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08.17
Wed
・日本原子力学会の声明について
・懺悔した16人

8月16日火曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]





<参考>


本件についての問合せ担当
原子力学会事務局
TEL: 03-3508-1261(都筑)
日本原子力学会
2011年7月7日
プレスリリース  一般社団法人 日本原子力学会

2011年3月11日に発生した東日本大震災において、多くの方々が犠牲となられ、
また被災されましたことについて心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
日本原子力学会は、社会的関心の高い科学技術である
原子力の広範囲にわたる学術・技術専門家集団として社会への情報提供を行うため、
本会の主要な活動等について、随時プレスリリースを行っています。
今回は、福島第一原子力発電所事故調査に関する事故調査・検討委員会への声明です


福島第一原子力発電所事故「事故調査・検討委員会」の調査における
個人の責任追及に偏らない調査を求める声明



東京電力㈱福島第一原子力発電所事故に関する事故調査・検証委員会が事故原因の調査を進めている。
多くの被災者の皆さまに対する責任はもとより、
我が国がこのような重大事故を起こしてしまったことに対する国際的責任を果たすには、
事故原因の徹底的解明は不可欠である。
そのためには事故対策に当った政府並びに東京電力の関係者の正確で詳細な証言が必須となる。
しかし、これまで、我が国の重大事故の調査においては、
本来組織の問題として取り上げられるべきことまでが個人の責任に帰せられることをおそれて、
しばしば関係者の正確な証言が得られないことがあった。
今回、もしそのような理由から十分な原因究明が行われないこととなれば、重要な技術情報を得る機会を失うこととなる。

今回の事故調査においては
東京電力㈱福島第一原子力発電所及び原子力防災センター(OFC)等の現場で
運転、連絡調整に従事した関係者はもとより、
事故炉の設計・建設・審査・検査等に関与した個人にたいする
責任追及を目的としないという立場を明確にすることが必要である。

この点については、既に畑村洋太郎委員長が就任時の抱負として
「責任追及は目的としない」方針を示しているところである。

日本原子力学会としては、この方針に則り、また、学術会議報告書にも述べられているとおり、
結果だけをみて直接関与した個人の責任を追及するのではなく、
設置者のみならず規制当局等も含めた組織要因、背景要因などについても明らかにされ、
関係者間で共有されて再発防止に活かされることが重要と考える。

今後の調査において、事故関係者からの証言聴取が、
国際的に整合性を持った手法で、実効性を最大限高めるべく進められることを求める。

参考文献:日本学術会議人間と工学研究連絡委員会安全工学専門委員会
「事故調査体制の在り方に関する提言」2005 年6 月23 日
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/100820kentoukai_3.pdf

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本原子力学会への取材等お問合せ先
日本原子力学会事務局 03-3508-1261(都筑)
日本原子力学会1
福島第一原子力発電所事故調査に関する声明について
平成23 年8 月15 日
一般社団法人 日本原子力学会

当学会は高い倫理観を持って(*1)、公平、公正、透明な議論を進め、
国民・地域社会に対して、原子力に関する技術情報の最も信頼できる情報源となることを目指して活動し、
原子力の平和利用を通じて、人類の福祉と持続的発展に貢献することを目指している。
そして、トラブル発生時には的確な知識を迅速に発信し、
原子力技術に関する政策提言に積極的に関与して、
原子力と国民・地域社会との共生につとめることとしていることは行動指針に掲げたとおりである(*2)

今般の事故により国民及び地域社会に甚大な被害を及ぼし、
原子力の平和利用に対する国民・地域社会からの信頼を大きく損ねてしまったことは誠に遺憾である。
当学会は反省すべき点は謙虚に反省し、また事故の収束、サイト内外の環境修復、
そして原子力安全確保のために専門家集団として我々は何をなすべきか、
その役割を十分に果たすことが早急に求められていると認識していることは6月に就任した学会長の就任挨拶(*3)の中で述べている通りである。

さて、当学会が7月7日に公表した
「福島第一原子力発電所事故「事故調査・検証委員会」の
調査における個人の責任追及に偏らない調査を求める声明」(*4) に関して
誤解が生じているので同声明の趣旨を補足して説明する。

まず、当学会はこれまでに公表された情報を基に
「原子力安全」調査専門委員会が中心になって事故の経緯の分析、
放出された放射能の影響評価及び汚染された周辺地域のクリーンアップ方法等について検討作業を進めているが、
事故調査・検証委員会の調査結果についてはなんら予見を持っていないことを明言する。

