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読売新聞ってホントに怖い。・・って思うこのごろ

他の新聞記事に比べて最近一番怖いと思うのが読売新聞
とにかく何としても原発を動かしたいのか
焦っているのか・・よく分からないけれど
ま、最初に日本に原発を輸入したのが読売新聞の父、正力松太郎だから・・仕方がないのか・・
見出しの書き方が他の新聞とは全く違います

怖い感じがします

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青森が驚いた鉢呂経産相の原発工事再開慎重発言



 鉢呂経済産業相は5日の報道各社のインタビューで、東京電力福島第一原発事故の影響で建設が中断している大間原発(青森県大間町)の工事再開について、「今後検討していく」として慎重に対応する考えを示した。

 再開の可能性は残っているものの、見通しは不透明で、青森県内には驚きと困惑が広がった。

 鉢呂経産相の発言は2030年までに新増設が予定されている原発14基の扱いについて言及したもの。全国各地にある計画段階の原発については「新たに建設するのは困難だ」と述べ、着工済みの大間原発と東京電力東通1号機など3基については「(福島第一原発事故の影響で)現実に工事は凍結している。どう考えるかは今後検討する」と別途検討する考えを示した。

 すでに大間原発の進捗(しんちょく)率は約4割に達しており、将来の稼働を前提に国が実施を決めたストレステスト(耐性検査)の対象にも含まれている。また、今年5月には民主党の岡田幹事長(当時)が建設現場を視察し、「既にできつつあるものは、より安全性を高めながら利用していかなければ、日本の電力はまかなえない」と再開を容認する発言をしていた。

 それだけに、再開を期待していた関係者の驚きは大きい。事業者である電源開発の関係者も「工事は再開できると思っていた。急にそういうことを言われて、どうしたらいいのか分からない」と困惑顔だ。

 県も「原子力安全対策検証委員会」で大間原発の安全対策について議論してきた。幹部の1人は、「本当に止めるつもりなのか。大臣は一度現場を見に来るべきだ」と憤る。

 一方で、反対派の受け止めは冷静だ。中道雅史・大間原発反対現地集会実行委員会事務局長は読売新聞の取材に、「14基についてはまず建設中・準備中にかかわらず、中止という方向で進めていくという結論を早く出してほしい」と求めた。

 また、14基のうち、建設が事実上困難となった計画段階の11基には、青森県の東京電力東通2号機(2026年度以降の着工)と東北電力同(28年度以降の着工)が含まれている。

 【鉢呂経産相との主なやりとりは以下の通り】

 ――原発の新設は難しく、寿命が来た原発については廃炉にしていくという首相の方針と同じ考えだと思うが。

 「新しい原発は作らないと言っている」

 ――ある程度時間がたてば原発はゼロになるのか。

 「基本的にはそういうことになる」

 ――建設中の原発には大間原発や中国電力島根原発があるが、これらについても建設差し止めを求めるのか。

 「現実に建設を凍結している原発についてどう考えるかについては、今後十分に検討していく段階のものだと思う」
(2011年9月6日12時55分 読売新聞)




原発製造、海外に活路

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IHIも加圧水型軸足

 IHIは5日、新設した原子力発電所向け蒸気発生器の生産工場を報道陣に公開した。(山岸肇、栗原健)

 福島第一原発事故により国内での原発新設は難しくなっているが、新興国を中心に海外の需要は依然、高い。日本とベトナム両国政府は、震災で中断していた原発受発注に向けた交渉を近く再開する見通し。IHIなど原発メーカーは海外展開に活路を見いだす戦略だ。

 IHIの投資額は約20億円で、新工場は原子炉の主要設備を製造する横浜事業所内に設けた。10月にも操業を始める。同社はこれまで、蒸気発生器を必要としない沸騰水型軽水炉(BWR)向けの部品や機器を原子力事業の中心としてきた。しかし、IHIが出資する東芝子会社の米ウェスチングハウス社など海外勢が建設するのは加圧水型軽水炉(PWR)が主流になり、IHIもPWRの重要部品である蒸気発生器を生産することにした。

