・沖縄での講演会「放射能と子ども達」について
沖縄の基地問題と原子力発電との関連性
沖縄国際大学に米軍のヘリが墜落時のストロンチウムについて
モーリス・チャンドラー、強い事と優しい事
・京都五山の送り火について
8月15日月曜日
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]
<参考>
沖縄での講演会
2011年8月 13日 (土)
「放射能と子どもたち」
会場:西原町中央公民館大ホール
講 師:小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)
主催:西原町立図書館
続きを読むに
内容書き出しました
まず伺いたいのは、小出先生は週末に沖縄で講演をなさったと聞きましたが
そこでは「放射能と子ども達」というテーマでお話しなさったと聞きました
沖縄ではずっと米軍の基地問題をかかえていますよね、
で、沖縄の基地問題と小出先生のご専門の原子力発電の問題、
これを関連させたお話しも出たと聞いているんですが、
これはどういう事をおっしゃったんでしょう
弱い人達に犠牲をしわ寄せしたという事です
つまり、日本にある米軍基地の本当に多くの部分が沖縄に集中していますけれども
言ってみたら弱いところに基地が押し付けられるという動きと
原発も、どうしても人口がどんどん過疎になっていくような弱い自治体の所にこれまでいっていたと
こういう意味でしょうか
そうです
これについては先生はどんな風にお考えなんですか
みなさんご存じではないかもしれませんけれども
沖縄というのは日本全国の面積は0.6%しかありません
その沖縄に在日米軍の75%が存在しています
それを放置して、本土の日本人は安穏と平和を謳歌して来ているわけで、
鳩山さんの民主党政権は普天間を撤去する時にも
「最低県外だ」と言ったのですけれども
いつの間にか、また、沖縄に戻ってきてしまうというような、
私からみれば本当にあきれるような事がずっと続いているんですね
それは私が原子力でずっと40年間抵抗してきた事と同じ問題で
本当に困っている人たちの所に金をちらつかせながら力で押しつけていくという
そういう歴史でした
また、具体的に沖縄国際大学に米軍のヘリコプターが墜落した事故がありました
もう、7年前ですかね
7年前の8月13日です
そうか!その8月13日に沖縄にいらしてお話しなさった
そうです
あのときに、放射性物質が関連していたというのは、本当ですか?
はい。
米軍のヘリコプターのブレードという、翼ですね
翼に欠陥があるかどうかという事を四六時中調べながら飛んでいるのですけれども
へぇ~
その調べる装置にストロンチウム90という放射性物質を積んでいました
ストロンチウムって、人体に非常によくない影響を及ぼすものだと
以前おっしゃっていましたよね
そうです
それは、ブレードの傷を調べるためには大変便利な放射性物質で
それをヘリコプターが積んでいたのです
で、そのヘリコプターが墜落してしまいまして
ストロンチウム90が行方不明になって
周辺に多分ばらまかれたといような事故でした
平野さん、あの時確か、沖縄県警が色々とその場所を調査しようとしたら入れなかったんですよね
平野:そうですね。
それで証拠物なんかも全部米軍が押収したと聞いたんですけれども
先生、この時の夕刊を改めてみているんですけど
かなりの量ですね。後に明らかになったストロンチウムの量なんかも。
私はかなりの量だと思いますし
普通の方が吸入していいという、一年間にこれ以上吸入するなと言われている量に換算すれば
550人分という。そういうものが、あの時に何処かに無くなってしまいました
ストロンチウム90がこれ以上は吸入してはダメという量の550人分
はい。
が、無くなってしまったのです
ですから、私は大変なことだと、その時は思いましたし、
ずーっと、そう思ってきましたけれども
今進行している福島原子力発電所の事故で言えば
それが,1兆人分のまた、何万人分という
そういう風なものがすでに原子力発電所から放出されてしまっているのです
1兆人分!?って、おっしゃいました??
そうです
それのまた、何万倍というものです
えっ!?それのまた、何万倍??
ええ。
なんですか!?
はい。
ですから、沖縄国際大学に墜落した米軍のヘリコプターが積んでいたストロンチウム90自身も
大変なことだと私は思ったのですけれども
もう、いまや、
そんな事は全然問題にするにも足りない程の膨大な汚染がすでに起きているという事です
はぁ~~~
平野:これ、ただ、沖縄の方もですね
日常的に、放射能搭載ヘリが飛んでいるんですよね
そうです
今でも飛んでいます
これ、今でも普通の事なんですか、沖縄って・・
沖縄の人達にとっては、日常、毎日の生活がそうなっているのです
あの時日本が立ち入って調査できなかった訳がどうなんだろう?って思っていたけれど