当学会は事故原因が早期に解明され、既設の原子力発電所に対して早急に再発防止策を講じ、
国民の不安を解消することが何よりも急務であると認識している。
そのため、関係者が積極的に事故調査・検証委員会に協力し、
同委員会の検討作業ができるだけ円滑に進み、事故の真相が明らかになることを願っている。
また、本事故調査の結果が国際的に広く活用されるものとすることが重要と考えており、
この観点からも、事故原因の背景を深く見極める努力が必要である。

前出の声明は、今回の事故は直接発電所の建設や運営に携わった者だけの責任に帰すのでなく、
組織要因、背景要因を明らかにすることにより、
それに関わった関係者全ての思考過程、行動過程の問題点を明らかにすることを求めるものである。
当学会も必要に応じ、協力を惜しまない所存である。

* 1 http://www.aesj-ethics.org/02_/02_02_/
* 2 http://www.aesj.or.jp/rijikai/shishin.html
* 3 http://www.aesj.or.jp/board/president.html
* 4 http://www.aesj.or.jp/info/pressrelease/pr20110707.pdf


16人の謝罪文はこちら⇓

日本の原子力を担ってきた16名の謝罪と提言の全文



5/4たねまきジャーナル。小出先生の後、大阪大学名誉教授住田健二氏出演放送(内容書き出し)


続きを読むに内容書き出しました

今日はまず、「日本原子力学会」という、学会の動きに関して教えていただきたいとおもいます
この、日本原子力学会というのは、
もちろん原子力を専門に研究していらっしゃる専門家のみなさんが入っていらっしゃる学会と思っていいんですよね
はい。研究者もいますし、電力会社の社員もいますし、メーカーの人達もいるという
そういう組織です

あぁ、電力会社の社員も、メーカーの人達も入っている・・そういう組織、ということは
私達がいま、原子力村という言葉を言いますけれども
この原子力村の人達と大分かぶっている面もあると思っていいですか?
ほぼ、かぶっていますし、
原子力村というのは勿論政治をやっている方もいるし
産官学ですから、産業界の人も原子力学会に入っている
もちろん、アカデミズムの世界にいる人達も関係者は原子力学会に入っています

あー
かなり、だからダブっていると思っていただいて結構です

そうですね
はい

で、その日本原子力学会に確か小出先生も、最初、随分前には一回入られたって伺った事があります
はい。入っていました

それは何年ぐらい前なんですか
えーっと、70年ごろから、多分80年ごろまで入っていたと思います

それをお辞めになったんですね
はい。

日本原子力学会という小出先生が かつて所属し、そしてお辞めになった学会が
ある声明を出したというんです
それがどういう内容かといいますと、福島第一発電所の事故の原因の調査を
今、事故調査検証委員会というところが進めているわけですが
そうした事故調査をする委員会に対して、ある事を求める声明を、この原子力学会が出しました。
はい。

で、どういう内容を求めているかといいますと
「事故の調査をずっとしていく中で個人の責任追及を目的としないようにして下さい」というものです
つまり、個人の責任は問わないでくださいという意味ですよね
そうですね

これを、日本原子力学会が今出すというのは どういう意味なんですか?
これまでもそうでしたけれども、原子力の世界というのは
誰も個人としての責任を問わないまま今日まできました


はい。
で、これからも個人としての責任をとらないいというための声明と見てよろしいんでしょうか
それ以外にどんな見方もないと思います

そうですよね。
これね、声明を読んでみますと、
「今回の事故調査に置いて現場で運転や連絡調整に従事した関係者はもとより」と、まずあって
連絡調整した人にも責任を問わない。となると、
色々な情報が遅れたり、あるいは隠されている事があったりというような事まで含むのかな。と思うんですけど
そのようですね

そうなっちゃいますよね。
あるいは、「事故を起こした原子炉の設計、建設、審査、検査などに関与
個人に対する責任追及を目的としないという立場を明確にすることが必要である」というふうに述べています
造った人も建設した人も審査した人も検査した人も、みんな責任はこれでまぬかれると言う事を目的に
声明出していらっしゃるんでしょうが、これは、何を招きますか?
ま、これまでも原子力の世界とはそうやってきて
今回の事故を引き起こしてしまったのですね
ですから、ここまで来ているのですから自分たちがやってきた事を
本当に、一人ひとりの責任というのを私は自覚して欲しいと思うのですが
相変わらず、自分たちは責任を逃れようという、そういう人たちのようですね

平野さん、これは、犯人探しになってしまったら、真実を語る人がいなくなってしまうんだと
そういう意味の声明にはなっているんですが、そういうのはどうなんでしょうね

平野:先生これ、そもそも政府の事故調査委員会ですね。畑村さんの。
この委員会が「個人の責任は追及しない」と、すでに言った後に出しているんですよね
そうですね
初めから畑村さんが。はい

