川内原発は止めない!〜田中委員長「想定外じゃありません。 想定内で判断しています、全て」(4/18原子力規制委員会会見文字起こし)

2016年4月18日 原子力規制委員会記者会見文字起こし


文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=34m30s
L.C.M.PRESS おしどり:
今回の地震は気象庁の観測史上初めて長周期地震動の階級4の地域が2箇所あったと。
14日、16日とも階級4の地域が出てきたということですが、
検討会の審査資料も見直してきたんですが、川内原発の審査で長周期地震動については数秒程度であまり評価がされていないように思うのですが、配管系や液体の 現象など長周期地震動の影響については規制委員会としてどう評価されているんでしょうか?

小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
えーっとですね、川内の場合ですと特にですね、あの、長周期地震動の検討はしました。
南海トラフとかですね、そういったところの影響が非常に大きくなるんじゃないかということで、速度でいうと200海里という非常に大きな長周期地震動を検討してございます。
これについて、エーー、いろんな設備ですね、長周期が長いところの機器等についてはこれで評価している、ということでございますので、十分な対応がなされている、と思っております。

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おしどり:
ありがとうございます。
震源が遠くて震度が低くても長周期地震動の影響を受けるということで。
でも今日の委員会の中で、石渡委員が「マグニチュード8.2、ま、でもその程度でも大丈夫」
まぁ安全性の設計がされているということですが、長周期地震動の階級4の地域に川内原発がなったとしても、「問題はない」ということなんでしょうか?


小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
えっと、ちょっとあの石渡委員の説明の補足をしますと、
この布田川(ふたがわ)、日奈久(ひなぐ)断層だけではなくて、いわゆる、本当に敷地の近傍にある活断層、それとか後、さっき言いました南海トラフとか、こういったものも全て評価した上での、おー、あの、基準地震動を設定してございますので、その中で長周期地震動というのはさっき言ったように、非常に高いレベルの長周期地震も想定した上でこれはきとうの評価をしているということでございます。

おしどり:
ありがとうございます。
すみません、確認なんですが「階級4でも安全性に問題はない」と。
布田川日奈久断層帯で長周期領域で卓越がみられるということは、すでに川内原発の審査の時に入っておりましたので、階級4でも問題はない。

小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):そういうことです。

おしどり:
階級4でも問題はない、わかりました。
それから「川内原発を止めてほしい」という要望が原子力規制庁にきていると伺っていますが、具体的にどれくらいきているのか、ということを、もしカウントしておられれば教えていただきたいんですが。

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規制庁:それはわからない

おしどり:きていることは、きているんでしょうか?メールや電話で。

規制庁:いや、きていません。


伊方原発
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=37m31s
愛媛新聞 まつもと:
委員会で「震源地の移動が懸念される」というのがありましたが、伊方原発近くにある中央構造線についてはどのように見ておられたりするでしょうか?
気象庁の方になるのかもしれませんが、どうでしょうか?

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田中俊一委員長:
別の評価だよね、これね。
中央構造線は伊方原発の審査の際は、中央構造線の地震動が一番あのー、懸念されて、それについては十分検討させていただいている、ということです。


文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=38m23s
西日本新聞 くろいし:
先ほど「原発を規制委員として止めるかどうか」という話で、仮に近くの1km、2kmの断層が動いた場合っていうふうなお話がありましたけれど、
自動停止する前に規制委員会が予備的に止めるというふうになった場合は、近くの断層でかなり地震があった場合以外にどういった場合が考えられるんでしょうか?

田中俊一委員長:地震ですか?地震に関してですか?

西日本新聞:地震に関してです、はい。

田中俊一委員長:他の要因ではなくて地震に関してですか?今のご質問は。

西日本新聞:あ、そうです。地震で自動停止、

田中俊一委員長:
まあ、あの、当然敷地近傍での地震の程度によってはそういうことは、あの、今後の予測も含めてそういう判断をする場合はあると思いますが、あの〜、ただ闇雲に近いから止めるということではなくて、当然そこは評価をして、あの止め、止めていただくという場合はあると思います。




文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=39m40s
TBSラジオ さきやま:情報発信の内容について

田中俊一委員長:
なぜ止めないのかというご質問に対しては、今こういう状況であるから止めないということも含めて情報を発信する必要もあるかもしれないということで、どういう発信の仕方をするかというのは非常に難しいんですけれども、そこは少し検討させていただく。
いや、要するにこういう理由で、
どうして止めないのか、って言ったら、こういう理由、これだけの、その、マグニチュードが予測されますが、こういう距離があって、あの、SSに関してとか、いろんなことと照らし合わせて、こういうことだから、っていう話をしないといけないので、そういうことを言っても今おっしゃったように非常にわかりにくいっていうことになりますので、そこをどういうふうにわかりやすく発信できるかっていうことについては少し工夫させてもらうことになると思います。


避難
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=41m45s
IWJ ぎぎ:
今回の熊本地震で九州新幹線が脱線し、高速道路も通行止めになりました。
住民の避難計画では高速道路や電車が含まれていたと思いますけれども、ま、原子力規制委員会が直接の責任者ではないと思いますが、停止せずに稼働したままでいいという根拠を示されているので、この点をどうお考えになっているのか?というのをまずお聞かせください。

田中俊一委員長:
それは内閣府げんぼうのほうで、あのー、多分、お答えしていると思いますので、私のほうからはあの、申し上げることではないと思います。
ただ、あの、要するにそういった、ある程度そういった土砂崩れが起こるとかいろんなそういう問題が起こる、複合災害が起こるということを前提とした避難計画を作っていただいているんだろうというふうに思っております。

IWJ:
もし、例えば今回自治体からこの地震を受けて、「避難計画の前提の一部が崩れたという判断で、計画を見直したい」と。
「一度川内原発を止めてくれないか」と、もし仮に要望があった場合、それは政府の判断検討になるっていうことですよね?

田中俊一委員長:
要望がどこからどういうふうに出てくるか、よくわかりませんので私は今何もお答えすることができません

文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=43m26s
フリー にしなか:
今回の熊本の地震というのは、その活断層で起こること自体が、非常に突発的で予測もできなかったわけですし、なおかつ複数の断層が関わっている、それから中央構造線の末端で起きているんじゃないか、っていうことが、あるいは南西方向に動くんじゃないか、とか、あまりにも予測不可能なことが多いし、実際に地震が起こった時にどれだけのガルで動くか、とか、地質がどうこうと言っても、複数が絡み合った時にどういうふうに土壌が崩れ落ちるかわからないというのが実際の現状だと思うんですけど、その中で今の川内原発にしても、それから伊方の原発にしても、非常に机上的な机上的な計算でしか物事を判断しないというふうにみてとれるんですけれども、今回の現場の現状を見て、地震の現状を見てですね、あるいは火山が噴火するかもしれない斗いう、そういう現状を見て、本当に今までの審査でいいのか。
安倍首相なんかは前々から「世界一厳しい基準で」ということを言っているわけですが、それに対しても規制委員会は「そうではない」ということをはっきり言わないと、それこそ国民に対して誤解を与えることになると思うんですが、今までの政府と規制委員会の関係、それから今の熊本の現状を見て、やっぱり規制委員会のあり方を改めるべきじゃないか、政府との関係を改めるべきじゃないかと思うんですが、その辺基本的な考えをお聞かせください。
そこから払拭しないと国民は絶対に安心しないと思います。

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小林勝
小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
ちょと、誤解を解く意味でも私のほうからちょっと最初にお答えしますけど、
あのー、例の布田川日奈久断層ですね、これについては今、部分部分が活動してるんですね。
それで7.3とか6.8とか、そういう地震動になっています。
私どもは審査の中でですね、川内原発の地震動については、これが、全害が一度に動くと。
いっぺんに動くということで、マグニチュード8.1という非常に大きな地震動を考えています。
小林勝2
で、それを含めた上で、それを評価した上で、最後に川内原発としての地震動が決まりますんで、決めてますんで。
ですから、だからいっぺんに動いたという、非常に、言って見れば予想できないようなことも予想してですね、えー、地震動を決めているというのが、あー、今回の審査の結果でございますので、その辺ちょっと、説明不足のところもあるかもしれませんけど、十分お含みおきいただきたいというふうに思います。

フリーにしなか:
今言ったように、マグニチュード8.1というのは数字だけの上の話で、実際に起こる地震の現場っていうのは全然違う動き方で気象庁も予測できないような動き方をするわけですよね。
そこはどう考えているんでしょうか?

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小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
気象庁の発言っていうのはよくご存知ですか?
あの、今後のことはよくわからないという発言であって、地震動が予測できないとかそういう話ではございません。
で、今までのいろんな実績を踏まえてですね、マグニチュード8.1の、そのぉー、断層についてどういう動きをするかと、いうような、のを評価した上で、最後に川内原発の基準地震動を決めているということでございますんで、
動きがわからないとかそういうことではなくて、きちっとそういったものを評価した上で、地震動を決めているということでございます。

田中俊一委員長:
あの、気象庁もね、責任ありますので、どこで、どの場所でいつごろ起きるか、っていうところまでは正確には予測できないというのも、そういうことも含めて言っているんであって、「予測できない」というと、「何もかもわからない」というふうに捉えるのは間違いだということを申し上げたいと思います。
それはあのー、科学者としてやっぱりそういう点できちっと、わかっていることとわかんないことを区別して発言するんだけども、その「わからない」というところについて不明だというところの判断できないというところだけが捉えられがちなんですが、そういうことは必ずしも正しい理解ではないと思います。
私どもはそういうことも踏まえて、不確実性も踏まえて、先ほど小林さんの方からあったように、最大の不確実性を踏まえて評価しているわけです。
そういうレベルの評価だというふうに理解していただいたらいいと思います。
(※ すごい。最大の不確実性を踏まえて評価。計算上の640ガルに想定外は無いということか?すごいな、この自信。原発壊れたらどう言い訳するのかな?逃げるのかな?あ、そうか、絶対に何があっても壊れないんだっけ!)


想定外はありません
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=48m9s
フリー たけうち:
今、委員長の方から「不確実性を踏まえて評価をされているということなんですけれども、福島第一原発事故の時に「想定外」という言葉がたくさん出ましたけれども、今回また「想定外」という言葉が出てしまったらデスね、もう国民は本当に不安になるし許せないと思うんですね、この評価がですね。
ですので、そこのところ、「想定外」という言葉はもう言わない、というような評価ということでしょうか?

田中俊一委員長:
想定外じゃありません。
想定内で判断しています、全て。

「想定外」ということはあのー、
「想定外」と言わない、言っちゃいけないということは肝に銘じて我々も規制をしています。

たけうち:
ですので、今国民の中で起こっている懸念ですね。
その懸念に対して本当に起こってしまった時に「想定外だった」というふうにはおっしゃっていただくことはできないかと思うんですけれども、そこは、

田中俊一委員長:
今の熊本地震がどういう進展をするか、っていうところには疑義点があるということは気象庁が申し上げていますけれども、その範囲でどういう状況が起こっても、今の川内原発について、想定外の事故が起きるというふうには判断しておりません。



文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=49m51s
日経新聞 あべ:
川内原発現地での安全確認について一点教えてください。
今、検査官が入ってやっているというお話がありました。
熊本地震がどうやって収束するかがまだわからない中で、今の状態が続いた場合に、検査官をこれから増やすとか、そういったことは今後考えられるかどうか、その点はいかがでしょうか?

田中俊一委員長:
今検査体制はどうなってますかね?
あの、かなりあの、ある意味じゃいつも以上にされているとおもいますけど。

市村知也 安全規制管理官
市村知也 (安全規制管理官):
現地には保安検査官というのが常駐していて、日々保安調査ということで巡視点検をしてございます。
今の時点で日々の保安調査をしっかりとし続けていますので、この体制を今変えるという状況にはございませんけれども、これをしっかりやっていくと。
それから、あの、事業者ももちろん社内の手続きを整えて、震度が相当程度低い場合でもですね、巡視点検を事業者もしているということで、そういう形でですね、現場の確認というのは日々しっかりされているという状況でございます。

伊方原発
日経新聞:
伊方原発についてなんですけれども、今使用前検査ということで進めていらっしゃるところだと思います。
これが7月下旬を今めどにされていると思うんですが、震源は北東の方にもちょっとあって、昨日は伊予灘でも地震があったと思います。
こうした中で使用前検査での影響という点では、今の時点でどのように考えていらっしゃるでしょうか?

市村知也 (安全規制管理官):
現時点では予定通り障害検査を続けるということで、支障が出たり、あるいはその予定を変更するという状況ではございません。



文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=52m1s


訂正です。先ほど私は国民と言いましたが、国民及び影響も含めて全住民と言いかたを改めます。
あと先ほどのおしどりさんの質問の中に、これは確認なんですが、規制委員会に対して(川内原発を)止めて欲しいという一般市民の方からの要望は一件も無いということでよろしいでしょうか?

