「福島のものは移動してはいけないの?」読者からのご質問・武田邦彦氏(音声内容書き出しました)







朝から二つ目のブログになりましてね
こんなにハッスルしてもいいのかなと、ちょっと反省の色があるんですが
読者の人から非常に質問が多いことがありましてね

その質問の一つが
私が「東北のものを移動してはいけない」とかですね「日進市の花火は中止が適切である」
なんて言ったもんですから、モーレツに反論も含めた質問がくるんですね
そのほとんどは「どうしていけないの?」と
「そんなこと言ったら、福島のものを移動出来なかったら
埼玉はどうなの?なにがどうなの?わかんないじゃないか。」ってですね
「何でも移動しちゃいけないんだったら愛知県の物も移動しちゃいけないじゃないか」
「武田何言ってんだ」って、いっぱいあるんですね。

ちょっとそれは一回解説したんですけれど
もう少し具体的に解説をしたいと思っていますが

実はちょうど読者の人からですね
「光るキーホルダー」っていうのを何処かの少年が売っていたんですね
これはまぁ、トリチウムっていう非常に弱い放射線物質ですよ
セシウムなんかとは全然違うようなものがチョット入っている
その少年をね、「放射線障害防止法違反」でね
書類送検したっていうんですよ。14歳、かわいそうですね
ま、やっちゃいけない事をやっちゃったんだから
これ、いいんですけどね

今、福島っていうのは、こんなどころの騒ぎじゃないんですよ
えっと、この事件は日本は法治国家であるという事と
放射線物質をむやみに移動してはいけないということを明白に示していますね


「相手が14歳であろうと法は法だ」としてですね、
厳しいんですよ。
これは弱い者いじめですよ。弱い者いじめ

ええ
これがね、逮捕するんだったらなぜ東電の社長とか福島県の知事とか
全部逮捕しなければいけないですよ。


どうしてかっていうとですね
日本の法律では1時間に0.6μシーベルトを超える場所というのは管理区域なんですね
セシウムで1時間当たり1000ベクレルを超えるものとか
こういうのはですね、もう厳重に管理しているんですよ
それですぐに逮捕されるんです
こうやって14歳でも逮捕されるんです


ここ、重要なんですよ。

そこから持ち出されるものは汚染されていないかどうかを厳密に測定されなければいけないんです

大体目安は10分の1なんですけれども、10分の1以下
それを設定しなかったら、今度、クリアランスレベルの10μシーベルトっていうのが1年間ですからね
これはもっと、低くなっちゃいますから、そういうのがいっぱいあるわけですね。法律が。

いまね、
福島っていうのは、だいたい東の地域はほとんどが0.6μシーベルトを超えている訳ですよ
だから、そこから物品を持ち出してはいけないんですよ
これはたとえばある大学の研究室で放射線物質を扱っていて
その研究室は管理区域になっている

で、その中でですね
ここには机の上のものですからこれは良いんですと言って持ち出してはいけないんですよ

こんなことしていたら困るわけですね

だから、こういう事をきちっと守ることが法治国家であり、
被ばくの被害を防ぐという事になるのですね

日進市の時にですね取材に来られた記者さんがですね
「花火は倉庫に入っていて汚染されていない」っていうんです
いや、そんな事じゃないんですっていうんです
その町が0.6μシーベルトを超える所があればダメなんです
町という名前で出したら。

これ、管理区域に設定していればそこだけなんですよ
ただ、今は設定していませんからね

何何町の花火って言いますから
それは僕は「ダメです」と言ったんですね

これは、野菜も瓦礫も同じなんですよ
場所をどういうかなんですよね
0.6μシーベルトの所をガチッと規制していればね、それでいいんですね

たとえば、大学もですね
武田研究室全体が指定されていれば
武田研究室からは物を出す時はきちんと測定しなければいけないんですよ
で、そしたらひどいじゃないか
あるところからだけ指定しますと言ったらこれは不便ですよ
ちっちゃい所だけ指定しますとね
そこにちょっとでも出入りするとアレだから、研究室なんかで仕事が出来ないので
それで、研究室全体を指定することが多いんですね

だからこれは、お医者さんのレントゲン室なんかも全部そうですけれども
その場所だけを指定するのは難しいんでというか使いにくいので広い場所を設定するんです
で、広い場所を設定したらそれだけ使いやすいんだけども規制もかかるわけですよ

今、福島っていうのはどういう訳だかね
0.6μシーベルトを超える所を知事さんがね管理区域に指定しないんですよ


法律だとか何とか言っているんですけれども
とにかくこれは必要なんです
健康を守るという意味でですよ。
法の抜け道はありますよ
法の向け道を一生懸命に調べればこれはね事業者がどうのこうのとかいっぱいありますよ

