・文部科学省発表の福一近くの年間積算量について
・除染について
8月22日月曜日
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞きました
Radio News「たねまきジャーナル」
<参考>
東日本大震災:福島第1原発事故 警戒区域、
年積算で最高508ミリシーベルト
毎日新聞 2011年8月20日 東京朝刊
◇35地点で20ミリシーベルト超--文科省推計値
文部科学省は19日、
東京電力福島第1原発事故で警戒区域(半径20キロ圏内)に指定された9市町村のうち8市町村の50地点について
事故発生から1年間の積算放射線量の推計値(1日8時間屋外にいた場合)を初めて公表した。
最高は原発の西南西3キロの大熊町小入野の508・1ミリシーベルトで、
一般人の人工被ばくの年間許容線量の500年分に相当する。
35地点が20ミリシーベルトを超え、原発周辺地域の復興に向けた除染作業の困難さが浮き彫りになった。
推計は各地点での実測値を基に、
大震災翌日の3月12日~8月11日の積算線量について1日のうち16時間は屋内に滞在するとして計算。
今月12日以降については、同9~11日の推計値の平均値(最新推計値)が継続すると仮定して計算した。
その結果、大熊町では全12地点で20ミリシーベルトを超え、うち7地点は100ミリシーベルト以上だった。
最新推計値も大熊町小入野の毎時75マイクロシーベルトが最高だったが、
避難住民の一時帰宅の目安とされる毎時200マイクロシーベルトは下回った。
このほか浪江町川房(原発の北西20キロ)223・7ミリシーベルト
▽双葉町長塚(同北北西5キロ)172・4ミリシーベルト
▽富岡町小良ケ浜(同南南西6キロ)115・3ミリシーベルト--なども高さが目立つ。
一方、浪江町北幾世橋(同北8キロ)は4・1ミリシーベルトとなるなど、
同じ市町村でも地点によって線量が大きく異なっている。
松本義久・東京工業大准教授(放射線生物学)は
「(高い値が出た地点は)国際宇宙ステーション長期滞在者の被ばく量(1日約1ミリシーベルト)をも上回る
高いレベルで、住むためには除染が必要だが、広範囲かつあらゆる場所に放射性物質が付着しており、
困難な作業だろう。一時帰宅は、滞在時間が数時間程度なら影響はないと思う」と話した。
【木村健二、久野華代】
==============
◇警戒区域内50地点の来年3月11日までの年間積算線量推計値
田村市都路町古道(西南西18キロ) 7.7
田村市都路町古道(西17キロ) 6.6
大熊町小入野(西南西3キロ) 508.1
大熊町夫沢(西2.5キロ) 393.7
大熊町熊川(南南西3.5キロ) 233.0
大熊町下野上(西南西5キロ) 198.1
大熊町夫沢(西2.5キロ) 169.2
大熊町夫沢(西北西2.5キロ) 143.4
大熊町熊川(南4キロ) 126.7
大熊町野上(西南西7キロ) 99.5
大熊町小入野(西南西3.5キロ) 80.9
大熊町野上(西11キロ) 24.2
大熊町大川原(西南西8キロ) 23.5
大熊町野上(西14キロ) 21.6
浪江町川房(北西20キロ) 223.7
浪江町井手(西北西9キロ) 148.5
浪江町小丸(西北西12キロ) 145.4
浪江町昼曽根(北西20キロ) 145.1
浪江町室原(北西16キロ) 127.8
浪江町末森(北西11キロ) 61.8
浪江町酒井(北北西7キロ) 57.9
浪江町立野(北西14キロ) 38.3
浪江町立野(北北西11キロ) 38.0
浪江町北幾世橋(北8キロ) 4.1
双葉町長塚(北北西5キロ) 172.4
双葉町石熊(西7キロ) 126.6
双葉町長塚(北北西4キロ) 67.4
双葉町山田(西7キロ) 66.9
双葉町前田(西北西3.5キロ) 52.5
双葉町寺沢(北西7キロ) 45.0
双葉町新山(北西3.5キロ) 28.8
富岡町小良ケ浜(南南西6キロ) 115.3
富岡町本岡(南南西7キロ) 77.0
富岡町上手岡(南西8キロ) 39.5
富岡町上手岡(南西13キロ) 33.2
富岡町小浜(南10キロ) 29.6
富岡町上郡山(南南西13キロ) 21.7
富岡町上手岡(西南西10キロ) 13.7
楢葉町上繁岡(南南西14キロ) 15.4
楢葉町井出(南西15キロ) 13.1
楢葉町井出(南16キロ) 5.1
川内村下川内(西南西19キロ) 11.4