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規制庁:
現時点で私の方に入ってきていませんが、ホームページなど、またEメールなどできているかもしれませんので、そこは確認させていただきます。

フリー:それはまだ未確認ということですね。

規制庁:未確認です。

フリー:わかりました。
私は今日は取材としてきていますが、そういうことでしたら一個人に立ち返った時に仲間にも呼びかけて、ですから、これはもう予測ですけれども、おそらく、「止めて欲しい」との声が少ないのなら、届けようという声は殺到すると思います。
その場合ですが、止める判断をなさらないとおっしゃられたんで、止める判断をなさった場合に、いろんな要望やもちろん科学的な提言も考えていると思うんです。だから止めて欲しい。
そういうことが殺到した場合、実際にでは「止める」という判断をなさった場合。
やっぱり止めた方がいいだろうという判断をなさった場合、どういうふうな権限があるのかを確認させてください。
福島でもね、津波がなくても地震だけだった場合に何が起きていてのかは、まだ判断ついていないですよね、黄瀬委員会さんは。
それとも津波がなければ福島は無事だったという考え方で科学的根拠があるなら教えてください。
そうじゃないのなら、いくら「8.1でも耐えうる原子炉だ」と口で説明されても、実際に原子炉をその威力で揺さぶった経験をお持ちじゃないわけですから、やっぱりここは止めた上でもうしばらく、九州の地震動が落ち着くまで、せめて経過を見るためにも止めておいていただきたいのが、やっぱり僕を含めた大多数の意見だと思うんですが、そういう提言ができないならその理由をおっしゃってください。
こういう判断を規制委員会はした。やっぱり止める判断をしたというだけでも十分政治的には影響力はあるし、それがやっぱり納税者の要望でもあるとおもうので、そこのところできるのかできないのか、どこまでできるのか、お答えください。

田中俊一
田中俊一委員長:
どこまで答えて、大演説をされたんでアレですけれども、原子炉規制法は安全上重大な懸念がある場合には止めることができます。
でもそれは根拠がなく、「そうすべきだというみなさんのお声があるからそうします」ということはするつもりはありません!
政治家に言われてもそうするつもりはありません!
根拠が科学的に我々が納得できるものでなければそういう判断はしません!
はい。
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それでは今日の会見はこれで終わりにさせていただきます。






田中俊一委員長「熊本はマグニチュード7.3、川内原発は8.1で評価してる」←止めない理由(4/18記者会見文字起こし)

原子力規制委員長 川内原発の運転止める必要ない
4月18日 16時57分 NHK

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熊本県などで活発な地震活動が続いていることを受けて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、稼働中の川内原子力発電所について、「不確実性があることも踏まえて評価しており、想定外の事故が起きるとは判断していない」として、今のところ運転を止める必要はないという考えを示しました。

記者会見では、気象庁が今後の活動について正確な予測ができないとしていることから、予防的に止めることはないのかと質問が出されました。

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これに対し、田中委員長は、川内原発の審査の過程で今回の震源とみられる布田川・日奈久断層帯の地震を含め、不確実性があることも踏まえて評価しているとして、「川内原発で想定外の事故が起きるとは判断していない」と述べ、今のところ、川内原発の運転を止める必要はないという考えを示しました。

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今後の地震対応については、「法律上、安全上、懸念がある場合は止めることができるが、今のところ科学的根拠がない。大きな地震を起こす震源と原発の距離が重要で、原発の間近で大きな地震が起きたのであれば行政で止める判断もありえると思う」と述べ、今後の地震の動向を注視する考えを示しました。

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また、川内原発より震源に近い熊本県益城町では、防災科学技術研究所の分析で1580ガルの地震の揺れが観測されたことが分かっていますが、川内原発で想定される最大規模の地震の揺れが地下の岩盤の部分で620ガルとされていることについても質問が出されました。

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これに対し、原子力規制庁の担当者は、観測された場所や周辺の地質によっては揺れが増幅されることもあるとして、今後分析する考えを示し、これを受けて田中委員長は「地質構造などいろんなことが影響するので一概には評価できないが、今判断を変える理由はないと思う」と答えました。

川内原発の「基準地震動」とは
原子力発電所であらかじめ想定する最大規模の地震の揺れは「基準地震動」と呼ばれ、これを基に原子炉建屋や冷却設備など重要な施設の地震対策を取ります。
新しい規制基準では、原発の周辺にあるすでに存在が分かっている活断層による地震の揺れと、存在が分かっていない活断層による地震が起きた場合の揺れのいずれについても、過去の地震や周辺の地質構造を調べて、基準地震動を決めるよう定めています。
川内原発の場合、まず、存在が分かっている活断層による地震の想定では、熊本地震の震源とみられる布田川・日奈久断層帯を含めて検討が行われ、原発の南に20キロほど離れた断層を震源とする地震の影響が最も大きいとして、基準地震動を540ガルとしました。
また、存在が分かっていない活断層による地震の想定では、震源に近い観測点で比較的精度の高いデータが得られ、地質学的にもありうるケースの地震として、2004年に起きた「北海道留萌支庁南部地震」の記録を基に最大の基準地震動を620ガルとして妥当とされました。「北海道留萌支庁南部地震」のケースでは、震源に近い地表の観測設備で1127ガルという揺れが記録され、地下の固い岩盤の表面での揺れは585ガルと推計されています。九州電力はこの評価結果を参考に不確実性があることも踏まえて620ガルという値を導き出したとしています。
これに対し、川内原発の運転停止を求めて訴えを起こしている住民側は、日本の原発では過去5回、基準地震動を超える地震の揺れが実際に観測されているとして、「川内原発の基準地震動は過小評価されていて、安全性が確保されていない」などと主張しています。



原子力規制委員会 臨時記者会見(平成28年04月18日)


川内原発は620ガル規模の地震が何度も繰り返し起こっても平気?
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=5m44s

産経新聞:
安全上のレベルについて一点だけ伺いますけれども、今回川内では基準地震動水平加速で620ガルと出ていますけれども、例えばですね、このように1日2日で震度6レベルが6回続くというような形の地震が起きた場合、例えば620がるというレベルの揺れが何回も続いた場合
そういった時でも耐震設計で問題ないというような審査はされてるんですか?
私が審査を見た限りでは、「620ガルが来た時に安全だ」というレベルはあったんですけれども、それが何回も続くと、それは耐震上確認ができないままにどんどんくる、っていう形での審査はされているんでしょうか?

田中俊一委員長:それは●範囲内のアレでしょうから、ちょっとそっちからお願い

耐震総括官小林
小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
耐震総括官の小林です。
えーっと、今おっしゃられたところですね、
女川発電所ですね。
これは度々大きな地震に見舞われているのは多分ご存知だと思うんですけれども、そこでの評価ですけれど、工事認可とかいったところでですね、すこしその、建物の剛性、いわゆるその”しなり”とかですね、そういうのをすこし低めに見積もったような解析もしますんで、そういったことも加味したような評価、というのがありますんで、そういったものをやっていく、といったようなことになると思います。
いざこういった大きな地震動ですね、に、発電所が直接見舞われた場合なんですけど、そういったことは前例としてございますんで、ま、その辺十分評価していくっていうことでございます。

※「(東日本大震災で)女川が大丈夫だったことが前例としてある」ということのようだが、気象庁は「(熊本の地震は)前例のない地震だ」と会見で言っている。

産経新聞:
確認ですが、620ガルという基準地震動が数日間で何回来たとしてもこれは「耐えられるという審査はしている」ということなんですか?

田中俊一
田中俊一:
だから弾性範囲内での構造設計になっているから「耐えられる」ということですよね。
あのー、一般の家屋が何回も繰り返して、今回もそうですけど2回目の地震で倒壊したというのは、結局1回目で塑性変形弾性領域(そせいへんけいだんせいりょういき)を超えているということなんですよね。
ですから、あのー、原子力施設については、そういう設計はしていませんので、その620ガルっていうのは、そういう意味で、「弾性範囲内である」ということです。


川内原発を止められない理由
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=8m7s
フリーランス 山本;
今現在も、日本で唯一稼働中の原発の直近で地震が起こり続けている今、やっぱり国民最大の疑問は「なぜ止めることで予防しないのか?」ということだと思います。
福島においても「想定外のことが起こり得た」ということが最大の教訓だと思うんですね。
地震に関しても、水素爆発に関しても、核爆発ではないかと疑われている3号機の爆発に関しても。
そういういろんなことを考えても、今本当に最大の地震対策をすべきは、もちろん福島も、…
簡潔にまとめます。
なぜ止められないのか?
想定外のことを考えれば、止めることが最大の安全策であり、近道であり、地元の方への避難の大騒ぎを避けるためにも、理由だと思うんですが、
エネルギー需給のためも全く無いと思います。
「なぜ止められないのか?」
カメラの前で、ラジオの向こうで聞いている国民に向かって簡潔にお答えください。
止められない理由をお尋ねしたいです。

田中俊一1
田中俊一:
一応ですね、私どもは科学的、科学技術としての判断基準に基づいて、そのー、停止するか稼働に値するか、あの、停止させるかどうかっていうことを決めてるわけですね。
ですから、あのー、そういったものがあるから止めた方がいい、それも一つのお考えかもしれませんけれど、それは規制委員会とか我々の判断ではなくて、安全上の問題があるなら当然我々は止めなきゃいけないと思います。
でも「そういうことではない」ということなんですね。

山本:「安全上の問題はない」という?

田中:はい。
今は、今の段階でずっと見ている限りでは「安全上の問題はありません」

山本:それまでの…

規制庁:質問はちゃんと手を上げていってください!他にありませんか。

※フリーランスの山本さんは途中で質問をぶった切られた><;



原発近くの断層が動いても川内原発の安全は保たれる?
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=10m47s
朝日新聞くまい:
委員会の方でバン委員の方から世の中で懸念されているのは震源地の移動、特に南西方向への移動というのが懸念されているという質問がありまして、これに対して石渡委員の方からは、「川内近くの断層帯でマグニチュード8.1が来ても150ガル程度の揺れ」と。
つまり「原子炉の自動停止の設定値以内に収まる」ということで、一応原発の安全性は保たれるという理解でいいのでしょうか?

田中俊一委員長:
あのー二川、あそこの断層が全部動いたとして、最大で8.1位というふうに評価されています。
それで、それの影響として大体150ガル位の影響が、ま、地震動が原発のサイトに来るということです。
ですから当然そのレベルになりますと、場合によっては多分、原子炉が自動停止になるんですね?150ぐらいだとね?
ですから原子炉は止まります。
で、原子炉が止まるっていうことは、先ほどちょっと私も念のため確認したんですけども、まぁ言うなれば十分余裕を持って止めるわけですね。
ですからそういった意味では別に安全上の問題が起こるというわけではないというふうに理解しておいてもらっていいと思います。



文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=12m31s
大地震が何度来ても大丈夫なように審査を見直す?
NHK しげた:
さきほど大きな地震が繰り返し起きているということで、そういった面も見ているという話だったんですけれども、再度マグニチュード6、7クラスが何度も起きても大丈夫というように審査を見直すということはありませんか?

田中俊一:
先ほどもお答えしましたけれども、あのー、”繰り返し”ってどういうことを言っているのか?
いま、ま、少なくとも間隔でいえば、構造物とかいろんな施設の剛性というのは失われるわけではありませんので、それを見直さなければならないということはないと思います。

繰り返し起こる大地震に備えた訓練は?
NHK しげた:
大きな地震が繰り返し起きているという今回の熊本地震なんですけれども、重大事故対策では屋外の作業、電源車を持っていくとか、ポンプを持ってくるとか、そういった作業が多く対策としてあげられていると思うんですが、
こういった繰り返し起きている想定で訓練をしているのかと感じているところなんですけど、そういった面を検査などで確認する必要とかあるとお感じでしょうか?
もしくはそういった対策を。
つまり、繰り返し起きた場合の対策も講じられているとお感じでしょうか?

市村和也
市村知也(原子力規制部安全規制管理官):
安全規制管理官の市村と申します。
今般の審査においてはですね、もちろんその繰り返し地震が起こっているときに地震が起こっているときにその、屋外の作業をするっていうことは、あのー、おそらくできないと思いますけれども、例えば地震が起きて、地盤が緩くなって、アクセスルートですね、想定したアクセスルートが使えなくなってしまわないか、とかですね。
あるいはそのー、保管している場所からですね、必要な機器が取り出せないようにならないか、とかですね、そういうことを含めて審査をしております。
そういうことも含めて、さらに保安検査で手続き、あ、保安規定で手続きも担保され、それも踏まえて訓練もやるということで、あのーー、おー、十分に対応ができるのではないかというふうに考えております。

※ふっと思い出したけど、川内原発には免震重要棟が無い。

NHK しげた:
繰り返しかもしれないんですけど、その点でいわゆる本震レベルが何度も起きた場合でも屋外の作業がスムーズに行える審査、もしくは検査をされているという理解でよろしでしょうか?