だけども
健康を守るために法律があるんです

法律の目的は健康を守るためなんです
被ばくから健康を守るためなんです

それはね、誰がやろうと0.6μシーベルト
どういう体制であれ、東電が汚そうが、実質的にそこに放射線物質を持ってこようが
ね、この少年みたいになんか売ろうと思おうが
そんな事は関係無いんですよ
全部健康のためですからね

ところが今ね
福島のとか東北のとか言っている訳ですよ   
そう言ってしまうとですね
福島の中は自由に移動できますけど、福島から外には出せないんですよ
東北はっていうと、東北の中は自由に移動できるんですけど
東北からは出せないんですよ

だから、それは法律なんです

これはね、汚染されたものを外に出すというのは明らかに他人の健康に影響する訳です

私が愛知県で仕事をしていると
どこからか送られてきたと
放射線物質は無いと思いますから素手で扱いますよ
それから、もちろん線量は測りません

日本はそういう事がちゃんとしていたんですね

ところが今度の事件が起こってから全然違うようになったんですよ

私が珍しく日進市のことにですね、
環境放射線専門の教授のコメントを批判したのはそれなんですよ
よーく分かっていられるんですね。日本の放射線防御体系を
分かっている人がそういう事を言われたらいけないと申し上げたのです

ね、
これは自治体もそうですよ
「知らない知らない」って言っているけど、
自治体というのは法律を知らなければいけませんから
自治体の役人が「法律を知りません」って・・

また法律もね、変な屁理屈こねるんですよ
要するにこれはね、「届け入れた事業者だ」と

福島県は届け入れた事業者じゃないと
そんな事を言ったらねみんな困っちゃう
たとえば福島の中でものすごく汚れたところがあるとしますね。放射線で
だけどそれは、東電が汚したんだから,俺たち知らないよって言って
そこのものをどんどん持ち出したらですね
それは、他の国民は困るし、実質的な法律違反なんですよ。

人の健康を害するという点で法律違反です

だけど、今の世の中は何ていうんでしょうかね、
「いいよ。それくらいは」「法律の抜け道ぐらいいいよ」と、いうように指導者がいうんですよ

私はね、他人の健康を守るという善良な国民であって欲しいと願いますね
日本人は、善良な国民
善良な国民であれば、
汚れた所から持ち出す時には法律で・・少年も逮捕しているんだから
わたしたち大人はそんな事はしてはいけないと思って欲しいと思いますね

日進市の花火、瓦礫、野菜,東北の肉、みんな同じですよ
ですからこの際、福島の人も東北の人もよーく考えていただいて
そして我々は、もちろんお金も困る、生活も困るけども
だからと言って法律を破るとか、それから、他人の健康を害してもいいという事ではない。
日本人はそんな事をしない民族だ
というふうに、私は守って欲しい。

僕はそういう人たちだと思いますよ
私が会ってもね。
だから、そこのところをはっきりしていただけなければいけないと思います








武田邦彦氏の声はこのブログからです
「福島のものは移動してはいけないの?」読者からのご質問

日進市の花火のことや、福島(東北)の野菜、それに瓦礫などのことで私が「持ち出してはいけない」と言っているので、反論もあるし、抗議も来ています。でも「どうしていけないの?」というご質問も多いのでもう一度、なぜ「福島のものは移動してはいけないのか?」について説明をしておきます。

読者の方から次のようなニュースをいただきました。

「「光るキーホルダー」として、規制値を超す放射性物質「トリチウム」が入った製品を無許可で販売したとして、千葉県警が今年4月に放射線障害防止法違反の疑いで、県内に住む中学生の14歳の少年を書類送検した。」

この事件は「日本は法治国家である」、「放射性物質はむやみに移動してはいけない」ということを明確に示しています.相手が14歳の少年でも「法は法」ということです。

日本の法律では、「1時間0.6マイクロシーベルトを超える場所(管理区域)、およびセシウムでは1グラムあたり1000ベクレルを超えるもの(放射性物質)を取り扱う場所」から持ち出すときには、持ち出すものが「汚染されていないか」を厳密に測定し、その記録を残しておかなければなりません。

そうすると、福島の東の地域の多くが0.6マイクロシーベルトを超えていますので、そこから物品を持ち出してはいけないのです。たとえばある大学の研究室で放射性物質を扱い、管理区域になっているときに、「これは大丈夫」と勝手に判断してあるものを持ち出してはいけないのです。このことを厳密に守ることで日本は「法治国家」として「被曝の被害を防ぐ」ということをしてきたのです。もちろん原発も同じです。

日進市の花火の時に、記者さんからは「倉庫に入っていて汚染されている可能性が低いのにダメですか?」というご質問がありましたが、「**町からということで判断するなら、その町のどこかに0.6マイクロシーベルトを超えるところがあったらダメです」と答えました。