そこに放射性物質の存在が実はあったかもしれない訳ですね
もちろん、そうです
ですから米軍はヘリコプターが墜落したらすぐにその場を封鎖して
放射線検知器を持って一帯を調査して
そしてヘリコプターは勿論、墜落した現場の土も全部掘り起こして
一切の証拠を消したんです
はぁー・・
そういう事が実は今も起こりうる危険として・・
毎日沖縄ではあるのです
平野:これは場合によっては被ばくした人がいるかもしれないと
もちろん米軍の人達が現場で仕事をした訳ですから
一番吸入した可能性があるのは彼らですし
その周りを沖縄県警、警察が米軍を守って、
その周辺にいた人達を米軍の作業に介入しないように阻止したんですね
ですから、沖縄県警の人達も被ばくしたでしょうし
現場で集まっていた、沖縄の人達も被ばくしたろうと私は危惧しています
沖縄国際大学に行かせてもらった時に目の前にヘリコプターが落ちてきて
もう、本当に寸でのところで助かったという方のもお会いしたんですが
この事は全くおっしゃっていませんでした
はい。
当時はあまり知った人はいなかったと思います
平野:夕刊のこの日の記事には、でも、書いてあるんですよね
ストロンチウム90って、
ただ、私もその時に読んでいたかもしれないんですけど
ストロンチウムという物質の意味を知らないで来ていたんですね
そうですね
こうやって、小出先生のお話しを聞いて
ストロンチウムって何ぞよと知ってから、この情報を聞くと
全然違う意味が読み取れてきますよね
知らないって事はどんなに罪深いかと・・・思います
沖縄でその時おっしゃったことばに
強いという事と優しいという事を比較してお話しなさったって聞いたんですが
これって、どういうことですか?
みなさんも多分ご存じだと思いますけど
モーリス・チャンドラーという米国の作家がいて
彼の遺作にプレイバックという小説があるのですけど
そのプレイバックにチャンドラーが
「強くなければ生きていられない。優しくなれないなら生きていく価値がない」と書いているんですね
ま、いまみんな、
私も生きているし、水野さんも平野さんも生きているので
それなりに強いんだと思いますけれども、
強くても生きている価値がない人がいるという事を言っている訳ですね
「生きている価値」というのがなんなのかというのは
「優しくなる」事だと言っている訳で
いったい、「優しい」というのはどういう事なのかなといつも思っています
私が今思っている事は、「強い物につき従う事ではない」と思っていて
日本の政府というのは「米国につき従うのが国益だ」という事を言うのですけれども
全く優しくない政府だなと思うのですね
でも、そういう生き方というのはチャンドラーからすれば「生きる価値がない」と言っている訳で
本当に、どういう生き方をするのが生きる価値があると言えるのかを
私自身が毎日自問しながら生きているという
そういう事を考えたのでみなさんにお伝えしようと思ったのです
今、放射性物質がいろんな処に飛んでしまって
これからもリスクを抱えた中で私達がどう生きるかですよね
そうです
一言だけ伺いたいんですけれども、京都五山の送り火で、陸前高田の松を燃やすか燃やさないかと
二転三転ありました。
どんな思いでご覧になっていましたか?
(ため息)なんとも重苦しい気持ちですけれども
なんで、こんな、そまつな事で、え・・・今苦しんでいる人たちに・・よけいにまた、苦しみを負わせるのかなと
わたしは、思い、ました。
もちろん放射能はどんな意味でも危険ですから、
放射能を含んでいる松を燃やせば、もちろんそれで危険を上乗せされるという事は確実にそうです
しかし、そんな事を言うなら福島から京都だって放射能が飛んできているはずですから
その事にこそ、京都の人達は怒って欲しいし
原子力発電というものがどんな物かという事に声を上げて欲しいと思いますけれども
陸前高田の人達に一体何の罪があったのかと
何の罪もないまま汚染されて、その汚染も本当に微々たるものだと私から思える汚染を取り上げて
それを拒否するという事は私から見ると、本当に悲しい事だと思います。
それこそ、小出さんのおっしゃる、強さ優しさをどうとらえるか
という事につながるのかもしれません
はい。どうもありがとうございました
沖縄の基地問題と原子力発電との関連性
沖縄国際大学に米軍のヘリが墜落時のストロンチウムについて
モーリス・チャンドラー、強い事と優しい事
・京都五山の送り火について
8月15日月曜日
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]
<参考>
沖縄での講演会
2011年8月 13日 (土)
「放射能と子どもたち」
会場:西原町中央公民館大ホール
講 師:小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)
主催:西原町立図書館
続きを読むに