田中俊一委員長:
えっとーー、屋外の作業が一般に必要になるのは、ま、設計基準地震動を超えるような重大な事故が起きた場合、ということですが、そういう場合に、ま、多分屋外作業も含めて、あの〜、やることになります。
で、繰り返し起こるって、どれくらいの頻度でどれくらい起こるか、っていうことーですけれども、あのー、大きな地震が起これば繰り返しいままでも、余震なりなんなりとかという格好で起こりますので、そういったことを踏まえて、あのー、先程言ったように、いろんな、崖崩れがあったり、いろんなことがあってもそれに対応できるような、あの、準備をするということを求めていますので、あのー、特に今、あのーー、熊本のような地震の繰り返しが起こっても、今特に問題になるということは無いと思います。
それよりもまず、屋外作業を必要とするような重大事故に至る前に、きちっと原子炉は止めて対策をとると、そういうふうになってますので、あのー、そこんところはご心配いただかなくていいと思います。

「熊本は7.3。川内原発はマグニチュード8.1で評価をしている」
NHK しげた:
今回は14日に大きな地震があって、16日にさらに大きな地震があって本震とされたと。
専門家でもこういった地震の予測は難しいということが改めて浮き彫りになった形なんですけれども、こうした地震による不確定要素が多い中で、審査のあり方を厳しくしたりとか、変えていく必要性についてはどうお考えでしょうか?

田中俊一委員長:
エットーーー、予測、正確に余震があって本震が来るのか、本震があって余震が来るのか、ま、いろいろ順番はあるかもしれませんけれども、起こるという最大の地震動としては、先程もちょっと説明がありましたように、今回7.3でしたかね?本震がね。
で、8.1という評価をした上で評価していますので、かなりそういう意味じゃ、あのジュ十分な姿勢を持って見ていると思います。
8.1と7.3って言ったら、エネルギーにしてどのくらい違いますかね?
何十倍って違うはずですよね。

小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
単純に言うとですね、マグニチュードが2違うとですね2000倍というようなことになってますんで、
エネルギーがですね、そのくらい、ま、違うということ。

田中俊一委員長:
ですから、8.1と7.3っていうのはものすごい違いだというふうに思っていただければいいと思います。

NHK しげた:特に変える必要も今の所感じていないということで

田中俊一:ええ、あのー、どっちかというと、そんなに厳しすぎるんじゃないかという意見も、多々寄せられますけれども、私どもとしては、あの、保守的に安全サイドで評価をするということを貫いていますので、今かえら、かえなきゃいけないという知見は何もないと思います。


文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=18m44s
福島民友 かんの:
そもそも基準地震動SSは陸域とか海域とかプレート間断層とか、いろんなものを想定して一番高いものに、その内容ということで、今回の川内原発は現在動いている日奈久(ひなぐ)断層帯も評価に入っているということですけれども、これを評価するときに91.7キロで全体が動いたらマグニチュード8.1動いてもSSの範囲内に収まると、そういうことでよろしんですよね?

田中俊一3
田中俊一委員長:
あのーー、距離も、今回のあのー、断層帯は30kmよりも遠いので、先ほども言いましたように、それも一応評価した上で150ガルぐらいですから、あの、ま、十分今の基準620ガル以下であるっていうことは確認しているっていうことです。

福島民友 かんの:
先ほど委員の方からもありましたけれども、現在八代までの長さにしておよそ3分の2ぐらいのものが動いて、最大のマグニチュードが7.3だということですけれども、気象庁が南西方向に震源域が伸びるんじゃないか、という予測をしているんですね。
これは想定でもなんでもなくて、実際動いているという話を聞きますけれども、細かい地震動が。
そうあった場合に、危機的に大丈夫かもしれないけど、マグニチュード8.1が起きる恐れがあるわけですよね。
まだ本震が終わっているとは限らないわけで。
それを機器が耐えられないから止めるということじゃなくて、予備的に止められないのか?というのが現在の議論だと思うんですけれども、そこはいかがでしょうか?

田中俊一委員長:
ん、それはあの先ほど申し上げましたように、あの安全上の問題があるということが確認できればあの、ってか、そういう判断をすればですけれども、わたしどもとしては、いまその、いまの状況の中で、あのーー、安全上の問題があるというふうには判断していないということです。
で、我々以外に政治的判断とかいろんなことがあるかもしれませんけれども、あのー、わたしどもとしては技術的に見てそういう判断をするだけのものには至っていないというふうに思っています。
気象庁が南の方に移っているということを含めまして、我々はそういうことを踏まえた上でそういう判断をしています。

福島民友 かんの:
情報発信の不備とか、国民に乖離ということがありますけれども、
まず、現在正しい情報を出しているのか?という不審の他に、やはり今後どうなるのか?というのが一番国民の心配事だと思うんですね。
その場合に「起きても大丈夫だ」っていうのとですね、また次元の違うお話なんです。
原子力規制委員会は安全上科学的に判断するんでしょうけれども、今後起きるかもしれないのに止めないのかというのが疑問のところであって、そこはもう規制委員会の範囲ではなくて、いわゆる原子力行政、政治の判断だということでしょうか?

田中俊一委員長:
いやあの、起きるかもしれないといういろんな想定はした上で、かつそれが起こったとしても、あのーいまの断層帯の中からの影響は発電サイトには、発電所には施設にはあの、安全上の心配をもたらすようなことはないという判断なんですね。

福島民友 かんの:
法的なたてつけとして、いわゆる「予備的に原子力発電所を止めましょうか」という法的な権限は規制委員会にはないということですね?

田中俊一委員長:
そうですね、あのーやはり原子力発電所は事業者が動かしているし、いろんな意味で社会的にも非常に大きなものですから、そのー、それを予備的に、特段の根拠がないのに止める、止めなさいというふうにはそう簡単には判断できないということはあります。




文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=24m
日経新聞 あべ:
今日委員会で検査をして、これからなんですけれども、念のためにという意味でも、直接規制庁の方が現地での確認とか、そういうことはいまの時点でお考えになっていますか?

田中俊一委員長:それは検査官が入ってやっていますよね?ずっとね、はい。



丸川環境相の発言に対して
文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=24m32s
フリーランス かみで:
今回、丸川環境相は「全面的に原子力規制庁が安全と言っているんだから安全だ」ということを言っています。
で、一方で田中委員長は日頃から「最終的に止めるのは政治的な判断だ」と言っています。
これは明らかに矛盾しているといえば矛盾しているわけです。
経産省は2030年原発の構成比率が22%。
このままだと、気象庁は「これからいったい、日本全国地震がどうなるかわからない」と言っていて、
これは根本的にやっぱり見直すべきじゃないかというふうに考えます。
これまでも何回も聞いていますが、そういうことはこの規制庁の役割じゃないと言っていますけれども、そういう提言をなさってもいいんじゃないかと思うくらいに国民は心配していると思っています。
これについて国民にわかりやすく説明していただけますでしょうか?

田中俊一4
田中俊一委員長:
まずあのー、丸川大臣の発言ですけれども、まぁ、あのー、私どもの、ま、判断というものをきちんと尊重して、あの、それを踏まえてという意味でおっしゃったんだろうと思いますので、私たちはあの、我々としては、今日も再三お答えしていますけれども、今止める、止めるべきという判断はしていないということですので、あとはそのー、止めるかどうかっていうことは別のファクター(要素。要因。因子。)もあるかと思いますので、それはここでま、何も言う必要はないと思います。

川内原発「停止の必要なし」=丸川担当相―熊本地震
時事通信 4月16日(土)13時26分配信

 丸川珠代原子力防災担当相は16日午前、熊本地震の非常災害対策本部で、運転中の九州電力川内原発(鹿児島県)について、観測された地震動が自動停止させる基準値を下回っているとして「現在のところ、原子力規制委員会は停止させる必要はないと判断している」と報告した。 

000782.jpg丸川珠代(まるかわたまよ)所属院 選挙区 政党:参議院 東京都 自民党
プロフィール:1971年1月19日生 初当選/2007年 当選回数/2回(写真提供:時事通信社)


それから、エネルギー需給のパーセントをどうするかということと、それから気象庁は「どこでどうなるかわからない」っていう言い方は、必ずしも私は、気象庁の今回はそういう意味でおっしゃっているんではないと。
もう少しきちっと科学的なベースに基づいて、どこがわからなくてどこがわかっているかということは相当はっきりとしていると思うんですね。
で、今回の地震だって2003年ぐらいにもう、「マグニチュード8ぐらいの地震が最大起こる」ということをもう評価しているんですよね。
それがたまたま時間的な予測よりは確率みたいなこと、パーセントみたいなことを多分出してたと思いますけれども、それがたまたま今回起こってしまったということ。
それから起こり方が今までの地震とはちょっと違うとか、そういう意味で専門的に見て、あの、わからないことが多いということで、そのことが即、すなわち原発の稼働に割合どうのということの、原子力エネルギーの原発の割合をどうこうするっていうことはもう再参かみでさんには申し上げていますけれども、私どもの範囲ではないと、所掌の範囲ではないということをです。
ただそのことと今の気象庁の地震についての見解ということは必ずしも一介のものではないということは申し上げられると思います。


文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=29m52s
やまぐち:
要するに、震源地の方では1580ガルを記録したと。
ただ、川内原発の方は620ガルなので、基準地震動見直しを要請したいと。
ま、委員長が今おっしゃったように「それは場所が違うでしょ」というご回答になるかと思うんですが、こういう動きに関しての御見解を。

田中俊一委員長:
あのーー、650ガルっていうま、原子力施設の基準地震動っていうものは、解放基盤での値ですから、今その1200なんぼっていうのは(1580ガルだけど)地表面じゃないですかね。
ちょと、小林さんの方から。

小林 勝(長官官房耐震等規制総括官)
小林 勝(長官官房耐震等規制総括官):
あの、1500ガルを観測したのは多分あの、防災関係の地震計かと思うんですけれども、あれ自体は言って見れば地表面に置く場合もあれば、地中少し深い場合もあるし、いろいろあります。
で、今回のやつがですね、どの程度の地層の状態か、っていうのはまだ発表されていません、実は。
だからそういったことも分析した上で色々と評価していくことになろうかと思いますので。
ただ、一概にはやはり地表面での測定では多いんで、非常に地表面では増幅することが多いんでね。
例えば岩手宮城内陸地震なんていうのは、地表面で4000ガルとか想定されています。
あれはまさにそういうことでございますんで
、やっぱり分析してみなきゃわからないっていうことと、
今言えること自体はそういった地表面での測定じゃないかな、というふうに思っています。
ただ、あの、今後詳しい分析は必要だというふうに思っています。

やまぐち:そうすると今の所は今の基準地震動を維持していくというスタンス

田中俊一委員長:
まぁ、そうですね。
今までも地表面ではね、柏崎刈羽の時も地表、あの、上の方では非常に大きな揺れを記録していますので、だからそこはあのー、深さとか、地質構造とかいろんなことが影響してくるし、かつその上の建物もありますので一概には評価できないと思います。
で、今そういう点も踏まえて、あのーー、川内原発については評価を、地質も見て、評価してますので、今そこをなんか、判断を変えなきゃならない理由はちょっと私どもとしてはないと思っています。


文字起こし部分のYoutube→https://youtu.be/eL4uJuHQgSQ?t=32m41s
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フリーランス たなか:
気象庁が震源が西に広がっていっていると言っていまして、ずっとその質問が出ているんですが、
田中委員長は「危なくなったら止まるから、自動停止できるようになっているから大丈夫だと」お答えになっているんですが、これは、山火事がすぐそばまで迫っているのに花火大会をやってると。
で、本当に危なくなったらアラームがなって花火大会を中止させるような仕組みがあるから大丈夫だよと、これ、いっているに等しいですね。
それはどう思われますか?
はやくやっぱり花火大会をやめさせる時じゃないでしょうか。

田中俊一委員長:
あんまりそのたとえ話は私には全然実感としてわかりませんけれども、先ほどから入っていますように今の布田川(ふたがわ)だっけ、断層帯というのは、今南西方向にのびてるって言っても、先ほど石渡委員がおっしゃったように八代市あたりまでは来ていると。
それより南西には来ていないと。
仮に来たとしても、今の断層帯の南西の端から川内原発っていうのは30km以上遠いわけですよね。

たなか:私は行ったことがあるから知っています。

田中俊一委員長:
ですからそういうことを踏まえて評価しているわけです。
ですから今の花火大会と山火事との関係はよくわかりませんけれども、そういうことです。



つづく





川内原発即刻停止を!  「やっぱり心配ですね」「心配になりますよね」熊本県大地震 番組内容書き出し

昨日のモーニングショーの文字起こしをしました。
が、一夜にして、熊本から大分と、そして、14日の地震は前震だったと。
「16日未明の地震が本震だ」といま気象庁は言っていますが、
まだ、何が起こるか全くわからない状態にあります。

九州の方は夜も寝ることができず、度重なる大地震で、とても恐ろしい思いをしていらっしゃることと思います。

今夜からは大雨と強風という予報も出ています。
南阿蘇村のがけ崩れ、阿蘇大橋の崩落、などなど信じられないような光景が画面を通じて映し出されてきます。

「どうぞ、お気をつけてください」としか、ここからは言うことしかできませんが、これ以上悲惨なことにならないよう、心から祈っています。



ーー


2016年4月15日 モーニングショー(テレビ朝日)
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羽鳥:
去年の5月口永良部島、阿蘇山は去年の9月10月に噴火しています。
そして桜島が今年の2月。
桜島は頻繁に最近噴火を繰り返しています。
そして、今回地震が起きたのがこの熊本県なんですけれども、ここ(オレンジの線)に霧島火山帯という火山が集まっている火山帯というところがありますね。
そしてこちら(黄色の線)普賢岳も含まれますけれども、これが白山火山帯、こういうものがあります。
これで阿蘇山がここにあるわけなんですけれども、島村さん、今回の地震によって阿蘇山周辺の火山への影響というのはどうなってくるんでしょうか?

