですよね
でも、地元だけでこんなことを決められるのかと思わなければいけないと思います

地元というかもっと地域が広がって
県とか九州とか日本とかそういうふうに
もちろん県ですし、日本の電気を使っている東京の人達大阪の人達
玄海で言えば福岡の人達が「本当にこんなことを認められるのか」ということを
きちんと考えられるようにならなければいけないとおもいます

では、福島原発の事故のニュースに戻りますけど
福島3号機の原子炉建屋に窒素を入れる配管を繋げる現場を確認する作業というのが行われていて
これが失敗したというニュースが入ってきていますが
窒素を入れるという事は3号機はまだ水素爆発の可能性があるということなんでしょうか
東京電力が、その可能性がまだ捨てきれないと思ってるわけですね

いま、汚染水、冷却水のことが報道の中心になっていますけれども
メルトダウンした燃料とかそういった問題はまだ何にも前には進んでないんですよね
はい
要するに、原子炉の中がどういう状態になっているかという事が
東京電力でさえ正確に分からないというそれほど困難な状況が今あるのです
東京電力は1号炉に関しては「すでにメルトダウンをしてしまった」ということを認めたわけですけど
メルトダウンをしてしまったと認めた限りは水素爆発の心配は不要です
ですから、1号炉に関してはそうなのですけれども
2号機と3号機に関しては今原子炉がどういう状態になっているのかすら分からないという状態で苦闘が続いています
ですから、あらゆる可能性を考えながら事故に対処しなければいけない
メルトダウンをしてしまっているかもしれないし
まだ、メルトダウンしていなくてこれから水素爆発が起きるかもしれないということも考えておかなければいけないという
大変困難な状況にあるわけです

特に3号機にはプルトニウムが入ったMOX燃料が使われていたと思うんですが
これがもし水素爆発したら大変なことになりますよね
はい
プルトニウムというのは人類が遭遇した物質のうちの最悪の猛毒物質といえるほどですので
それを燃料に使うというのは勿論、本当はやってはいけないのですけど
でも、原子力発電をやる。つまり原子炉を動かすためには
膨大な核分裂生成物をともかく産むという事があるわけで
その膨大な核分裂生成物の危険からくらべると
わたしはMOX燃料として作っているプルトニウムの危険はまだ小さいと思います
ですから、MOXをやっているという事はもちろん危険ですけれども
そのことによって付加される危険の大きさがそれほど大きいとは私は思っていないのです

もっと問題の大きいところにもう、直面している状態
今現在直面している状態だという事ですね
そうです

これから何十年にもわたって私達はこの事故の対応を行って廃棄物を管理していく必要があるのですけれども
これからこそ原子力の専門家が必要という時に
学生の原子力離れというのが懸念されていまして
優秀な学生が原子力の研究をするのを避けるんではという事なんですが
このことについてはどうおもわれますか
いまから、60年70年ぐらい前まで
この日本という国は「大日本帝国」という国だったんですね
その国には帝国大学という大学が7つありました
北海道、東北、東京、名古屋、京都、大阪、九州と7つありまして
その7つの帝国大学には1960年代に全て原子力工学科とか原子学工学科という学科が出来て
日本の原子力を支えようとしました
そのころはともかく原子力が夢のエネルギーだとみんな思っていた
わたしもそうだったのですが みんな原子力をやろうと夢に燃えていた時代でした
ただ、やってみたら実際にはそんな夢は実現できそうにないという事が次々分かってきて
もう、20年ほど前から原子力工学科とか原子学工学科という名前を付けてしまうと
学生がもう誰も来てくれないという時代に入ってしまって
7つの帝国大学から原子力工学科も原子学工学科も全て消えてしまったのです
すでにもう原子力という事に夢を持てるような時代では無くなったわけですし
そういう時代の中では優秀な学生はもう誰も来ないという事になってしまっています
ですから、原子力を進めようとしている人たちにとっても大変困った状態で
文科省は何とか原子力の人材を確保しようとお金をばらまいてきたわけですけれども
なかなか来てくれないし彼らは困っていると思います
でも私自身もこれから原子力発電を止められたとしても膨大に作りだしてしまった核分裂生成物の始末という仕事が
これから何万年何十万年あるいは100万年として残るわけですから
何とかやはり原子力の専門家というのは残さなければいけないと思います
でもどうしていいか分かりません

うーーん
深い問題ですけれども・・・・
小出先生どうもありがとうございました



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