川内村下川内(西南西16キロ) 7.8
南相馬市小高区金谷(北西18キロ) 53.1
南相馬市小高区神山(北北西13キロ) 12.4
南相馬市小高区大富(北北西19キロ) 11.8
南相馬市小高区片草(北北西18キロ) 6.5
南相馬市小高区泉沢(北北西14キロ) 4.1
南相馬市小高区行津(北北西11キロ) 3.7
南相馬市小高区大井(北16キロ) 3.6
※カッコ内は福島第1原発からの距離。単位はミリシーベルト
続きを読むに
内容書き出しました
今のニュースでお伝えしましたけれども、
事故発生から一年間で福島第一原発に近い地域でどれだけの放射線量を積算
だんだん溜まっていって受けるかという推計の値が、初めて文部科学省から発表されました
その中には3キロ地点ですけれども大熊町のある都市で508ミリシーベルトという数値が出ております
すごいんだろうなと思うんですけれど、これは、どのくらいすごい意味を持っている数値でしょうか
えぇ・・そうですね・・
私は京都大学実験所で働いていて、普通の皆さんと違って放射線を取り扱う事で給料をもらっていると言う事で
一年間に20ミリシーベルトまでは我慢しろと言われている人間です
その私から比べて、またその25倍を我慢しろという程の被ばく量です
これ、確か一般人は年間1ミリシーベルトまでですよね
そうです
ということは、500倍というか、500年分とも言えますよね
そのとおりです
この500年分ってでっかすぎて、私にはその意味が良く分からないんです
本当にひどい話です
で、この発表が何で今なのか?って思うのですが
これは、今にならないと分からないものなのですか?
いいえ、もうとっくに分かっていました
大体何月ごろだったら分かって・・出来るだけ早く皆さんにお伝えしようとしたら
何月ごろに発表できるものだったんですか?
もう、3月中には分かっていました
3月中には計算できるものなんですね
はい
なんで、今なんですか?
言いたくなかったんでしょうね
言いたくなかった・・って・・
平野さん、なんで今なんですか?
平野:いや、隠してた理由っていうのは、要するにパニックを起こしたくないっていう理由だったんでしょうけども
これは、政治が逃げてるっていう事で、自分たちの都合で隠したってことでしょうね
だから、避難地域の人達、もう、いち早く・・これ、
先生、20Kだけじゃなくて、30K50K、
もっともっと同心円ではなくて調査すれば同じくらいの数値が広がる地域があるんじゃないですか?
そうです
1年間で積算500ミリというところは、そんなに強いところは広くはないと思いますが、
1年の被ばくで20ミリという私のようなごく特殊な人間にしか許さないと言って決めた基準が
多分、50キロ先の飯館村までが含まれています
今回は警戒区域、半径20キロ以内の50の地点を調べているんですね
こんな程度の調査で良いんですか?50地点というのはどうですか?
別にかまいません
要するに、もう分かっている
もうわかっている
はい。
もう全て、汚染の程度は把握されていて
私から見れば・・・ため息・・少なくとも50キロ離れた飯館村までは人が戻れるレベルではありません
でも、細野原発担当大臣は、ついこの間おっしゃっていました
「国を挙げて除染に取り組む」と、そして
「戻れる方には戻ってもらう」という話しでしたよね
除染はできません。
除染はできないというのは、どういう意味でしょうか
たとえば、小学校の校庭であるとか、幼稚園の園庭であるとかの土をはぎ取る事は出来ます
しかし、森林の土をはぎ取る事はできませんし、野原や田畑の土をはぎ取る事もできません
基本的には除染というものはできないと思うしかないと私は思います
除染は、・・今おっしゃった中から言うと半径50キロ圏内
半径ではなくて、要するに風下に含まれてしまった地域です
ですから、半径20Kの圏内であっても、風下の含まれなかった地域は
1年間に20ミリシーベルトに達しないというところはあります
ありますね
しかし、20ミリシーベルトなんて事を許すこと自身が法律違反です
はい
国が犯罪を犯すという事を言っているわけです
たとえば4ミリシーベルトという低い値もあるというような見方もあると思うんですね
でも、もともと4ミリシーベルトが低い訳ではないですよね
ありません。
国は「普通の人は1ミリシーベルト以上被ばくをさせてはいけない」という法律を作って
