たねまきJ「1号機水素爆発はあるか?・牧之原市議会浜岡原発永久停止決議」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)9/26


・福島第一原発1号機配管内の水素・爆発の危険性は?
・牧之原市議会「浜岡原発永久停止」に関する決議について


9月26日月曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]




参考

福島第一発電所1号機格納容器配管から高濃度の水素検出

9月23日から25日までのこの件に関しての報道まとめです。


浜岡、遠のく再開 永久停止決議

中日新聞 2011年9月27日


中部電力が浜岡原発(静岡県御前崎市)の安全協定を結んでいる地元4市の一つ、牧之原市の市議会が26日、同原発を「永久に停止すべきだ」と決議した。運転再開には少なくとも、静岡県と地元4市の同意が不可欠。再開へのハードルはさらに高まった。

原発運転の可否は法律上、地方自治体に権限はないが、中電を含めた電力会社は定期検査の際などには、安全協定を結ぶ道県と10キロ圏内の地元自治体の同意を得た上で、運転を再開してきた。全国で定期検査中の原発が再稼働に至っていないのも、地元同意が得られていないのが最大の理由だ。

牧之原市議会の決議を受け、中電は同日、「津波対策を着実に実施し、安全性をいっそう向上させるとともに、丁寧に説明することで地元をはじめ社会の安心につながるよう全力で取り組む」(広報)とコメントした。

可決された決議文には、永久停止を求める前提として「確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り」との文言が付されてはいる。中電首脳は「安全安心を目指す方向性は同じだ」と決議を冷静に受け止めた上で「まだ対策に着手したばかり。ソフト面の防災対策も高め、安心が得られるように努力する」と述べ、防波壁などの工事が完了する再来年以降の運転再開に意欲を示した。

中電は原発停止で火力発電を増やすため、燃料費が2012年3月期だけで当初計画より2850億円膨らみ、営業損益は1951年の会社設立以来、初の赤字となる見通し。停止期間が長引けば長引くほど経営へのダメージは広がるが、中電の思惑通りに再開にこぎ着けられるかは、さらに不透明となった。 (大森準)



運転停止中の浜岡原発 市議会決議受け表明
(2011年9月27日 読売新聞)


「確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り、永久停止にすべきだ」――。牧之原市議会が26日、運転停止中の中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)について、永久停止を求める決議案を可決した。この決議を受け、西原茂樹市長も同様の意向を表明した。中部電力と安全協定を結ぶ地元4市で、こうした決議の可決や市長の意向表明は初めて。4市対協を構成する他の市長からは慎重な意見が相次いだ。

決議は11対4の賛成多数で可決された。賛成する市議からは「福島第一原発事故で茶にも実害があった。基幹産業である茶を守れなくして、地域を守れない」、反対する市議からは「牧之原市議会の突出ぶりだけが目に付き、結果的に周辺市との関係悪化を招き、市民生活の安心・安全が脅かされる恐れが強い」との声が上がった。

西原市長は本会議後、「(原発に)万が一のリスクがあることは国が認めており、特に浜岡原発は東海地震の震源域に立地している。他の原発と比べて地震や津波に襲われる確率が高い。市民の安全や安心のために永久停止は譲れない」との意向を表明。「来年春以降、夏に向け、再稼働できるものは再稼働していく」と発言した野田首相の姿勢を「拙速」と批判、「国が決めたから受け入れるのではなく、自ら考えて行動したい」とも述べた。

その後、行われた記者会見で、西原市長は「私はこれまで原発推進の立場で、常に事業者と議論して心配は封じ込めてきた。しかし、福島第一原発の事故を見て、私自身を納得させてきた理論構成が崩れた」との思いを明かした。

浜岡原発から10キロ圏内にある牧之原市には、旧相良町時代から2010年度までに約75億円の原発関連交付金が交付されてきた。ただ、11年度の交付金予定額は約1億2500万円で、西原市長は「依存度は(一般会計の)1%にも満たない。原発に依存せずにやっていくことは十分できる」との認識を示した。

※4市対協 

正式には浜岡原子力発電所安全等対策協議会。中部電力と安全協定を結ぶ御前崎、牧之原、菊川、掛川の地元4市の首長や正副議長、農漁協組合長、商工会長、自治会代表者らで構成し、浜岡原発の運転再開に大きな影響力を持つ。会長は御前崎市長。



続きを読むに番組の内容書き出しました




水野:
まず、今ニュースでお伝えしました福島第一原発1号機の水素の話で
リスナーの方から質問がきています
「1号機の水素の発生について東電は『直ちに爆発の危険はない』と言っていますけど
このお決まりのセリフ『ただちに』がでてくるとそのうち、もしかしたら爆発なのか?と連想してしまいます。
この現象はどう言う事なのか教えて下さい」ということです。いかがでしょうか?