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島村:
残念ながら学問的にははっきりわかりません。
基本的に言えばですね、プレートが動いて、地下で動いてある限界を超えるとそこで起きてしまうのが地震。
プレートが動いたことによって、マグマというものが動いて、マグマ溜まりを作りながら上がってきて、噴火するのが火山ということになりますね。
ですから、地震と火山はいわば兄弟分。
地震が直接、火山は間接ということになります。

羽鳥:関連がないということは言えないと、

島村:
関連がないということは決して言えませんが、ただし、明日あるとか明後日あるとか来月あるとか、そういった意味の関連はまだ分かっておりません。
ですけど、基本的には関連はないことは決してないと思いますね。

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羽鳥:
断層帯が少なくとも今27あるということが分かっているということなんですけれども、これは島田先生、少なくとも27なんですけれども実際には分かっていない部分は、これも推測になってしまうと思うんですがどのくらいあるんですか?

島村:
日本全体で言いますと、分かっている活断層だけで2000あります。
分かっていないのはその倍、3倍ぐらいあるんじゃないですかね。

羽鳥:
分かっていないのが3倍ある。
じゃあ九州も、今もう27ですけど、

島村:
隠れていて未だにわからない活断層というのがいっぱいあると思います。
起きて初めてわかるという。

玉川:
さっき先生は構造線の話をされましたけど、
別府ー万年山断層の方から、左下に伸びる方の構造線がずれてる。
で、その構造線の上に、今回気になっている方がいっぱいいらっしゃると思うんですけど、川内原発が乗っかっているわけですよ。
そのポコっと膨れたところ。

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羽鳥:ここ

玉川:
その辺にあるんですけど、そこには今分かっている断層は無いことになっていますよね?
しかしもしかしたら既知じゃない未知の断層がある可能性というのはあるわけですよね?

島村:
あります、大いにあると思います。
地震が起きて初めて断層があったということが分かったということも結構あるんですよね。
だから、そういった意味では僕たちが知っている、あるいは人間が知っている分かっている活断層というのは非常に限られていると思います。

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玉川:
そうすると、そこに、構造線が斜めに通っているということなんだから、
上には断層があってもなんらおかしくないということになるんですよね。

島村:
そうですね、特に中央構造線の一部ですから、中央構造線というのは日本の、ま、日本人が見ていない以前ですか、度々繰り返してきた大活断層帯なんですね、日本最長の。
そういった意味では、その一部が今度初めて日本人が見ているときに地震を起こしたというのが今回の地震ですので、

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羽鳥:
別府ー万年山断層帯の方に通っているのが、ここが佐田岬半島ですが、ここに伊方原発があるんですけれども、このちょうど…

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島村:そう、伊方原発のすぐ北側を通っています。

羽鳥:やっぱり心配ですね、それ。

玉川:心配になりますよね。

羽鳥:
こちらは佐賀県になりますけれども、佐賀に玄海原発
この佐賀への影響っていうのはどうですか?

島村:
この絵を見てご覧になるように、活断層がずいぶんたくさんありますし、分かっているだけでもこれだけありますので、そういった意味では連動するというかお互いに影響するということはあり得ると思いますね。
ただし地球のスケールで影響するということで、それが人間のスケール、つまり明日とか来年とかじゃないかもしれません。
それはわかりません。


羽鳥:
でもやっぱり吉永さん、そこが気になるところでは、もちろんありますよね。

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吉永:
もし、今回はね、原発に問題はなかったという発表になっていますけれども、もしこれが川内原発の近くだったらどうだったんだろうか?と。
で、いま稼働していない原発がありますけど、もしそれが稼働しているときに起きたときに、どういうことが起きるんだろうかということをやっぱり想定していかなきゃいけないですよね。

島村:そうですね。

吉永:
いままでわかっていることをもとにして「ここはない」と言っても実は「あるかもしれない」ということで。
この日本の中で活断層がないところを探すほうが難しいっていう、

玉川:かもしれない。

羽鳥:分かっているのの3倍分かっていないんですよ、活断層。

長島:だからこれいま、赤い字で出ているのがなんとなく出ているのが今わかっている活断層っていうことなんですよね。

羽鳥:ここね、この部分、赤い線

長島:3倍赤くなるっていうことですよね。

羽鳥:そういうことです。

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長島:
っていうことは、羽鳥くんが言った川内原発も含めて海岸沿いに作るわけじゃないですか。
今回は内陸で起きたけれども、やっぱり海の下のところ、上のところか、そこで地震が起きたら、やっぱり横でも、
先生、縦が津波が起きるんでしたっけ?横は起きない?

島村:はい。

長島:でも、縦が起こる可能性ももちろんあるんですよね?

島村:はい、あります。

長島:恐ろしいことですよね。

羽鳥:
その時に、東日本じゃないですけれども、津波が発生するということになってくると思うんですけれども。
で、また不安なのは余震だと思うんですけれども、先ほどちょっと話も出ました。
改めて余震も見てみたいと思うんですけれども、余震がですね、続いているんですね、

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9時26分の震度7というのが本震です。
そのあとも赤い部分、震度6弱、震度5弱、6強、震度6弱、強い余震が起きている。
本震とほぼ変わらない揺れなんじゃないかというくらいなんですけれども、



阿蘇山火山活動 「影響ないとは言いきれない」
4月16日 4時06分 NHK

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阿蘇山のある熊本県南阿蘇村で震度6強を観測するなど地震が相次いでいて、専門家は「火山活動に影響が無いとは言いきれない状況にある」と指摘しています。
阿蘇山のある熊本県南阿蘇村では、16日午前1時すぎのマグニチュード7.1の地震で震度6強を観測したほか、午前3時すぎには熊本県阿蘇地方の深さ20キロを震源をするマグニチュード5.8の地震があり、熊本県の阿蘇市と南阿蘇村で震度5強を観測しています。
火山噴火予知連絡会の副会長を務める九州大学の清水洋教授は、「震源の位置を詳しく解析しないとはっきりしたことは分からないが、きのうまでの地震活動と比べると、阿蘇山のかなり近い場所で規模の大きな地震が発生しているため、火山活動に影響がないとは言いきれない状況にある」と指摘しています。
そのうえで、「震度6強の地震のあと、阿蘇山の近くを震源とする地震が起きるなど、地震活動が阿蘇山の近くまで広がっていて、今後、注意深く監視する必要がある」と指摘しています。




平成28年04月16日01時40分 気象庁発表
16日01時25分頃地震がありました。
震源地は熊本県熊本地方(北緯32.8度、東経130.8度、長崎の東90km付近)
震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は7.1と推定。
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この地震では鹿児島も大きく揺れています
180140鹿児島
さつま町やいちき串木野市で震度4

川内原発が再稼働のために規制委員会に提出した耐震強度はたったの620ガルです!
<安全審査優先>川内原発だけが厳しく想定“620ガル”まで引き上げ(←東日本大震災は2933ガルだけど)&30圏内避難問題3/13ニュース7(内容書き出し)


今回本震と言われている16日未明の地震ではなく、14日の震度7の地震で1580ガルだそうだ。

熊本地震の本震、最大加速度が阪神大震災の2倍
2016年04月16日 01時11分

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 14日夜の熊本地震の本震の揺れは、震度7を観測した熊本県益城ましき町で最大加速度1580ガル、最大速度92カインをそれぞれ記録、加速度は1995年の阪神大震災の891ガルを大きく上回ったことが防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の地震波の解析でわかった。

 加速度と速度はともに、地震の揺れの大きさを示す指標で、両方がそろって大きいほど地震の破壊力が強いとされる。加速度は速度の変化率で、地震のインパクトの強さを知る手がかりとなる。速度は自動車などのスピードと同じ単位で、建物の被害の程度と関係が深い。今回の揺れは両方とも大きく、家屋の倒壊などの被害拡大につながった可能性が高い。

 阪神大震災の揺れは891ガルと112カイン、2004年の新潟県中越地震は1722ガルと148カインだった。今回の熊本地震の最大加速度は、阪神大震災の約2倍で、新潟県中越地震より少し小さかった。






川内原発など異常なし 午前10時現在
04月16日 10時05分 NHK
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原子力規制庁によりますと、16日午前10時現在、全国の原子力発電所で唯一稼働している鹿児島県薩摩川内市にある九州電力の川内原発1号機と2号機は、地震による異常はなく運転を続けているということです。また、いずれも運転を停止している佐賀県玄海町にある九州電力の玄海原発と愛媛県伊方町にある四国電力の伊方原発、松江市にある中国電力の島根原発も一連の地震による異常はないということです。これらの原発の周辺で放射線量を測定しているモニタリングポストの値にも変化はないということです。




地震は広がりをみせている。
さっきのニュースでは阿蘇山が噴火したと言っていた。
「モニタリングポストの値にも変化はない」じゃなくて、変化があってからでは遅いのだから、即刻停止するべきだと思う。

巨大地震、火山の噴火、がけ崩れなどの災害に加えて放射能被害まで九州に背負わせるつもりでしょうか?

九電は変な意地を張らないでください。
このような異常事態に臨機応変な対応をするのは、原子力発電所を動かすことが許された事業者としての当たり前の責任だと思います。




ほんの10日前のことです。
川内原発の差し止めが棄却されたのは。(2016年04月06日)
この時に運転差し止めの判決が出ていれば、今現在川内原発は稼働していません。
それでも燃料棒は冷えていないでしょうが、実際に臨界を起こして稼働しているのとは大違いです。


福岡高裁宮崎支部の西川知一郎裁判長はいま、どのようなお気持ちでいるのでしょうか?
本人に是非お聞きしたいです。

何か川内原発に起きた時には責任を取っていただけるのでしょうか?
と、お聞きしたいです(責任なんて、人間に取れるはずないけど)




4「”2巡目”も甲状腺がん次々 専門家が指摘する「異変」」 311から5年 報道ステーション文字起こし

”2巡目”も甲状腺がん次々
専門家が指摘する「異変」


これまでに51人が、がんまたはがんの疑いとされている福島甲状腺検査の2巡目。
福島検討委員会では唯一の甲状腺がんの専門家、清水一雄医師が指摘する。



報ステ85
福島検討委員 日本医科大学 清水一雄名誉教授:
2巡目で51人というのは比較的多いですよね。
1巡目の検査の時にA1(異常なし)」が一番多いんですよ、その中に。
なのでちょっと、少し気になるかな。


清水氏は2巡目で見つかった腫瘍の中に30mm以上にまで成長したものがあることに注目した。

ほうすて86

日本医科大学 清水一雄名誉教授:
2年間で3cmまで大きくなっていくっていうことなんですね。
これはあまり考えにくいことなんですよ。


2巡目の数はおかしい。
専門家ではなく、全く違う分野からこの異変を研究した学者がいる。
神戸大学大学院の牧野淳一郎教授。専門は「計算科学」
驚きの結果が出てきた。
少し難しいが紹介したい。

報ステ86
1巡目。
検査当時17歳以下で10万人中18人という甲状腺がんの数をイメージとして三角形にしてみる。

報ステ87

もし放射線の影響がないとすると、2年目に行う2巡目検査でも、ほぼ同じ数の甲状腺がんが見つかるはずだ。
報ステ88

ただし、実際に二つの三角形は2年分ずれて重なっている。
報ステ89

黄色の部分は1巡目に見つかっているから、2巡目で見つかる甲状腺がんはピンクの部分。
報ステ90


報ステ91
神戸大学大学院 牧野淳一郎教授:
ピンクの部分というのが、そういう意味では、実際に先行検査(1巡目)があって、今回の本格検査(2巡目)で見つかると予想される数だということになるわけですね。


この2巡目で予想される甲状腺がんの数は、牧野教授の計算では10万人あたり7人となった。
報ステ92

ところが、2014年に実際に発生したのは10万人あたり22人と、予想を大幅に上回る値になってしまった。
報ステ93

2巡目の検査は今も続いているが、この時点でもこれだけ違うということは「誤差の範囲では説明できない」という。


神戸大学大学院 牧野淳一郎教授:被ばくの影響も考えの一つには入ってくるのではないかと、

今週月曜、検討委員会の星座長が外国特派員協会で会見を行った。

外国特派員協会 2016年3月7日
報ステ94
Q:今後も甲状腺がんは増えるのか?