それに違反した者を罰するとしてこれまでやってきました
その国が率先して、いま、犯罪を犯して法律を破ろうとしているのです
ただ、リスナーの方がこういう句を下さっています
「今頃になって やっぱり ダメという」
つまり、戻れるかもしれないというような淡い期待だけを持たせて
こんどは、「もしかしたら最低10年帰れないところがある」というような話しになってきているわけですよね
はい。
最低ではありません。
何十年、百年、二百年という単位で帰れません
人間の一生から見たら、ずっと帰れない・・
一人の人間から見れば、もう、一生です
でも、その事を国は言いませんやん
いかにも何年かしたら帰れそうですし、
早い人はもう、9月にも帰れそうじゃないですか?
はい。
汚い国だと私は思います
でも、本当にもし、何処かの地域を除染して
「帰れる」ということで、返してしまう可能性もありますね、国は。近いうちに。
わかりません。
もし、国がやると言うなら、国会議員の皆さんにそこに住んで欲しいと私は思います
うん・・・そうですよね。これ、たとえばチェルノブイリの場合をみれば
色々と比較が出来るんですけれども
チェルノブイリだとどうなんでしょうか
1平方キロメートル当たり15キュリーという汚染を受けたところを、全員避難させました
15キュリーってどれだけなんですか?
私達に分かる値ですと、
1平方メートル当たりに換算して55万ベクレルだと思います
55万ベクレルっていうと・・・
数値では分からないと思いますが、
要するに私が先程から言っている飯館村が含まれる範囲です
なるほど・・・
それは、チェルノブイリの場合は25年経っても帰れないんですか
帰れません。
そのことは、もちろん国は分かった上ですよね
もちろん。
平野:先生、菅総理大臣がですね、27日に、こういう厳しい状況を現地に行って説明すると言ってるんですけれども
この時に、もし帰れないのであれば、帰れない人たちの生活の基盤というものを
どうするかっていう事を、国の責任で明確に言うべきですよね
例えば住宅ひとつをとっても、
もちろんそうですし、
私はもっとずーっと早くに国がいって、避難所なんかに押し込めておくんではなくて
はやく、避難している人たちの生活を、
もっと別の形で復興できるようにしなければいけなかったと私は思いますけれども、
何もしないまま、今になって「帰れません」という事を言う訳ですし、
それも、なんか、いまだに3㎞という事を言おうとしている
そして、10年というような数字を言うという・・本当に信じがたい政府だと私は思います
今回、原発の周辺の地域を国が借り上げをしようというような話しになってきていますね
はい
で、その地域が、いまおっしゃった、おそらく3キロ圏内
あるいは、少し出た地域でも継続して高い放射線量が計測される地域を借り上げよう。
という方向の話しのようです
そうですね
これでは、じゃぁ、小出先生は全然足りないという事でしょうか?
全然足りませんし、
少なくてもチェルノブイリの基準を当てはめるのであれば、
風下に入ってしまった50キロ先の飯館村も、もちろんやらなければいけませんし
日本が法治国家だというのであれば、
遥かに広大な面積を借り上げなければいけません
先程除染はムリだとおっしゃいましたけれども
警戒区域の中で除染をして暮らせると、小出さんから見て思われる地域ってあるんですか?
もうしわけありません
私は先程から除染はムリだと言っています
だから、本当に子ども達が集中的に遊ぶ場所は必ず除染しなければいけないと思いますけれども
それはいわゆる地域、市町村という事から言えば、
本当に限られた場所しか除染はできません
ほとんどの物は、いわゆる、野原、山林、田畑というものは除染などしたら土が死んでしまう訳ですし、
その土を持って行く場所もありませんので、
除染はできないと思っていただいていいと思います
はい。しつこく伺って申し訳ありませんでした
どうもありがとうございました。
・除染について
8月22日月曜日
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞きました
Radio News「たねまきジャーナル」
<参考>
東日本大震災:福島第1原発事故 警戒区域、
年積算で最高508ミリシーベルト
毎日新聞 2011年8月20日 東京朝刊
◇35地点で20ミリシーベルト超--文科省推計値
文部科学省は19日、