まず伺いたいのは、小出先生は週末に沖縄で講演をなさったと聞きましたが
そこでは「放射能と子ども達」というテーマでお話しなさったと聞きました
沖縄ではずっと米軍の基地問題をかかえていますよね、
で、沖縄の基地問題と小出先生のご専門の原子力発電の問題、
これを関連させたお話しも出たと聞いているんですが、
これはどういう事をおっしゃったんでしょう

つまり、日本にある米軍基地の本当に多くの部分が沖縄に集中していますけれども
言ってみたら弱いところに基地が押し付けられるという動きと
原発も、どうしても人口がどんどん過疎になっていくような弱い自治体の所にこれまでいっていたと
こういう意味でしょうか

これについては先生はどんな風にお考えなんですか

沖縄というのは日本全国の面積は0.6%しかありません
その沖縄に在日米軍の75%が存在しています
それを放置して、本土の日本人は安穏と平和を謳歌して来ているわけで、
鳩山さんの民主党政権は普天間を撤去する時にも
「最低県外だ」と言ったのですけれども
いつの間にか、また、沖縄に戻ってきてしまうというような、
私からみれば本当にあきれるような事がずっと続いているんですね
それは私が原子力でずっと40年間抵抗してきた事と同じ問題で
本当に困っている人たちの所に金をちらつかせながら力で押しつけていくという
そういう歴史でした
また、具体的に沖縄国際大学に米軍のヘリコプターが墜落した事故がありました
もう、7年前ですかね

そうか!その8月13日に沖縄にいらしてお話しなさった

あのときに、放射性物質が関連していたというのは、本当ですか?

米軍のヘリコプターのブレードという、翼ですね
翼に欠陥があるかどうかという事を四六時中調べながら飛んでいるのですけれども
へぇ~

ストロンチウムって、人体に非常によくない影響を及ぼすものだと
以前おっしゃっていましたよね

それは、ブレードの傷を調べるためには大変便利な放射性物質で
それをヘリコプターが積んでいたのです
で、そのヘリコプターが墜落してしまいまして
ストロンチウム90が行方不明になって
周辺に多分ばらまかれたといような事故でした
平野さん、あの時確か、沖縄県警が色々とその場所を調査しようとしたら入れなかったんですよね
平野:そうですね。
それで証拠物なんかも全部米軍が押収したと聞いたんですけれども
先生、この時の夕刊を改めてみているんですけど
かなりの量ですね。後に明らかになったストロンチウムの量なんかも。

普通の方が吸入していいという、一年間にこれ以上吸入するなと言われている量に換算すれば
550人分という。そういうものが、あの時に何処かに無くなってしまいました
ストロンチウム90がこれ以上は吸入してはダメという量の550人分

が、無くなってしまったのです
ですから、私は大変なことだと、その時は思いましたし、
ずーっと、そう思ってきましたけれども
今進行している福島原子力発電所の事故で言えば
それが,1兆人分のまた、何万人分という
そういう風なものがすでに原子力発電所から放出されてしまっているのです
1兆人分!?って、おっしゃいました??

それのまた、何万倍というものです
えっ!?それのまた、何万倍??

なんですか!?