報ステ96
福島検討委員 星北斗座長(福島県医師会副会長):
放射線の影響があって増えていくのかという質問ならば、現時点で私はそういうふうには見ていません。
ただ、それを頭から否定する気もありません。



福島 原発事故から5年
「なぜ私が甲状腺がんに…」



自分の身に何が起きたのか知りたい。
それは甲状腺がん患者の切実な問いかけだ。

報ステ97
甲状腺がんの手術をした 直美さん(仮名):
どのくらい被ばくしたのか?っていうのは知りたいですね。
やっぱり、そこを知って、本当に原発のせいなのか、せいじゃないのか、っていうのを一番、みんながそう思っているので、早く白黒はっきりして、本当にどうなのかというのはつけてもらいたいなというのはすごく思います。



報ステ98

古舘伊知郎:
検討委員会が言っている「考えにくい、因果関係は」というこの「考えにくい」という言葉っていうのは非常に都合のいい言葉だなというふうに私は感じています。
むしろ逆だと思うんですね。
因果関係というものがはっきりとはわからない。
「否定できない」と言っているのですから、「わからない」んだったら、「因果関係があるんじゃないか」という前提で、じっくりと探っていくというプロセスが必要なんじゃないかと思うんですよね。
まずですね、ここで申し上げたいのは、甲状腺がんの摘出手術を受けた女性、インタビューに応じてくださいました。
そしてそれとはまた別の、子供さんががんを抱えている親御さんにもインタビューを受けていただきました。
勇気を振り絞って、いろんな声がある中で”問題提起”ということで取材に応じてくださったということは、心から感謝をいたします。

そして、その前提でですけれども、やはり、これは未曾有の原発事故が福島で起きたわけですよね。
もちろんチェルノブイリやなんかの、スリーマイルとの程度の比較とか色々ありますが、未曾有の事故が起きて、”未曾有”ということは。これまでになかったことですから、これ、なかったことというのは、詳しいデータの積み重ねがあるわけはないので、まだ”端緒”という言葉も学者の先生から出てきましたけど、

小川:「前提も基準もない」ということですよね。

古舘:
はい。
ですから、やっぱりまだデータが完璧ではない段階では、謙虚に、気長に、粘り強く検査をしていき、調査をしていき、研究をしていくという姿勢が、例えば166人のご本人及び、これからもしかしたら増えるかもしれない方、ご家族にそういう誠意が伝わっていったときに、また違う境涯が生まれてくる可能性があると思うんですね。
境涯を変えることが免疫力を高めたり、いろんなことにもつながっていくという可能性すらあるわけですから、ここはひとつスタンスを一部変えていただかなければ困るなと強く考えております。



3「0歳で被ばく 甲状腺がんに チェルノブイリから見た福島」 311から5年 報道ステーション文字起こし


0歳で被ばく 甲状腺がんに
チェルノブイリから見た福島

報ステ71

事故から30年。
住民全員が避難し廃墟となった町。森の奥に見えるのがチェルノブイリ原発だ。

報ステ72

爆発した4号炉は溶け落ちた核燃料ごとコンクリートの塊に覆われた。

隣には建設が進む巨大なシェルター。
完成後にスライドさせ、老朽化した石棺を丸ごと覆う計画だ。
30年前、この場所から大量の放射性物質が撒き散らされた。

報ステ73

現在のウクライナとベラルーシ、そしてロシアの3カ国で35万人が強制避難。

報ステ74

事故当時18歳以下の子供7000人以上から被ばくが原因とみられる甲状腺がんが発生した。

報ステ75

我々がまず訪れたのは原発からおよそ80km離れたウクライナ北部の地チェルニーヒウ。
地域の汚染度は比較的少ないとされ、避難区域にはならなかった。

報ステ77

一方で、事故当時子供だった50人以上から甲状腺がんが見つかっているという。

報ステ78

そのひとり、エカテリーナ・チュードワさん30歳。
事故当時11ヶ月の時に原発事故が起きた。

報ステ78
エカテリーナさんの母:
具体的にどんな事故が起きたのかは全く知りませんでした。
子供たちへの避難指示も出されなかったので、外で娘を遊ばせていました。

報ステ79

事故直後の風向きなどから得られたデーター。
事故の三日後に放射性沃素がこの地域に流れたのがわかる。
エカテリーナさんの甲状腺にがんが見つかったのは14歳の時だった。

報ステ80

エカテリーナさんの母:
信じられませんでした。
娘が死んでしまうのではないかと、恐ろしかったし、甲状腺がんがどんな病気なのかもわかりませんでした。


原発事故の影響を受けるとは夢にも思っていなかったエカテリーナさん一家。

報ステ81
小児甲状腺がんを患った エカテリーナ・チュードワさん(30)(事故当時0歳):
年頃だったので傷跡を見て同級生がどう思うのか、とても気になりました。
今は目立ちませんが、当時は傷跡がはっきりと見えていたからです。


福島では今のところ出ていない事故当時0歳から5歳の甲状腺がん。
ここチェルニーヒウでは発生している。
地元医師はこの年齢層の発症に特徴があったと話す。

報ステ81
チェルニーヒウ市立診療所 ワレンチーナ・ワーヌシュ内科部長:
すぐに発症したわけではありません。
12歳から14歳になって初めて甲状腺がんが見つかったのです。


82

5歳以下の子供たちの発症は思春期に入ってから。
つまり、早くても事故から7〜8年経ってからだった。
ただ、なぜそうなったのか?はわかっていない。

83

我々は国境を越えベラルーシに入った。
2500人を超える子供の甲状腺がんが発生したベラルーシ。
研究拠点となっているのが、首都ミンスクにある国立甲状腺がんセンターだ。
長年甲状腺がんの研究を続けてきたユーリ・デミチク医師。
被ばく線量と甲状腺がんの関係について、まずこう指摘した。


84
ベラルーシ 国立甲状腺がんセンター ユーリ・デミチク所長:
被ばく線量が低くても甲状腺がんが発生する可能性はあります。
「これ以下なら大丈夫」という値はありません。

我々は福島県で行われている甲状腺検査の1巡目2巡目の資料を見てもらった。
彼の表情が変わったのは2巡目の検査結果を見た時だった。


ベラルーシ 国立甲状腺がんセンター ユーリ・デミチク所長:
1巡目の検査でがんが見つからなかった子供たちから、2巡目の検査になったなぜ見つかったのか、腑に落ちません。

デミチク氏は1巡目の検査で目立った異常がなかった人から、わずか2年でがんが見つかったことに関して関心を持ったという。


ベラルーシ 国立甲状腺がんセンター ユーリ・デミチク所長:
検査ミスがあったのかもしれません。
あるいは、信じがたいことが2年間で起きたのかもしれません。
甲状腺がんを知り尽くしている私でも興味深いものです。
なぜ2年間で現れたのか?


ベラルーシの専門家が異変を感じた2巡目。
日本の専門家も違和感を抱いていた。


つづく





2「甲状腺がんと原発事故 専門家で割れる”関連性”」 311から5年 報道ステーション文字起こし

甲状腺がんと原発事故
専門家で割れる”関連性”




報ステ25

報ステ26
古舘:
色々な辛さを分かち合うことの本当に大事さっていうものがね、今後ご家族の方々に出てくると思うんですけれど。
ここから先のVTRについて、ちょっと説明をしたいんですが、
原発事故と甲状腺がんの因果関係は無いであろう」というこの考え方に対して、ま、幾つかの疑問にぶつかってきております。

一つは例えば単純な話、
「チェルノブイリの放射線量に比べて福島はぐーーーっと低いから」と。
「だから因果関係は無いであろう」というのには、甚だ疑問があるということ。

そしてもう一つなんですけれども、チェルノブイリのですね、あの原発事故当時のチェルノブイリ周辺で「0歳から5歳までの小さなお子さんに甲状腺がんが多発したんだ」と。
「福島の場合は原発事故時0歳から5歳の小さなお子さんには、今のところ発症が1例も見られていない。したがって因果関係は無いであろう」という、この考え方に対しても、やはり甚だ疑問です。


といいますのは、調べてみればすぐわかることですが、チェルノブイリの場合は0歳から5歳のとき、事故当時。
そのお子さんが発症せずに成長していって思春期に入り、例えば15歳になった。
この辺りで甲状腺がんが多発しているという事実がハッキリとわかっているからです。



福島県等委員会 弘前大学被曝医療総合研究所 床次寘司教授:
いや、「それだったら私の説明はいらないじゃ無い」って思ったわけです。

報ステ31

甲状腺がん増加の理由をめぐって割れる専門家の意見。
福島のがん手術を一手に担うキーマンを直撃した。

福島・いわき市 2月9日 「原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)」住民説明会
報ステ32

国連科学委員会・専門家 ミハイル・バロノフ氏:
甲状腺がんのリスクに影響する三つの重要な要素があります。
それは、線量、年齢、そして時間です。

先月9日(2016年2月9日)福島原発事故での被曝の実態などを調査した国連の科学委員会(UNSCEAR)が、福島の住民に向けて行った説明会。
ある男性が手を挙げた。

報ステ28
苅野小(浪江町)元校長 荒川秀則氏:
苅野小の子供達は、公表されていなかった「SPEEDI」の中の、「真っ赤な放射性物質が降りそそぐところを避難してきたんだなぁ」というふうに全員が心配し、「SPEEDI」の真っ赤なところを逃げた私達、子供達は本当に大丈夫なんでしょうか?

震災当時浪江町の校長だった男性。
児童たちとともに津島地区から川俣町へと避難した。

報ステ30

報ステ31

後にそのルートが、放射性物質が大量に流れた方向と一致することを知った。


報ステ32
国連科学位委員会事務局長 マルコム・クリック氏:
確かにそれは最も線量の高いルートです。


今のところ当時の子供達から甲状腺がんは見つかっていないという。
だが、放射性物質の中を逃げたという不安は消えない。


報ステ33
苅野小(浪江町)元校長 荒川秀則氏:
今後もっともっと(甲状腺がんが)出てきそうな、雰囲気はあると思うんですね。
どうしても、説明会に出たりすると「さほど心配することないですよ」ということの報がお多く広まっていて、
「果たしてそうなんだろうか?」という疑問は持ってます。

福島県の甲状腺検査では1巡目で115人、2巡目で51人が、がんんまたはがんの疑いとされた。
原発事故の影響なのか?


2015年10月
報ステ41
岡山大学大学院(環境疫学) 津田敏秀教授:
日本全国と比べまして、最も高いところで約50倍の甲状腺癌の多発が起こっていることが推定されました。

報ステ42

岡山大学の津田敏秀教授は原発事故前の日本全体と比べ事故後の福島県内での子供の甲状腺がん発生率は20倍から50倍になっているとする論文を発表。
こう主張した。


岡山大学大学院(環境疫学) 津田敏秀教授:
福島県内において放射線の影響による著しい甲状腺癌の多発が起こっていて、


福島の住民も疑問と不安を抱いている。

福島・郡山市 3月3日
報ステ43

Q:県の発表では「放射線の影響は考えにくい」という見解なんですけど。

住民:
素直にはそうとは受け取れないですね。
何かあるかもしれないという不安は常に持っているので


報ステ44
福島・検討委員 星座長:
「放射線の影響は考えにくい」という表現を改める必要はないと。


報ステ45
福島・検討委員 星座長:
原発の影響とは考えにくい


報ステ46
住民:
じゃあ、何が原因なんだ?と。
お医者さんが、ね、それじゃあ調べてくださいよと。


報ステ48

有識者による福島県の検討委員会は、事故から5年を機に中間報告をまとめようとしている。

報ステ49

その最終案では、1巡目に発見された甲状腺癌について、放射線の影響が完全には否定できないとしながらも、4つの項目を理由に挙げて結論付けた。

報ステ51

放射線の影響は考えにくいと評価する。

4つの理由のうち事故当時の年齢について、検討委員会のメンバーでチェルノブイリを何度も訪れたことのある長崎大学の高村昇教授が解説する。

高村
長崎大学 原爆後生涯医療研究所 福島検討委員 高村昇教授:
福島で、えー、これまでですね、事故当時0歳から5歳という人で、甲状腺癌を発症した人はいません!
特にチェルノブイリではですね、事故当時0歳から3歳、あるいは0歳から5歳といった非常に若い世代で甲状腺癌が多発したと。


「チェルノブイリで多発した年齢で発生していない」
「被ばく線量が低い」
そうかもしれない。

だから「放射線の影響は考えにくい」
そうなのか?


報ステ52

我々には納得できない思いが残る。
かつて100万人に1人か2人といわれた子供の甲状腺癌が、なぜこれほど見つかるのか?