東京電力福島第1原発事故で警戒区域(半径20キロ圏内)に指定された9市町村のうち8市町村の50地点について
事故発生から1年間の積算放射線量の推計値(1日8時間屋外にいた場合)を初めて公表した。
最高は原発の西南西3キロの大熊町小入野の508・1ミリシーベルトで、
一般人の人工被ばくの年間許容線量の500年分に相当する。
35地点が20ミリシーベルトを超え、原発周辺地域の復興に向けた除染作業の困難さが浮き彫りになった。
推計は各地点での実測値を基に、
大震災翌日の3月12日~8月11日の積算線量について1日のうち16時間は屋内に滞在するとして計算。
今月12日以降については、同9~11日の推計値の平均値(最新推計値)が継続すると仮定して計算した。
その結果、大熊町では全12地点で20ミリシーベルトを超え、うち7地点は100ミリシーベルト以上だった。
最新推計値も大熊町小入野の毎時75マイクロシーベルトが最高だったが、
避難住民の一時帰宅の目安とされる毎時200マイクロシーベルトは下回った。
このほか浪江町川房(原発の北西20キロ)223・7ミリシーベルト
▽双葉町長塚(同北北西5キロ)172・4ミリシーベルト
▽富岡町小良ケ浜(同南南西6キロ)115・3ミリシーベルト--なども高さが目立つ。
一方、浪江町北幾世橋(同北8キロ)は4・1ミリシーベルトとなるなど、
同じ市町村でも地点によって線量が大きく異なっている。
松本義久・東京工業大准教授(放射線生物学)は
「(高い値が出た地点は)国際宇宙ステーション長期滞在者の被ばく量(1日約1ミリシーベルト)をも上回る
高いレベルで、住むためには除染が必要だが、広範囲かつあらゆる場所に放射性物質が付着しており、
困難な作業だろう。一時帰宅は、滞在時間が数時間程度なら影響はないと思う」と話した。
【木村健二、久野華代】
==============
◇警戒区域内50地点の来年3月11日までの年間積算線量推計値
田村市都路町古道(西南西18キロ) 7.7
田村市都路町古道(西17キロ) 6.6
大熊町小入野(西南西3キロ) 508.1
大熊町夫沢(西2.5キロ) 393.7
大熊町熊川(南南西3.5キロ) 233.0
大熊町下野上(西南西5キロ) 198.1
大熊町夫沢(西2.5キロ) 169.2
大熊町夫沢(西北西2.5キロ) 143.4
大熊町熊川(南4キロ) 126.7
大熊町野上(西南西7キロ) 99.5
大熊町小入野(西南西3.5キロ) 80.9
大熊町野上(西11キロ) 24.2
大熊町大川原(西南西8キロ) 23.5
大熊町野上(西14キロ) 21.6
浪江町川房(北西20キロ) 223.7
浪江町井手(西北西9キロ) 148.5
浪江町小丸(西北西12キロ) 145.4
浪江町昼曽根(北西20キロ) 145.1
浪江町室原(北西16キロ) 127.8
浪江町末森(北西11キロ) 61.8
浪江町酒井(北北西7キロ) 57.9
浪江町立野(北西14キロ) 38.3
浪江町立野(北北西11キロ) 38.0
浪江町北幾世橋(北8キロ) 4.1
双葉町長塚(北北西5キロ) 172.4
双葉町石熊(西7キロ) 126.6
双葉町長塚(北北西4キロ) 67.4
双葉町山田(西7キロ) 66.9
双葉町前田(西北西3.5キロ) 52.5
双葉町寺沢(北西7キロ) 45.0
双葉町新山(北西3.5キロ) 28.8
富岡町小良ケ浜(南南西6キロ) 115.3
富岡町本岡(南南西7キロ) 77.0
富岡町上手岡(南西8キロ) 39.5
富岡町上手岡(南西13キロ) 33.2
富岡町小浜(南10キロ) 29.6
富岡町上郡山(南南西13キロ) 21.7
富岡町上手岡(西南西10キロ) 13.7
楢葉町上繁岡(南南西14キロ) 15.4
楢葉町井出(南西15キロ) 13.1
楢葉町井出(南16キロ) 5.1
川内村下川内(西南西19キロ) 11.4
川内村下川内(西南西16キロ) 7.8
南相馬市小高区金谷(北西18キロ) 53.1
南相馬市小高区神山(北北西13キロ) 12.4
南相馬市小高区大富(北北西19キロ) 11.8
南相馬市小高区片草(北北西18キロ) 6.5
南相馬市小高区泉沢(北北西14キロ) 4.1
南相馬市小高区行津(北北西11キロ) 3.7
南相馬市小高区大井(北16キロ) 3.6
※カッコ内は福島第1原発からの距離。単位はミリシーベルト
続きを読むに