小出:
水素は、もともとの発生源は
「燃料棒被覆管のジルコニウムというものが水と反応して出たものだ」という事だと私は思ってきました

水野:燃料棒を覆っている物ですね

小出:そうです

水野:そこが水と反応して出てきたもの

小出:
はい。それが、
事故の初期に沢山出てきたのですね
それが原子炉建屋の中で爆発をして、建屋を吹き飛ばしたというその水素ですが

水野:あの水素爆発につながったのですね

小出:はい。
それが、いまだに配管の中に残っていたという可能性が一つだと思います

水野:はい

小出:
それからもう一つは、
水という物質は放射線を浴びると分解して水素と酸素に分かれると言うそういう性質を持っていますので
そうやって今現在も水素が出来続けていて、それが、配管の一部に水素がたまったという原因の可能性があります。
という事は、酸素も同時に出来ているのですから、
爆発の可能性ももちろんあるだろうと思います

水野:
水素が4%以上、酸素が5%以上。
その数値になると爆発が起こり得るんですね

小出:そうですね。
ですから可能性としてはあると思いますが、
ただ、配管の何処かが水素爆発を起こしたとしても、
格納容器というのがもう一つ外側にありますので
それがすべて破壊されるというような状況には
私は「直ちにはならない」と・・
ま、「直ちに」なんて私が言ったら笑われてしまいますけれども、

水野:
た、直ちにって・・w・・
そうです。直ちにね・・はぁ・・

小出:
要するに危険の度合いとしてはですね
私は、水素爆発という事は大きな危険ではないと思います

水野:
つまり。他のリスナーは
「万が一配管の中で水素爆発が起きた場合、
再びヨウ素やセシウムなどの放射性物質が大気に拡散されるんでしょうか?どうでしょうか?」

小出:
そうですよね。それだけが一番問題な訳で
多分、そういう状況には多分ならないだろうと私は思います
この水素爆発は仮に起きたとしても。

水野:
それは東電は、着火源、つまり、火が付く何か原因が無ければそうはならないと言っているようですが
同じ理由でですか?

小出:
それは全く違います。
着火源が、東電が言っているように「ない」という事はありません

水野:といいますと?

小出:
たとえば、何時だったかな?
1999年か2000年頃にですね、浜岡原発の1号機だったと思いますが
配管の中で水素爆発が起きて、配管がボロボロに吹き飛んでですね、
その配管があった部屋のドアまでもが吹き飛ぶというような大きな爆発がありました。
その時の着火源が何だか、未だにわからないという

水野:いまだにわからない・・

小出:はい。
分からないという状態で爆発が起きていますので、
爆発が起きる可能性は私はあると思います
あると思うけれども、一番問題なのは放射性物質が外に出てくるかどうかという事なのであって、
そういうところに結び付くほどの大きな爆発にはならないだろうというのが、私の推測です。

水野:つまり、「格納容器が破壊されるような事はないだろう」という意味でもありますか

小出:
その意味です。まさにその意味です。

水野:でも、格納容器はもう壊れて、損傷しているんじゃないんですか?

小出:
そうです。
ですから、格納容器の中に圧力容器というのがあって、沢山の配管があるのですけれども
もう、圧力容器自身ボロボロに穴が開いてしまっているのですから
圧力容器の一部につながっている配管の一部で爆発があって、その配管がやぶれたとしても、
現状に大きな変更があるわけではない。と思います。

水野:あー、もともと色々なところが損傷してしまっているので・・

小出:
もうすでに破れてしまっているのですから、
たまたま、その水素がたまった配管が爆発で破れたとしても
事故の全体の進行に対しては大きな影響はないと思います

水野:
逆に言いますと、もうすでに、非常に多くの放射性物質がもう外に出てしまっているんだと

小出:そうです

水野:そういう認識の持ち方が東電の伝え方と違うのかもしれませんね。イメージが。

小出:そうですね。はい。

平野:
先生、でも、いまだに溶融した燃料から出る放射線が
燃料がどういう状態なのか分からないですよね

小出:そうです

平野:で、そこから出ている放射線で水が分解しているわけですよね

小出:そうです

平野:やっぱり、危険性があるというのは全然変わらない訳ですよね

小出:もちろん危険性は変わりません

平野:
でも、燃料棒の温度と言うのはどう言うふうに・・ま、なかなかわからないんですけれども
今の状態はどう言うふうに推測したらいいんでしょうか
どの位あると・・100℃以下とか

小出:
要するに分からないのです
温度を測っているのは圧力容器という、もともとは健全であって、
燃料を入れている圧力釜というものがあって、その温度を測っているのですが
すでに炉心は溶けてしまって、圧力釜の底が抜けてしまって、下に落ちてしまっているという訳ですから
「圧力釜の温度を測ったところで何の意味がある」という、そういうところまで、もうすでに来てしまっているわけです
そして「圧力容器の温度が100℃をちょっと下回った」というような事を言っているのですけれども、
そんな温度はむしろ意味の無いものを測っているという事になります

水野:今やそこには無いわけですものね。核燃料が。

小出:そうです

水野:本当の核燃料が何度か?ということは、測る事は出来ないんですか?

