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08.23
Tue
昨日の放送に続いて
文化放送・吉田照美ソコダイジナトコの週刊エンター

そこ大事な衝撃レポート
「原発のウソ、そしてホントの話」






福島第一原発3月の事故以来今も放射能が漏れだすという異常な事態なんですが
そして、今後何年何十年に渡ってこの放射線物質がもたらす汚染と現実に向き合いながら
我々日本人は暮らしていくことになる、これからの日本なんですが
今年の3月11日に今までの日本から変わってしまったと言う現実がある訳です
今週の週刊エンターは「原発のウソそして本当の話し」と題しまして
各分野の方にお話しをうかがっていくことになっています
今日は昨日に引き続きまして
大阪は泉南郡熊取町にあります京都大学原子炉実験所の小出裕章助教のお話しです
ま、研究室にお邪魔したんですけれども、
冷房は無い、扇風機が回るだけの書籍と飼料に囲まれた研究室なんですけれども
表はすごく暑い日だったんですけど以外と涼しい部屋で
印象に残ったのは、部屋の入口に足尾銅山鉱毒事件を告発田中正造さんの大きな写真と
ピカソのゲルニカの写真が机の上に置いてあるところが
いかにも小出先生の気持ちが反映されているという気がしましたけれどもね

今日は東京電力福島第一原発事故から今後の事についてです

まずは、事故の収束についてうかがいました

小出:
え・・、とっても難しいですね。
ただ、私が恐れているのは、大量の放射能が大気中に噴き出ししてくるという事を恐れています
当初3月の11日に事故に至ってから
ほぼ10日のうちに大量の放射能が大気中に出てきたという事が起こりました
それ以降は一応何とか、大気中への大量の放射能を防ぎながら今日まできているのですね
ただ、汚染水があふれかえって、どんどん海へ流れているというのはもう、どうにもならないのですけれども
でも、大気中に大量の物が出るという事態は
とりあえず3月の中頃で一応はおさまって今日まで来ていると思うのです
ただし、「また、そういう事態が起きないか?」と問われると
私は「そんな事は起きない」と自信を持って断言できないのですね
下手をすると原子炉圧力容器の中で水蒸気爆発という巨大な爆発が起こる可能性が
まだ残っているというふうに思っていまして
それが起きてしまうと、今までの何倍、あるいは10倍というような放射性物質が
大気中に噴き出してくる可能性があると思っています
東京電力もその可能性が自信を持って否定できないが為に
いまだに大量の被ばくを作業員の人達がしながらも
原子炉を冷やし続けると言う作業を続けているという事です

吉田:
その可能性というのは何がきっかけというか
どういう事が原因で。っていう事になるんですか?

小出:
1号機と2号機と3号機というのが運転中だったんですが、
今東京電力は1号機に関しては原子炉の水位計を調整し直した結果
炉心にはもう水は無いし、もう溶けて落ちてしまっている
メルトダウンをしてしまっていると認めたわけですね
2号機と3号機に関しては原子炉の水位計すらまだ調整できない
原子炉建屋の中に入れませんので。
ですから、どういう状態になっているのかいまだに分からないのですね
ただし、1号炉で水位計を調整してみたらメルトダウンをしていたので
「2号機も3号機もそうだろう」と、彼らは推定しているし、政府もそれを認めているのですね
でも、それは単なる推定なのであって、
ひょっとすると、まだ、2号機3号機はメルトダウンという状態までなっていないかもしれないと私は思っているし、
東京電力もその可能性を完全に否定できない状態でいるんですね
ですから今の段階で言えば原子炉に炉心の本体が残っているという状態であるかもしれない
それが、今後もし、冷却に失敗するようなことになって、炉心全体が溶融して落ちてしまうような事
つまりメルトダウンというようなことが今後起きるとすると、
その時に水蒸気爆発という現象が起きる可能性があるのです
幸い1号機はどうも、そうでなかったようで、私は胸をホッとなでおろしたのですけれども
2号機と3号機が、これから、もしもメルトダウンをするのだとすれば
水蒸気爆発の可能性があります
だからそれを何とか防がなければいけないし、
本当に今、被ばくをしながら作業している作業員の方には
申し訳ないけれども、なんとか、冷却という作業を当面の間は続けて欲しいと思っています

吉田:
当面って、どの程度までなんですか?先生、これ。
なんか、気が遠くなるほど長くなるんじゃないかっていう危惧がありますけど

小出:
はい。そうです。
これから、水蒸気爆発を自信を持って回避できたと言えるまでには
これから半年とか1年という時間を頑張り続ける必要があるだろうとおもいます

吉田:
それが一つメドとしてある訳ですか

小出:はい
まずは、ウラン全体が溶け落ちてしまうという、それだけの発熱が何時まで続くかという事なのですけれども
半年1年という期間は予断を許せない状態が続くと思います
ただし、それが過ぎて大量の放射能が大気中に出てくるような事がなくなったとしても
放射性物質そのものは消えない訳です。ここにある訳です。
いずれにしても、それを放っておけば環境に汚染を少しづつですけれども広げるという事になりますので
それが環境に出ないように地下ダムというものを作らなければいけないでしょうし、
そのほかチェルノブイリ原子力発電所でやったような
石棺と呼ばれる地上の巨大な構造物を造って、原子炉そのものをお墓の中に閉じ込めるという
そういう作業もしなければいけません
そのためには何年何十年という時間がかかりますし
一度造ったとしてもコンクリートの構造物ですので次々と壊れていきますので
それをまた、つぎつぎと造りなおしていくという作業がこれから何十年、あるいは何百年という期間で続く訳です