 同社は、年500億円程度の原子力事業の売り上げを700億円以上に増やす目標だ。

 海外の原発需要は、福島第一原発の事故後も高い。昨年秋、日本勢が受注を決めたベトナムは、同国政府関係者が近く来日し、協議を再開する見通しだ。

 日立製作所は7月、リトアニア政府から原発新設の優先交渉権を獲得。8月にはカナダ・サスカチワン州政府と小型炉の共同開発で合意した。「国内は不透明だが、海外は堅調だ。引き続き事業を進める」(中西宏明社長)という。

 原発を含むインフラ(社会資本)輸出は、官民一体の取り組みが必要だ。

 東芝が受注獲得を目指すトルコの原発は、菅前首相が原発の輸出見直しを表明したため、一時、日本政府が得ていた優先交渉権の打ち切りが伝えられた。野田政権の姿勢は明確ではないが、玄葉外相は2日の就任記者会見で「(原発輸出に)積極的になれるかといえば、必ずしもなれない」と消極的な姿勢を示している。


加圧水型軽水炉(PWR)
 原子炉は、発電に使う蒸気の発生方法で、加圧水型軽水炉(PWR)と沸騰水型軽水炉(BWR)に分かれる。加圧水型は、高温加圧した水を蒸気発生器に送り、そこで大量の蒸気を作ってタービンを回して発電する。沸騰水型は蒸気発生器がなく、直接原子炉で水蒸気を発生させて発電する。国内では東京電力などが採用する沸騰水型が多いが、海外では関西電力などが使っている加圧水型が主流になっている。
(2011年9月6日 読売新聞)



続きを読むにもあります。

経産相の「計画中原発は困難」に村長強く反発

鉢呂経済産業相は6日の閣議後の記者会見で、改めて「計画段階の原発を新たに建設するのは困難」と発言した。

 青森県内では東京、東北両電力会社の東通原発2号機(東通村)が該当するが、唐突な発言に建設推進を求めてきた地元関係者は反発を強めている。

 東通村の越善靖夫村長は同日午後、鉢呂氏の発言を受けて、「現時点で政府から具体的な説明もなく、立地村としてコメントできない。エネルギーの安定供給や地球環境問題の解決、経済や生活の維持のためには原発の重要性・必要性は変化するものではないと認識している」などと原発の推進を求めるコメントを発表した。

 同村は定期点検で停止中の東北電力東通原発1号機と今年1月に建設着工した東京電力東通原発1号機が立地している。経済的な恩恵も大きく、村関係者は「『脱原発』なんてことになったら影響は大変」と懸念する。また村幹部の1人は「言っていることがコロコロ変わった菅首相と変わらない。このまま引き下がるわけにはいかない」と国に推進を働きかける考えを強調した。

 一方、5日に鉢呂氏が工事再開の是非を「今後検討していく」として困惑が広がった大間原発(大間町)をめぐっては、この日も発言が相次いだ。

 大間町の金沢満春町長は読売新聞の取材に対し、「『検討』ということは、とらえ方によっては前向きとも言えるし、後退ということにはならないと思う」と受け止めを語った。その上で、「私としては、安全を確保した上で原発を推進していく考えに変わりはない」と今後の工事再開に期待感を表明した。

 また、鉢呂氏は6日の閣議後の記者会見で、工事再開の是非を検討する場として、経産相の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」などをあげた。仮に建設が認められたとしても、議論に時間がかかるのは確実で、工事再開の時期は一層不透明となった。
(2011年9月7日10時14分 読売新聞)


首相と野田氏「首から上の質違う」…経団連会長



 経団連の米倉弘昌会長は29日、記者団から民主党新代表に選ばれた野田財務相と菅首相の違いについて聞かれ、「首から上の質が違う」と、関係が冷え切っていた菅首相への「最後の皮肉」と、野田氏の能力への強い期待感を表現した。

 米倉会長は、原子力発電所の再稼働を巡る対応など菅政権の政策運営を批判し続けてきた。一方で、野田氏については「政策に通じた行動力のある政治リーダーだ」と持ち上げ、新政権とは関係修復を図りたいとの意向もにじませた。
(2011年8月29日23時18分 読売新聞)


東芝、ウェスチングハウス株追加取得


 東芝は6日、子会社の米原子力大手ウェスチングハウス(WH)に20%出資している米エンジニアリング大手ショー・グループからWH株式を取得すると発表した。

 取得額は約1250億円の見通しだ。

 WH株は現在、東芝が67%、ショーが20%、IHIが3%、カザフスタンの国営原子力会社カザトムプロムが10%を保有している。取得時期は未定だが、東芝の保有比率は87%になる。