津金
国立がん研究センター 福島検討委員 津金昌一郎氏:
決して要するに臨床症状をもたらさない、あるいは死には至らしめないような甲状腺癌を多数診断している。
いわゆる「過剰診断」であるというふうに考えるのが妥当で、

検討委員会のメンバーの一人、国立がんセンターの津金昌一郎氏。
彼が指摘する「過剰診断」とはこういうことだ。

これまで子供の甲状腺癌は症状が現れ、治療を受けることで初めて見つかっていた。
これが100万人に1人や2人という割合だった。

1

津金氏は現在の甲状腺検査が県民全体を積極的に調べることで、それまで見つけていなかったガンを拾い上げているのだと説明する。
ここで問題になるのが、甲状腺癌そのものの特徴なのだという。


国立がん研究センター 福島検討委員 津金昌一郎氏:
普通のガンのように、要するに、あのーどんどん大きくなって、リンパ節転移を起して、やがて遠隔転移を起して、人を死に至らしめるというのが普通のがんの想定のシナリオで考えると、やはりこの状況で考えるのは難しいと思います。

津金氏は甲状腺癌の多くが極端に成長速度が遅く、長期間症状としてでないものもあると考える。
それらを子供の頃の検査で発見しているというのが「過剰診断」で、
「見つける必要のないものを見つけている」というのだ。


だが、そうだとすると大きな疑問が生じる。
これまで甲状腺癌で手術を受けたのはすでに116人。
この中に必要ないものが含まれていたというのか?

ほとんどの手術が行われている福島県立医大。
そしてその全てに携わるのが鈴木眞一教授だ。
過剰診断なのかどうか聞いた。


鈴木
福島県立医科大学 鈴木眞一教授:
今回見つけてあるものはもうすでにリンパ節に転移していたり甲状腺外に出ていたり。
またそれが強く疑われるものに対して治療していますので、臨床的には一生…


転移

鈴木教授は摘出手術を行った甲状腺癌のおよそ75%にリンパ節への転移があったことなどから、「過剰診断ではない」と強調した。

放射線

一方で「放射線の影響は考えにくい」という立場だ。
とすると、手術が必要なこれだけの数の甲状腺がんが潜在的に存在していたというのか?


福島県立医科大学 鈴木眞一主任教授:そうだと思います。

Q:逆に、(これまでは)手術しなければいけない症例がほったらかしにされていたということかな?と思っちゃうんですよね。

福島県立医科大学 鈴木眞一主任教授:そこはだから。

Q:結果的にはみんな今手術しているわけじゃないですか?

鈴木眞一
福島県立医科大学 鈴木眞一主任教授:
難しい問題があります。
(子供の甲状腺癌は)転移までは早いかもしれませんが、その後進行してえー、他臓器に転移をするとか、えー、命に関わるっていうのは非常にゆっくりしている「がん」なんですね。

報ステ

リンパ節などに転移しても今は症状がないが、将来発症し、しかも重い症状になるかもしれない甲状腺癌を検査で発見しているのだと説明する。

一方で、それらが実際にいつ発症するかについて確証は持てないという。

鈴木眞一1
鈴木眞一2
福島県立医科大学 鈴木眞一主任教授:
それは誰もわからないことなので、えー、えーっと、我々が治療させていただいたものでも多分すぐにでも見つかったいたであろうというものもあれば、しばらく見つからないものを見つけている可能性もあるだろう。
ただそれがこの先、急に大きくなるんおかならないのかっていうのは、我々は予測して治療はしません。


多くの甲状腺癌を手術した医師すらその「正体」をつかめないということなのか?
論争は福島県の検討委員会の内部でも激しくなっている。


先月15日(2016年2月15日)、被ばく医療の専門家、弘前大学の床次眞司教授が福島の住民の被ばく状況について説明した。

報ステ61

事故直後の混乱などのため被ばく線量のデータは極めて少ないが、床次教授のグループは、事故の翌月から調査を行っている。
沿岸部から避難した住民62人の甲状腺被ばく線量を測定。

報ステ62

内部被曝の線量が最も高かった子供で23ミリシーベルトだったという。


床次
弘前大学被ばく医療総合研究所 福島・検討委員 床次眞司教授:
不確かさが常につきまとっているという理解のもとでですね、ただ、総じて言えば、この福島の事故における甲状腺の被ばく線量というものは、チェルノブイリ事故と比べて小さいだろうということは、ま、言えるだろうというふうには考えます。


床次氏の説明を受け「福島の被ばく線量はチェルノブイリと比べて極めて低い」とまとめた星北斗座長。
増加している甲状腺癌について


星北斗
福島県医師会副会長 福島・検討委員 星北斗座長:
今回も説明がございましたが、チェルノブイリとの比較の線量の話、あるいは当時の年齢など、被ばく当時の年齢などから考えて、これらのがんにつきましては、えー、放射線の影響とは考えにくいという見解を、えー、このまま、え、継続する形に、



被ばく線量が低いから甲状腺癌への影響は考えにくい。
本当にそれでいいのか?
床次氏に真意を正した。
すると、意外な答えが返ってきたのである。



床次眞司教授
床次眞司教授:
「(星座長は)はるかに低いから考えにくい”なんですよ”」みたいな感じで言ってるから、
いや、そうじゃない。「それだったら私の説明はいらないじゃない」と思ったわけですよ。
今回私が説明したのは、あくまでも、集団として捉えた場合に、チェルノブイリの線量と福島原発事故の線量を、グループとして、集団として捉えた時の線量を比較したわけで、個人の、がんになった人たちのどうのこうのという議論じゃないですから。


「住民全体の被ばく線量を比較して、甲状腺癌と放射線との因果関係に直接結びつけるのは乱暴だ」という床次氏。
検討委員会の中間報告最終案に「放射線の影響は考えにくい」という見解が盛り込まれていることも批判した。

報ステ64

報ステ65

報ステ66
床次眞司教授:
「放射線の影響の可能性は小さいとはいえ、現段階ではまだ完全には否定できず」って書いてあるから、
だから、そう書いてあるんだったら「考えにくい」って書かないほうがいいですよね。
(最終案を)今の額面通りに受け入れるっていうのはちょっと難しいですよね。
ま、先ほども言っているように、まだ段階。ようやく端緒(たんちょ)を開いたばかりですよ、今。

報ステ67

メンバー間の認識の違いが明らかになった検討委員会の議論。
キーワードはチェルノブイリだ。
我々は現地に向かった。



つづく






1 福島原発事故から5年 「なぜ私が甲状腺癌に…」 報道ステーション文字起こし

1


古舘:
311、5年目の今日です。
小川さん、私たちが今日、1点に絞ってお届けをしたいと思っているテーマに関して、今日厚労大臣がそれに関する発言をされましたよね。

小川:されました。

古舘:ちょっとそれを見てください。


3月11日午前9時前

記者:
福島県の調査で子供の甲状腺ガンが116人見つかっています。
震災の前は100万人に一人か二人と言われていましたが、これだけ見つかっていることに関しまして見解をお聞かせください。

163111
塩崎恭久厚生労働大臣:
この問題は委員会でもだいぶ取り上げられていましたが、ご指摘のデータというのは福島県で行った県民健康調査の結果によるものでございます。
福島県における放射線によります健康被害、健康影響の問題につきましては、環境省の所管でございますので、厚労省としてコメントする立場にはないというふに思います。

記者:国民の健康という側面から厚労省としての見解というのはいかがですか?

塩崎恭久厚生労働大臣:
今申し上げたように、放射線による健康影響の対応については環境省が担当ということでございます。


163112

古舘:
これは紙に書かれている簡略化された組織図のご説明というふうに感じます。
私どもが聞きたいなと勝手ながら思っていたのは、やはり「厚労大臣としてのご見解、お考えはどうか?」ということを率直に聞きたかったということであります。
さて、今日のテーマですけれども、18歳以下、小さなお子さん、あるいは若い方の甲状腺癌は原発の事故および放射線との因果関係はあったのか、ないのか、このテーマで今日は進めてまいりたいと思います。
もちろんですね、福島の方々の中にはいろんなご意見があることは承知しております。

我々は取材をしていく中で、実際に甲状腺癌になってしまった若い方にお話を聞くことができました。
それから、それとはまた別に、自分のお子さんがガンになった、甲状腺癌になった。
その苦悩を抱えている親御さんにお話を聞くこともできた。
そういう取材を通じてやはり問題提起をさせていただこうという結論に至ったわけでございます。

さて福島におきましては2011年から1巡目と言われていますけれども、若い方の徹底した検査が始まっていた。
そして1巡目の検査が2014年に終わって、その時に甲状腺癌およびガンの疑いの方が、こちらに出ていますように115人出ました。
そして2014年から2巡目という形で検査がまた行われていった。
すると、まだ途中段階にありますが、2巡目の現段階において、ガンあるいはガンの疑いの方が51人という数字が出てきて、合わせますと166人の方がそうだということになったわけです。

一般的に18歳以下の甲状腺癌の方の発症率というものを見てみますと、
100万人に一人から二人と言われています。
二人で多い方を取っても5年経過しておりますから100万分の10人ということになります。
それと比べますと166人は異常に多い数字ということが言えます。


幾つかの角度から我々は取材を進めました。


福島原発事故から5年
「なぜ私が甲状腺癌に…」


1603114

甲状腺癌の手術をした女性:
「なんで私なんだろう」というのは思ったことあるんですけど。

ナレーション:
福島の検査でわかった甲状腺癌。
手術を受けた女性が語った苦悩。
原発事故との関係はあるのか?
あれから5年、子供の甲状腺癌が増え続けている。

163113
福島検討委員星座長:放射線の影響とは考えにくい。

本当なのか?
答えを求めて取材班は事故から30年目のチェルノブイリへ。

甲状腺癌の手術をした直美さん(仮名)
本当に手術の後の1週間はすごい辛かったです。
何回も吐いちゃうんで、やっぱまず気持ち悪くて、ご飯とかも全然、のどが痛くて食べられなかったので、
お腹は空いてたんですけど、食べられないのが辛かったです。


ナレーション:
福島県中通り地方に住む直美さん。
高校生の時に甲状腺癌とわかり、甲状腺を摘出する手術を受けた。
年齢や手術の時期など具体的なことは、本人の確定につながるためお伝えできない。


直美さん:
手術に対する不安とかが一番大きくて、だからあんまり考えないようにしてて、
手術で治るなら、手術はしようとは思いました。

ナレーション:首元には、今も手術の跡が残る。

163136

直美さん:やっぱり傷があるので、ちょっと傷を隠す服とかばかり選んじゃうので、
あんまり、なんかお洋服が選べないっていうのがちょっと、今辛いです。
すごい自分でも気にしちゃうので。
なんか、やっぱり「どうしたの」とはあんまり聞かれたくないので、
やっぱりできるだけ隠すようにはしています。

3118

甲状腺に異常が見つかったのは、福島県が震災か7ヶ月後に始めた甲状腺検査だった。
1時検査で甲状腺に異常がなければA判定となるが、
甲状腺癌の可能性がある場合にはB判定、C判定となり、より詳しい二次検査を受けなければならない。

報ステ

喉仏の下にある小さな臓器が甲状腺だ。
改装などに含まれるヨウ素を取り込んで甲状腺ホルモンを作り全身に送り出す。
子供の発育や成長を促したり、新陳代謝を高めたりする体に欠かせないホルモンだ。
甲状腺を手術で全て摘出すると、ホルモン剤を毎日、それも一生飲み続けなければならない。

報ステ2

問題なのは甲状腺が原発事故で放出された放射性ヨウ素も取り込んでしまうことだ。

報ステ3

甲状腺に放射性ヨウ素が集まると、その放射線によって内部被曝氏、がんになるリスクが高まる。
特に、子供は大人より放射線の影響を受けやすい。
原発事故の後、福島県が子供の甲状腺検査を続けているのもそのためだ。

報ステ5

これは甲状腺にできたしこりに針を刺し、細胞を取ってがんかどうかを調べる様子。
直美さんもこの検査を受けた。
検査から一週間後、医師からこう告げられた。

報ステ4

甲状腺の、その、やっぱガンというか、ガンというか「腫瘍があります」と言われて、「手術したほうがいいですよ」とか、「結構大きくなっていたので手術しましょう」みたいな感じで言われました。


報ステ6

甲状腺癌にはいくつか種類があるが、中でも最も多い甲状腺乳頭がんは、体の他のがんに比べて命に関わることは少ないと言われている。

報ステ7

日本医科大学付属病院内分泌科 杉谷嚴教授
治療は手術が基本で、甲状腺の取り方は病気の広がりだとか、病気がどの程度危うそうかというところに応じて決めていくんですけれども、それによって、ま、9分9厘治るというものが大半です。



報ステ8

一方で子供の場合は首のリンパ節への転移が激しいという特徴がある。
また、治療後の再発も多く、肺に転移する頻度も高いとされている。
ただ、比較的珍しい疾患で、まだ分かっていないことが多い。

報ステ9
報ステ19

これは摘出された子供の甲状腺とリンパ節だ。
下の部分が甲状腺。
周りにあるリンパ節はがんが転移したために大きく膨らんでいる。

報ステ10

福島県による検査でも、手術を行った子供のうち実に74%がリンパ節に転移していた。


甲状腺がんの手術をした直美さん(仮名):
腫瘍をとって、後はちょっとリンパとかにもちょっと転移してたんで、それも周りのもとって手術して、3ヶ月ぐらいはちょっと声がかすれちゃって、声が出なかったのがちょっと、一番辛かったかな、って思います。

報ステ11

福島県の甲状腺検査で、がんまたはがんの疑いと診断されたのは、2011年から行った先行検査、いわゆる1巡目では115人。
そして2015年から同じ子供達を対象に行われた本格検査、2巡目では去年末時点で51人。
合わせて166人だ。

166人の患者。

心配なのは子供の今後
甲状腺がん 家族の苦しみ


取材ディレクター 平野貴人:
皆さん、今日は集まっていただいてありがとうございます。

悩んでいるのは患者だけではなく家族も同じだ。
ある3人の親に話を聞いた。

報ステ13

報ステ14

息子が甲状腺癌Aさん:
わたしらもまさかそういった検査でひっかかるなんていうのは、本当にあの、夢にも思っていなかったですから。
まさかね。

Aさんは、当時10代の息子が甲状腺癌と宣告されるとは全く思っていなかった。

息子が甲状腺癌Aさん:
ダイレクトにわたしと息子の前で「息子さんはがんです」とストレートに言われました、はい。

平野:息子さんはどうでしたか?