野菜や瓦礫も同じで、0.6マイクロシーベルトを超える場所が指定されていて、そこが管理区域になっていれば、そこから出すものは検査が必要で、管理区域以外は自由な移動が可能です。つまり、さっきの大学の研究室の例では、「研究室全体」が指定されていれば、研究室のなかで汚染されていないところに置いてあったものも移動は禁止です。その代わり、便利なこともあって、研究室の中は自由に移動ができるのです。

今、福島には0.6マイクロシーベルトを超えるところがあります。だから「福島の」とか「東北の」と言えば、その全域が含まれます。だから福島の中は自由に移動できますが、その代わり「福島のものは他県に移動してはいけない」ということになります。これを東北の人が「東北全体」に拡大すると、東北の中は自由に移動可能ですが、東北以外には出せなくなります。

汚染されたものを移動するというのは他人の健康に関係するので、自分で独自に判断することは許されず、それによって日本は安全な国になっていたのです。日進市のことで私が環境放射線の教授のコメントを批判したのは、このことを十分に知っておられるからです。

福島原発事故以来、日本の放射線防護の法体系をよく知っている専門家、知っていなければならない自治体が法律違反をし、その傍らで14歳の少年を書類送検したりしているのは実に奇妙です。

自分のお金を守るより、他人の健康を守るという善良は国民であって欲しいと思います。子供を逮捕するのではなく、大人がしっかりしてください!!

(平成23年9月27日)武田邦彦



参考

「光るキーホルダー」に放射性物質 
中学生が海外サイトから購入、無許可で販売

産経ニュース 2011.9.26 22:43

「光るキーホルダー」として、規制値を超す放射性物質「トリチウム」が入った製品を無許可で販売したとして、千葉県警が今年4月に放射線障害防止法違反(所持、譲り渡し)の疑いで、県内に住む当時中学生の少年(14)を書類送検していたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。少年は千葉家裁に送致されたが、審判不開始となった。少年が反省し、非行事実が軽微だったことが考慮されたとみられる。

捜査関係者によると、キーホルダーに入っていたトリチウムの放射線量は、最大で法定規制値(1ギガベクレル)の約12倍。しかし、専門家は「容器が壊れない限り、外に放射性物質が出ることはなく、口から体内に入らなければ、直ちに人体への影響はない」としている。

少年は米国やシンガポールのサイトを通じてキーホルダーを1個1千円で購入。国内のオークションサイトで昨年7月から10月にかけ、県内外の約20人に約30個を3千~1万円で販売したとみられる。キーホルダーはプラスチック製(長さ約5センチ、直径約1センチ)で、液体状のトリチウムが収められていた。県警の調べに少年は「高値で取引されているのをネットで知った」と、動機を話していたという。

トリチウムは発光する物質で、腕時計などにも利用されている。捜査関係者は「えたいの知れないサイトなどで、放射性物質が使われた製品を買うのを控えてほしい」と呼びかけている。



日進の花火中止問題、放射性セシウムは微量 
中日新聞 2011年9月27日 17時33分

愛知県日進市の花火大会で福島県川俣町の花火打ち上げが直前に中止された問題で、日進市の実行委員会などが花火の放射性物質を検査した結果、2つの検体から1キロ当たり50ベクレル以下の微量の放射性セシウムが検出されたことがわかった。実行委と市は27日午後に検査結果を発表する。

花火には放射性物質の規制値はないが、穀物や野菜の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を大きく下回る数値。打ち上げの際に吸い込む花火の粉末の量はごくわずかなため、今回検出された放射性物質は、食品の暫定規制値と比較しても、問題にならないほど少ないことになる。

関係者によると、検出されたのはいずれも花火の一番外側の「玉皮」という紙でできた容器の部分。内部の火薬からは検出されなかった。放射性ヨウ素も測定したが検出されなかった。

実行委と市は21日に名古屋市内の検査会社に放射線検査を依頼していた。今回の結果で安全性が示されたとみて、来年の花火大会などで今回使わなかった花火を打ち上げる方向で検討している。

花火大会は今月18日夜あり、復興支援のため川俣町の業者が作った花火80発を打ち上げる予定だった。

 ■山沢弘実・名古屋大大学院教授(環境放射能)の話…
仮に50ベクレルの花火が爆発して10メートルの空間に広がったとすると、1立方メートル当たり0・05ベクレル。
普段から自然に浴びている放射線量は1立方メートル当たり10ベクレルほどあり、その200分の1。
体内に入っても健康への影響は考えられないレベルだ。


関連記事

コメント

非公開コメント

法律違反は根拠ならない

どうもおかしいので、まとめてみた。

法治国家である。
法で定めた管理区域内のものは持ち出せない。
福島は定められていない(下記①)。

ならば持ち出し不可の理由に
「管理区域」は使えない。

14歳の少年は法律違反、福島からの持ち出しは法律違反ではない。

①武田氏21段2行目
「知事さんがね管理区域に指定しないんですよ」