小出:
今は、計測器がそこには付いていませんので、
格納容器の底、あるいはそこを突き破ってもっと下に行っているわけですから

水野:コンクリートの中

小出:
そうです。
そこを測定するような測定器はもともとありませんでしたし、
そこに近づくこともできませんので、知ることが出来ないという状態になっています。

水野:温度を測れるようになるのは大体いつ頃・・温度を測れるだけっていうのもあれですけど

小出:
まずは測れないと思います
何十年後かに・・・

水野:何十年も測れないんですか!?

小出:はい。たぶん。

平野:それが一番怖いですね

水野:本当に状況が分からないというのが原発の特徴なんですね

小出:そうです。

水野:
はぁ・・そうした中でですね、今回中部電力の浜岡原発から半径10キロ圏に位置する牧之原市議会
「確実な安全、安心が担保されない限り永久停止するべき」だというふうに
決議案を賛成多数で可決しました
でも、中部電力は
「津波対策を着実に実施して安全対策を一層向上させるとともに、
丁寧に説明し、安全に繋がるよう全力で取り組んでいきたい」と言う説明なんですね
こ、これはどう思われますか?

小出:
中部電力の説明は愚かだと思いますし、
牧之原市の決定は、私は支持したいと思います。

水野:
つまり、津波対策を着実にやれば安全性が高まり安心出来るかどうかというところが
一つのポイントですよね

小出:
そうですね、しかし、何度も私は聞いていただいたと思いますが
事故というのは津波だけで起こるのではありません
特に浜岡原発というのは東海地震の予想震源域のど真ん中にあるわけで
東海地震が起きれば、広島原爆が爆発した時に放出したエネルギーの
1000発から5000発と言われるようなエネルギーが出るのですから

水野:
広島原爆の1000発から5000発分・・

小出:はい、
もう、人間業ではないようなエネルギーが出る訳で
それでもなおかつ「安全だ」と言えるような構造物があるとは私は思えませんし、
それでも「絶対に安全だ」何ていう事を言うのであれば、
私はそれは「科学的ではない」と思います

水野:
今回決議しました牧之原市と言う所は半径10キロ圏なんですけれども
こうした中部電力との安全協定を結んでいるのは
これ、10キロという一つの距離の限界がありますよね
で、これは原子力安全委員会が決めたんですね。10キロって

小出:そうですね。はい。

水野:
でも、この10キロという意味が、
今、本当にそれで十分なのかどうなのか
いかがでしょう

小出:
それは、もう、事実が示している訳で
全く十分ではなかったのですね
これまで、安全委員会は2000年の安全白書で
「原子力に絶対安全なんて事は無い」と。「そんな安全なんて信じてはいけない」と
自ら安全白書に書いていた

水野:そんなん、いうてはるんですか・・

小出:はい
のですけれども、それでも安全委員会は「8キロから10キロの範囲で被害は収まる」というようなことを
その後も言い続けてきたのですね
ところが今回の事故が起きているのですから、
まずは、安全委員会自体が言っている事が「全く間違っていた」という事を、認めなければいけないし
私はそれなりに刑事責任まで追及するべきだと思ってますけれども
そういう事実を踏まえて、やはりみなさん、物事を考えて欲しいと思いますし、
あくまでも事実を優先するというのであれば、
安全委員会がどうこう言うのではなくて
事実が大切だというのなら、牧之原市の決定が私は正しいと思います。

水野:
安全協定というのは事前に承認をしたりだとか、立ち入り検査をしたりという事が出来るようなんですけれど、
でもこれ、法律できちんと決められた権利じゃないんですね

小出:そうです。ありません

水野:ないんですか・・

小出:そうです

水野:はぁーーー!
たとえ自分の近くに原発ができようとしても、法律の上で、
いろんな事を検査できる権利さえ今は認められていないんですね

小出:
原子力に関しては、もう、国の専権事項みたいになっていまして
実質的には勿論地元の自治体が「うん」と言わなければ出来ないということはありましたけれども
法的にきちっと保障されていたかという事で言えば、ありません。


水野:
なるほど
ありがとうございました




関連記事

コメント

非公開コメント