息子が甲状腺癌Aさん:
もう本当にあの、顔面蒼白といいますか血の気が引いちゃって。
わたしも当然びっくりしましたけれども、息子も相当なショックを受けてました。


事故当時娘が10代だった母親のBさん。

報ステ15
娘が甲状腺癌 Bさん:
娘もやっぱり(甲状腺癌と)聞いた瞬間は、「えっ、なんで」っていう感じで顔色は青ざめて、もう、ぼろぼろ涙は流しました。
わたしもそれを見て、堪えなければいけないんですけども、ぽろっと涙を流しました。


やはり一番心配なのは子供の今後のこと。
Cさんは娘のがんが将来再発しないか心配していた。

報ステ16
娘が甲状腺癌 Cさん:
今後ちょっとその具合が悪くなってですね、まぁ働けないとか、ま、そういった場合、まだ親が元気なうちはいいんですけど、再発することはないと祈るしかないんです。

息子が甲状腺癌Aさん:
親としてみれば悪いものは取っていただきたい。
それは確かに当たり前の話なんですけれども、
取ったからじゃあ、もうがんは無くなったのか?っていうと、それはまた別の話じゃないかなと。1201


県の部会が出した報告書に、こう書かれている。

報ステ17

「甲状腺癌(乳頭がん)は発見時点での病態が必ずしも生命に影響を与えるものではない(生命予後の良い)がんであることを県民にはわかりやすく説明」

「治療をすれば命に関わることはあまりない」ということだ。


娘が甲状腺癌Bさん:
やっぱり女の子なので、いずれは結婚して出産も考えてるとは思いますけど、「自分はがんになってしまったんだから」っていう、そういう負い目はあると思うんですね。
それを考えた時に、親として、なんかやっぱりつらい面はあります。

報ステ18

親は皆、「死なないならたいしたことはない」と思って欲しくない


「なぜ私が甲状腺がんに…」
夢断たれ再発の不安


手術を受けた直美さん。
その後体調が悪くなり、進学した学校を辞めざるを得なかった。


報ステ17
甲状腺癌の手術をした直美さん:
進学していた時期に夢があったんですね。
本当は夢を追いかけてそれを仕事にしたかったんですけど、やっぱりそれを諦めてしまったことが一番つらいです。
治療に専念しなきゃいけないのかなっていうのは、ちょっと、薄々は思っていて、なんか、人生を左右じゃないですけど、大きく変わっちゃうのかなとは思いました。

人生を大きく変えてしまった甲状腺癌。
原発事故との因果関係はあるのか。


2011年3月
直ちに影響
枝野幸男官房長官(当時):えーー、直ちに人体に影響を及ぼすような数値ではない

放射性ヨウ素

これは2011年4月1日時点で放射性ヨウ素がどのように広がったのかを示した地図。
SPEEDIをもとに推計したものだ。
福島県に広く放射性ヨウ素が拡散したことがわかる。

当時直美さんは通学や体育の授業や買い物など、日常生活で外にいる時間も多かったと言う。

甲状腺癌の手術をした直美さん(仮名):
もしかしていると、潔癖症じゃないけど、なんか「変わってるな」とか思われたくなかったので、みんなと一緒に、マスクはあんまりつけずにずっと生活とかはしていました。
今も全然、自分がどのくらい被曝しているんだろう?っていうのは分かってないです。


今も、がんの再発や転移に怯える日々が続いている。


甲状腺癌の手術をした直美さん(仮名):
「なんでわたしなんだろう」というのは思ったことはあるんですけど、
でも、もしかしたら、「誰かがなんなきゃいけないのかな」と思ったり、
やっぱでも、なったからにはがんと闘っていくしかないのかなとは思います。
多分、これからずっと向き合っていかなきゃならないのかなとは思っています。


報ステ2

なぜ甲状腺癌になったのか?
被曝の影響はあるのか?

息子が甲状腺癌になったAさんも医師に何度も尋ねた。

息子が甲状腺癌Aさん:
「今回の原発事故との関連性は高いんですか?」っていうふうにわたしはあの、あの、素朴な疑問ですけれども、先生の報にお伺いしたら、あの…「原発とは関係はございません」
何回聞いてもそうですね。

平野:「(被曝の影響が)あるかどうかわからない」じゃなくて「ない」と答えるんですか?

Aさん:「ない」ですね。


「身内にしか話せない…」
甲状腺がん家族の”孤立”


今回の3人を含めて多くの家族を取材する中で様々な悩みを聞いた。

報ステ22

「医師とコミュニケーションがうまくいかない」
「いわれなき差別を受けた」
「(他の病院での)セカンドオピニオンの受け方がわからない」
しかし、その悩みを相談する相手がいない。


娘が甲状腺癌 Bさん:
周りに自分から「うちの子は甲状腺癌だよ」なんて言うものでもないし、やっぱり、本当にごくごく身内の人にしか話はしなかったし。

息子が甲状腺癌 Aさん:
人にこう、話をしてみたところで、やっぱりそれが発端で話が大きくなっていくのが本当に嫌だし。


孤立していた家族。
彼らが中心となって会を作ることとなった。
会の名前は「311甲状腺がん家族の会」
地元の方などが世話人となり、原発事故後に甲状腺がんと診断された子供の家族に会への参加を呼びかけるという。


会の世話人 竹本泰さん:
健康調査を見ていますと、どんどんどんどん患者数が増えてくるわけですね。
その中でやはり患者、あるいは保護者同士が繋がらなきゃいけないんじゃないかと。

報ステ23

参加家族は福島県中通り地方の4家族と、浜通り地方の1家族。
合わせて5家族だ。
家族会で見えてきた問題を解決するため、倹約になどに働きかけるという。
明日12日に記者会見(OurPlanetTVに動画あり)を行う。


娘が甲状腺がん Cさん:
自分と思っていたことが同じで、涙を流してね、話されたお母さんもいたりして、ためていたものを人に言えたと言うことが一番大きいのかなと思いました。


つづくーー



甲状腺癌について 大竹まことのゴールデンラジオ 鎌田實さん(文字起こし)

2016年03月16日
大竹まことのゴールデンラジオ


大竹メインディッシュ
 町亞聖さん
 鎌田實さん

http://podcast.joqr.co.jp/podcast_qr/main/main160316.mp3

町亞:
本日のお客様です。チェルノブイリ連帯基金理事長、日本医学メディカル代表など、命の大切さを伝えて世界平和のために尽力されています。
諏訪中央病院名誉委員長の鎌田實(かまたみのる)先生です。
よろしくお願いします、

大竹:
よくいらっしゃいました。
もう本当にどこにそんな体力が残っているのか、もうね、ほんと頭がさがるよ。
ほんとすごいなと思うんだよね。
さて、いろいろイラクのお話もありますし、福島のお話もありますが、
最初に、今日週刊誌に出ていた、
この間「甲状腺癌の増加」っていう問題を報道ステーションでやってたんだけど、古舘さんがお話をしたんだけど、
今日の、今月の週刊新潮にそれをかなり批判する記事が載ってましたね。


鎌田:
僕は報道ステーションは見ていないんですけれども、福島の甲状腺癌は、
子供達の甲状腺癌1巡目の検診38万人の子供18歳未満の子供を調べて、100人がガンの確定がされるんですよね。
で、15人が疑いになるんですよね。
「疑い」ってついているのは、手術していないから絶対ガンとは言えないけれども、もう細胞診で癌細胞が出ているからほぼ「ガン」と考えていいです。

大竹:疑いっていうのはほぼ癌って考えていい…

鎌田:この福島の子供の検診に関してはそうなんです。

大竹:じゃあ115人ということに、

鎌田:
癌に疑わしいということですね。
で、この数も、医者としてチェルノブイリに101回師団を送って、チェルノブイリは、当時僕が行き続けていた時期には6千数百人の子供が。
チェルノブイリ原発の事故で I131という放射性ヨウ素を吸い込んだために6千数百名の子供が甲状腺癌になった。
これに関しても初めはWHOという世界保健機関なんかも「放射線ノイローゼかよ」って、僕が行きだした頃は言ってたんですね。
だけど、僕らのNGOや外国からのNGOがたくさん入って調べていくうちに、やっぱり原発事故と子供の甲状腺癌の因果関係は間違いないということになって、WHOというところも認めて、おそらく世界が「原発事故と子供の甲状腺癌は影響しあったんだ」ということ。
今回福島は、たくさん出たとしてもI131の放出された量は、おそらく10分の1ぐらいじゃないかと想定されているんですよね。
だから「低いから起きないんじゃないか」と。
ただ一番いけないのは、日本の本当に原発に関することでいけないのは、「臭い物に蓋をする」っていうか。

2011年3月の事故があった直後に1回子供の被曝量を簡式で1080人まで調べ出したんですよ。
でもなんか「調べてそのデータが表沙汰になると、みんな県民が不安になるからやめよう」って言って止めちゃったんですよ。

で、弘前大学の研究チームが今度入って、簡式じゃなくて本当に甲状腺の被曝量を直接測定するっていうことをし出して、それは60数名やったんです。
でもそこも途中でなんか手が加わったのか、止めちゃったんですね。


大竹:それは何?なんか、不安を煽るみたいなこと?

鎌田:
そう、だからその時にきちっとした被曝量や I131という放射性ヨウ素の放出量を測定しておけば、因果関係がもっとはっきりしたと。
だからそれをやらなかった日本の、やっぱり原発に関わる人たちの、なんか「隠しておきたい」ということがいけないんじゃないかな、と僕は思っています。

大竹:
ヨウ素が、喉のあたりで、海草とかいろんなものからヨウ素を取り込むんだよね、そこに。

鎌田:そう。

大竹:そこの部分が喉のところにあって、放射性ヨウ素131が喉に溜まっちゃう。

鎌田:
そうなんです。
甲状腺に溜まりやすいので、そして内部被曝でずーっと中から甲状腺に照射されちゃうとそこが内部被曝をずっとし続けるから、そこで癌になるんじゃないかって言われていて、
で、今回1巡目でそれだけでたことも、僕の想定では、チェルノブイリを見てきた僕としては「多いんじゃないかな」と。

大竹:普通は100万人に

鎌田:一人か二人

大竹:
一人か二人って言われているわけだよね。
それが福島では結構多い人数が出た、1巡目で。

鎌田:
はい。
で、2巡目をやる時にはもう、1巡目でかなりきちんとした、超音波を入れた検診をしてますから、
「もう、ほとんど出ないんじゃないか」と。

「1、2例の見過ごしはあっても、何例かは出るけれども、二桁なんか出ないんじゃないか」と思っていたら、
もう16名が2巡目で甲状腺癌が確定されて、さらに35名癌の疑いがある。
合わせると51名が癌になる可能性がある、2巡目でね。

で、この2巡目に多いっていうのはやっぱり、1巡目で何にもなかったのが1、2年の間に癌が見つかったということは、急速な発育をしている可能性があるわけですよ。
それから「75%がリンパ腺転移をしている
これは福島医大の発表で「75%のリンパ腺転移がある」と。

だから「福島医大は見つける必要のないものを検診で見つけてんじゃないか」っていう批判をして、

大竹:たくさん検査したためにね。

町亞:今までにやってなかった検査をね。

鎌田:
前立腺癌と甲状腺癌って”たちのいい”、癌は癌だけど”たちがいい”んです。
どっちかっていうと、放っておいて大丈夫な癌も結構あることは確かなんです。
癌なんだけど。
だからそういうものを偶然見つけたんじゃないかと大々的な検診を、世界がやったことないようなことをやったから見つかったんじゃないか。
「だから関係ない」と言っている人たちがいるんだけれども、
2年間ぐらいでゼロだったものが2cmぐらいの腫瘍ができるような急激な発育をしていることと、
リンパ腺転移をしているということは、見つける必要のないものを見つけたわけじゃなくて。
それは福島医大の教授も、やっぱり「自分達は必要があって治療した」と、一方で言ってるんですよね。