 東芝は2006年10月、IHIやショーとともに約54億ドル(当時の為替レートで約6372億円)でWHを買収した。ショーは出資時に円建てで社債を発行していたが、急激な円高の進行でドルベースの債務が膨らんだため、WH株を東芝に売る権利(プットオプション)を行使することにした。
(2011年9月6日23時29分 読売新聞)


野田新首相、経済界と関係修復図る




3団体訪問、トップら期待感

 野田新首相は1日、経団連、経済同友会、日本商工会議所の経済3団体と、民主党最大の支持団体である連合を訪れた。(山本正実)

 3団体に対して菅政権で乱立した政府内の会議を整理する意向を示すとともに、経済界からの積極参加を要請した。新首相が3団体に出向くのは、自民党政権時代を含めても極めて珍しく、鳩山政権以来冷え切った経済界との関係を修復する姿勢を示したものだ。野田氏に対する経済界の期待は高く、財務、経済産業、経済財政など経済閣僚人事に注目が集まっている。

 野田氏は、最初に訪れた経団連の米倉弘昌会長に対し「今までの会議を作り直す。協力してほしい」と述べ、新たに設ける政府の会議への出席を要請した。米倉会長も協力を約束した。

 東日本大震災後の対応の遅さなどから菅政権に批判的だった米倉会長は、自身がメンバーである政府の新成長戦略実現会議を5回連続で欠席した。野田氏に対する協力の約束は、民主党政権に対する対立姿勢を180度転換したものだ。

 経済同友会の長谷川閑史(やすちか)代表幹事も、「できることがあれば、全面的にサポートしたい」と言明し、日本商工会議所の岡村正会頭は「政策要望で共感を覚える」と伝えた。財界トップ3人が野田氏に対し、高い期待感を示した。

 この背景には、野田氏が掲げる経済政策の多くが、経済界の主張と一致している事情がある。

 野田氏は「社会保障・税の一体改革」に向け、2010年代半ばまでに消費税率を10%に上げるよう主張している。経済界にも公的長期債務が約900兆円に達する危機的な財政事情で「改革しなければ、日本は再建不可能になる」(米倉会長)との意見が強い。民主党代表選で、5人の候補者のうち野田氏だけが増税を含む財政再建を訴えた。

 「財務省のいいなりではないと思う。自分で勉強して信念として言っている」(昭和電工の大橋光夫相談役)との見方もある。

 野田氏は、産業界の国際競争力強化のため、世界で最高水準にある法人税の実効税率の5%引き下げも容認している。成長著しいアジアの需要を取り込むため、環太平洋経済連携協定(TPP)をはじめとする貿易自由化推進にも賛成の立場だ。経団連も「産業界に理解がある。野党との連携や官僚の活用など、安定した政権運営を期待できる」(幹部)とみている。

 09年9月の政権交代後、経済界と民主党政権の関係は冷え込んだ。鳩山政権は、政治献金を通じて自民党と蜜月時代を築いてきた経団連を遠ざけた。菅政権に対して、震災対応の遅さに加え、産業界に相談なく再生可能エネルギーの普及目標を表明したことなどを、経済界は強く批判してきた。

 経済界は野田氏を、「鳩山、菅両氏と比べて安心して付き合える人物」(同)とみているが、問題は実行力だ。経済同友会の長谷川代表幹事は野田氏に対し、「宿題は全部わかってますよね。どう回答を書いて、合格点をもらうかですよね」と念を押し、野田氏が約束した政策の実現を迫った。

 また、連合の古賀伸明会長は、「リーダーシップを発揮して国難を乗り切ってほしい」と激励した。
(2011年9月2日 読売新聞)

原発安全図るIAEA行動計画、自主性を強調


 【リュブリャナ=末続哲也】国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)は5日、福島第一原発事故を受けて策定した原子力安全向上のための「行動計画」最終案を加盟国に配布した。

 原発を持つ加盟国に、原発の安全性を審査する調査団を3年以内に最低1回派遣する制度などが柱だが、調査団受け入れの「自主性」を強調するなど、「当初案より強制力を弱めた」(外交筋)内容になった。