平野:もう、そういう線引きができている訳ですよね
そうですね

推進派の人達は免罪だと言う事を、もう、結論として出しているような声明ですよね
はい
事故調査委員会が、初めから畑村さんがそういう発言したわけですから
私はもう、この調査委員会はダメだと思いました


委員長背ある畑村さんが最初にもう、「責任は問わない」とおっしゃった
でも、その方を任命なさったのは菅総理ですよね
はい

そういう、この原子力村の体質は、これからも変わらないと私達思わざるおえない訳ですかね。
はい
大変、今回の声明は私、驚きましたし
呆れましたし、
なんとも悲しい思いで声明を読みました
変わらないんですね。この人達は。


平野:事故直後の3月の末に、原発にかかわってきた学者16人が
自分たちの責任を認めて、国民に謝罪している声明みたいのを出しているんですよね。曲がりなりにも。
で、その人達は原子力安全委員会にかかわっていた経歴のある方が半分ぐらいおられるんです
そうです。はい

平野:だから、本人たちはある程度認めているのに、全体で、原子力学会総体として守ろうという意味ですよね。これ。
そうですね

平野:本人たちは非常に受苦じたる思いで謝罪せざるを得なかったと言う声明まで出しているんですよね
はい。そうです。

平野:なんか、あの、おかしいですね。
はい

今回日本原子力学会の会長が声明を出している中には、こんなことばがありまして
「原子力が人類のエネルギー問題解決に不可欠の技術である事に思いをいたす」というふうに
これ、事故の後ですよ。おっしゃっている訳です
小出先生どんな感想を持たれますか?
話しにならない人達ですね

ん~、ただ、私のような素人からみますと
専門家の方々が今こそ、本当に、日本のために地球のために何が出来るかという観点で考えて下さらないことには
私達はやはり、専門家の声に耳を傾けて政策を決定する時に考えを決めると思うんですよ
その通りです

専門家が変わらなかったら、そりゃー変わらないんじゃないですか?
はい
専門家と呼ばれている人たちも一人ひとりの人間なんですね
で、その、一人ひとりの人間の人達は
要するに、立った一回しか人生を生きられないのですからどのように生きてどのように責任をとるかということは
やはり、ご自分で考えていただかなければいけないし、
ずーっと、安全だ安全だと言い続けてきて
今回のように本当に悲惨な事が今目の前で進行している時に
まだ、原子力が必要だ。そして、誰も責任をとりません。
などというのは
ほんとうに、どういう人達、
そして自分の命をどういうふうに思っているのかなと私は思っています

ちなみにですね、平野さんが先程おっしゃいました
3月末に国民に対して謝罪をしたいと声明を出された16人の方がたの中には
この番組にも出て下さいました、元原子力安全委員会の委員長代理でいらして、
また、日本原子力学会の元会長でいらっしゃる先生もいらっしゃいます
住田さんという大変大物の学者でいらっしゃいますよね
そうですね

住田さんもいっらっしゃいますし、あるいは元日本原子力学会の他の会長さんもいらっしゃり、
また、原子力安全委員長だった方も入っている
そうそうたるメンバーの方の中には謝罪をしたいとおっしゃる方がいらっしゃるんですよね
しかしながら、そうした人たちの声は日本原子力学会という
現在の学会を大きく変えるものには成りえないんですか?
少なくてもなっていませんし、
私は16人の方がたの謝罪そのものに、かなり眉に唾を付けながら読んでいます

どうしてですか?
えっと、謝罪をしたということであれば
原子力に対してこれからは・・
ずっと旗を振り続けてきた訳ですけれども
その降ってきた旗を降ろすとかですね
そういう意志表示がaっていいと私は思うのですけれども
多分その方々は、これからも旗を振り続ける仲間に入るんだろうなとわたしには思えました

あ、そうですか
専門家の方がたの生き方が、本当に今、問われてきますね
みなさんご専門の研究で結局こういう事態が来たんですから
小出先生の所に
「小出先生が言っていた通りに、事態が悲しいかな、なってしまった。ちょっと、手を組んでいろんな事考えましょう」
他の専門家はいらっしゃいません?
すみません。
一人として、いらっしゃいません

あ、そうなんですか
はい

いまもって
ハイ!

平野:先生だけど、これ改めて思うとですね
政府の事故調査検討委員会の人選と組織の問題ですよね
はい。と、思います

平野:ここがきちんとしないから、ぼくはもう、刑事事件になってもおかしくない事案だと思うんですけど
その辺の権限のなさですとか、もともと政府がやる気のない組織を作ってしまった
それを見越してこういう学会声明になったということだとおもうんですよね
はい。おっしゃる通りです

また、専門家の方々をこのたねまきジャーナルにお迎えしてお話しを訊きたいですね
そうですね




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