でも福島医大の人たちが中心になっている福島県民健康調査検討委員会っていうのは、手術しているその教授も含めて「原発事故とは関係ない」って言ってるんですよね。

大竹:
でも「関係ない」とも言い切れないんじゃないかと僕は思うんですよ。
っていうのは遡って言えば
だったら初動の時にもっとちゃんとやっていればいいじゃないかと。
そこで関係ないなら「関係ない」っていうことも証明されるわけだよね。
それが途中で、どういうわけか出しちゃったものだから、今も因果関係があるのかないのかも定かじゃなくかる

鎌田:そうです。

大竹:日本のこういう原発に関わることってものすごく曖昧にしていることが多いですよね。

鎌田:
ヤッパリこの体質をちょっと変えて、できるだけ透明性を高めて、議論を徹底的にしていく必要があって。
僕はチェルノブイリでね、ヨリジェームシックというベラルーシ共和国の甲状腺外科の大家と何度もなんども僕は会ってきているんですけど、
やっぱりヨリジェーマシックがいうには6千数百名の甲状腺癌のほとんどは●死んでいないというんですよ。
データによって一桁というデータと15人死んだというデータがあるんだけど、
その15人も甲状腺癌で死んだのか違う理由で死んだのか、経済危機などで食べ物などもすごい粗末になってましたから。
だから実際のところは、ほとんど死んでないということなんですね。

だから福島の問題は、きちっとした検診で早く見つけてちゃんとした治療をしていけば、一人も福島の子供を死なせないで、守りきることができるから。
つまらない空中戦の議論をしていないで、「関係があったかもしれない」という前提できちっと検査をし続けて、
早く見つけてきちっとした治療をしてあげることが
福島の子供の命を守ることなんじゃないかと。




大竹:
チェルノブイリは今はWHOなんかが入って「関係がある」と。
でも先生はその前に、一番最初にイラクを訪れた時には、アメリカの劣化ウラン弾の問題があって、
劣化ウラン弾でイラクの子供達に癌が増えてたりするんだけど、
「劣化ウラン弾だ」と、ここは言い切れていない。

鎌田:
これも言い切れていないですね。
放射能と病気の関係って、なかなか言い切れないんですよね。

大竹:
で、そういう現状のまま。
でも実はイラクでも、白血病とか

鎌田:
ものすごく多くなっている。
ユーイング肉腫というのがどうしてこんなに多いのかなぁと思って、
ナブラスちゃんという女の子が今年の1月に

大竹:チョコレートのね、
町亞:ポインセチアの絵を。
大竹:花の絵をね。
鎌田:
シンジャール山で5000人の人たちが殺されたり、ISに3000人の女の子が性奴隷にされたりした村に僕、
トラック一杯分の救援物質を持って行ってきたわけ。
ナブラスはシンジャール出身なのよ。
「やっとISを追い出したぞ。君のふるさとは追い出したぞ、ナブラス帰りたいかい?」と僕が言ったら、
「帰りたい」と言うんですよね。
「帰ったら何するの?」と僕が聞いたら、ナブラスが「学校に行きたい」って。
で、その1週間後、ユーイング肉腫というので腫瘍で亡くなったんです。

ユーイング肉腫
ユーイング肉腫は、主として小児や若年者の骨(まれに軟部組織)に発生する肉腫です。粘膜や皮膚などの上皮組織に発生する悪性腫瘍は「がん」といい、骨、軟骨、筋肉や神経などの非上皮組織に発生する悪性腫瘍を「肉腫」と呼びます。



大竹:
ま、週刊新潮の記事と報道ステーション。
先生はどっちかって言ったら、「ちゃんと初動がうまくいかなかったんじゃないか」と言うお考えと、
それからやっぱり、これはちょっと「甲状腺との関係はあるんじゃないか」っていうふうに思ってらっしゃるっていう、

鎌田:
(原発事故と関係が)「ある」と思いながらきちっとした体制を作ってやって行ったほうがいい。
「ない」と言い切れる理由は、あんまり明確ではないんじゃないかなと。


大竹:
というふうにお考えになっているわけね。
いやあ、僕はテレビを見たんだけどさ、変な言い方だけど、
あの女の子が福島ネックレスっていうんだよね、

町亞:首に傷跡が

大竹:
首に傷跡がね、甲状腺の癌を取った痕。
で、癌は今のお話を聞いていても、癌の中では…、ま、いいほうの癌だというお話だけど、
でも、これを取っちゃったとなると、取った後、この福島ネックレスも、外側の傷ね、これが治るのにも時間がかかるだろうし、しかも、ずーっと薬を飲み続けなきゃいけないということがあると。

町亞:ホルモン剤を。

鎌田:
全摘、甲状腺の全摘をした場合には、もう本当に一生ホルモン剤を飲まなければいけないんですよね。
子供にとってはとてもつらいことですよね。

大竹:
それともう一つ俺が思うのは、ちゃんとして欲しいなと思うのはね、
自分がその子だったり、その子の親だったりした時にさ、
こう…「毎年検査を受ける」っていうこと自体もね、結構しんどいことだよね。

鎌田:
そうですね。
ただ、やっぱり子供の命を守るためには、もう本当に申し訳ないけど、やっぱり受けてもらって、

大竹:
いや、だからね、
毎年検査を受けなければならない現状っていうのは、誰が、どうしてこうなったんだ?っていう話を、

町亞:その子には罪はないですものね。

大竹:
たまたま外に出て遊んでいたとか。
ただそれが心に与える影響とか、大きいじゃない、だって。

鎌田:
そうですよ。
だからもうちょっと家族や子供が、甲状腺癌になった子供のサポート体制とかを十分に作ってあげて、
その子がちゃんと成人して、社会人として活躍ができるようになるまでサポート体制を作っていく必要があるし、
ひらた中央病院というところが無料で体内被曝、ベビースキャンという、すごくお金の高い機械を買って、
1歳未満の小さな体重の子供でも体内被曝の量を測定できるようにして。
それがつい最近発表したデータによると、2000人の子供に測定をして、体内被曝は一人もいなかったんです。
だからよくやっているんですよ。
福島は本当に頑張ってよくやっているんだけれども、
申し訳ないけど、なんか、だんだんだんだん検査は、いろんな検査はいらないじゃないかと。

食べ物の測定もなんか「100ベクレル以下になることはもう間違いがないんだから、基準は守っているんだからいいじゃないか」って言うんだけど、
僕はね、全部放射能のお見える化をしたほうがいいと思うから、時々
このニンジンは100ベクレル以下だけれども15ベクレルです」とか、ちゃんと発表したほうがいいと思うんです。


大竹:
そうそう。
あれね、「基準値以下」っていう発表が嫌なのよ。

鎌田:そうだよね。

町亞:以下でも幅がありますもんね。

大竹:
そうそうそうそう。
ね、ギリギリ基準値以下なのかもわからないし。
今おっしゃったように「何ベクレルです」っていうような表示の仕方をしてもらったほうが、
それでね、別に困らないものね。

鎌田:
そう。
で、僕とか大竹さんの年齢になったら、35ベクレルのニンジンでも、むしろ買って応援してあげようっていう気になるし、小さなお子さんのいる家では、「ちょっと申し訳ないけどもう2〜3年は他の県のを買わしてください」
そういう選択ができていいんですよね。

だからもっと全部、検診についても、体内被曝の量についても、食べ物についても、
もっともっと透明性を高めて発表したほうが福島を応援しやすくなる。


大竹:
こういうことになったんだからちゃんと数値を全部いろんなことに関して。
例えばね、線量計なんかも無くしちゃうんじゃなくて、そこに置いておいて、ちゃんと測れるようにする、って。
そういうふうに基準がしっかりしたほうが。
これは何がこうすればいいかって言ったら、これで風評がなくなるんだよ。

鎌田:むしろね。

町亞:そうですよね。

大竹:
ちゃんとしたほうが。
今度のことでも鎌田先生は初動のあれだって、そこら辺をもっとしっかりやればいいって言ったけど、
これだって、やっぱりずーっと検査しなければいけないっていうのは本人にとって大変なことじゃない。
その負担もあるわけじゃない。
でもこれは因果関係、たとえば、「他の県はどうなってるんだ?」と。
で、甲状腺をとるかとらないか、っていうことをもっとさ、ね。
っていうのはさっき言った女の子じゃないけど、福島ネックレスって言われる傷。
あれだって、大変なことじゃない、女の人にとっては。
だったらもっと、これをうまく隠せるような方法論だって、整形だって出てくるかもしれないもんね。

鎌田:そうですね、そうですね。

大竹:
そういうことがたとえば、親御さんのね、心配だとか。
それはね、だって親だったらそういうことで、なんかこの子の人生が別の方向になっちゃったりしたら、ずいぶん悩むもんね。

鎌田:
それから、福島に通い続けて思うのは、
20kmゾーンの中が、楢葉町を先頭にいろんなところが帰還解除されていくわけですよね。
で、帰還解除されていくと、いい面はもちろん。
「帰りたい」と言っているお年寄りが帰れる選択ができるようになるわけだけでいいんだけれども、
お年寄りは3世代で住んでたのに帰るのはお年寄りだけで、若者や孫は帰れないという。


大竹:ある町は「解除したら、帰ってきたのが6%でしかもお年寄りだった」っていう記事が出たけど。

鎌田:
そうなんですよね。
それで解除されるとやっぱり東京や埼玉なんかに避難を、自主避難をしている人たちが住宅補償をされていたのが、徐々に打ち切られていくんですよね。
自分勝手に避難してるんだから、って。
「帰還ができる許可が出たのに帰らないのはあんたのせいだ」っていうのは、すっごい可哀想で。
被災者であり被害者なんだから、住宅の手当てまで無くなると、
あの小さな子供を抱えている世代って、旦那が福島で働いてて、お母さんとお子さんで。
二世帯での生活費ってすごいかかるのに、住宅手当が出なくなっちゃうと。

だから帰還解除になっているのをよーく見ていると、
そういうことによってまた被害を受ける被災者、被害者が出てくるということを忘れちゃいけないんじゃないかな


大竹:
現場でいろんなね、区別みたいなのが起こってきちゃうわけだよね。
だから、フツーに考えてだよ、「ここは避難解除です、帰れますよ」って言われて、
「お宅は大丈夫だけど、前の山ちょっとね」って。

鎌田:あ、そうですね。
町亞:そうですよね。

鎌田:そうですよ、生活圏は確か1mSv/になるように、年間ね、1mSvになるように

町亞:森林とかの除染はね、まだ手つかずのところも

鎌田:あれは難しいですよ。

町亞:
しかも、5年放置されているところに「帰れるから帰っていいよ」って言われても、
もう、生活基盤はもう、ズタズタになっているわけじゃないですか。

大竹:そうだよね。
で、今の話じゃないけど、たとえば帰還困難区域とかさ、こっからここまでが帰還困難区域って線を引かれてさ、
道路の向こう側が帰還困難区域じゃここは住めるのかい?と。

町亞:ここの差はなんだろう?ってね。

鎌田:
そういうものに徐々に徐々に、なんか、臭いものに蓋をしていこう臭いものに蓋をしていこうとしているところが。
で、やっぱり国も県も補償がこれ以上大きくならないようにそれを切り捨てようと思っているんだけど、
本当に福島の人たちって、災害関連死もものすごく、宮城や岩手よりも倍ぐらい多いし、自殺も倍ぐらい多いんですよ。
本当に福島の人たちは今心が疲れきっているので。
やっぱり、本当に被害者なんだっていう視点で、福島の人たちを応援し続けることってすごく大事なんじゃないかと思うんですよね。


大竹:先生はでも、福島の方にも行ってたんですよね。

鎌田:はい、飯舘の中学校に行ったり、南相馬とか、浪江とか楢葉とか、いろいろ行き続けているんですけどね。

大竹:先生のお知り合いではなんか向こうの方で諏訪中央病院の若い人が

町亞:お医者さんね
大竹:お医者さんが
町亞:石巻で
大竹:石巻でお医者さんになっちゃったみたいですよ。

鎌田:
そうなんですよ。
だからね、みんなで拍手して送り出しましたよ。
「かっこいいな」って言って。
諏訪中央病院で1ヶ月石巻に行っているうちに、
「東北の人々によくしていただいたから恩返しに石巻で地域医療やります」って。

町亞:少なからず、私の知り合いで訪問看護師さんで向こうに住み着いた人もいるので、

鎌田:東北はあったかいから向かい入れてくれるんですよね。

町亞:人がね。

大竹:
まぁまぁ、先生は忙しいけれども、御本も書いたりして忙しいんだろうけれども、
やっぱりでも、悪いんだけれども、もっと、もっと頑張ってもらわないと。

(笑)

町亞:休んでくださいじゃないんですか?
大竹さん、鎌田先生は休まないんです。
実は特番があるんですよ。


おわり


音声↓
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