今のニュースでお伝えしましたけれども、
事故発生から一年間で福島第一原発に近い地域でどれだけの放射線量を積算
だんだん溜まっていって受けるかという推計の値が、初めて文部科学省から発表されました
その中には3キロ地点ですけれども大熊町のある都市で508ミリシーベルトという数値が出ております
すごいんだろうなと思うんですけれど、これは、どのくらいすごい意味を持っている数値でしょうか

私は京都大学実験所で働いていて、普通の皆さんと違って放射線を取り扱う事で給料をもらっていると言う事で
一年間に20ミリシーベルトまでは我慢しろと言われている人間です
その私から比べて、またその25倍を我慢しろという程の被ばく量です
これ、確か一般人は年間1ミリシーベルトまでですよね

ということは、500倍というか、500年分とも言えますよね

この500年分ってでっかすぎて、私にはその意味が良く分からないんです

で、この発表が何で今なのか?って思うのですが
これは、今にならないと分からないものなのですか?

大体何月ごろだったら分かって・・出来るだけ早く皆さんにお伝えしようとしたら
何月ごろに発表できるものだったんですか?

3月中には計算できるものなんですね

なんで、今なんですか?

言いたくなかった・・って・・
平野さん、なんで今なんですか?
平野:いや、隠してた理由っていうのは、要するにパニックを起こしたくないっていう理由だったんでしょうけども
これは、政治が逃げてるっていう事で、自分たちの都合で隠したってことでしょうね
だから、避難地域の人達、もう、いち早く・・これ、
先生、20Kだけじゃなくて、30K50K、
もっともっと同心円ではなくて調査すれば同じくらいの数値が広がる地域があるんじゃないですか?

1年間で積算500ミリというところは、そんなに強いところは広くはないと思いますが、
1年の被ばくで20ミリという私のようなごく特殊な人間にしか許さないと言って決めた基準が
多分、50キロ先の飯館村までが含まれています
今回は警戒区域、半径20キロ以内の50の地点を調べているんですね
こんな程度の調査で良いんですか?50地点というのはどうですか?