 最終案は、IAEAの原発安全性に関する調査団について「原発を持つ各加盟国は今後3年以内に最低1回、自主的に受け入れるべきだ」とした。当初案にあった、この調査を3年間で全原発の1割のペースで進めるとの内容が消えた上、「自主的に」との文言が追加された。原子力規制に関するIAEA調査団についても「定期的、自主的」受け入れを求めるにとどめた。
(2011年9月6日21時57分 読売新聞)

TPP 交渉のテーブルに早く着け(9月6日付・読売社説)


 通商政策の出遅れを挽回するために、日本に残された時間は少ない。

 野田政権は、米国や豪州、シンガポールなど9か国が交渉中の環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を決断すべきである。

 米国主導のTPPは、鉱工業品、農産物、サービスなどの幅広い分野で貿易自由化を進め、自由貿易圏を形成する構想だ。

 モノの関税を原則として10年以内に撤廃する内容とされ、アジア太平洋地域の新たな貿易や投資ルールとなる可能性が高い。

 米オバマ政権は、11月にハワイで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)の時に大筋合意しようと、交渉を加速させている。

 野田首相は「全世界との経済連携」の重要性を強調しながらも、TPPについては、「しっかり情報収集し、早期に結論を得たい」と述べるにとどまっている。

 懸念されるのは、TPPに対する担当閣僚の姿勢が消極的とみられることだ。

 産業界の活性化を目指すべき鉢呂経済産業相は、「関税ゼロと農業再生の両立は難しい問題」などと腰が定まらない。

 再任された鹿野農相は、「交渉参加の時期は総合的に判断する」と相変わらず慎重だ。民主党代表選の際には、「TPP参加は国のかたちを変える」とさえ主張し、否定的な考えを示していた。

 危機感が薄いのではないか。少子高齢化が進む日本は、成長著しいアジアなどの活力を貿易自由化によって取り込み、成長を実現する必要がある。

 TPP推進派である前原政調会長の発言力に期待したい。

 「平成の開国」を掲げた菅前政権は、APECをにらんで当初、6月にTPPへの参加を決断しようとしていた。しかし、東日本大震災後は結論を先送りした。

 このままでは日本が参加する前に交渉が決着してしまう。後になって参加しようとしても不利なルールを押しつけられかねない。

 超円高と電力不足を懸念し、製造業が生産拠点を海外に移転する動きが進んでおり、産業の空洞化が懸念される。TPPの出遅れが重なると、日本経済の衰退を招きかねないだろう。

 政府は8月、農地の大規模化などを盛り込んだ農業再生の中間提言をまとめた。提言に沿い、野田政権は、貿易自由化に対応できる農業の競争力強化策を打ち出すことが肝要である。

 TPP参加へ、首相の指導力の発揮が問われている。
(2011年9月6日01時04分 読売新聞)

2・5・6号機も耐震性問題なし…福島第一原発




特集 福島原発

 福島第一原子力発電所原子炉建屋の耐震性を調べていた東京電力は26日、外観上の損傷がない2、5、6号機は安全性が保たれているとする評価を発表した。

 同日、経済産業省原子力安全・保安院に報告した。2号機については、3月15日の圧力抑制室付近での爆発の影響などで、一部の壁の耐久性が10~40%低下していると想定して計算した。

 水素爆発で建屋が大きく壊れた1、3、4号機については、すでに耐震性に問題はないとの結果をまとめ、保安院に報告している。
(2011年8月26日19時46分 読売新聞)



原発周辺、新たに14活断層か…耐震性問題なし



特集 福島原発

 経済産業省原子力安全・保安院は30日、これまで地震を起こす恐れがないとみられていた原子力発電所周辺の断層のうち、14か所は活断層である可能性が出てきたと発表した。

 分析の結果、想定される揺れは各原発の設計の範囲内で、耐震性に問題はないという。

 活断層の可能性が報告されたのは、東京電力福島第一、第二原発付近の5か所と、日本原子力発電・東海第二発電所と日本原子力研究開発機構・東海再処理施設付近の9か所。想定される地震の規模が最大なのは、福島の畑川断層(長さ約44キロ・メートル)でマグニチュード(M)7・6だった。
(2011年8月31日01時48分 読売新聞)




エネルギー政策 展望なき「脱原発」と決別を(9月7日付・読売社説)