ですから、沖縄国際大学に墜落した米軍のヘリコプターが積んでいたストロンチウム90自身も
大変なことだと私は思ったのですけれども
もう、いまや、
そんな事は全然問題にするにも足りない程の膨大な汚染がすでに起きているという事です
はぁ~~~
平野:これ、ただ、沖縄の方もですね
日常的に、放射能搭載ヘリが飛んでいるんですよね

今でも飛んでいます
これ、今でも普通の事なんですか、沖縄って・・

あの時日本が立ち入って調査できなかった訳がどうなんだろう?って思っていたけれど
そこに放射性物質の存在が実はあったかもしれない訳ですね

ですから米軍はヘリコプターが墜落したらすぐにその場を封鎖して
放射線検知器を持って一帯を調査して
そしてヘリコプターは勿論、墜落した現場の土も全部掘り起こして
一切の証拠を消したんです
はぁー・・
そういう事が実は今も起こりうる危険として・・

平野:これは場合によっては被ばくした人がいるかもしれないと

一番吸入した可能性があるのは彼らですし
その周りを沖縄県警、警察が米軍を守って、
その周辺にいた人達を米軍の作業に介入しないように阻止したんですね
ですから、沖縄県警の人達も被ばくしたでしょうし
現場で集まっていた、沖縄の人達も被ばくしたろうと私は危惧しています
沖縄国際大学に行かせてもらった時に目の前にヘリコプターが落ちてきて
もう、本当に寸でのところで助かったという方のもお会いしたんですが
この事は全くおっしゃっていませんでした

当時はあまり知った人はいなかったと思います
平野:夕刊のこの日の記事には、でも、書いてあるんですよね
ストロンチウム90って、
ただ、私もその時に読んでいたかもしれないんですけど
ストロンチウムという物質の意味を知らないで来ていたんですね

こうやって、小出先生のお話しを聞いて
ストロンチウムって何ぞよと知ってから、この情報を聞くと
全然違う意味が読み取れてきますよね
知らないって事はどんなに罪深いかと・・・思います
沖縄でその時おっしゃったことばに
強いという事と優しいという事を比較してお話しなさったって聞いたんですが
これって、どういうことですか?

モーリス・チャンドラーという米国の作家がいて
彼の遺作にプレイバックという小説があるのですけど
そのプレイバックにチャンドラーが
「強くなければ生きていられない。優しくなれないなら生きていく価値がない」と書いているんですね
ま、いまみんな、
私も生きているし、水野さんも平野さんも生きているので
それなりに強いんだと思いますけれども、
強くても生きている価値がない人がいるという事を言っている訳ですね
「生きている価値」というのがなんなのかというのは
「優しくなる」事だと言っている訳で
いったい、「優しい」というのはどういう事なのかなといつも思っています
私が今思っている事は、「強い物につき従う事ではない」と思っていて
日本の政府というのは「米国につき従うのが国益だ」という事を言うのですけれども
全く優しくない政府だなと思うのですね
でも、そういう生き方というのはチャンドラーからすれば「生きる価値がない」と言っている訳で
本当に、どういう生き方をするのが生きる価値があると言えるのかを
私自身が毎日自問しながら生きているという
そういう事を考えたのでみなさんにお伝えしようと思ったのです
今、放射性物質がいろんな処に飛んでしまって
これからもリスクを抱えた中で私達がどう生きるかですよね

一言だけ伺いたいんですけれども、京都五山の送り火で、陸前高田の松を燃やすか燃やさないかと
二転三転ありました。
どんな思いでご覧になっていましたか?

なんで、こんな、そまつな事で、え・・・今苦しんでいる人たちに・・よけいにまた、苦しみを負わせるのかなと
わたしは、思い、ました。
もちろん放射能はどんな意味でも危険ですから、
放射能を含んでいる松を燃やせば、もちろんそれで危険を上乗せされるという事は確実にそうです
しかし、そんな事を言うなら福島から京都だって放射能が飛んできているはずですから
その事にこそ、京都の人達は怒って欲しいし
原子力発電というものがどんな物かという事に声を上げて欲しいと思いますけれども
陸前高田の人達に一体何の罪があったのかと
何の罪もないまま汚染されて、その汚染も本当に微々たるものだと私から思える汚染を取り上げて
それを拒否するという事は私から見ると、本当に悲しい事だと思います。
それこそ、小出さんのおっしゃる、強さ優しさをどうとらえるか
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はい。どうもありがとうございました
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