要するに、もう分かっている
もうわかっている

もう全て、汚染の程度は把握されていて
私から見れば・・・ため息・・少なくとも50キロ離れた飯館村までは人が戻れるレベルではありません
でも、細野原発担当大臣は、ついこの間おっしゃっていました
「国を挙げて除染に取り組む」と、そして
「戻れる方には戻ってもらう」という話しでしたよね

除染はできないというのは、どういう意味でしょうか

しかし、森林の土をはぎ取る事はできませんし、野原や田畑の土をはぎ取る事もできません
基本的には除染というものはできないと思うしかないと私は思います
除染は、・・今おっしゃった中から言うと半径50キロ圏内

ですから、半径20Kの圏内であっても、風下の含まれなかった地域は
1年間に20ミリシーベルトに達しないというところはあります
ありますね

はい

たとえば4ミリシーベルトという低い値もあるというような見方もあると思うんですね
でも、もともと4ミリシーベルトが低い訳ではないですよね

国は「普通の人は1ミリシーベルト以上被ばくをさせてはいけない」という法律を作って
それに違反した者を罰するとしてこれまでやってきました
その国が率先して、いま、犯罪を犯して法律を破ろうとしているのです
ただ、リスナーの方がこういう句を下さっています
「今頃になって やっぱり ダメという」
つまり、戻れるかもしれないというような淡い期待だけを持たせて
こんどは、「もしかしたら最低10年帰れないところがある」というような話しになってきているわけですよね

最低ではありません。
何十年、百年、二百年という単位で帰れません
人間の一生から見たら、ずっと帰れない・・

でも、その事を国は言いませんやん
いかにも何年かしたら帰れそうですし、
早い人はもう、9月にも帰れそうじゃないですか?

汚い国だと私は思います
でも、本当にもし、何処かの地域を除染して
「帰れる」ということで、返してしまう可能性もありますね、国は。近いうちに。

もし、国がやると言うなら、国会議員の皆さんにそこに住んで欲しいと私は思います
うん・・・そうですよね。これ、たとえばチェルノブイリの場合をみれば
色々と比較が出来るんですけれども
チェルノブイリだとどうなんでしょうか

15キュリーってどれだけなんですか?
私達に分かる値ですと、

55万ベクレルっていうと・・・

要するに私が先程から言っている飯館村が含まれる範囲です
なるほど・・・
それは、チェルノブイリの場合は25年経っても帰れないんですか

そのことは、もちろん国は分かった上ですよね

平野:先生、菅総理大臣がですね、27日に、こういう厳しい状況を現地に行って説明すると言ってるんですけれども
この時に、もし帰れないのであれば、帰れない人たちの生活の基盤というものを
どうするかっていう事を、国の責任で明確に言うべきですよね
例えば住宅ひとつをとっても、

私はもっとずーっと早くに国がいって、避難所なんかに押し込めておくんではなくて
はやく、避難している人たちの生活を、
もっと別の形で復興できるようにしなければいけなかったと私は思いますけれども、
何もしないまま、今になって「帰れません」という事を言う訳ですし、
それも、なんか、いまだに3㎞という事を言おうとしている
そして、10年というような数字を言うという・・本当に信じがたい政府だと私は思います
今回、原発の周辺の地域を国が借り上げをしようというような話しになってきていますね

で、その地域が、いまおっしゃった、おそらく3キロ圏内
あるいは、少し出た地域でも継続して高い放射線量が計測される地域を借り上げよう。
という方向の話しのようです

これでは、じゃぁ、小出先生は全然足りないという事でしょうか?

少なくてもチェルノブイリの基準を当てはめるのであれば、
風下に入ってしまった50キロ先の飯館村も、もちろんやらなければいけませんし
日本が法治国家だというのであれば、
遥かに広大な面積を借り上げなければいけません
先程除染はムリだとおっしゃいましたけれども
警戒区域の中で除染をして暮らせると、小出さんから見て思われる地域ってあるんですか?

私は先程から除染はムリだと言っています
だから、本当に子ども達が集中的に遊ぶ場所は必ず除染しなければいけないと思いますけれども
それはいわゆる地域、市町村という事から言えば、
本当に限られた場所しか除染はできません
ほとんどの物は、いわゆる、野原、山林、田畑というものは除染などしたら土が死んでしまう訳ですし、
その土を持って行く場所もありませんので、
除染はできないと思っていただいていいと思います
はい。しつこく伺って申し訳ありませんでした
どうもありがとうございました。
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