 ◆再稼働で電力不足の解消急げ◆

 電力をはじめとしたエネルギーの安定供給は、豊かな国民生活の維持に不可欠である。

 ところが、福島第一原子力発電所の事故に伴い定期検査で停止した原発の運転再開にメドが立たず、電力不足が長期化している。

 野田首相は、電力を「経済の血液」と位置づけ、安全が確認された原発を再稼働する方針を示している。唐突に「脱原発依存」を掲げた菅前首相とは一線を画す、現実的な対応は評価できる。

 首相は将来も原発を活用し続けるかどうか、考えを明らかにしていない。この際、前首相の安易な「脱原発」に決別すべきだ。

 ◆節電だけでは足りない◆

 東京電力と東北電力の管内で実施してきた15%の電力制限は、今週中にすべて解除される。

 企業や家庭の節電努力で夏の電力危機をひとまず乗り切ったが、先行きは綱渡りだ。

 全国54基の原発で動いているのは11基だ。再稼働できないと運転中の原発は年末には6基に減る。来春にはゼロになり、震災前の全発電量の3割が失われる。

 そうなれば、電力不足の割合は来年夏に全国平均で9%、原発依存の高い関西電力管内では19%にも達する。今年より厳しい電力制限の実施が不可避だろう。

 原発がなくなっても、節電さえすれば生活や産業に大きな影響はない、と考えるのは間違いだ。

 不足分を火力発電で補うために必要な燃料費は3兆円を超え、料金に転嫁すると家庭で約2割、産業では4割近く値上がりするとの試算もある。震災と超円高に苦しむ産業界には大打撃となろう。

 菅政権が再稼働の条件に導入したストレステスト(耐性検査)を着実に実施し、原発の運転再開を実現することが欠かせない。

 電力各社が行ったテスト結果を評価する原子力安全・保安院と、それを確認する原子力安全委員会の責任は重い。

 運転再開への最大の難関は、地元自治体の理解を得ることだ。原発の安全について国が責任を持ち、首相自ら説得にあたるなど、誠意ある対応が求められる。

 野田首相は就任記者会見で、原発新設を「現実的に困難」とし、寿命がきた原子炉は廃炉にすると述べた。これについて鉢呂経済産業相は、報道各社のインタビューで、将来は基本的に「原発ゼロ」になるとの見通しを示した。

 ◆「新設断念」は早過ぎる◆

 代替電源を確保する展望があるわけではないのに、原発新設の可能性を全否定するかのような見解を示すのは早すぎる。

 首相は脱原発を示唆する一方、新興国などに原発の輸出を続け、原子力技術を蓄積する必要性を強調している。だが、原発の建設をやめた国から、原発を輸入する国があるとは思えない。

 政府は現行の「エネルギー基本計画」を見直し、将来の原発依存度を引き下げる方向だ。首相は、原発が減る分の電力を、太陽光など自然エネルギーと節電でまかなう考えを示している。

 国内自給できる自然エネルギーの拡大は望ましいが、水力を除けば全発電量の1%に過ぎない。現状では発電コストも高い。過大に期待するのは禁物である。

 原子力と火力を含むエネルギーのベストな組み合わせについて、現状を踏まえた論議が重要だ。

 日本が脱原発に向かうとすれば、原子力技術の衰退は避けられない。蓄積した高い技術と原発事故の教訓を、より安全な原子炉の開発などに活用していくことこそ、日本の責務と言えよう。

 ◆原子力技術の衰退防げ◆

 高性能で安全な原発を今後も新設していく、という選択肢を排除すべきではない。

 中国やインドなど新興国は原発の大幅な増設を計画している。日本が原発を輸出し、安全操業の技術も供与することは、原発事故のリスク低減に役立つはずだ。

 日本は原子力の平和利用を通じて核拡散防止条約(NPT)体制の強化に努め、核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ。

 首相は感情的な「脱原発」ムードに流されず、原子力をめぐる世界情勢を冷静に分析して、エネルギー政策を推進すべきだ。
(2011年9月7日01時19分 読売新聞)

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復興財源に温暖化対策税で国民は苦しいねぇ

鉢呂吉雄前経済産業相が「放射能をうつしてやる」や被災地を「死の町だ」などと発言して辞任した問題を機に、大臣を辞任し、枝野幸男が新たな経済産業大臣になったが、民主党政権で建設産業は大打撃となっており、我が建設業界は大打撃となっている。