吉田:なるほどね。


非常に小出先生分かりやすく説明して下さっているんですけれども
今後の事を聞きますとね、「とてつもない事が起きてしまったんだな」と改めて感じるんですが
こういう事を何で公式に発表しないのかと、
政府とか東京電力は今の現状とかこれから起こる事とかを隠すばっかりで
正しく伝えることの大切さが、全く分かっていないような気がしますけれども
そして、小出先生は今の福島の放射線汚染状況についてこんなお話しをされました





小出:
吉田さん今日は私の研究室に来て下さっている
ここは京都大学原子炉実験所といって、本当におもちゃのような原子炉ですけれどもあるのですね。
そして私たちはその原子炉を動かしながら放射能を使って実験研究している訳です
そういう放射能を使う時というのは放射線管理区域という所で作業をしろと言われているのですね
でも、その放射線の管理区域であっても、
放射能でベタベタに汚れていたら、私達はその中で仕事をする事も出来ないのですから
管理区域だってなるべく汚染を起こさないように、常に注意をして綺麗にしているわけですね
で、管理区域の中から物を持ち出す時には、
放射能で汚れていないかどうかという事を、確かめたうえでなければ 持ち出せないという事になっているのですね
そういうところで私は仕事をしているのですが
今現在、福島県の人が住んでいる大地、建物、瓦礫
なんでも、放射線管理区域から持ち出してはいけないと言われるほどの汚染を
殆ど全部がうけているわけです。
私が嫌だなと思いながらの放射線管理区域の方がずーっと綺麗です
福島県で今、普通の人達が生活している場所よりは。
むしろそういう所に、放射線管理区域の中に逃げ込みたいと思うほどに
現地は汚れきっているわけです。
ですから日本の法律、
これまであった放射性物質、放射線を規制するために作られた法律体系は、全て崩壊しています

吉田:
全てですか?

小出:
はい。
日本って法治国家だって言っているんですよね?
国家が法律を決めたと
国民はそれを守れと
破る奴はとっ捕まえて処罰をすると、言っているんですよね
そうであれば、国家こそ、法律を守る最低限の義務があると

吉田:
そうですよ。それがなきゃ成り立たないですよね

小出:
そのはずです。
その国家は法律を作って
「日本に住んでいる人々は1年間に1ミリシーベルト以上の被ばくをしてはいけないし、させてはいけない」と
書いたのです
放射線管理区域から放射能で汚れたものを持ち出す時には
「1平方メートル当たり4万ベクレルという汚染以上のものは決して放射線管理区域から持ち出すな」と書いてある
「持ち出したら処罰する」と書いてあるわけです
ところが福島原子力発電所の事故が起きた途端に、
その法律をサッとチャラにした

吉田:
これ、誰がやったんですかね

小出:
誰がやったんでしょうね。
マスコミの人にきちっと追及して欲しいと私は思います

吉田:
これはちゃんと追及されるべき事柄として、非常に重大な事になりますよね

小出:そうです
わたしは、だから、政府の首脳は全員刑務所に入れるべきだと思う

吉田:
僕も思います。本当に。

小出:
「1年間に1ミリシーベルト以上は被ばくはさせるな」と命令を下した人たちが
今は「1年間に20ミリシーベルトまでは我慢させる」と言った訳ですね

吉田:
すごい話しですね

小出:
そうです
1平方メートル当たり4万ベクレルというような汚染物質は管理区域外にあってはいけないのですが
それをもし、厳密に適応すると福島県全域に匹敵するような地域を放射線の管理区域にする
つまり、無人地帯にしなければいけないという
そういう法律なんです
それを一切チャラにして・・

吉田:
ひどいですね

小出:
人々が住んでもいいという事を言いだしているんですね
とんでもない事を言っている訳で
今回、地震と津波で沢山の町が破壊されて
町ごと無くなってしまったようなところもあるわけですけれども、
そういう所だって、必ず復興できます
流された町に人々が帰ってきて町を再建して
そこでまた、歴史を刻むという事は必ずできるし、きっと成るって私は思いますけれども
放射能で汚染されたところは失われる・・・んです
それが、福島県全域に匹敵するようなところが失われるなんて事を思えば
本当にとんでもないことが今起きているという事をね
みなさん実感していただきたいと思う

マスコミもそれをきっちりと取り上げて欲しいと思っています

吉田:
本当にそう思いますよね
報道するべきだと思いますよね、そういう点をね。



これは、永久保存にしておいていただきたい事柄だと僕も思うんですけれども
実はもう一つ今後の日本についての衝撃的な話しもあるんですけれども
時間になりましたので、この後8時半過ぎのビースマイルの時間で紹介させていただきたいと思います
是非、そちらの方もお聞きしていただきたいと思います

つづきはこちら

吉田照美ソコダイジナトコ 「原発のウソ、そしてホントの話」小出裕章氏(内容書き出し)8/23その2


昨日の放送はこちらです
吉田照美ソコダイジナトコ 「原発のウソ、そしてホントの話」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)8/22



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